神々の間では異世界転移がブームらしいです。

はぐれメタボ

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神々の間では異世界転移がブームらしいです。 第1部 《漆黒の少女》

38話 辺境の魔物とわたし

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  トレントの見た目はただの木です。
  自ら移動する事はできず、生き物が近くに来ると枝を打ち付けて殺し、養分にしてしまうDランクの魔物です。
  あまり強いとは言えない魔物ですが見分けるのが難しく、不意打ちを喰らえばベテラン冒険者でも命を落としかねない危険な魔物です。
  わたしは魔力を付与した戦斧で次々とトレントを刈り取って行きます。
  トレントは木をどれだけ切っても核と魔石があれば再生します。
  一撃で倒すには核か魔石の何方かを破壊する必要があります。
  魔石はトレントの中心に、核は1番魔力の強い場所にあります。
  魔石は買い取って貰えるので、トレントが死ぬと消滅する核を破壊して行きます。
  魔力を探り1番魔力が高い場所に戦斧を打ち込みでいきます。
  倒したトレントが20を超えたあたりで違和感を感じました。
  魔物が生まれるには2つの方法が有ります。
  まず、普通の生き物と同じ母親から生まれる有性生殖、そして、動物や植物、岩や泥などに魔力が溜まり魔物となる自然発生です。
  トレントは後者です。
  普通の木に魔力が溜まりトレントになります。
  なのでトレントが発生すると一時的に周りの魔力が薄くなります。
  幾ら辺境とは言えこんなに1箇所に集まってトレントが発生する物でしょうか?
  最後のトレントを倒し、今まで倒したトレントを回収していきます。
  
!!

  危機察知の警報が鳴り、反射的に後ろに跳びます。
  わたしを狙った攻撃はトレントの幹に当たり、硬いトレントを真っ二つに割りました。
  わたしに襲いかかって来たのは木で出来た人形です。
  Dランクの魔物マジックパペットの上位種であるCランクのキラーパペットです。
  キラーパペットははまだ空中にいるわたしに手のひらを向け魔力を集めはじめました。

「ギィーギ」

  キラーパペットの手のひらから拳大の岩がわたしに向かい飛んで来ます。

「くっ!」

  わたしは武器を短剣2本に持ち替え岩を叩き落していきます。

「がっ!」

  1つ頭に当たりました。目の前がチカチカします。
  異世界に来てから初めてまともなダメージを受けました。

「この!」

  金剛の剣を取り出し、身体に防御の魔法を掛けます。
  腕を顔の前に掲げて、金剛の剣と夜天のローブの防御を頼りに岩を放ち続けるキラーパペットにつっ込みます。
  金剛の剣をキラーパペットの核がある胸に突き刺します。
  動きの止まったキラーパペットをアイテムボックスに仕舞います。
  キラーパペットが持っていたナイフも回収しましょう。
  トレントが真っ二つになったナイフですから何かしらのマジックアイテムになっているかもしれません。
  ごく稀に魔力の強い場所に道具を放置すると魔力を溜め込みマジックアイテムになる事が有るそうです。
  魔物が持つマジックアイテムやダンジョンで見つかるマジックアイテムの大半はこの方法で作られたものだと本に書いて有りました。

森林のナイフ

上級品レア

森の魔力が篭ったナイフ

効果
木属性の魔力を込める事で切れ味、耐久性が上昇

木属性の下級魔法を触媒なしで発動可能(威力は少し低下する)

  おお!なかなか良い効果があります。
  木属性魔法は高威力で、応用が効く魔法ですが発動するのに種子や木の実などの触媒が必要なのです。
  威力が低下するとは言え触媒の数を気にせず下級魔法が使えるのは有難いです。 
  良い拾い物をして上機嫌なわたしの頭に警報がなります。
  今日は危機察知スキルが大活躍ですね。
  警戒するわたしの前に鋭い牙が生えた花が立ち塞がります。マンイーターです。
  うねうねで、ヌメヌメなエロゲー御用達の触手を標準装備したエロい奴です。
  エッチなのはいけないと思います!
  モザイクが必要な展開を避けるため、後ろに距離を取ろうとしたわたしですが、なんと後ろにも魔物が現れました。
身体に沢山の葉っぱを生やした狼、フラワーウルフです。

「次から次へと、大量ですね」

  ハードな展開にわたしはニヤリと笑みを浮かべます。
  
  ピンチの時には不敵に笑えと、映画でハードボイルドな黒人さんが言っていたような気がします。
  
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