4 / 4
英雄譚の始まり
しおりを挟む
「勇者様が魔弾を討ち取ったぞぉおお!!」
「「「「うおぉぉおおお!!!」」」」
兵士達の雄叫びが戦場を揺るがせた。
「す、すごい、こんな遠くから敵将を討ち取るなんて……」
「弓と銃………射程が………違う」
ヤイバは油断なくライフルを構えて敵陣の監視を続ける。
「いやいや、謙遜する事は有りませんヨ。
素晴らしイ腕デスね」
「「「「⁉︎」」」」
聞こえるはずのない声を聞き、その場の視線がフィリスの死体に注がれる。
ズルッ
顔の半分を吹き飛ばされたフィリスの身体が緩慢な動作で身を起こす。
「なんだ!何が起こっている⁉︎」
「死体が……動いてる……」
周辺に飛び散った肉片や血液がフィリスの身体を這い上がり、まるで逆再生するかの様に戻って行く。
その光景を目にして、不意にトウカの脳裏にかつて目にした雑学の本の内容が浮かびあがる。
「そうだわ、思い出した……フィリスの名前……フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム……」
ついの間にかフィリスは傷1つ無い姿で立っていた。
彼はまさに、不死身の存在だった。
「……錬金術師パラケルスス」
トウカの呟きにフィリスはいつもの笑顔で頷いた。
「トウカは博識だネ。
そう、ボクはフィリス、又の名をパラケルスス。
自ら作り上げた科学の結晶、賢者の石で不老不死になってしまった男サ」
そう語るフィリスの笑みはどこか自嘲するかの様だった。
「フィリス、戦えるのか?」
「もちろんだヨ」
フィリスはゴウに頷いて見せる。
「ヤイバ君とトウカ君は?」
「私は……いつでも……」
ヤイバはいつのまにかライフルをアイテムボックスに戻し、大振りなククリ刀を両手に持っていた。
「君は……」
「………………私の……本当の名前……特殊作戦兵0246号……コードネームは……『シャドウエッジ』……です。
私は……ずっと殺しの方法を……教えられて育った………………殺し屋なんです」
吐き捨てる様な自嘲に満ちたヤイバの言葉だった。
「そうか、トウカ君。
行けるか?」
「分かってるわよ。
やってやるわ!」
トウカはアイテムボックスから手の平に収まる程のカードを取り出した。
カードを手にトウカは叫ぶ。
「狩猟解禁!set up!」
トウカの声にカードから虹色の光が溢れて出した。
虹色の光は帯となり、トウカの周囲を旋回し始める。
すると、トウカの服が突然光の粒子になって消え去った。
しかし、光の帯によって最後の一線は守られる。
光の帯がトウカの身体に巻きつくと新たな衣服に変わる。
その服はひらひらのフリルで飾られたデザートピンクの迷彩服、もはや隠れる意思など皆無なその服は腰の後ろに大きなリボンが現れて完成した。
「乙女の心は禁猟区!
星の光は密猟者を撃ち抜く魔法の力!
魔法狩人ギャラクシーもも!」
「「………………」」
「あっはっはっはっは!
ジャパニーズ・マホウショウジョ!」
フィリスは再びツボにはまった。
「…………取り敢えずトウカ君は一度俺に謝って貰いたい」
ゴウは若干の恨みを込めて呟いた。
「……………ごめん」
「さぁ、戦いを始めよう」
4人は敵陣に向けて歩き始めた。
改造人間と不死者と殺し屋と魔法少女。
コレは全く別のジャンルの勇者達による英雄譚である。
「「「「うおぉぉおおお!!!」」」」
兵士達の雄叫びが戦場を揺るがせた。
「す、すごい、こんな遠くから敵将を討ち取るなんて……」
「弓と銃………射程が………違う」
ヤイバは油断なくライフルを構えて敵陣の監視を続ける。
「いやいや、謙遜する事は有りませんヨ。
素晴らしイ腕デスね」
「「「「⁉︎」」」」
聞こえるはずのない声を聞き、その場の視線がフィリスの死体に注がれる。
ズルッ
顔の半分を吹き飛ばされたフィリスの身体が緩慢な動作で身を起こす。
「なんだ!何が起こっている⁉︎」
「死体が……動いてる……」
周辺に飛び散った肉片や血液がフィリスの身体を這い上がり、まるで逆再生するかの様に戻って行く。
その光景を目にして、不意にトウカの脳裏にかつて目にした雑学の本の内容が浮かびあがる。
「そうだわ、思い出した……フィリスの名前……フィリップス・アウレオールス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム……」
ついの間にかフィリスは傷1つ無い姿で立っていた。
彼はまさに、不死身の存在だった。
「……錬金術師パラケルスス」
トウカの呟きにフィリスはいつもの笑顔で頷いた。
「トウカは博識だネ。
そう、ボクはフィリス、又の名をパラケルスス。
自ら作り上げた科学の結晶、賢者の石で不老不死になってしまった男サ」
そう語るフィリスの笑みはどこか自嘲するかの様だった。
「フィリス、戦えるのか?」
「もちろんだヨ」
フィリスはゴウに頷いて見せる。
「ヤイバ君とトウカ君は?」
「私は……いつでも……」
ヤイバはいつのまにかライフルをアイテムボックスに戻し、大振りなククリ刀を両手に持っていた。
「君は……」
「………………私の……本当の名前……特殊作戦兵0246号……コードネームは……『シャドウエッジ』……です。
私は……ずっと殺しの方法を……教えられて育った………………殺し屋なんです」
吐き捨てる様な自嘲に満ちたヤイバの言葉だった。
「そうか、トウカ君。
行けるか?」
「分かってるわよ。
やってやるわ!」
トウカはアイテムボックスから手の平に収まる程のカードを取り出した。
カードを手にトウカは叫ぶ。
「狩猟解禁!set up!」
トウカの声にカードから虹色の光が溢れて出した。
虹色の光は帯となり、トウカの周囲を旋回し始める。
すると、トウカの服が突然光の粒子になって消え去った。
しかし、光の帯によって最後の一線は守られる。
光の帯がトウカの身体に巻きつくと新たな衣服に変わる。
その服はひらひらのフリルで飾られたデザートピンクの迷彩服、もはや隠れる意思など皆無なその服は腰の後ろに大きなリボンが現れて完成した。
「乙女の心は禁猟区!
星の光は密猟者を撃ち抜く魔法の力!
魔法狩人ギャラクシーもも!」
「「………………」」
「あっはっはっはっは!
ジャパニーズ・マホウショウジョ!」
フィリスは再びツボにはまった。
「…………取り敢えずトウカ君は一度俺に謝って貰いたい」
ゴウは若干の恨みを込めて呟いた。
「……………ごめん」
「さぁ、戦いを始めよう」
4人は敵陣に向けて歩き始めた。
改造人間と不死者と殺し屋と魔法少女。
コレは全く別のジャンルの勇者達による英雄譚である。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
王国の女王即位を巡るレイラとカンナの双子王女姉妹バトル
ヒロワークス
ファンタジー
豊かな大国アピル国の国王は、自らの跡継ぎに悩んでいた。長男がおらず、2人の双子姉妹しかいないからだ。
しかも、その双子姉妹レイラとカンナは、2人とも王妃の美貌を引き継ぎ、学問にも武術にも優れている。
甲乙つけがたい実力を持つ2人に、国王は、相談してどちらが女王になるか決めるよう命じる。
2人の相談は決裂し、体を使った激しいバトルで決着を図ろうとするのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】おじいちゃんは元勇者
三園 七詩
ファンタジー
元勇者のおじいさんに拾われた子供の話…
親に捨てられ、周りからも見放され生きる事をあきらめた子供の前に国から追放された元勇者のおじいさんが現れる。
エイトを息子のように可愛がり…いつしか子供は強くなり過ぎてしまっていた…
再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる
まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」
父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。
清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。
なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。
学校では誰もが憧れる高嶺の花。
家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。
しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。
「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」
秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。
彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。
「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」
これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。
完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。
『著者より』
もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
触手エイリアンの交配実験〜研究者、被験体になる〜
桜井ベアトリクス
恋愛
異星で触手エイリアンを研究する科学者アヴァ。 唯一観察できていなかったのは、彼らの交配儀式。
上司の制止を振り切り、禁断の儀式を覗き見たアヴァは―― 交わる触手に、抑えきれない欲望を覚える。
「私も……私も交配したい」
太く長い触手が、体の奥深くまで侵入してくる。 研究者が、快楽の実験体になる夜。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる