・・その狂気は伝染する・・

第三章 狂気と共に明ける明治維新

15代将軍徳川慶喜の決断82

　錦の御旗を高々と掲げて行進する明治新政府軍。京都での凄まじい狂人達との激戦を制し、京都内における狂人達は全て全滅していた。もはや残った狂人達は大阪とその周辺の地域のみになり、全軍総指揮官西郷隆盛は背後にイギリス王立海軍の大艦隊も控えてる事もあり、もはや余裕すら滲ませていた。

　「京都での激戦は新兵器の強さの実証にも大いに役に立つ戦でごわした。我等軍も多大なる戦死者が出もうしたが、その死は決して無駄になりもはん！このまま大阪とその周辺を落とし東京の江戸城から徳川慶喜の首取ればこん戦いは全て終わるでごわす。」

 西郷隆盛は全ての指揮官達に決意を語り、大阪に向かってる徳川共和国軍とそして、大阪とその周辺にいる狂人達との戦いで内戦は終わると熱く語った。


　「こん旗に刃向かう者は賊軍でごわす！！刃向かう者には女子供でも容赦致すな！！」

 錦の御旗を掲げて、笛や太鼓を使っての軍楽行進曲に合わせて意気揚々と行進する新政府軍の長ーい隊列に、近くの農民達はみな頭を下げていた。