・・その狂気は伝染する・・

最終章 世界の終焉

松本義徳首相の国家非常事態宣言58

　野畑防衛相はただちに松本総理へと報告した。さらに警察庁内でも川口長官ら上層部の鈍い態度に官僚らが次々と批判を始めていた。

　「どういう事ですか！！都道府県警察の指揮監督をする立場なのになんの通達もなしに、混乱が起きてる京都の府警本部の報告を揉み消すとはどういう事か説明して頂きたい！！」

 川口長官と黒い会議のメンバー数人らは密かに庁から逃げ出す所を一部の正義感あふれる幹部官僚や若手の官僚らに取り囲まれ説明を求められていた。

　「説明は事務官から聞いてくれ、これから我々は首相官邸に緊急招集され赴くところだからな。」

 不適な笑みを浮かべながら川口長官とその一味である桐の箱の秘密を明治時代の明治政府枢密院から未来永劫に託された黒い会議のメンバーらと黒塗りの車で警察庁の裏の通門からまるで沈没しかけた船から逃げる鼠のように逃げていった。