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5章◆命を吸う牙
小鹿の馬車亭-2
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なんだかよく分からない料理を三種類、仕切りのついた長方形の皿に盛ったもの。とろみのある黄緑色のポタージュに、薄切りのパンの盛り合わせ。口の狭いグラスには、底から気泡がのぼる透明なワインがウェイターの手によって注がれた。
「それじゃ、いただこうか」
「はい。……先生、ワインで良かったんですか? 酒苦手ですよね」
「苦手と言っても酔わないだけで呑めない訳じゃないからね。最初の一杯くらいは呑むのが礼儀だと思うし」
「そういうもんですか」
軽くグラスを傾けるだけの乾杯をして、いよいよ食卓に手を付ける。三種類の料理が乗った皿は、ウェイターがそれぞれ何とかかんとかの小盛り、なんちゃらのゼリー寄せ、ほにゃららのなんたら添え……と一つずつ説明していたものの、まったくタビトの頭に入って来なかった。味も名前の通り複雑で、量が少ないこともあって美味しいのかどうかも分からない。
「なんか……いつもリウル先輩がウチに持ってきてくれてるやつの方が美味い気がします」
「そうだね、私もそっちの方が好みだ。あれは主にランチタイムのメニューなんだよね。雰囲気も昼の方が砕けていて入りやすいし、次は昼に来ようか」
「えっほんとですか。楽しみだな……、」
そう言いかけてから、タビトは周囲の客が纏う雰囲気の正体に気付いた。そう、タビトはずっと気になっていた――この店、二人組の客が多いのだ。それもやたらと距離の近い、男女の組が。稀に家族連れや友人と思しき女性の二人組なんかもいるが、圧倒的に年若く着飾った男女客が多い。そしてこういう店で男女の客と言えば、恋人や夫婦、あるいは愛人なんかに間違いなかった。
「あ。あの……先生」
次に届いた料理――帆立と南国トマトのマリネ、オレンジで香りをつけた紅桜魚のムニエル――を前に、銀色のフォークとナイフを握りしめる。
「い、今更ですけどこの店……オレと来て良かったんですか? なんか見た感じ、恋人とか夫婦とかばっかりな気がするんですけど」
「ああ……」
イリスは好物のトマトを口に入れながら、何気なく周囲を見渡す。
「別に? 構わないんじゃない、リウと親方からの招待だし。ああでも……」
イリスは白いナプキンで口元を拭くと、悪戯っぽく笑った。
「たぶん周りの人達からは、私と君も『そういう関係』と思われているだろうね」
「え……」
一瞬意味が分からず、反応に遅れた。けれどすぐに『そういう関係』が、いわゆる恋人同士という意味だと気付き、タビトの頬が赤くなる。
「そっ……そう思われちゃうんですか? 男同士なのに?」
「だってここは王都だからね。普通に付き合ってるだけじゃ子どもが生まれないことは君ももう聞いただろう? つまり性別に拘る必要も他の町村に比べ低いんだ。だから王都では同性同士の恋人も別段珍しい話じゃない。おそらくあそこの女性の二人席も、『そういう関係』だろうね」
「えっ」
ついさっきタビトが目の端で捉えた女性客のテーブルにさっと視線を滑らせる。彼女たちはテーブルの上に片手同士を出して重ね、何やら親密に話していた。とても普通の女友達には見えない。
「ま……」
――まじか、王都。そんな感じだったのか、王都!
突然知ってはいけないことを知ってしまったような気持ちになり、胸がドキドキしてきた。興奮気味に彼女らを眺めていると、イリスが拗ねたような口調で言う。
「そんなに焦らなくてもいいのに。それとも君は、私とそういう関係だと誤解されるのは嫌?」
「えっ! いや、そんな訳ないですけど。ちょっとびっくりしただけで」
「そう? それならまあ、いいか」
イリスがふっくらとした帆立の身に歯を立てるのを見て、何故かタビトは喉の渇きを覚え唾を呑んだ。
――誤解されるのは嫌? って……嫌な訳ないじゃん、オレは先生のこと好きなんだから。オレの気持ち知ってるくせにこういうこと言って、そのくせ「錯覚」とか「思い込み」とか言ってくるの、先生側にも大いに問題あるだろ、これ。
「ん? 君、今何か言った?」
「いえ。別にぃ」
こんな場所で不満をぶつけても仕方ないので、タビトも魚料理に手を付ける。最初に出た謎の細々した料理よりかは、ずっと分かりやすく美味しかった。やはり量は控えめで、少し物足りなかったが。
その後口直し用の冷たいシャーベットに、お待ちかねの肉料理、ワインは赤が注がれた。相変わらず全体的に量は少ないものの、時間をかけてゆっくり食べているせいか不思議と満腹感を覚えてきた。
残すはデザートと食後の香茶だけ、という頃に、前方のステージのあたりがほんのりと明るくなった。白っぽい無機質な明かりは魔導ランプ特有のものだ。ついに歌姫の御登壇らしい。
「いよいよですね。えっと、なんて人でしたっけ」
「たしかリアナ……という人だったかな。東の街イルリエッタからはるばるおいでらしい」
「へぇ。先生は聴いたことあります?」
「いやまったく」
声を落としてしばらく話していたが、一向に歌姫リアナがやってくる兆しがない。どこから出てくるのだろう、歌姫も従業員用のドアから出てくるんだろうか――などとタビトが考えている間にも時は経ち、段々店の客達がざわつきはじめていた。こそこそと様子を窺う客達の様子から、どうもホールの前側、ステージに近い席のあたりで何かあったようだ。
「……ん? もしかして前の方で誰か泣いてます? 女の子かな」
「みたいだね」
想像よりずっと小綺麗で格式ばった小鹿の馬車亭での食事に緊張していたせいか、同じホール内で泣いていた子どもの泣き声にまったく気付かなかった。他の客達と同様に首を伸ばして様子を窺ってみると、たっぷりとフリルとリボンをあしらったワンピースに身を包んだ、いかにも貴族の令嬢といった娘が、髪を振り乱して泣きわめいていた。歳は五歳か六歳か、とにかく言って聞かせるのには難しい年齢だ。
「もしかしてあの子が泣いてるから、歌姫さんが出てこれないんですかね」
「そうかもしれないね。かといって貴族にご退席願う訳にもいかないし、難しいところだ」
「親が自分から連れ出してくれればいいのに」
「まあ、それが一番平和ではあるけど。……実質的に貴族を追い出した後じゃ、見ている方としてもなんとなく決まりが悪いというか……席も前の方だしね」
「ふぅん……」
どうも貴族の娘を退席させれば解決、という単純な話ではないらしい。
タビトも大人しく他の客と同様、彼女が泣き止むのを待つことにして、ぼんやりと卓に目線を戻す。肉料理の皿は既に下げられ、次を待つテーブルクロスの上には今はカトラリーとワイングラス、小さな花束しかない。リウルと親方からの贈り物であるその花束が、なんとなくタビトの目に引っかかった。
「……これ……」
ガラスの花瓶に活けられたそれを、何気なく手に取る。淡い桃色のリボンが掛けられた花束は普通のものより小ぶりの花で統一され、ばらせば簡単に手のひらに収まりそうな大きさだった。そのくせ種類は豊富で、途中で白からピンクに色が変わっているチューリップに、繊細な薄紫のスイートピー、清廉なマーガレット、可憐な桃色のカーネーション、そして一段と華やかで元気いっぱいのオレンジ色のバラが、奇跡的なバランスでまとまっている。
初めて見た時から、男の二人客に贈る花としてはずいぶん可愛い花束だと思っていた。イリスならそれでも似合うのだけれど、タビトはなんとなく貴族の娘を思い描いた。
「……あの。先生。これ、オレがもらっていいですか」
泣きわめく少女の声は、未だに店の端まで響いてくる。
「え。別にいいけど……何か思いついた?」
「ちょっと、試してみようかと思って」
桃色のリボンを解き、上着のポケットに入れる。それからタビトは花束をばらすと、素早くそれぞれを上着のあちこちに忍ばせていった。
主だった花を仕込み終わると、そっと席を立つ。
「先生。オレがへましたら助けてくださいね」
「え。……ああ、うん。やれるだけやってみるよ」
「よろしくお願いします」
ぺこりと軽く一礼してから、タビトは一度だけ襟を引いて気合を入れる。
――さて、やってみようじゃないか。ぶっつけ本番で、どこまでできるか分からないが。
少女の泣き声を聴きながら、タビトは他の客達で埋まるテーブルの合間をすり抜け、一歩一歩、ステージの前に近づく。泣きわめく貴族の娘がいる席の方へ。
「それじゃ、いただこうか」
「はい。……先生、ワインで良かったんですか? 酒苦手ですよね」
「苦手と言っても酔わないだけで呑めない訳じゃないからね。最初の一杯くらいは呑むのが礼儀だと思うし」
「そういうもんですか」
軽くグラスを傾けるだけの乾杯をして、いよいよ食卓に手を付ける。三種類の料理が乗った皿は、ウェイターがそれぞれ何とかかんとかの小盛り、なんちゃらのゼリー寄せ、ほにゃららのなんたら添え……と一つずつ説明していたものの、まったくタビトの頭に入って来なかった。味も名前の通り複雑で、量が少ないこともあって美味しいのかどうかも分からない。
「なんか……いつもリウル先輩がウチに持ってきてくれてるやつの方が美味い気がします」
「そうだね、私もそっちの方が好みだ。あれは主にランチタイムのメニューなんだよね。雰囲気も昼の方が砕けていて入りやすいし、次は昼に来ようか」
「えっほんとですか。楽しみだな……、」
そう言いかけてから、タビトは周囲の客が纏う雰囲気の正体に気付いた。そう、タビトはずっと気になっていた――この店、二人組の客が多いのだ。それもやたらと距離の近い、男女の組が。稀に家族連れや友人と思しき女性の二人組なんかもいるが、圧倒的に年若く着飾った男女客が多い。そしてこういう店で男女の客と言えば、恋人や夫婦、あるいは愛人なんかに間違いなかった。
「あ。あの……先生」
次に届いた料理――帆立と南国トマトのマリネ、オレンジで香りをつけた紅桜魚のムニエル――を前に、銀色のフォークとナイフを握りしめる。
「い、今更ですけどこの店……オレと来て良かったんですか? なんか見た感じ、恋人とか夫婦とかばっかりな気がするんですけど」
「ああ……」
イリスは好物のトマトを口に入れながら、何気なく周囲を見渡す。
「別に? 構わないんじゃない、リウと親方からの招待だし。ああでも……」
イリスは白いナプキンで口元を拭くと、悪戯っぽく笑った。
「たぶん周りの人達からは、私と君も『そういう関係』と思われているだろうね」
「え……」
一瞬意味が分からず、反応に遅れた。けれどすぐに『そういう関係』が、いわゆる恋人同士という意味だと気付き、タビトの頬が赤くなる。
「そっ……そう思われちゃうんですか? 男同士なのに?」
「だってここは王都だからね。普通に付き合ってるだけじゃ子どもが生まれないことは君ももう聞いただろう? つまり性別に拘る必要も他の町村に比べ低いんだ。だから王都では同性同士の恋人も別段珍しい話じゃない。おそらくあそこの女性の二人席も、『そういう関係』だろうね」
「えっ」
ついさっきタビトが目の端で捉えた女性客のテーブルにさっと視線を滑らせる。彼女たちはテーブルの上に片手同士を出して重ね、何やら親密に話していた。とても普通の女友達には見えない。
「ま……」
――まじか、王都。そんな感じだったのか、王都!
突然知ってはいけないことを知ってしまったような気持ちになり、胸がドキドキしてきた。興奮気味に彼女らを眺めていると、イリスが拗ねたような口調で言う。
「そんなに焦らなくてもいいのに。それとも君は、私とそういう関係だと誤解されるのは嫌?」
「えっ! いや、そんな訳ないですけど。ちょっとびっくりしただけで」
「そう? それならまあ、いいか」
イリスがふっくらとした帆立の身に歯を立てるのを見て、何故かタビトは喉の渇きを覚え唾を呑んだ。
――誤解されるのは嫌? って……嫌な訳ないじゃん、オレは先生のこと好きなんだから。オレの気持ち知ってるくせにこういうこと言って、そのくせ「錯覚」とか「思い込み」とか言ってくるの、先生側にも大いに問題あるだろ、これ。
「ん? 君、今何か言った?」
「いえ。別にぃ」
こんな場所で不満をぶつけても仕方ないので、タビトも魚料理に手を付ける。最初に出た謎の細々した料理よりかは、ずっと分かりやすく美味しかった。やはり量は控えめで、少し物足りなかったが。
その後口直し用の冷たいシャーベットに、お待ちかねの肉料理、ワインは赤が注がれた。相変わらず全体的に量は少ないものの、時間をかけてゆっくり食べているせいか不思議と満腹感を覚えてきた。
残すはデザートと食後の香茶だけ、という頃に、前方のステージのあたりがほんのりと明るくなった。白っぽい無機質な明かりは魔導ランプ特有のものだ。ついに歌姫の御登壇らしい。
「いよいよですね。えっと、なんて人でしたっけ」
「たしかリアナ……という人だったかな。東の街イルリエッタからはるばるおいでらしい」
「へぇ。先生は聴いたことあります?」
「いやまったく」
声を落としてしばらく話していたが、一向に歌姫リアナがやってくる兆しがない。どこから出てくるのだろう、歌姫も従業員用のドアから出てくるんだろうか――などとタビトが考えている間にも時は経ち、段々店の客達がざわつきはじめていた。こそこそと様子を窺う客達の様子から、どうもホールの前側、ステージに近い席のあたりで何かあったようだ。
「……ん? もしかして前の方で誰か泣いてます? 女の子かな」
「みたいだね」
想像よりずっと小綺麗で格式ばった小鹿の馬車亭での食事に緊張していたせいか、同じホール内で泣いていた子どもの泣き声にまったく気付かなかった。他の客達と同様に首を伸ばして様子を窺ってみると、たっぷりとフリルとリボンをあしらったワンピースに身を包んだ、いかにも貴族の令嬢といった娘が、髪を振り乱して泣きわめいていた。歳は五歳か六歳か、とにかく言って聞かせるのには難しい年齢だ。
「もしかしてあの子が泣いてるから、歌姫さんが出てこれないんですかね」
「そうかもしれないね。かといって貴族にご退席願う訳にもいかないし、難しいところだ」
「親が自分から連れ出してくれればいいのに」
「まあ、それが一番平和ではあるけど。……実質的に貴族を追い出した後じゃ、見ている方としてもなんとなく決まりが悪いというか……席も前の方だしね」
「ふぅん……」
どうも貴族の娘を退席させれば解決、という単純な話ではないらしい。
タビトも大人しく他の客と同様、彼女が泣き止むのを待つことにして、ぼんやりと卓に目線を戻す。肉料理の皿は既に下げられ、次を待つテーブルクロスの上には今はカトラリーとワイングラス、小さな花束しかない。リウルと親方からの贈り物であるその花束が、なんとなくタビトの目に引っかかった。
「……これ……」
ガラスの花瓶に活けられたそれを、何気なく手に取る。淡い桃色のリボンが掛けられた花束は普通のものより小ぶりの花で統一され、ばらせば簡単に手のひらに収まりそうな大きさだった。そのくせ種類は豊富で、途中で白からピンクに色が変わっているチューリップに、繊細な薄紫のスイートピー、清廉なマーガレット、可憐な桃色のカーネーション、そして一段と華やかで元気いっぱいのオレンジ色のバラが、奇跡的なバランスでまとまっている。
初めて見た時から、男の二人客に贈る花としてはずいぶん可愛い花束だと思っていた。イリスならそれでも似合うのだけれど、タビトはなんとなく貴族の娘を思い描いた。
「……あの。先生。これ、オレがもらっていいですか」
泣きわめく少女の声は、未だに店の端まで響いてくる。
「え。別にいいけど……何か思いついた?」
「ちょっと、試してみようかと思って」
桃色のリボンを解き、上着のポケットに入れる。それからタビトは花束をばらすと、素早くそれぞれを上着のあちこちに忍ばせていった。
主だった花を仕込み終わると、そっと席を立つ。
「先生。オレがへましたら助けてくださいね」
「え。……ああ、うん。やれるだけやってみるよ」
「よろしくお願いします」
ぺこりと軽く一礼してから、タビトは一度だけ襟を引いて気合を入れる。
――さて、やってみようじゃないか。ぶっつけ本番で、どこまでできるか分からないが。
少女の泣き声を聴きながら、タビトは他の客達で埋まるテーブルの合間をすり抜け、一歩一歩、ステージの前に近づく。泣きわめく貴族の娘がいる席の方へ。
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