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セーラーブルー
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「逃がしたか。また襲撃しないように息の根を止めたいのだが」
屋根から屋根に逃げていくダークネブラをみて美少女は歯がみする。
「しかしプリンスの身の安全が第一だ」
自分に言い聞かせるように呟くとレイピアを鞘に戻す。
するとレイピアは鞘ごと光の粒になって消えていった。
「!」
その光景に一樹は驚くしか無かった。
「大丈夫ですかプリンス!」
振り向いてきた美少女の声に反応できない程に。
「う、うん、大丈夫」
真剣に心から心配する視線を真っ直ぐ向けてくる圧力で言葉が出ない程だった。
しかし、一言言ってつかえが取れたのか、一樹は答える。
「ありがとう」
先程から言おうとして言えなかった言葉を、感謝の言葉を一樹は言う。
「そんな、とんでもございません」
一樹の言葉に感極まったように目尻に涙を浮かべるほどの喜びを美少女は伝えた。
「一寸、大袈裟すぎない」
「いいえ、プリンスに労いのお言葉をかけられただけでこのセーラーブルーは果報者でございます。どうか、今後もプリンスに仕えさせていただきとうござます」
セーラーブルーと名乗った美少女は胸に手を当て頭を下げて一樹に恭しく一礼する。
しかし、一樹は戸惑うばかりだ。
「その、プリンスって何? 誰かと勘違いしていない?」
「いいえ、あなた様がプリンスで間違いございません。生まれ変わろうとも、あなたの騎士である私は決して間違える事はございません。ですからどうか今世でも主従契約を」
「一寸待ってよ。本当にどういうことだよ」
一樹の戸惑いは深くなっていくばかりだった。
屋根から屋根に逃げていくダークネブラをみて美少女は歯がみする。
「しかしプリンスの身の安全が第一だ」
自分に言い聞かせるように呟くとレイピアを鞘に戻す。
するとレイピアは鞘ごと光の粒になって消えていった。
「!」
その光景に一樹は驚くしか無かった。
「大丈夫ですかプリンス!」
振り向いてきた美少女の声に反応できない程に。
「う、うん、大丈夫」
真剣に心から心配する視線を真っ直ぐ向けてくる圧力で言葉が出ない程だった。
しかし、一言言ってつかえが取れたのか、一樹は答える。
「ありがとう」
先程から言おうとして言えなかった言葉を、感謝の言葉を一樹は言う。
「そんな、とんでもございません」
一樹の言葉に感極まったように目尻に涙を浮かべるほどの喜びを美少女は伝えた。
「一寸、大袈裟すぎない」
「いいえ、プリンスに労いのお言葉をかけられただけでこのセーラーブルーは果報者でございます。どうか、今後もプリンスに仕えさせていただきとうござます」
セーラーブルーと名乗った美少女は胸に手を当て頭を下げて一樹に恭しく一礼する。
しかし、一樹は戸惑うばかりだ。
「その、プリンスって何? 誰かと勘違いしていない?」
「いいえ、あなた様がプリンスで間違いございません。生まれ変わろうとも、あなたの騎士である私は決して間違える事はございません。ですからどうか今世でも主従契約を」
「一寸待ってよ。本当にどういうことだよ」
一樹の戸惑いは深くなっていくばかりだった。
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