ショタコンな私、悪魔に転生して真実の愛を見つけました。〜溺愛する美少年と添い遂げたのでその年代記を書きます〜

中田涼介

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第一章 運命の出会いと王国動乱篇

第十六話 運命の出会い

 エルマーの召喚に応じて現れたのは純白のドレスを返り血で真っ赤に染めた妖しい雰囲気を放つ絶世の美女だった。

 身長は170cmほどだろうか?エルマーが幼く身長が155cmしか無いことと比べるとかなり高い。

 長い艶のある黒髪を片方の耳に掛けて、長い睫毛で隠れる伏し目がちの瞳は悪魔の特徴でもある真紅だ。美しい均整のとれた顔には何を考えてるのか分からないミステリアスな表情を浮かべている。

 頬はほんのりピンク色に紅潮して、色気のある柔らかそうな唇は微かに震えている。

 ドレスから露出している豊満な胸の谷間とスタイルの良いくびれ、男の本能を刺激する大きなお尻のシルエットにエルマーは思わずドキドキと胸を高鳴らせる。

 しかし、彼女の前頭部から生える太くて黒い二本の角と尖ったエルフのような耳、背中から生える大きな漆黒の翼が彼女は人間ではないということを強烈に物語る。

 ーーこんな時に何を考えてるんだ、僕は!相手は悪魔だぞ。

 姉のアメリアやフローラ、メイドのハンナなどもかなりの美人であるが、それらとはまた違う系統の異常な色気を放つ妖しい美女にエルマーは内心激しく心を揺さぶられる。

 10歳になり性的な興味が出てくる思春期真っ只中のエルマーには、今置かれている絶望的な状況を一瞬忘れさせる程の強烈な性的魅力を放つアリスは刺激が強すぎた。

 ーーこんな綺麗な女の人初めて見た、、っ、、!
いや、そうでは無く!人型の姿をとってるということは間違いなく上位の悪魔だ!僕は成功したんだ!

 エルマーはバクバクと早まる心臓の鼓動を自覚しながら、キョロキョロと辺りを見回す挙動不審な彼女を睨む。

 ーー最初が肝心だ!侮られてはならない!

 エルマーはいつも低位の悪魔を召喚する時と同じように強気に交渉することに決める。

 歴史上召喚した悪魔に契約の穴を突かれて騙されたり、都合良く利用されて悪魔の傀儡と化した人間は大勢いる。

 ーー何よりも、今は時間が無い!

 呼び出したのが上位の悪魔だからこそ、尚のことエルマーは警戒心を上げて、いつもよりも気合いを入れる。

 「おい!悪魔!」

まだホコリだらけの蔵の中を見渡している彼女にエルマーは強気に声をかけて、自分に注意を向けさせる。

 ハッとした様子で遂に美貌の悪魔がエルマーを真っ直ぐに見つめる。
 彼女は手にしていた苦悶の表情を浮かべるおぞましい悪魔の頭部をボトリと床に落として、エルマーに釘付けになる。

  ーー相手が上位悪魔でも、契約の主導権は僕がとる!

 エルマーは圧倒的な存在感を放つアリスに気圧されながらも、必死に強い召喚主を取り繕って強気に要求を叩きつける。

 「僕と契約しろ!対価なら何でも払う!お前の力を貸せ!」

エルマーは鼓動を早めながら目の前の悪魔に強い口調で召喚の意図を伝える。

 話しながら先ほどの惨劇が頭を過り、エルマーの瞳を絶望と悲しみ、怒りと憎悪が暗く曇らせていく。

 美貌の花嫁は一瞬悲しい顔をすると、ドレスの端を摘んで持ち上げて美しくお辞儀する。

 「その申し出喜んで受けますわ。対価は、、、」

アリスはエルマーの要求に答えながらお辞儀をして伏せていた顔を上げると、そこには慈母のような優しい穏やかな表情を浮かべていた。

 ーー何だ⁈悪魔なのに、、っ、、こいつは、⁈

 母や姉のアメリアやフローラ、ハンナがエルマーに向ける包み込むような愛情と似たものを何故かアリスから感じてエルマーは大いに混乱する。

 「対価は貴方の全て。そう、全てですわ。」

エルマーは目の前の悪魔に困惑しながら、ゴクリと唾を飲む。

 ーー全てとは⁈

 召喚に応じて、対価を求めるのは当然の事だがアリスの求める対価はあまりにも抽象的でどうとでも解釈できるものだった。

 ーー寿命⁈魂⁈肉体⁈感情⁈いや、それら全てという意味か⁈

 エルマーの頭は急速回転して悪魔の意図を深読みし始める。

 ーーダメだ!これはサインしたらダメな契約だ!

 この状況から脱して怒りのままにファーバー公に復讐するためなら何でも差し出そうと安易に考えていたエルマーだったが、ここにきて足が竦み出す。

 ーー僕一人ならまだいい!でも、僕の関わる者まで「全て」の範疇に入っていたら⁈

 家族を殺されて自らに仕える使用人と衛兵達まで失っても、エルマーにはまだ大切な者が残っている。

 他家に嫁いだもう一人の姉フローラと婚約者の幼なじみ、自分達を慕ってくれる気のいい領民達、もしかしたら生きてるかもしれない姉のアメリア。

 頭の中で無意識にまだ残っている大切な者の数を数え出す。
 大広間での虐殺がエルマーにトラウマを植え付けて、失うことへの恐怖と不安がエルマーを立ち止まらせる。


 「<全て>というのは、貴方に限る事であって貴方以外の人間はそこに含まれないわ。」

エルマーの考えを先読みしたのか、目の前の悪魔アリスは的確にエルマーの不安を取り除く。

 「本当か?破れば契約違反だぞ!」

アリスとは違い、エルマーは彼女の事を全く知らないため警戒心と疑心暗鬼に囚われて疑いの目を向ける。

 ーーいや、嘘か本当のどちらでも僕には迷ってる時間なんて無いんだ!

 「私は貴方の<全て>を得る代わりに、貴方の望む<全て>を叶える。貴方の為に戦う事は勿論、なんだったら母親にもなれるし、姉にもなれるし、恋人にだってなれ、、ますわ。」

アリスが何故か頰を紅潮させながら乙女のように恥じらい、淡々と紡いでいた言葉の語尾が途切れる。

 それには気づかずにエルマーは母親と姉という言葉に瞳を暗くして俯く。

 アリスは密かに「しまった!」という顔をする。家族が酷い死に目に遭ったエルマーにそれは禁句であった。
 罪悪感がアリスの胸に押し寄せて、二人は沈黙して古汚い蔵に静寂が戻る。

 すると、ハッとした顔をして美貌の悪魔アリスがいきなり手をエルマーに伸ばして強引に胸元に手繰り寄せる。

 「何を⁈」

「伏せて!」

轟音がエルマーの耳をつん裂き、強い衝撃を感じる。蔵の中のありとあらゆる物が竜巻に巻き込まれたようにけたたましい音を立てながら、ぶつかり合いながら飛んでいくのを耳で捉える。

 エルマーの視界は暗転して、悪魔アリスに押し倒されて豊満な胸を顔に押しつけられていることだけを理解する。

  ーーいい匂い、、、。

 芳しいアリスの肌の匂いに鼻を包まれてエルマーの頭はクラクラとぼやける。

 巨大な翼で包み込まれているせいか、エルマーには何が起きてるか分からず痛みも全く無い。

 「放せ!何が起きた⁈」

エルマーがか弱い力で上から覆い被さるアリスを退けると、包み込んでいた漆黒の翼が動いてエルマーの視界が開ける。

 そこにはあったはずの蔵の木造りの天井が跡形も無く消えていて澄み渡った綺麗な青空と陽の光だけがエルマーを差す。

 仰天して、上体を起こして周囲を見ると粉塵が舞う中、蔵は半壊しておりまるで竜巻が直撃したかのように、壊れた壁の木材や残骸が元々蔵に置いてあった物達と一緒に散らばっている。

 自分がアリスに攻撃から守られたのだと気づき、エルマーが攻撃を引き受けたはずのアリスを見上げると、彼女は心底心配してるような顔でエルマーを見ていた。

 「おい、、!お前、、大丈夫なのか?」

あれほどの衝撃、おそらく飛んできたのは上級攻撃魔法だろうと推測したエルマーはそれを直に受けたはずの悪魔に問いかける。

 「えぇ⁈私?わ、たしは大丈夫よ、ですわ!そ、それよりエルマーは大丈夫な、の!かしら?怪我は無い?」

 何故か美貌の悪魔は素っ頓狂にしどろもどろになりながら問いを軽く流して、エルマーの心配を続ける。

 ーーあれ?そういえば、僕名前名乗ったっけ?

 一瞬エルマーの頭に疑問と違和感が過ぎるが響く怒声にそれはかき消されて消える。

 「エルマーァアア!隠れんぼは終わりだぞぉ!」

瓦礫を足で転がしながら、狂人のようにバルトルト・ファーバー公が口調を荒げて半壊した蔵に近づいてくるのが見える。

 上級風攻撃魔法で蔵ごと吹き飛ばしたのはバルトルト・ファーバーだ。

 ーーファーバー公っ!!!

 苛立ちを瞳に孕ませた狂人、ファーバー公をその視界に捉えてエルマーの内側に沸沸と怒りと憎悪が沸き起こってくる。

 瓦礫の山の中、立ち上がり怒りを露わにするエルマーにバルトルトは不満気な顔で視線を向けると、

 「何ですか?その眼は?」

裏切りに、虐殺に全く罪悪感を抱いてないようにバルトルトが面倒臭そうに顔を掻きながらエルマーに問いを投げる。

 「僕はお前を許さない!お前は!母上をっ、、!ハンナを、、!父上まで、っ、、!!」

エルマーは怒りと悲しみで吐き出す言葉を喉でつまらせて、頬には大粒の涙が伝う。
 そんなエルマーを冷酷に、無感情に見下しながらバルトルトは歩みを進めて2人に近づく。

 「あぁ、死んだね、お前の家族は。怒ってるのか?でも、お前じゃ私に敵わない。それでそこの悪魔を召喚したのか?愚かだねぇ。」

不健康な青白い顔を邪悪に歪めてバルトルトはエルマーの短絡さを揶揄する。
 皮肉にもバルトルトの指摘は的を得ており、エルマーは自分の短絡さを少し後悔する。

 ーーそうだ、、確かにこの悪魔がファーバー公に勝てるかは分からない、、っ、、!

 エルマーが恐怖に後退りすると、後ろに柔らかい感触を感じて体が受け止められる。

 エルマーの肩にはアリスの手が添えられ、見上げるとちょうど後頭部がアリスの胸の谷間に挟まり心地良さを感じる。
 アリスは凍りつくような冷酷な目でバルトルトを見つめていた。

 「狼の皮を被った羊風情が。誰の坊やに手を出している?」

先程までの美しく優しい雰囲気とはあまりにかけ離れた、怖気が走るような冷たい声でアリスがバルトルトを睨みつけると彼女のおぞましい魔力が溢れ出て、地面には亀裂がはいり半壊の蔵は派手な音を立てて全壊して崩れていく。

 「何だ、、こいつは、、⁈」

余裕の態度で狩人のように振る舞っていたバルトルトはすぐにアリスがただの悪魔ではない事に気づき警戒し始める。

 ーーこいつはヤバい!加減は無しだ。

 バルトルトは魔力を練り上げて手を交差して2人に向けて突き出し、得意とする風の上級攻撃魔法を初手から放つ。

 「風攻撃魔法:暴嵐の双球!」

バルトルトの掌から二つの圧縮された嵐の塊が放たれて周りを破壊しながらエルマーとアリスに迫っていく。

 後ろからエルマーを抱き寄せていたアリスは左手で強引にエルマーを自らの背後に引かせて、右手を嵐の双球に突き出して<神域>の能力を発動させる。

 「円環の血界・三重奏!」

暴虐の嵐が2人を飲み込む前に真っ赤な三重の壁が目の前に出現して球体状に広がっていき、遂に2人を覆い尽くす。

 二つの嵐が血界に衝突したのか激しい揺れが2人を揺らす。
 アリスはエルマーに背を向けたまま語りかける。

  「聞いて、坊や。この血界は直ぐに破られるわ。その前に、私達には済ませるべきことがある。そうでしょう?」

 真剣な瞳でアリスが振り返り、エルマーに契約を迫る。
 エルマーがゴクリと息を飲み、逡巡してる間にも三重の血界の一つが破られたのか轟音を轟かせて揺れが襲ってくる。

 ーー迷ってる時間は無いっ!僕は、、っ、、!

 「お前と契約する!僕の<全て>はお前のもので、お前は僕の望む<全て>を叶える!」

おそらく人生で一番大きなリスクを冒して、エルマーは強い意志で決断する。

 血界を張り攻撃を防ぎ続けるアリスに手を伸ばして契約の締結を促すと、アリスはエルマーの手を取り強引に自らに引き寄せる。

 「な、何を⁈」

 通常なら契約主の手の甲に召喚された悪魔が跪いて口づけをして契約の締結となるが、その常識を強引に覆されてエルマーは動揺する。

 「契約よ。今この瞬間から坊やは私のもの。」

気づくと、アリスは両手をエルマーの両手に重ねて、絡めとって恋人繋ぎにしてその美貌をエルマーに近づける。

 強烈な色気といい匂いがエルマーを襲い、心臓が高鳴る中美しいアリスの顔は止まることなくゆっくりとエルマーの鼻の先まで近づく。

 ーーな、何を⁈まさか、まさか、まさか⁈

 お互いの息がかかるほど顔が近づいて、緊張と動揺で固まるエルマーにアリスはそっと唇を重ねて接吻する。

 「んん⁈」

重ねた唇が柔らかいアリスの感触を感じ取ってすぐにアリスの舌がエルマーの口内に侵入してくるのに気づく。

 彼女の舌はエルマーの口内でうねうねと動き回りエルマーの舌を絡め取り、吸いながら犯していく。

 両手を背中まで回されてガッチリと身体はお互いに密着したまま固定されてエルマーはされるがままになる。アリスの肉感的なグラマラスな体に包まれて全身にその柔らかな感触を感じる。

ーー何だこれ⁈何だこれ⁈何だこれ⁈

 あまりの刺激に頭はぼんやりしていき、身体中に味わったことの無い快感が駆け巡る。

 興奮の熱でエルマーの頬は真っ赤になり、瞳は朧げにとろーんとした表情で力が抜けていく。

 アリスが唇を離すと2人の舌の間に唾液の糸が引き、落ちていく。
 エルマーは全身から力が抜けて、腰砕けになったように地面にへたり込む。

 「んん、これで契約完了よ、、です、わ!後は私に任せて!」

 頰を紅潮させながらアリスは恥じらう乙女のように顔をパッとエルマーから背けて再び前を向く。

 ーーエルマーたんと私の魂の繋がりを感じる!契約は成立したわ!

 アリスは待ち望んでいた契約締結の成功を確かめると、前に出した右手の掌をグッと握り発動させていた血の結界を解除して壊す。

 壊した血の壁がガラスの破片のように空を舞う。

 開けた視界の先にはバルトルト・ファーバーが次なる攻撃を仕掛けようと構えてる姿がある。

 「悪魔!最初の僕の望みだ!奴を討て!」

アリスの後ろでへたり込むエルマーが彼女に叫ぶ。
 強い言葉とは裏腹に目には涙を浮かべて、身体は震えている。

 そんな愛しき少年にアリスは顔だけ振り向き、優しい微笑みを向ける。

 「アリス。どうか私を呼ぶときはアリスと、そう呼んで。」

アリスが自らの名を告げると2人の内側に強烈な電気が走り抜けるような衝撃が生まれる。

 衝撃は身体中を巡り、目に見えない何かが躍動するのを感じ取る。

 2人に確固たる繋がりができたことを確かめると、エルマーは意を決してアリスに想いを伝える。

 「僕はエルマーだ!今日からお前の、、っ、!アリスの契約者だ!だから、、っ、、!頼む!!!」

堰き止めていた絶望と恐怖、怒りと憎悪、不安とアリスに助けてもらった時の安心感、突然の口吸いの刺激と高揚感、ごちゃ混ぜの感情が決壊してエルマーは嗚咽しながら願いをアリスに託す。

 ーー知ってる。ずっと前から、貴方を知ってる。愛してる。

 アリスはエルマーの願いには返答せずに顔をバルトルトに向けて隠していた闘気を爆発させる。

 おぞましい気配が辺りに満ち溢れて、木々はざわめき、鳥は鳴きながら飛び立つ。地が揺れるような錯覚を引き起こしてまるで気温が下がったかのように寒気がその場に居る者を襲う。

 「何だ⁈何なのだ⁈貴様は?ただの悪魔では無い⁇」

アリスと相対するバルトルトはおぞましい闘気を一身に受けると、身体中に悪寒が走り本能が生命の危機を警鐘しているのを感じ震え出す。

  ーー先程の血のような色の結界も魔法では無かった!異世界人の<神域>⁈いや、悪魔の転生者などあり得ない!それに、なんなのだ⁈あの血で染まったドレスは?こんな悪魔など話に聞いたこと、、

 生まれて初めて感じる異様な恐怖にバルトルトの脳は生存本能が働き、目まぐるしく思考が流れていき一つの答えに辿り着く。

 ーー血で染まったドレス、、の、<神域>の使い手、、

 バルトルトの額に滝のように流れる汗が止まり、目の前に相対する悪魔の正体に気づき顔が青ざめていく。

 「血染めの花嫁、、、⁇」

バルトルトの呆然とした顔で発した言葉はただならぬ雰囲気のこの場にあって妙に響き渡った。

 「え⁈」

それはエルマーの耳にも届き、一瞬思考が止まる。目の前で契約を結んだ自分を守護する美貌の悪魔が伝説の<血染めの花嫁>だと理解するのにさらに数秒時が経つ。

 「私の愛しい坊やの前でその名を口にするなんて、、よほど死にたいのね。」

射殺すような冷酷な瞳でバルトルトを睨むアリスが右手を空に掲げると、強烈な熱を放つ炎魔法を発動させる。

 「炎オリジナル魔法:地獄の火車」

 アリスの周囲に現れた地獄の業火のような赤黒い4つの炎は荷車の車輪のような円形を象り、死者の断末魔のようなおぞましい轟音を立てながら、火の勢いを強めながら回り始める。

 急速に周囲の温度が上がっていき、アリスの姿は蜃気楼のように揺らめいて返り血だらけのドレス姿がより不気味さを強調する。

 「その血染めの花嫁の逆鱗に触れたらどんな末路を辿るか、その身で知りなさい。」

とんでもない熱に大量の汗を流して目を見開いて、膝を震わせながら恐怖に慄くファーバー公にアリスは邪悪な笑みを浮かべて死刑宣告をする。
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