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2:あなたに惑星(ほし)の押し売りを
Episode:06
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「珍しい形だなぁ」
「理にかなっていてよろしいのでは?」
姪っ子の言うことは、間違いではない。
こういうシンプルな形というのは強度が高く、事故のときなどに強いのだ。
が、銀河系ではこういう船は、むしろ少数派だった。
どの星の船もそれぞれいろいろな理由で、もう少し凝った形をしていることが多い。
船籍をざっと調べてみると、ここの星系の船ばかりだった。
ここでは球形が一般的らしい。
逆に言うとボールのような船が連なるこの宇宙港は、ネメイエス人の船「だけ」で埋め尽くされていることになる。
「どうなっちゃってるんだろ……」
こんなことは初めてだ。
宇宙港は、言わば星の玄関だ。
地球でも港や空港がその国の入り口になるように、外からの船はすべてここを訪れる。
当然港は、多国籍の船であふれかえるのが常だ。
逆に言うなら同じ形の船ばかりというのは、「余所者が殆ど居ない」ことを意味する。
ボロ船を手に入れてからあちこち行ったが、こういう宇宙港は見たことがなかった。
銀河連盟に加盟するような星なら、どこでもそれなりの交易がある。
だから、かなりの辺境かつ閉鎖的な星でも、もう少し他星系の船が居るものだ。
しかも、球形の船たちは一隻一隻が大きい。
最大のものだと、エルヴィラたちの宇宙船を百隻は並べたくらいの大きさがある。
もはや大規模移民用の小惑星と言ったほうがいいくらいで、どう考えても普段から宇宙港に停泊するようなタイプではない。
やはり腑に落ちない。最初に感じたとおり、裏に何かありそうだ。
「ドッキング完了、停船します」
イノーラの言葉と共に、全方位スクリーンに映し出される景色も止まった。
「さぁて、交渉交渉」
「ここのデータコアには、既に接続済みですわ」
それだけ言うと、姪っ子は黙り込んだ。自分が交渉事には全く向かないために、興味もないのだろう。
「サンキュサンキュ。えーっとまず、修理関係かな……」
データコアに検索をかけ、安そうな修理屋を絞り込んでいく。
こういう宇宙港での交渉をはじめ、売り買い等で異星人同士が直接相対することは、銀河系では稀だ。
最後に品物を受け渡しするときくらいだろう。
何しろ、発生状況も生理機構も違うのだ。
どこかの種にとって快適な環境が、他の種にとっては即死モノ、ということも珍しくない。
かといってすべての種に、それぞれ合う環境を用意するなど無理な話だ。
結局いちばん簡単で安全なのが、異星人が出入りする建物内部は宇宙空間と同じ状態にして、それぞれに宇宙服を着てもらうという方法だ。
ただこれではとても、船外へ出てくつろぐというわけにはいかない。
このため他星系からの来訪者は、どうしても必要な時以外は船の中に居て、通信でやりとりをするのが普通だった。
「理にかなっていてよろしいのでは?」
姪っ子の言うことは、間違いではない。
こういうシンプルな形というのは強度が高く、事故のときなどに強いのだ。
が、銀河系ではこういう船は、むしろ少数派だった。
どの星の船もそれぞれいろいろな理由で、もう少し凝った形をしていることが多い。
船籍をざっと調べてみると、ここの星系の船ばかりだった。
ここでは球形が一般的らしい。
逆に言うとボールのような船が連なるこの宇宙港は、ネメイエス人の船「だけ」で埋め尽くされていることになる。
「どうなっちゃってるんだろ……」
こんなことは初めてだ。
宇宙港は、言わば星の玄関だ。
地球でも港や空港がその国の入り口になるように、外からの船はすべてここを訪れる。
当然港は、多国籍の船であふれかえるのが常だ。
逆に言うなら同じ形の船ばかりというのは、「余所者が殆ど居ない」ことを意味する。
ボロ船を手に入れてからあちこち行ったが、こういう宇宙港は見たことがなかった。
銀河連盟に加盟するような星なら、どこでもそれなりの交易がある。
だから、かなりの辺境かつ閉鎖的な星でも、もう少し他星系の船が居るものだ。
しかも、球形の船たちは一隻一隻が大きい。
最大のものだと、エルヴィラたちの宇宙船を百隻は並べたくらいの大きさがある。
もはや大規模移民用の小惑星と言ったほうがいいくらいで、どう考えても普段から宇宙港に停泊するようなタイプではない。
やはり腑に落ちない。最初に感じたとおり、裏に何かありそうだ。
「ドッキング完了、停船します」
イノーラの言葉と共に、全方位スクリーンに映し出される景色も止まった。
「さぁて、交渉交渉」
「ここのデータコアには、既に接続済みですわ」
それだけ言うと、姪っ子は黙り込んだ。自分が交渉事には全く向かないために、興味もないのだろう。
「サンキュサンキュ。えーっとまず、修理関係かな……」
データコアに検索をかけ、安そうな修理屋を絞り込んでいく。
こういう宇宙港での交渉をはじめ、売り買い等で異星人同士が直接相対することは、銀河系では稀だ。
最後に品物を受け渡しするときくらいだろう。
何しろ、発生状況も生理機構も違うのだ。
どこかの種にとって快適な環境が、他の種にとっては即死モノ、ということも珍しくない。
かといってすべての種に、それぞれ合う環境を用意するなど無理な話だ。
結局いちばん簡単で安全なのが、異星人が出入りする建物内部は宇宙空間と同じ状態にして、それぞれに宇宙服を着てもらうという方法だ。
ただこれではとても、船外へ出てくつろぐというわけにはいかない。
このため他星系からの来訪者は、どうしても必要な時以外は船の中に居て、通信でやりとりをするのが普通だった。
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