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第15話 消えたお皿
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翌日僕が起きたときには、おばさんはもう目を覚ましてた。というか、居なかった。
「イサさん?!」
慌てて家の中を探し回ったけど、姿がない。どこにもない。
だとするともしかして、昨日の騒ぎはぜんぶ夢で幻で、ホントは何もなかったのかもしれない――そう思ったけど、僕の寝床は誰かが寝た形跡がちゃんとあった。
どうやら夢でも幻でもなかったらしい。
だとするとおばさんは消えたか、どこかへ出かけたかだ。
もしやと思って台所へ行ってみる。けど、おばさんの姿はなかった。
そして、隣のズデンカさんから借りたお皿がない。
僕は隣家へ急いだ。
「ズデンカさん、見知らぬおば……じゃない、イサさん居ませんか?」
そう言ってドアを叩くと、すぐに扉が開いた。
うちに住み着いたおばさんを三人束ねたみたいな、押し出し感満載の、ここのヌシが出てくる。
「イサかい? 彼女なら中でお茶飲んでるよ」
「良かった……」
ほっと胸をなでおろした。
って僕、なんでイサさんのこと、こんなに心配してるんだろう?
とは言え、突然迷い込んできたお客が行方不明ってだけならともかく、死体で見つかったりしたら寝ざめが悪すぎる。
「入っていいですか?」
「もちろん。あんたもお茶でも飲んでいき」
そういえばいつも食事を取りに来てるのに、あがったことなんてほとんどなかったな、そんなことを思いながらドアをくぐった。
入ってすぐ、食堂と台所も兼ねた部屋に、イサさんの姿はあった。
真ん中の大きなテーブルのところで、のんびりお茶をすすってる。
「おば……じゃない、イサさん! 勝手にどっか行っちゃダメじゃないですか!」
「お皿返しに来ただけよ。何が悪いのよ。だいいちあなた、寝こけてたし」
答えに詰まる。たしかにおばさんが出てっても気付かないほど、僕はよく寝てた。
けどだからって、黙って出てったら驚くわけで。
「ともかくやめてください。師匠に僕、なに言われるか分かんないじゃないですか」
「じゃぁ、次から夜中でも起こそうか?」
「そ、それは……」
また言葉に詰まる。
毎日ただでさえ師匠に振り回されて、唯一安らげる睡眠時間まで妨げられるのは、さすがにゴメンだ。
ズデンカさんが口を挟んだ。
「まぁまぁスタニフ、いいじゃない。別にヘンなところへ行ったわけじゃなし。
それにイサだってこの通り、子供までいる人なんだ。ヒョロヒョロしてるあんたより、よっぽどしっかりしてるよ」
今度こそ僕は何も返せなくなった。というか父さんの言うとおり、おばさんを納得させようってほうが無茶だった。
「イサさん?!」
慌てて家の中を探し回ったけど、姿がない。どこにもない。
だとするともしかして、昨日の騒ぎはぜんぶ夢で幻で、ホントは何もなかったのかもしれない――そう思ったけど、僕の寝床は誰かが寝た形跡がちゃんとあった。
どうやら夢でも幻でもなかったらしい。
だとするとおばさんは消えたか、どこかへ出かけたかだ。
もしやと思って台所へ行ってみる。けど、おばさんの姿はなかった。
そして、隣のズデンカさんから借りたお皿がない。
僕は隣家へ急いだ。
「ズデンカさん、見知らぬおば……じゃない、イサさん居ませんか?」
そう言ってドアを叩くと、すぐに扉が開いた。
うちに住み着いたおばさんを三人束ねたみたいな、押し出し感満載の、ここのヌシが出てくる。
「イサかい? 彼女なら中でお茶飲んでるよ」
「良かった……」
ほっと胸をなでおろした。
って僕、なんでイサさんのこと、こんなに心配してるんだろう?
とは言え、突然迷い込んできたお客が行方不明ってだけならともかく、死体で見つかったりしたら寝ざめが悪すぎる。
「入っていいですか?」
「もちろん。あんたもお茶でも飲んでいき」
そういえばいつも食事を取りに来てるのに、あがったことなんてほとんどなかったな、そんなことを思いながらドアをくぐった。
入ってすぐ、食堂と台所も兼ねた部屋に、イサさんの姿はあった。
真ん中の大きなテーブルのところで、のんびりお茶をすすってる。
「おば……じゃない、イサさん! 勝手にどっか行っちゃダメじゃないですか!」
「お皿返しに来ただけよ。何が悪いのよ。だいいちあなた、寝こけてたし」
答えに詰まる。たしかにおばさんが出てっても気付かないほど、僕はよく寝てた。
けどだからって、黙って出てったら驚くわけで。
「ともかくやめてください。師匠に僕、なに言われるか分かんないじゃないですか」
「じゃぁ、次から夜中でも起こそうか?」
「そ、それは……」
また言葉に詰まる。
毎日ただでさえ師匠に振り回されて、唯一安らげる睡眠時間まで妨げられるのは、さすがにゴメンだ。
ズデンカさんが口を挟んだ。
「まぁまぁスタニフ、いいじゃない。別にヘンなところへ行ったわけじゃなし。
それにイサだってこの通り、子供までいる人なんだ。ヒョロヒョロしてるあんたより、よっぽどしっかりしてるよ」
今度こそ僕は何も返せなくなった。というか父さんの言うとおり、おばさんを納得させようってほうが無茶だった。
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