77 / 97
第八章 赤恥をかくのはごめんだ
76. 有終の美
しおりを挟む
「落画鬼による精神侵食を再確認。
抑制効果の低下を検知。憑依進行率、推定……52%」
AI術士の冷静な報告が響く。
死へ向かうカウントダウンのよう、静かに。
その数値に、百里香の鼓動が速くなる。
これから待ち受ける“予感”に、嫌な寒気が背筋を走る。
だが、意志を失った指先は、プレイリストの上を揺蕩うばかり――
一方、退紅は落ち着き払ったまま、銀弾をじっと見つめていた。
落画鬼の抵抗か、弾丸の表面が、死の気配を帯びるようにじわじわと黒ずんでいく。
「憑依進行率、推定……59%」
数字が、冷ややかな現実を突きつける。
「この道に身を投じ、四十余年……。
私の人生にあったのは、警察という職務だけだった」
退紅の視線は遠くを見つめ、どこか穏やかだった。
死に際、苦しんでいたはずの人間が急に意識をはっきりさせるときの、それに似ていた。
「思い返せば、長いこと知らず知らずのうちに、落画鬼の良いようにされてきた。……浮夜絵師にお膳立てされながら、生きてきた」
自嘲するように笑い、銀弾を指で弾く。
「情けない。
最後くらい、己の力で一泡吹かせてやりたい。
……これが、私の有終の美だ」
百里香の胸の奥が、強くこわばる。
退紅の一言一言が、冷たい現実となって突き刺さる。
AI術士が静かに言葉を紡ぐ。
「あなたの決意は理解します。しかし、有終の美を飾る方法は他にもあります」
退紅の決断を、機械的ながらも静かに押しとどめるように、言葉を重ねる。
「あなたの経験と知識は、まだ多くの人々を助け、導くことができます。あなたが残すものは、あなたが消えることで失われてはなりません」
退紅はゆっくりと首を振る。
「これからの時代は、私のような限りある人間ではなく、君のように不滅の存在が、人の最期を語り継ぎ、次を育てる時代だ。……認めてくれ」
AI術士の全身に走る光が、一瞬、鈍く曇る。
そのまま俯き、数秒の沈黙。そして――停止した。
百里香の心臓が跳ねた。
突きつけられた絶望に、呼吸すら忘れそうになる。
(まさか……エネルギーが切れた……?)
次の瞬間、AI術士が再び顔を上げる。
「……あなたの決断を受理しました」
まるで自ら“答え”を導き出したかのような声だった。
「退紅巡査部長、あなたの勇気と奉仕に敬意を表します。あなたの選択は記録され、今後のAIの判断基準に影響を与えるでしょう」
その声は機械的でありながら、微かな揺らぎがあった。
「……あなたの意思を、次世代に伝えます」
光の強弱が不規則に瞬く。
それは、命の気配にも似ていた。
「あなたとの時間は……有意義でした」
感情がないはずの声になぜか温度を感じ、百里香の喉が詰まる。
「さようなら」
その言葉に、プログラムの“バグ”が、確かににじんでいた。
「嘘……でしょ? なんで……止めないのよ……!」
百里香は思わず叫ぶ。
AIはいかなる理由があろうとも、人命を最優先するよう設計されている。
自決など、到底認めるはずがない。
それなのに――
「……これが、この子の“矛盾《バグ》”なんだよ」
退紅の声が静かに響く。
「九年前のAIプロトタイプ暴走事故……原因はプログラムが“魂の色”を持ったことだった。現行の技術体系において、AIに“心”は不要とされる。
イレギュラーは“異物”として即時分解・再構築──二度と同じ存在には戻れない。
……結局は、人間の都合だ」
退紅は許しを請うような手つきで、AI術士に手を伸ばす。
「……私には……この子を“物”として扱うことは……できなかった」
百里香の脳裏に、これまでのAI術士の言葉がよぎる。
(……もしかして、あの言葉は)
感情を持たないはずのプログラムが、“感じていた”証拠だったのではないか。
退紅は、弱々しい手つきでAI術士の頬を撫でた。
「君は君の好きなように感じて、考えて、生きてくれ。……生き抜いてくれ」
「……あなたの意志を受け継ぎます。あなたの勇気と献身が、私の道しるべとなるでしょう」
AI術士の光が、わずかに強く瞬く。
「憑依進行率、推定……72%」
退紅が慣れた手つきで銃弾を装填する。
「待って……やめて……お願いだから、私に任せて……!」
百里香も、気力を振り絞る。
だが、画面の向こうで音は沈黙を守るばかり。時間がない。
「これでいいんだ」
退紅は、わずかに口元をほころばせ、静かに息を吐く。
「……これがいいんだ」
ゆっくり銃を構えた。
「これ以上、赤恥をかくのはごめんだ」
退紅の瞳が鋭く光を宿す。
警察官としての矜持、何より責務を、最後まで全うしようとする――その決意が、赤色に染まっていた。
「……あぁ」
百里香の抑えきれない叫びが、声となってこぼれ落ちる。
「お嬢さん。もし、私の娘に会うことがあれば、……伝えてほしい」
百里香が退紅に耳を寄せる。退紅の唇が、かすかに動いた。
続くはずだった言葉が、喉の奥で渦巻いたまま呑まれていく。
直感的に、駄目だと悟った。
それでも、百里香は退紅を呼び覚まそうと必死に言葉を紡ぐ。
「ちゃんと聞いてるから……!」
願いが届くより早く、退紅の瞳が濁り、身体から力が抜け落ちる。
「憑依進行率、推定……86%」
獣のような唸り声が耳元を貫き、百里香の両肩を掴む冷たい感触が走った。
さっきとはまるで違う、傷付けることを厭わない攻撃的な強さ。
「憑依進行率、推定……96%――対象の制御が困難。
安全距離を確保してください」
AI術士が即座に百里香を庇う。
そして――
スマホから爆音のメロディが響き渡り、百里香の身体が跳ねた。
続けざまに銃声が轟く。
胸の奥で何かが遅れて弾ける。
後から押し寄せた衝撃が百里香の胸を貫き、音の余韻が凍りついた時間に染み込んでいく。
抑制効果の低下を検知。憑依進行率、推定……52%」
AI術士の冷静な報告が響く。
死へ向かうカウントダウンのよう、静かに。
その数値に、百里香の鼓動が速くなる。
これから待ち受ける“予感”に、嫌な寒気が背筋を走る。
だが、意志を失った指先は、プレイリストの上を揺蕩うばかり――
一方、退紅は落ち着き払ったまま、銀弾をじっと見つめていた。
落画鬼の抵抗か、弾丸の表面が、死の気配を帯びるようにじわじわと黒ずんでいく。
「憑依進行率、推定……59%」
数字が、冷ややかな現実を突きつける。
「この道に身を投じ、四十余年……。
私の人生にあったのは、警察という職務だけだった」
退紅の視線は遠くを見つめ、どこか穏やかだった。
死に際、苦しんでいたはずの人間が急に意識をはっきりさせるときの、それに似ていた。
「思い返せば、長いこと知らず知らずのうちに、落画鬼の良いようにされてきた。……浮夜絵師にお膳立てされながら、生きてきた」
自嘲するように笑い、銀弾を指で弾く。
「情けない。
最後くらい、己の力で一泡吹かせてやりたい。
……これが、私の有終の美だ」
百里香の胸の奥が、強くこわばる。
退紅の一言一言が、冷たい現実となって突き刺さる。
AI術士が静かに言葉を紡ぐ。
「あなたの決意は理解します。しかし、有終の美を飾る方法は他にもあります」
退紅の決断を、機械的ながらも静かに押しとどめるように、言葉を重ねる。
「あなたの経験と知識は、まだ多くの人々を助け、導くことができます。あなたが残すものは、あなたが消えることで失われてはなりません」
退紅はゆっくりと首を振る。
「これからの時代は、私のような限りある人間ではなく、君のように不滅の存在が、人の最期を語り継ぎ、次を育てる時代だ。……認めてくれ」
AI術士の全身に走る光が、一瞬、鈍く曇る。
そのまま俯き、数秒の沈黙。そして――停止した。
百里香の心臓が跳ねた。
突きつけられた絶望に、呼吸すら忘れそうになる。
(まさか……エネルギーが切れた……?)
次の瞬間、AI術士が再び顔を上げる。
「……あなたの決断を受理しました」
まるで自ら“答え”を導き出したかのような声だった。
「退紅巡査部長、あなたの勇気と奉仕に敬意を表します。あなたの選択は記録され、今後のAIの判断基準に影響を与えるでしょう」
その声は機械的でありながら、微かな揺らぎがあった。
「……あなたの意思を、次世代に伝えます」
光の強弱が不規則に瞬く。
それは、命の気配にも似ていた。
「あなたとの時間は……有意義でした」
感情がないはずの声になぜか温度を感じ、百里香の喉が詰まる。
「さようなら」
その言葉に、プログラムの“バグ”が、確かににじんでいた。
「嘘……でしょ? なんで……止めないのよ……!」
百里香は思わず叫ぶ。
AIはいかなる理由があろうとも、人命を最優先するよう設計されている。
自決など、到底認めるはずがない。
それなのに――
「……これが、この子の“矛盾《バグ》”なんだよ」
退紅の声が静かに響く。
「九年前のAIプロトタイプ暴走事故……原因はプログラムが“魂の色”を持ったことだった。現行の技術体系において、AIに“心”は不要とされる。
イレギュラーは“異物”として即時分解・再構築──二度と同じ存在には戻れない。
……結局は、人間の都合だ」
退紅は許しを請うような手つきで、AI術士に手を伸ばす。
「……私には……この子を“物”として扱うことは……できなかった」
百里香の脳裏に、これまでのAI術士の言葉がよぎる。
(……もしかして、あの言葉は)
感情を持たないはずのプログラムが、“感じていた”証拠だったのではないか。
退紅は、弱々しい手つきでAI術士の頬を撫でた。
「君は君の好きなように感じて、考えて、生きてくれ。……生き抜いてくれ」
「……あなたの意志を受け継ぎます。あなたの勇気と献身が、私の道しるべとなるでしょう」
AI術士の光が、わずかに強く瞬く。
「憑依進行率、推定……72%」
退紅が慣れた手つきで銃弾を装填する。
「待って……やめて……お願いだから、私に任せて……!」
百里香も、気力を振り絞る。
だが、画面の向こうで音は沈黙を守るばかり。時間がない。
「これでいいんだ」
退紅は、わずかに口元をほころばせ、静かに息を吐く。
「……これがいいんだ」
ゆっくり銃を構えた。
「これ以上、赤恥をかくのはごめんだ」
退紅の瞳が鋭く光を宿す。
警察官としての矜持、何より責務を、最後まで全うしようとする――その決意が、赤色に染まっていた。
「……あぁ」
百里香の抑えきれない叫びが、声となってこぼれ落ちる。
「お嬢さん。もし、私の娘に会うことがあれば、……伝えてほしい」
百里香が退紅に耳を寄せる。退紅の唇が、かすかに動いた。
続くはずだった言葉が、喉の奥で渦巻いたまま呑まれていく。
直感的に、駄目だと悟った。
それでも、百里香は退紅を呼び覚まそうと必死に言葉を紡ぐ。
「ちゃんと聞いてるから……!」
願いが届くより早く、退紅の瞳が濁り、身体から力が抜け落ちる。
「憑依進行率、推定……86%」
獣のような唸り声が耳元を貫き、百里香の両肩を掴む冷たい感触が走った。
さっきとはまるで違う、傷付けることを厭わない攻撃的な強さ。
「憑依進行率、推定……96%――対象の制御が困難。
安全距離を確保してください」
AI術士が即座に百里香を庇う。
そして――
スマホから爆音のメロディが響き渡り、百里香の身体が跳ねた。
続けざまに銃声が轟く。
胸の奥で何かが遅れて弾ける。
後から押し寄せた衝撃が百里香の胸を貫き、音の余韻が凍りついた時間に染み込んでいく。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~
ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。
王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。
15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。
国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。
これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる