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捌ノ幕 陸の孤島
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風こそ強くないが、数m先もよく見えない程大雪が降る中
1輌の雪上車がゆっくりと姿を現した。
針葉樹林の入口で止まると、後部扉から全身
鮮やかなネオンピンクのウシャンカ/コート
手袋/マフラー/ブーツが特徴的な、1人の幼女が降りてきた。
虹色のレンズのサングラスで顔は覆われているが
間違い無く魔王エリザヴェータの愛娘、ポリーナだった。
「流石にこのブリザードの中では空飛ぶソファーは使えないね。
それにしても・・・この辺り、笑いたくなる程何も無い」
1人で笑っているポリーナの傍に巨大な影が現れた。
「誰なんだよオイラの眠りを妨げる奴は!・・・って
ポリーナ様、雪原へようこそ」
大きな体を揺すりつつ現れた白熊のモンスター、クベーバは
主君の幼い愛娘の訪問に興奮し、鼻息を荒くしていた。
当初、雪上車のエンジン音が喧しく、半ば無理矢理
叩き起こされたことで非常に不機嫌だった。そうでなくても
普段は、寝起きは非常に気が荒かった。しかし、主君の愛娘が
珍しく1人で視察に来たと分かり、急に上機嫌になった。
「気持ちよく寝ているところを起こしたのかな。御免なさい」
「知らなかったのだからしょうがないです。
それより、今日は遊びに来た訳では無いですよね」
「正解だよ。今日はあくまで視察に来たんだよね」
「では御案内致します」
クベーバを雪上車に乗せるとポリーナはハンドルを握った。
暫く一帯を見回ったが、岩と雪と氷以外、何も無かった。
「何事も無くて良かったよ。空振りに終わるのは本来
嬉しい事なんだよね」
「全くです」
近くに大きな廃屋が見つかったので、ポリーナは
雪上車を横に停めると、魔法でまともな状態にした。
更には、二重の高い壁まで用意して、吹雪を防げる様にした。
「流石ポリーナ様。やる事が精密ですね」
「まぁね。やる事やったから・・・・・・」
ポリーナが運転席に戻ろうとした時、それは聞こえた。
かなり遠くではあったが間違い無く雪崩だった。
「やれやれ、一仕事増えたみたい」
「御伴します」
雪上車を走らせること数分、現場に一行は着いた。
降りてみると、見事なまでに道は塞がっていた。
「如何したものかなこれ。溶かすのは簡単だけど
抜本的解決になるかは分からないからね」
「流石にこれはオイラの怪力でも手こずりますね」
2人が考え込んでいると、不意に何処かで何かが聞こえた。
「こんな所を誰かが訪ねてくるなんて珍しいですね」
「もしかしたら遭難者かも」
雪上車を走らせていると、レーダーに複数の生体反応が有った。
止めてみると、そこにはエルフが5人蹲っていた。
慌てて降りると、ポリーナとクベーバはエルフ達を雪上車に乗せた。
「大丈夫!? 今安全な所へ運ぶから」
エルフ達は衰弱していたが意識ははっきりしていて
自分達が助かったと理解していた。
雪原に来て直ぐ発見した家に入った後も、エルフ達は未だ
不安を抱えていた。道が雪崩で塞がり、陸の孤島となった今
帰る手立ては有るのか。そんな事を考えていると不意に
何処からともなく良い香りが漂ってきた。
何事かと思い探し回っていると、食卓には人数分
卵スープが有った。
「寒かったでしょ。体を内側から温めると良いよ」
「有難う御座います、ポリーナ様」
5人の中で一番体が大きいエルフは反射的に平身低頭した。
それを見て幼い4人のエルフ達も慌てて真似をした。
「そんな事しなくて良いよ。凄いのは私のママ。
私自身は魔王の一人娘に過ぎないよ」
こんな時でも決して威張り散らさないので、エルフ達からの好感度は益々
上がる一方だった。
「ポリーナ様は他の魔族とは違うね」
「威張り散らすのも少なからず居るのに」
体が温まったので生き返った様な感触を覚えたものの
帰れないことに変わりは無かった。何しろ、最初より幾分
弱まったとは言え、吹雪は未だ続いていたのだから。
「今更だけど、皆は彼処で何していたの?」
不意にポリーナは疑問を投げ掛けた。珍しい財宝が埋まっている
訳でもなければ、何処かへの近道でもないのに態々好き好んで
通る必然性など本来は無い筈だった。
「私達は城下町で行われる音楽会に行く予定だったんです。ところが
今日になって出演予定の歌姫が急な病気で、中止になりました。その上更に
御覧の通り道はあのザマです。助けを呼びたくても雪原の地理は全然
分からなくて、本当に困り果てていました」
リーダー格のエルフから説明を受け、ポリーナは考え込んだ。
吹雪が止んだ後、この5人を空飛ぶソファーに乗せて家に送り返せば
事態は終わりだ。だが、それで本当に魔王の娘としての責務を全うしたと言えるのか。
確かに、誰も責めはしないだろう。やるべき事は間違い無く成し遂げた。
理論上何も問題は無い。しかし、それでも未だポリーナは悩んだ。
吹雪が何時止むかは想像もつかない。必死で考えた末ポリーナは決心した。
「皆、注目。クベーバもおいで」
急に呼ばれ、キョトンとしていると、ポリーナは何時の間にか
魔法少女を思わせる出で立ちになっていた。
“It's show time!”
暖炉の横に有った木片を拾い上げたと思うと
魔法の杖も使わずそれを剣に変えてみせた。
呆気に取られるクベーバとエルフ達を他所に、ポリーナは
剣を、如何にも魔法少女が持ってそうな杖に変えた。
同じ物を5本生成すると、エルフ達に配った。
「これは見た目こそよく出来ているけど只の飾り物。
有ったところで魔法使いになれる訳じゃない。だけど
私の手品の証拠としては十分だよね」
思わぬ土産物が出来て、エルフ達は目を瞬いた。遭難した結果
良い物を貰えると、誰が予想出来ただろうか。
「本当にこんな良い物貰って良いのですか?」
「勿論。私がやりたくてやった事だから。だから
三跪九叩頭の礼はしなくて良いよ。柔肌から血が出たら一大事だし」
何処までも優し過ぎるポリーナにエルフ達が口々に感謝の言葉を
述べていると、外が静まり返っている事に気付いた。
窓に駆け寄ってみると、雪は止んで、太陽が顔を出していた。
陽光が窓から入ってきたのを見て、エルフ達の表情が一気に明るくなった。
「ポリーナ様、これで漸く空飛ぶ家具が使えます」
クベーバも表情を緩め、空飛ぶベッドを召喚した。
一行が外に出ると、折良く空飛ぶベッドも到着した。
「皆の家は同じ方向?」
「はい。最後の最後迄有難う御座います」
「構わないよ。家に入るまで気をつけてね」
ポリーナは、エルフ達が乗った空飛ぶベッドが完全に
見えなくなるまでずっと目線を動かさなかった。
「ポリーナ様、これで帰れますね」
「未だだよ。重要な役目が残っているから」
予想外の返答にクベーバがキョトンとしていると
ポリーナは真面目な表情をしていた。
「あの子達が全員家に入ったのを見届けたら終わり。万一
何か有ったらまた助けに行かなきゃ」
“何も其処迄しなくても”と言おうとして、クベーバはギリギリの
所で言葉を呑み込んだ。以前、同じ趣旨の事を言った従者が
大目玉を喰らうところをこの目で見ていた。
ポリーナの目が金色に光っていることから、今正に千里眼を
使っている最中であることは明らかだった。
「・・・・・・良かった。全員家に着いた」
その言葉を聞き、クベーバは漸く胸を撫で下ろした。
「今度こそ帰れますね」
「まぁね。雪崩は私の火炎魔法で処理しとくよ。後ね
この家、クベーバが好きに使って良いよ。今日一日
頑張って呉れたから、御礼」
「あ、有難う御座います! 丁度家が欲しかったんです」
魔法の杖のレプリカより遥かに凄い物を贈られ
クベーバは欣喜雀躍せずにはいられなかった。
ポリーナの乗った雪上車を、クベーバは何時迄も見送るのであった。
雪原で一騒ぎ起きている頃、幼い少年勇者率いるパーティは
確実に魔界の中心部へと突き進んでいた。
「ボルケーノキャノン!」
火山の噴火を思わせる強大な爆発により
エメラルドモノリス・アメジストモノリス・レインボーモノリスは
次々に粉々に砕け散った。直後
勇者達の前にレア度の高いアイテムが山の様に積み上がった。
「これで魔王に勝てる・・・・・・!」
勇者・カンフーファイター・ガンマン・神父・科学者の一行は最早
引き返せない所まで足を踏み入れていた。
魔王の本拠地は、目の前だった。
1輌の雪上車がゆっくりと姿を現した。
針葉樹林の入口で止まると、後部扉から全身
鮮やかなネオンピンクのウシャンカ/コート
手袋/マフラー/ブーツが特徴的な、1人の幼女が降りてきた。
虹色のレンズのサングラスで顔は覆われているが
間違い無く魔王エリザヴェータの愛娘、ポリーナだった。
「流石にこのブリザードの中では空飛ぶソファーは使えないね。
それにしても・・・この辺り、笑いたくなる程何も無い」
1人で笑っているポリーナの傍に巨大な影が現れた。
「誰なんだよオイラの眠りを妨げる奴は!・・・って
ポリーナ様、雪原へようこそ」
大きな体を揺すりつつ現れた白熊のモンスター、クベーバは
主君の幼い愛娘の訪問に興奮し、鼻息を荒くしていた。
当初、雪上車のエンジン音が喧しく、半ば無理矢理
叩き起こされたことで非常に不機嫌だった。そうでなくても
普段は、寝起きは非常に気が荒かった。しかし、主君の愛娘が
珍しく1人で視察に来たと分かり、急に上機嫌になった。
「気持ちよく寝ているところを起こしたのかな。御免なさい」
「知らなかったのだからしょうがないです。
それより、今日は遊びに来た訳では無いですよね」
「正解だよ。今日はあくまで視察に来たんだよね」
「では御案内致します」
クベーバを雪上車に乗せるとポリーナはハンドルを握った。
暫く一帯を見回ったが、岩と雪と氷以外、何も無かった。
「何事も無くて良かったよ。空振りに終わるのは本来
嬉しい事なんだよね」
「全くです」
近くに大きな廃屋が見つかったので、ポリーナは
雪上車を横に停めると、魔法でまともな状態にした。
更には、二重の高い壁まで用意して、吹雪を防げる様にした。
「流石ポリーナ様。やる事が精密ですね」
「まぁね。やる事やったから・・・・・・」
ポリーナが運転席に戻ろうとした時、それは聞こえた。
かなり遠くではあったが間違い無く雪崩だった。
「やれやれ、一仕事増えたみたい」
「御伴します」
雪上車を走らせること数分、現場に一行は着いた。
降りてみると、見事なまでに道は塞がっていた。
「如何したものかなこれ。溶かすのは簡単だけど
抜本的解決になるかは分からないからね」
「流石にこれはオイラの怪力でも手こずりますね」
2人が考え込んでいると、不意に何処かで何かが聞こえた。
「こんな所を誰かが訪ねてくるなんて珍しいですね」
「もしかしたら遭難者かも」
雪上車を走らせていると、レーダーに複数の生体反応が有った。
止めてみると、そこにはエルフが5人蹲っていた。
慌てて降りると、ポリーナとクベーバはエルフ達を雪上車に乗せた。
「大丈夫!? 今安全な所へ運ぶから」
エルフ達は衰弱していたが意識ははっきりしていて
自分達が助かったと理解していた。
雪原に来て直ぐ発見した家に入った後も、エルフ達は未だ
不安を抱えていた。道が雪崩で塞がり、陸の孤島となった今
帰る手立ては有るのか。そんな事を考えていると不意に
何処からともなく良い香りが漂ってきた。
何事かと思い探し回っていると、食卓には人数分
卵スープが有った。
「寒かったでしょ。体を内側から温めると良いよ」
「有難う御座います、ポリーナ様」
5人の中で一番体が大きいエルフは反射的に平身低頭した。
それを見て幼い4人のエルフ達も慌てて真似をした。
「そんな事しなくて良いよ。凄いのは私のママ。
私自身は魔王の一人娘に過ぎないよ」
こんな時でも決して威張り散らさないので、エルフ達からの好感度は益々
上がる一方だった。
「ポリーナ様は他の魔族とは違うね」
「威張り散らすのも少なからず居るのに」
体が温まったので生き返った様な感触を覚えたものの
帰れないことに変わりは無かった。何しろ、最初より幾分
弱まったとは言え、吹雪は未だ続いていたのだから。
「今更だけど、皆は彼処で何していたの?」
不意にポリーナは疑問を投げ掛けた。珍しい財宝が埋まっている
訳でもなければ、何処かへの近道でもないのに態々好き好んで
通る必然性など本来は無い筈だった。
「私達は城下町で行われる音楽会に行く予定だったんです。ところが
今日になって出演予定の歌姫が急な病気で、中止になりました。その上更に
御覧の通り道はあのザマです。助けを呼びたくても雪原の地理は全然
分からなくて、本当に困り果てていました」
リーダー格のエルフから説明を受け、ポリーナは考え込んだ。
吹雪が止んだ後、この5人を空飛ぶソファーに乗せて家に送り返せば
事態は終わりだ。だが、それで本当に魔王の娘としての責務を全うしたと言えるのか。
確かに、誰も責めはしないだろう。やるべき事は間違い無く成し遂げた。
理論上何も問題は無い。しかし、それでも未だポリーナは悩んだ。
吹雪が何時止むかは想像もつかない。必死で考えた末ポリーナは決心した。
「皆、注目。クベーバもおいで」
急に呼ばれ、キョトンとしていると、ポリーナは何時の間にか
魔法少女を思わせる出で立ちになっていた。
“It's show time!”
暖炉の横に有った木片を拾い上げたと思うと
魔法の杖も使わずそれを剣に変えてみせた。
呆気に取られるクベーバとエルフ達を他所に、ポリーナは
剣を、如何にも魔法少女が持ってそうな杖に変えた。
同じ物を5本生成すると、エルフ達に配った。
「これは見た目こそよく出来ているけど只の飾り物。
有ったところで魔法使いになれる訳じゃない。だけど
私の手品の証拠としては十分だよね」
思わぬ土産物が出来て、エルフ達は目を瞬いた。遭難した結果
良い物を貰えると、誰が予想出来ただろうか。
「本当にこんな良い物貰って良いのですか?」
「勿論。私がやりたくてやった事だから。だから
三跪九叩頭の礼はしなくて良いよ。柔肌から血が出たら一大事だし」
何処までも優し過ぎるポリーナにエルフ達が口々に感謝の言葉を
述べていると、外が静まり返っている事に気付いた。
窓に駆け寄ってみると、雪は止んで、太陽が顔を出していた。
陽光が窓から入ってきたのを見て、エルフ達の表情が一気に明るくなった。
「ポリーナ様、これで漸く空飛ぶ家具が使えます」
クベーバも表情を緩め、空飛ぶベッドを召喚した。
一行が外に出ると、折良く空飛ぶベッドも到着した。
「皆の家は同じ方向?」
「はい。最後の最後迄有難う御座います」
「構わないよ。家に入るまで気をつけてね」
ポリーナは、エルフ達が乗った空飛ぶベッドが完全に
見えなくなるまでずっと目線を動かさなかった。
「ポリーナ様、これで帰れますね」
「未だだよ。重要な役目が残っているから」
予想外の返答にクベーバがキョトンとしていると
ポリーナは真面目な表情をしていた。
「あの子達が全員家に入ったのを見届けたら終わり。万一
何か有ったらまた助けに行かなきゃ」
“何も其処迄しなくても”と言おうとして、クベーバはギリギリの
所で言葉を呑み込んだ。以前、同じ趣旨の事を言った従者が
大目玉を喰らうところをこの目で見ていた。
ポリーナの目が金色に光っていることから、今正に千里眼を
使っている最中であることは明らかだった。
「・・・・・・良かった。全員家に着いた」
その言葉を聞き、クベーバは漸く胸を撫で下ろした。
「今度こそ帰れますね」
「まぁね。雪崩は私の火炎魔法で処理しとくよ。後ね
この家、クベーバが好きに使って良いよ。今日一日
頑張って呉れたから、御礼」
「あ、有難う御座います! 丁度家が欲しかったんです」
魔法の杖のレプリカより遥かに凄い物を贈られ
クベーバは欣喜雀躍せずにはいられなかった。
ポリーナの乗った雪上車を、クベーバは何時迄も見送るのであった。
雪原で一騒ぎ起きている頃、幼い少年勇者率いるパーティは
確実に魔界の中心部へと突き進んでいた。
「ボルケーノキャノン!」
火山の噴火を思わせる強大な爆発により
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次々に粉々に砕け散った。直後
勇者達の前にレア度の高いアイテムが山の様に積み上がった。
「これで魔王に勝てる・・・・・・!」
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引き返せない所まで足を踏み入れていた。
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