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加賀の指先がゆっくりと服の下に潜り込む。服の上から撫でられて感じているのに、直に触れられたらどうなってしまうのか、冬里にはわからない。ただ、すぐにその答え合わせをすることになった。
加賀の指先が冬里の敏感な部分に触れて、優しくくるくると撫でるように動く。腰がびくびくと震えて、ほとんど加賀の手に秘部を押しつけるような形になってしまう。恥ずかしいが、止められない。
あふれ出る愛液を、そのままゆっくりと塗りたくるように指の腹が動く。くぷ、と中を広げられるようにされると、外気に晒された秘部がひくひくと動くのがわかった。
中に欲しい。中にいれてほしい、と、酷く誘うように。
「あっ、あっ……ひ、ん、うぅ――~~ッ、だめ、ひゃ、めっ、あ、あっ……」
焦らすような指先の動きに、思考が犯されていく。どうしていれてくれないのだろう。どうして、中に触れてくれないのだろう。そんな考えばかりが脳をよぎって、冬里は喉を震わせた。
一番敏感な部分を、濡れた指先が押しつぶすように動く。びく、と体全体が痙攣する。そのまま、その辺りを弄ぶように、わざとらしく水音を立てながらくすぐられると、思考が真っ白になっていくような心地がした。
「ひ、あ、あ、ま、あ、イ、っちゃ、イっちゃ、う……っ」
「良いよ。イく時の顔、見せて。ねえ、隠さないで、冬里……」
甘い声が囁く。太ももが僅かに痙攣し、それから胎奥から、のたうつような快感が全身を駆け巡った。冬里の腰がびく、と持ち上がる。背骨が軋むような快楽だった。余韻が深い。
こんな風に気持ち良くなることなんて、今までには無かったのに。完全におかしい。体が自分の制御下から外れているような心地を覚える。冬里は浅く呼吸を繰り返しながら、余韻でひくつく体を眺め、不意に涙を零した。
恥ずかしい。他人に、しかも出会って数週間も経たない相手に、達するところを見られてしまった――というより、イかされてしまった。その事実が羞恥心をどうしようもなくくすぶらせる。喉を鳴らすように涙を零すと、加賀が小さく首を傾げた。
どうして泣いているのか、問うように、真っ黒な瞳が冬里を見つめる。そうして、頬を伝う涙を、加賀の舌先が掬い取った。動物がするように舐められる。
「どうしたの? 何か悲しいことがあった?」
「……っ、は、はずかし、……」
「……どうして? 恥ずかしがる必要なんてないよ」
加賀が小さく笑う。至近距離で目を合わせられた。黒い瞳が、じっと、冬里の瞳だけを射すくめるように見つめる。
「だって、冬里は僕のお嫁さんなんだから。気持ち良くなってる声も、顔も、見せても恥ずかしくないよ」
当然のように言葉を続け、加賀は冬里の唇に、自身の唇を重ねた。口内を愛撫するように舌先が動く。加賀の唾液がとろりと内部でかき混ぜられて、そのまま冬里の喉の奥へ落ちていく。
そうすると、どうしてか、先ほどまでの羞恥心めいたものが僅かに消え去っていくような心地があった。
「冬里。ずっと探していた、僕のお嫁さん。僕は冬里が、凄く凄く気持ち良くなって、体びくびく、って震わせて、気持ち良い声、我慢しようとしてるの……、見るの、とても好き」
「――あ、……っ」
「ふ。想像しちゃった? えっちな匂い、冬里からする。もっとしたいって、――もっと触れて欲しい、って」
加賀が唇の端を持ち上げて笑う。冬里を見つめる瞳には欲が滲んでいた。加賀自身も、冬里に触れたくて仕方無いのだろう。硬くなったものが、冬里の秘部を撫でるようにして押しつけられる。
「冬里、可愛い……、好きだよ。大好き。ずっと前から……、ねえ、冬里、お盆までここに居てね」
わからない、と言う言葉は、加賀の唇によって塞がれる。加賀はすぐ冬里の首元にキスをした。低体温の体が、冬里の熱が移ったかのように、あたたかい。
「僕のことを、いれて……、冬里。約束して。絶対だよ。冬里。逃げないで。僕だけのひとになって。ねえ、ずっと……ずっと、寂しかったんだ。冬里。お願い」
水を流すように、早口に紡がれる言葉だった。その言葉のほとんどを、冬里は理解出来ない。ただ、加賀が――どうしてか、寂しがっていて、怖がっていることだけは、理解が出来た。
だから、冬里は、僅かに億劫がちな体を動かして、加賀の額に触れる。加賀がびくりと肩を揺らして、冬里を見た。黒色の瞳が動揺に揺れている。
その瞳を見ていると、なんだか、思い出しそうなことがあって――けれど、それは風船が萎むように、冬里の心の奥底に消えていってしまう。
思い出さなければならないことなのに、思い出せない。けれど多分、そう、加賀は、他人のような気がしない。冬里の体を動かすのは、きっと、それだけの想いで良いはずだ。
額を撫でて、そのまま頭に触れる。柔らかな髪質のそれを撫でていると、不意に加賀が泣きそうな顔をして、ゆっくりと冬里の体に抱きついてきた。少しだけ重い――が、耐えられないほどではない。
加賀は、大人だ。けれど今だけは、どうしてか、居場所を見失って迷子になっている、幼い子どものような雰囲気が漂っていた。
頭を撫でて、そのまま首筋に触れて、そろそろと背中を撫でる。加賀がぎゅうっと冬里を抱きしめて、冬里、と泣きそうな声を上げるのが聞こえた。
お願い。お願い。いれてください。
その声は、懇願するような響きを孕んで、冬里の耳を打った。
加賀の指先が冬里の敏感な部分に触れて、優しくくるくると撫でるように動く。腰がびくびくと震えて、ほとんど加賀の手に秘部を押しつけるような形になってしまう。恥ずかしいが、止められない。
あふれ出る愛液を、そのままゆっくりと塗りたくるように指の腹が動く。くぷ、と中を広げられるようにされると、外気に晒された秘部がひくひくと動くのがわかった。
中に欲しい。中にいれてほしい、と、酷く誘うように。
「あっ、あっ……ひ、ん、うぅ――~~ッ、だめ、ひゃ、めっ、あ、あっ……」
焦らすような指先の動きに、思考が犯されていく。どうしていれてくれないのだろう。どうして、中に触れてくれないのだろう。そんな考えばかりが脳をよぎって、冬里は喉を震わせた。
一番敏感な部分を、濡れた指先が押しつぶすように動く。びく、と体全体が痙攣する。そのまま、その辺りを弄ぶように、わざとらしく水音を立てながらくすぐられると、思考が真っ白になっていくような心地がした。
「ひ、あ、あ、ま、あ、イ、っちゃ、イっちゃ、う……っ」
「良いよ。イく時の顔、見せて。ねえ、隠さないで、冬里……」
甘い声が囁く。太ももが僅かに痙攣し、それから胎奥から、のたうつような快感が全身を駆け巡った。冬里の腰がびく、と持ち上がる。背骨が軋むような快楽だった。余韻が深い。
こんな風に気持ち良くなることなんて、今までには無かったのに。完全におかしい。体が自分の制御下から外れているような心地を覚える。冬里は浅く呼吸を繰り返しながら、余韻でひくつく体を眺め、不意に涙を零した。
恥ずかしい。他人に、しかも出会って数週間も経たない相手に、達するところを見られてしまった――というより、イかされてしまった。その事実が羞恥心をどうしようもなくくすぶらせる。喉を鳴らすように涙を零すと、加賀が小さく首を傾げた。
どうして泣いているのか、問うように、真っ黒な瞳が冬里を見つめる。そうして、頬を伝う涙を、加賀の舌先が掬い取った。動物がするように舐められる。
「どうしたの? 何か悲しいことがあった?」
「……っ、は、はずかし、……」
「……どうして? 恥ずかしがる必要なんてないよ」
加賀が小さく笑う。至近距離で目を合わせられた。黒い瞳が、じっと、冬里の瞳だけを射すくめるように見つめる。
「だって、冬里は僕のお嫁さんなんだから。気持ち良くなってる声も、顔も、見せても恥ずかしくないよ」
当然のように言葉を続け、加賀は冬里の唇に、自身の唇を重ねた。口内を愛撫するように舌先が動く。加賀の唾液がとろりと内部でかき混ぜられて、そのまま冬里の喉の奥へ落ちていく。
そうすると、どうしてか、先ほどまでの羞恥心めいたものが僅かに消え去っていくような心地があった。
「冬里。ずっと探していた、僕のお嫁さん。僕は冬里が、凄く凄く気持ち良くなって、体びくびく、って震わせて、気持ち良い声、我慢しようとしてるの……、見るの、とても好き」
「――あ、……っ」
「ふ。想像しちゃった? えっちな匂い、冬里からする。もっとしたいって、――もっと触れて欲しい、って」
加賀が唇の端を持ち上げて笑う。冬里を見つめる瞳には欲が滲んでいた。加賀自身も、冬里に触れたくて仕方無いのだろう。硬くなったものが、冬里の秘部を撫でるようにして押しつけられる。
「冬里、可愛い……、好きだよ。大好き。ずっと前から……、ねえ、冬里、お盆までここに居てね」
わからない、と言う言葉は、加賀の唇によって塞がれる。加賀はすぐ冬里の首元にキスをした。低体温の体が、冬里の熱が移ったかのように、あたたかい。
「僕のことを、いれて……、冬里。約束して。絶対だよ。冬里。逃げないで。僕だけのひとになって。ねえ、ずっと……ずっと、寂しかったんだ。冬里。お願い」
水を流すように、早口に紡がれる言葉だった。その言葉のほとんどを、冬里は理解出来ない。ただ、加賀が――どうしてか、寂しがっていて、怖がっていることだけは、理解が出来た。
だから、冬里は、僅かに億劫がちな体を動かして、加賀の額に触れる。加賀がびくりと肩を揺らして、冬里を見た。黒色の瞳が動揺に揺れている。
その瞳を見ていると、なんだか、思い出しそうなことがあって――けれど、それは風船が萎むように、冬里の心の奥底に消えていってしまう。
思い出さなければならないことなのに、思い出せない。けれど多分、そう、加賀は、他人のような気がしない。冬里の体を動かすのは、きっと、それだけの想いで良いはずだ。
額を撫でて、そのまま頭に触れる。柔らかな髪質のそれを撫でていると、不意に加賀が泣きそうな顔をして、ゆっくりと冬里の体に抱きついてきた。少しだけ重い――が、耐えられないほどではない。
加賀は、大人だ。けれど今だけは、どうしてか、居場所を見失って迷子になっている、幼い子どものような雰囲気が漂っていた。
頭を撫でて、そのまま首筋に触れて、そろそろと背中を撫でる。加賀がぎゅうっと冬里を抱きしめて、冬里、と泣きそうな声を上げるのが聞こえた。
お願い。お願い。いれてください。
その声は、懇願するような響きを孕んで、冬里の耳を打った。
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