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しおりを挟む「声優陣が豪華だから人気あったんだけど、設定が甘いクソゲーでさぁ。主人公を選べるのはいいとしても、リアたんとレティーちゃんの性格が視点変更のときに激変しちゃって萎えるっていうか。リアたん派とレティーちゃん派でファンが骨肉の争いをしてさ。リアたん視点が王道のはずなんだけど、レティーちゃん視点の『ざまぁ』が凄く人気があって。音楽もレティーちゃん視点のほうが気合入ってたし。私みたいなリアたんファンにとっては悔しいわけよ。リアたん視点でのオーブリールートって王道でつまらないとか言われててさ。そもそも『大聖女ガリブルラ王妃伝』って名前なのに、レティーちゃんに聖なる力なんてないんだよ? それなのに主人公になっちゃうの、おかしくない?」
「アウローラ、問題はそこじゃない」
「あ、ごめん。んで、なんだっけ?」
「リア嬢が俺に『救護室へ』と言ったことだよ」
「マジか!? どうしよう、ギルバートルートが開いちゃった!!」
孤児育ちで逆境に強いと思っていたリアは、段々と自信がなくなってきていた。
「もしかして、ギルバートるーと、というのは、ギルバート殿下のことでしょうか?」
「そう。あいつヤンデレだから」
「やんでれ……」
ギルバートは第一王子でありながら、側室の子なので王位継承権は二位という複雑な立場だ。
「ギルバートに捕まると監禁されるよ」
「かん……きん……」
「そう。ラウノルートは隠しルートで、そもそも今回はルートが解放されてなくて、解放されてたら卒業式への招待状が届くんだけど、今回は無理やり卒業式に出席できるよう裏から手を回して出席したの。リアたんの幸せを見届けたかったし。ラウノには万が一のときのことを考えて、リアたんをいつでも助けられるように端っこに座っておいてって頼んでおいたの。それで倒れそうなリアたんをラウノが姫抱っこした時、リアたんの台詞を『救護室へ』に選択するとギルバートルートが開いちゃうんだけど……そうか、救護室って言っちゃったのかぁ。そのまま救護室に連れて行ったら、ギルバートがそこに現れてリアたんを連れ去って、そのまま自分の離宮に閉じ込めてリアたん溺愛っていう……ヤンデレが好きな人には人気あったけど、表向きは国外追放ってことになってるから、一生監禁されちゃうんだよ」
「それで先ほどラウノ殿下は大変なことになると仰ってたのですね」
ラウノを見上げると、頷いていた。
「ラウノルートは条件が厳しくてさ。油断するとすぐバッドエンドになっちゃうの。リアたん視点って、そもそもそういうのが多いんだよね。攻略の難しさと『ざまぁ』の平凡さで、正ヒロインのはずなのにイマイチ人気がなくてさ。やり込む人にとっては面白いんだけど、軽く楽しみたい、ざまぁでスカっとしたい系の人には」
「アウローラ」
「ごめん、また脱線しちゃった」
「もうゲームとは違う。相手がどう出てくるか予測がつかない」
「わかった。ホテルに戻って、しっかり迎え撃とう!!」
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