1 / 44
1
しおりを挟む
「ミリオネア・ハーヴェスト侯爵令嬢、君との婚約を破棄し俺はこのアイラ・シューネッツ男爵令嬢と婚約する」
しんとした豪華な部屋で、私は婚約者であるこのエナリア王国のジャスティン・エナリア王太子殿下に婚約破棄を告げられた。
彼の隣には、勝ち誇った顔でぴたりと身体を寄せるアイラがいる。
「理由を伺っても?」
私はにっこりと微笑みを返し、彼に問う。
本当は理由なんてわかっているけれど。
ケジメとして聞かせていただこう。
「君が数々の嫌がらせや、暴漢にアイラを襲わせた事はわかっているんだ」
眉間に皺を寄せ、ジャスティンは忌々しそうに言うが。
実はそれ、私がやったのではない。
すべて攻撃返しで本人に戻ったものだからだ。
つまり、元はそこにいるクソ女が私に仕掛けて来た事である。
「きちんと調べられましたか?」
私は溜息交じりに言った。
私が攻撃返しを身に纏っている事は知っているだろうに。
我が家は代々、攻撃、防御魔法に特化している。
だから、国の防衛責任者としてお父様はいる訳なのだし。
私も例に漏れず、攻守の魔法は得意である。
まぁ…ジャスティンの膨大な魔力と技術には勝てないけれども。
「調べた上で言っている」
冷たい表情を向けるジャスティンを見て、笑いが込み上げた。
調べたならば、それを理由にするのはおかしい。
素直に言えばいいのに。
このクソ女に身体で籠絡されたんだって。
政務は抜群に出来るけど、欲には勝てず…二重人格のその女に騙されてるのには気付かないなんて…意外とポンコツなのね。
「まぁ、そうなんですね。その上で、私が彼女に害を成そうとしたと?そんな微妙な嫌がらせで?」
「そうだ。君は彼女に嫉妬し、嫌がらせをした」
嫉妬…ねぇ?
ここ最近、アイラとの関係を見せつけるみたいに散々見せておいて…まだ恋心が残ってるとでも思っているのかしら。
「生憎ですが、今のあなたに奪い合うような価値はありませんわ」
「ミリオネア、それは俺に魅力がないと言いたいのか?」
「ふふ…そうです。婚約破棄、受け入れますわ。彼女にお譲りします」
「………」
ジャスティンは、黙ってしまった。
アイラは嬉しそうにニヤニヤしているけれど、この先が薔薇色だなんてどうして思えるのかしら。
「…1つだけ、言ってもいいですか?」
あ、と頭に思い付いた事を最後に伝えたいと思った。
これでも解らないようなら、ジャスティンは王太子を降りた方がいい。
2歳下のジュエル殿下が国を治めるべきだ。
前王妃アネシャ様が亡くなった後、王妃様となったリリアン様から産まれた彼もまた優秀だ。
ジュエル殿下は王座には興味はなさそうだが、彼の母親は意欲的に王太子の座を狙っていて、幼い頃に母を亡くしているジャスティンは常に命を狙われている。
それでも兄弟仲は良いし、私もジュエル殿下とは良く話をする。
可愛い義弟だ。
「何だ、言ってみろ」
ジャスティンがじっと私を見ながら言った。
魅力がないと言った事、ショックだったのかしら。
「私が本気でアイラさんを狙ったら、彼女はそんな浮かれた顔をして今頃そこにはいませんわよ」
「……え…」
アイラが真っ青になっている。
そう、小さな嫌がらせや、人を使って襲うなんてあり得ない。
攻撃魔法で彼女の心臓を貫けば終わりだもの。
「では、殿下…書類のサインが必要ならば今、しますけれど」
「…君は未来の王太子妃に害をなす可能性がある。衛兵、ミリオネアを捕らえて地下牢に入れておけ」
「はい」
あぁ、理解出来なかったのね。
可哀想に。
捕らえたければ捕らえればいい。
処刑するなら、お好きにどうぞ。
どうせ私の愛したジャスティンはもう居ないのだから。
陛下も王妃様もどうせジャスティンの好きにさせるでしょうし。
「あぁ、衛兵さん。自分で歩くわ、地下まで。だから私に触れないでね」
「は…はい…」
殺されたくはないでしょう…?とにこりと笑う。
殿下は私を悔しげに見ながら、衛兵に命令した。
「抵抗が出来ないように、魔法封じの牢に入れておけよ」
「はい!」
自分が殺されないように、の間違いじゃないの?
ふいをつけば、一撃くらいは入るでしょうから。
私はさっと歩いて部屋を出ようとした。
最後に殿下に完璧なカーテシーでお別れを告げる。
「それでは殿下。永遠にごきげんよう」
「…っ!!」
満面の笑みを浮かべ、ジャスティンに挨拶をすると彼が息を呑んだ。
今更焦っても、もう遅いわ。
その隣にいるクソ女に、全てダメにされたらいい。
「何か…言う事はないのか…?」
ジャスティンは何を私に求めているのかしら。
泣いて縋るとでも思っているの?
残念ながら絶対にしないわ。
「ありませんわ。我が家の家訓に、去るもの追うべからずとありますので。殿下はそちらのお嬢さんとどうぞお幸せに」
「牢獄に入ればハーヴェスト家の名に傷が付くぞ?謝れば少しは…」
「何度も私に攻撃を仕掛けて来ては返り討ちにあった、無様なお嬢さんに謝るくらいなら、死んだ方がマシですわ」
「なっ…私は何も…!!」
「あぁ、殿下がきちんと調べられたのだから、あなたは何もしていないんでしたね?まぁ、もうそれもどうでもいいわ」
「ミリオネア、君は…」
「殿下、命令を下したのはあなたですよ。それを努努お忘れなきよう…」
私は頭を下げてさっさと部屋を出た。
自ら幽閉される為に地下に行く人はいないだろう。
私はゆっくりと地下への階段を降りた。
最後に見たジャスティンの顔は呆然としていて。
私が自分との婚約破棄に応じるなんて思ってもみなかったようだ。
婚約して8年…私はありったけの愛を彼に注いできた。
お父様から紹介された時、大人びた彼に恋をしたのだ。
艶めく金髪に、濃紺の瞳。
女神も裸足で逃げ出しそうなほどの美貌。
まさに絵本から出て来た王子様そのものだった。
仲良くお互いに成長出来るような素晴らしい人だったのに。
「…やはり欲には勝てないのね…」
ぼそりと呟く。
付き添っている衛兵が気まずそうに下を向いた。
あぁ、彼もあの2人が睦み合っているのを知っているのね。
さぞやがっかりしたでしょう。
自国の王太子が欲に負けて婚約者を裏切るなんて。
「…ミリオネア様は…」
ぽつりと衛兵が口を開く。
「なぁに?」
続きを促す私。
その先にはどんな言葉が待っているのかしら。
婚約者を奪われた可哀想な女?
牢獄に入れられて当然な、酷い女?
「…ミリオネア様は…何も悪くありません…。なのに、どうして自ら牢に…?」
震えながらそう告げる彼は、自分のした発言がどれだけ危険を孕んでいるかを分かった上で聞いている。
「そうねぇ…嫌がらせ…かしら?」
「嫌がらせ…?」
「そうよ。あなた優しいのね。私から優しいあなたにプレゼントよ。1週間以内にこの国を出て、他国にお逃げなさい」
「え…それは…どういう…」
「ふふ…それ以上は教えられないわ。するもしないもあなたの自由よ」
「……はい…」
衛兵は真っ青になって黙ってしまった。
私はこの国の未来を予測出来るわ。
きっと、この国は……。
「では、ミリオネア様。食事は毎度運んできますので」
「えぇ、ありがとう」
がしゃんと扉が閉まる。
掛けられた鍵が虚しくカションと揺れて情けない音を出した。
「ふぅん、割と広いのね?貴人用の牢っぽいけど」
簡単なシャワー、個室のトイレ…ベッドは簡素だけれどあるだけいいわ。ふかふかの椅子に、絨毯…本棚まで…。
1週間やそこらなら、退屈せずに済みそうだ。
どうせ1週間後には……。
「ま、私には関係のない事だし。私はここから出られないんだし?」
そんな人生もあるんだな、と割り切った。
足掻いても…もう元には戻らない。
彼も、私も…何もかも。
私の侍女が、そろそろ家に着く頃かしら。
彼の部屋に行く前に、こうなる事は予想がついたから侍女と護衛は家に戻した。
「私が今日、帰って来なければ死んだと思え」と伝えて。
侍女のダリ、護衛のハリーは私の側を離れようとはしなかったが、残れば殺されるかも知れないから、無理矢理に帰した。
「あの子達にあんな命令したのは、初めてね」
涙を溜めて嫌がったダリ、奥歯を噛み締めて震えていたハリー。
あなた達2人に託すわ。
お父様への伝言を。
「みんな、無事でいてね」
私は女神に祈りを捧げた。
私の命を捧げるから、私の大切な人を御守り下さいと。
その時、自分の頭の上にキラキラとした何かが舞い降りた事を知らずに、私はその時を待つ。
しんとした豪華な部屋で、私は婚約者であるこのエナリア王国のジャスティン・エナリア王太子殿下に婚約破棄を告げられた。
彼の隣には、勝ち誇った顔でぴたりと身体を寄せるアイラがいる。
「理由を伺っても?」
私はにっこりと微笑みを返し、彼に問う。
本当は理由なんてわかっているけれど。
ケジメとして聞かせていただこう。
「君が数々の嫌がらせや、暴漢にアイラを襲わせた事はわかっているんだ」
眉間に皺を寄せ、ジャスティンは忌々しそうに言うが。
実はそれ、私がやったのではない。
すべて攻撃返しで本人に戻ったものだからだ。
つまり、元はそこにいるクソ女が私に仕掛けて来た事である。
「きちんと調べられましたか?」
私は溜息交じりに言った。
私が攻撃返しを身に纏っている事は知っているだろうに。
我が家は代々、攻撃、防御魔法に特化している。
だから、国の防衛責任者としてお父様はいる訳なのだし。
私も例に漏れず、攻守の魔法は得意である。
まぁ…ジャスティンの膨大な魔力と技術には勝てないけれども。
「調べた上で言っている」
冷たい表情を向けるジャスティンを見て、笑いが込み上げた。
調べたならば、それを理由にするのはおかしい。
素直に言えばいいのに。
このクソ女に身体で籠絡されたんだって。
政務は抜群に出来るけど、欲には勝てず…二重人格のその女に騙されてるのには気付かないなんて…意外とポンコツなのね。
「まぁ、そうなんですね。その上で、私が彼女に害を成そうとしたと?そんな微妙な嫌がらせで?」
「そうだ。君は彼女に嫉妬し、嫌がらせをした」
嫉妬…ねぇ?
ここ最近、アイラとの関係を見せつけるみたいに散々見せておいて…まだ恋心が残ってるとでも思っているのかしら。
「生憎ですが、今のあなたに奪い合うような価値はありませんわ」
「ミリオネア、それは俺に魅力がないと言いたいのか?」
「ふふ…そうです。婚約破棄、受け入れますわ。彼女にお譲りします」
「………」
ジャスティンは、黙ってしまった。
アイラは嬉しそうにニヤニヤしているけれど、この先が薔薇色だなんてどうして思えるのかしら。
「…1つだけ、言ってもいいですか?」
あ、と頭に思い付いた事を最後に伝えたいと思った。
これでも解らないようなら、ジャスティンは王太子を降りた方がいい。
2歳下のジュエル殿下が国を治めるべきだ。
前王妃アネシャ様が亡くなった後、王妃様となったリリアン様から産まれた彼もまた優秀だ。
ジュエル殿下は王座には興味はなさそうだが、彼の母親は意欲的に王太子の座を狙っていて、幼い頃に母を亡くしているジャスティンは常に命を狙われている。
それでも兄弟仲は良いし、私もジュエル殿下とは良く話をする。
可愛い義弟だ。
「何だ、言ってみろ」
ジャスティンがじっと私を見ながら言った。
魅力がないと言った事、ショックだったのかしら。
「私が本気でアイラさんを狙ったら、彼女はそんな浮かれた顔をして今頃そこにはいませんわよ」
「……え…」
アイラが真っ青になっている。
そう、小さな嫌がらせや、人を使って襲うなんてあり得ない。
攻撃魔法で彼女の心臓を貫けば終わりだもの。
「では、殿下…書類のサインが必要ならば今、しますけれど」
「…君は未来の王太子妃に害をなす可能性がある。衛兵、ミリオネアを捕らえて地下牢に入れておけ」
「はい」
あぁ、理解出来なかったのね。
可哀想に。
捕らえたければ捕らえればいい。
処刑するなら、お好きにどうぞ。
どうせ私の愛したジャスティンはもう居ないのだから。
陛下も王妃様もどうせジャスティンの好きにさせるでしょうし。
「あぁ、衛兵さん。自分で歩くわ、地下まで。だから私に触れないでね」
「は…はい…」
殺されたくはないでしょう…?とにこりと笑う。
殿下は私を悔しげに見ながら、衛兵に命令した。
「抵抗が出来ないように、魔法封じの牢に入れておけよ」
「はい!」
自分が殺されないように、の間違いじゃないの?
ふいをつけば、一撃くらいは入るでしょうから。
私はさっと歩いて部屋を出ようとした。
最後に殿下に完璧なカーテシーでお別れを告げる。
「それでは殿下。永遠にごきげんよう」
「…っ!!」
満面の笑みを浮かべ、ジャスティンに挨拶をすると彼が息を呑んだ。
今更焦っても、もう遅いわ。
その隣にいるクソ女に、全てダメにされたらいい。
「何か…言う事はないのか…?」
ジャスティンは何を私に求めているのかしら。
泣いて縋るとでも思っているの?
残念ながら絶対にしないわ。
「ありませんわ。我が家の家訓に、去るもの追うべからずとありますので。殿下はそちらのお嬢さんとどうぞお幸せに」
「牢獄に入ればハーヴェスト家の名に傷が付くぞ?謝れば少しは…」
「何度も私に攻撃を仕掛けて来ては返り討ちにあった、無様なお嬢さんに謝るくらいなら、死んだ方がマシですわ」
「なっ…私は何も…!!」
「あぁ、殿下がきちんと調べられたのだから、あなたは何もしていないんでしたね?まぁ、もうそれもどうでもいいわ」
「ミリオネア、君は…」
「殿下、命令を下したのはあなたですよ。それを努努お忘れなきよう…」
私は頭を下げてさっさと部屋を出た。
自ら幽閉される為に地下に行く人はいないだろう。
私はゆっくりと地下への階段を降りた。
最後に見たジャスティンの顔は呆然としていて。
私が自分との婚約破棄に応じるなんて思ってもみなかったようだ。
婚約して8年…私はありったけの愛を彼に注いできた。
お父様から紹介された時、大人びた彼に恋をしたのだ。
艶めく金髪に、濃紺の瞳。
女神も裸足で逃げ出しそうなほどの美貌。
まさに絵本から出て来た王子様そのものだった。
仲良くお互いに成長出来るような素晴らしい人だったのに。
「…やはり欲には勝てないのね…」
ぼそりと呟く。
付き添っている衛兵が気まずそうに下を向いた。
あぁ、彼もあの2人が睦み合っているのを知っているのね。
さぞやがっかりしたでしょう。
自国の王太子が欲に負けて婚約者を裏切るなんて。
「…ミリオネア様は…」
ぽつりと衛兵が口を開く。
「なぁに?」
続きを促す私。
その先にはどんな言葉が待っているのかしら。
婚約者を奪われた可哀想な女?
牢獄に入れられて当然な、酷い女?
「…ミリオネア様は…何も悪くありません…。なのに、どうして自ら牢に…?」
震えながらそう告げる彼は、自分のした発言がどれだけ危険を孕んでいるかを分かった上で聞いている。
「そうねぇ…嫌がらせ…かしら?」
「嫌がらせ…?」
「そうよ。あなた優しいのね。私から優しいあなたにプレゼントよ。1週間以内にこの国を出て、他国にお逃げなさい」
「え…それは…どういう…」
「ふふ…それ以上は教えられないわ。するもしないもあなたの自由よ」
「……はい…」
衛兵は真っ青になって黙ってしまった。
私はこの国の未来を予測出来るわ。
きっと、この国は……。
「では、ミリオネア様。食事は毎度運んできますので」
「えぇ、ありがとう」
がしゃんと扉が閉まる。
掛けられた鍵が虚しくカションと揺れて情けない音を出した。
「ふぅん、割と広いのね?貴人用の牢っぽいけど」
簡単なシャワー、個室のトイレ…ベッドは簡素だけれどあるだけいいわ。ふかふかの椅子に、絨毯…本棚まで…。
1週間やそこらなら、退屈せずに済みそうだ。
どうせ1週間後には……。
「ま、私には関係のない事だし。私はここから出られないんだし?」
そんな人生もあるんだな、と割り切った。
足掻いても…もう元には戻らない。
彼も、私も…何もかも。
私の侍女が、そろそろ家に着く頃かしら。
彼の部屋に行く前に、こうなる事は予想がついたから侍女と護衛は家に戻した。
「私が今日、帰って来なければ死んだと思え」と伝えて。
侍女のダリ、護衛のハリーは私の側を離れようとはしなかったが、残れば殺されるかも知れないから、無理矢理に帰した。
「あの子達にあんな命令したのは、初めてね」
涙を溜めて嫌がったダリ、奥歯を噛み締めて震えていたハリー。
あなた達2人に託すわ。
お父様への伝言を。
「みんな、無事でいてね」
私は女神に祈りを捧げた。
私の命を捧げるから、私の大切な人を御守り下さいと。
その時、自分の頭の上にキラキラとした何かが舞い降りた事を知らずに、私はその時を待つ。
851
あなたにおすすめの小説
冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
私を捨てた皆様、どうぞその選択を後悔なさってください 〜婚約破棄された令嬢の、遅すぎる謝罪はお断りです〜
くろねこ
恋愛
王太子の婚約者として尽くしてきた公爵令嬢エリシアは、ある日突然、身に覚えのない罪で断罪され婚約破棄を言い渡される。
味方だと思っていた家族も友人も、誰一人として彼女を庇わなかった。
――けれど、彼らは知らなかった。
彼女こそが国を支えていた“本当の功労者”だったことを。
すべてを失ったはずの令嬢が選んだのは、
復讐ではなく「関わらない」という選択。
だがその選択こそが、彼らにとって最も残酷な“ざまぁ”の始まりだった。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
新婚初夜に『白い結婚にしてほしい』と言われたので論理的に詰めたら夫が泣きました
ささい
恋愛
「愛人がいるから、白い結婚にしてほしい」
政略結婚の初夜にそう告げた夫ルーファス。
妻カレンの反応は——
「それ、契約不履行ですよね?」
「あなたの感情論、論理的に破綻してますよ?」
泣き落としは通じない。
そして初夜の翌朝、夫は泣いていた。
逃げ道は全部塞がれ、気づけば毎日論破されていた。
これは、論破され続けた夫がなぜか幸せになる話。
【4話完結】 君を愛することはないと、こっちから言ってみた
紬あおい
恋愛
皇女にべったりな護衛騎士の夫。
流行りの「君を愛することはない」と先に言ってやった。
ザマアミロ!はあ、スッキリした。
と思っていたら、夫が溺愛されたがってる…何で!?
【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
お飾りな妻は何を思う
湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。
彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。
次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。
そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる