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第90夜 人がいなくなる神社
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うちの近所に有名な心霊スポットの神社があります。
そこには肝試しに行くと人がいなくなるという噂があり、毎年夏になると必ずやんちゃな若者が肝試しに来て騒ぐので、近所の人が迷惑しているほどの場所なんです。
中3の夏、私はクラスの男子にその神社で肝試しをしようと誘われました。
怖がりな私は本当は行きたくなかったのですが、仲の良い女子3人も行くと言うし、誘ってきた男子の中に片思いしていたU君がいたので、勇気を出して行くことにしました。
夏休み最初の日、私を含む女子4人とU君を含む男子4人が神社の鳥居の前に集まりました。
肝試しのルールは、男女1人ずつペアになって鳥居をくぐり、お賽銭を入れて拝んで帰ってくるというものでした。
そして、ちゃんと賽銭箱までたどり着いたことを証明するために、賽銭箱の上にある鈴を外にいるメンバーに聞こえるように鳴らそうということになりました。
あみだくじでペアを決めた結果、私はなんとU君とペアになり、その順番は一番最後でした。
みんなそれぞれにお賽銭を入れて拝み、鈴を鳴らして帰ってきました。
そして、私たちの番になり、私はどきどきしながらU君と鳥居をくぐりました。
他愛もない会話をしながら賽銭箱まで歩き、お賽銭を入れて拝み、U君が鈴をガランガランと鳴らしました。
「じゃあ、帰ろうか」
とU君が言い、帰ろうとしたところで、私は自分のスニーカーの靴ひもが解けている事に気付きました。
「ちょっと待って、靴ひも解けちゃった」
と言って、私はしゃがんで靴ひもを結び直しました。
そして、立ち上がると、U君がいなくなっていたのです。
私は、あれ?と思って周囲を探しましたが、U君の姿はどこにもありませんでした。
U君の名前を呼んでも返事はなく、私は半ばパニックになって鳥居まで走って逃げ帰りました。
鳥居の前でみんなが待っていましたが、やはりそこにもU君の姿はありません。
それどころか、みんなは
「おかえり~。一人で大丈夫だった?」
「くじの結果とはいえ、流石に一人で行かせたのはマズかったかなってみんな心配してたんだよ」
と言うのです。
「みんな何言ってるの!?私、U君と行ったじゃん!U君がいなくなっちゃったんだよ!」
と私は泣きながら言いましたが、
「U君って誰?」
「マジで大丈夫?」
などと、みんなはU君の存在すら忘れているようでした。
あれから何年も経ちますが、未だにU君のことを覚えている人に会えていません。
どの名簿にもU君の名前は載っていなかったし、写真も全てU君の姿だけきれいに消えてしまったのです。
今では、本当にU君という人間がいたのかと、自分を疑いはじめています。
そこには肝試しに行くと人がいなくなるという噂があり、毎年夏になると必ずやんちゃな若者が肝試しに来て騒ぐので、近所の人が迷惑しているほどの場所なんです。
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怖がりな私は本当は行きたくなかったのですが、仲の良い女子3人も行くと言うし、誘ってきた男子の中に片思いしていたU君がいたので、勇気を出して行くことにしました。
夏休み最初の日、私を含む女子4人とU君を含む男子4人が神社の鳥居の前に集まりました。
肝試しのルールは、男女1人ずつペアになって鳥居をくぐり、お賽銭を入れて拝んで帰ってくるというものでした。
そして、ちゃんと賽銭箱までたどり着いたことを証明するために、賽銭箱の上にある鈴を外にいるメンバーに聞こえるように鳴らそうということになりました。
あみだくじでペアを決めた結果、私はなんとU君とペアになり、その順番は一番最後でした。
みんなそれぞれにお賽銭を入れて拝み、鈴を鳴らして帰ってきました。
そして、私たちの番になり、私はどきどきしながらU君と鳥居をくぐりました。
他愛もない会話をしながら賽銭箱まで歩き、お賽銭を入れて拝み、U君が鈴をガランガランと鳴らしました。
「じゃあ、帰ろうか」
とU君が言い、帰ろうとしたところで、私は自分のスニーカーの靴ひもが解けている事に気付きました。
「ちょっと待って、靴ひも解けちゃった」
と言って、私はしゃがんで靴ひもを結び直しました。
そして、立ち上がると、U君がいなくなっていたのです。
私は、あれ?と思って周囲を探しましたが、U君の姿はどこにもありませんでした。
U君の名前を呼んでも返事はなく、私は半ばパニックになって鳥居まで走って逃げ帰りました。
鳥居の前でみんなが待っていましたが、やはりそこにもU君の姿はありません。
それどころか、みんなは
「おかえり~。一人で大丈夫だった?」
「くじの結果とはいえ、流石に一人で行かせたのはマズかったかなってみんな心配してたんだよ」
と言うのです。
「みんな何言ってるの!?私、U君と行ったじゃん!U君がいなくなっちゃったんだよ!」
と私は泣きながら言いましたが、
「U君って誰?」
「マジで大丈夫?」
などと、みんなはU君の存在すら忘れているようでした。
あれから何年も経ちますが、未だにU君のことを覚えている人に会えていません。
どの名簿にもU君の名前は載っていなかったし、写真も全てU君の姿だけきれいに消えてしまったのです。
今では、本当にU君という人間がいたのかと、自分を疑いはじめています。
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