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IV.死をも畏れず愛を育む【刎頚之交、背水之陣】
Araignée du matin, chagrin; araignée du soir, espoir.
しおりを挟む「ご、ごめん……私、上手く言って、
叔母様と、寝かせてもらうから……」
部屋に鎮座する
ひとつのセミダブルベッドを前に言葉を震わす。
きっと、叔母様的には気を遣ってくれたのだろう。
私が彼を婚約者なんて、言ってしまったばかりに。
ただ、こんなことになろうとは
誰が予想していただろうか。
自分の浅はかさを悔恨する。
「何故?」
「……え?」
隣に立つ彼に疑問を無闇に投げかけられて呆然とした。
言葉を返すことも忘れ、立ち尽くす。
「嫌か? 俺と寝るのは」
嫌、じゃない。
嫌な訳が無い。
寧ろ、毎夜思っていたことだ。
照明を落とし、部屋を後にする彼の背を見て
離れゆく温もりに寂しさばかりを覚えていた。
一緒に、朝を迎えたい。
ずっと、思っていた、ことだ。
「嫌、じゃないよ」
「……なら、来い」
先にベッドへ身を投げた彼は優しく微笑んで私を誘う。
今の私は、甘い香りに騙され誘われる馬鹿な蝶だ。
でも、この甘い誘惑には、逆らえない。
私は、馬鹿な蝶となって彼の胸に飛び込んだ。
【朝の蜘蛛は悲しみ、夜の蜘蛛は希望】
Araignée du matin, chagrin; araignée du soir, espoir.
(夜よ、夢よ、どうか覚めないでくれ)
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