俺様奴隷と美しい恋をする為に茨の道を参ります

しゃむ

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XV.愛が狂う【狂悖暴戻、二重人格】

À l'œuvre on connaît l'ouvrier.

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「……怒ってるのか?」



 今日も残酷な行為が終わった後、
ベッドの中で問いかけてくるレオに背を向けたまま。

黙っていた私に彼の声が降ってきた。



「いいえ、怒りはしてないわ」

「怒りは、ってことは他にあるんだろう」



 そりゃあね。


言いたいことなんて、山の如しだ。



「……貴方の愛情表現は、体を繋げることだけなの?」

「なに……?」



 もう我慢ならない。

オリーブではないが、声色で告げる。


でももう限界だ。

毎日毎日、愛なんて微塵も感じられない行為に
付き合わされるのは。



「セックスできれば、誰でもいいんでしょう」

「そんな訳ないだろ。お前だから抱きたいんだ」



 自分が、抑えきれねえんだよ。


そう言って私を後ろから包み込む腕は、
果てしなく力強い。


あぁ、もう。

本当に、嘘つきな男。

今まで散々我慢してきた癖に、
急に抑えきれなくなるなんて、嘘に決まってる。



「お前が嫌なら、もう、しない」

「……嫌だなんて言ってないわ。そういうことじゃない」

「別に正直に言ってくれて構わない。
そのほうが、俺も諦めがつく」



 本気で、言ってるのかしらこの人。


私がこれ以上ないくらい荒んでいるせいなのかもしれない。

ただ今の言葉は、“お前を諦めて他の女を抱く”にしか聞こえない。


 ――――違うの。



「いくら体が辛くとも、貴方の愛が伝わればそれでいい。
ただ最近の貴方の愛し方は、
私を縛り付けたい一心しか伝わってこない」



 ――――ただの依存。

――――それが、嫌なだけ。



「王子でない貴方のほうが、素敵だったわ」



 紛うことなき本音を、初めて恐れを知らずぶつけた。






【仕事によって職人のことは知られる】
À l'œuvre on connaît l'ouvrier.

(お願い、前のレオに戻って)
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