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4章.波乱
47.お泊り「愛してる」
しおりを挟むアリーシャ今晩何をしようとしているの?
私はアリーシャの言った言葉を聞いて不安になってしまう。
だって!!
『今晩中に始末する』
ですもの!!
詩織さんはアリーシャの言葉を聞いて
「貴方は咲に何でそこまでするのかな~
私、すご~~く妬けちゃうんですけど!!
出来れば他の女の人の為にそんなに一生懸命になって欲しく無いんだけどな」
悲しそうな顔でアリーシャの体に寄り添ってアリーシャの腕を抱き締めた。
そんな詩織さんの頭をアリーシャはそっと撫でながら
「しょうが無いだろ!!咲はこのままにしておいたら確実に殺される。そんな奴らを野放しには出来ないじゃないか!!
それに詩織だったらお前から俺が離れられないのは解ってるだろ!!」
「貴方は狡いわね。そんな風に言われると私何も言えないじゃない」
詩織さんがそう言うとアリーシャは詩織さんの体を引き寄せて優しく抱き締めて自分の頬を詩織さんの頭にスリスリして・・・
「愛してる詩織」
そう小さなん声でアリーシャは呟いた。
そんなアリーシャの言葉に詩織さんは
『コクン』
『コクン』
と2回大きく頷いた途端に
『ポトッ』
『ポトッ』
『ポトッ』
っと大粒の涙を床に落とし大きな水溜まりを作っていく。
「詩織こんな所で泣くなよな!!」
「だって・・」
「だって・・」
「だって・・」
「だって・・」
「だって・・」
・・・
「凄く嬉しいんだもん。優私に初めて愛してるって言ってくれたんだもん」
「解った!解ったからもう泣くな」
「うん」
「咲は城中さんとあのレストランで食事した後俺達のライブに歩いて来てたって城中さんが話してたからお腹空いてないかもな!起きたら咲に食事食べるか聞いてみよう。詩織皆が心配するからそろそろ戻ろうか」
アリーシャの言葉に詩織は
『コクン』
と一回ゆっくりと頷いてアリーシャに寄り添った。
アリーシャの体に詩織さんは抱きついたまま音を立てないように部屋のドアを閉めて出て行った。
私はアリーシャと詩織さんが出て行った途端にベッドから一気に飛び起きて
「うわ~~凄い事聞いちゃったし見ちゃったよぉ~~あの二人ヤッパリ百合だったんだ~~」
そう独り誰も居なくなった部屋で呟いた。
『でも・・羨ましいな』
・・・
『私もあんな風な二人に達也さんとなりたいな・・』
あの詩織さんが泣くの初めて・・見ちゃった・・
それも・・
『愛してる』
たった一言の言葉だったのに・・
詩織さん凄く嬉しかったんだ。
詩織さんのそんな気持ち・・
痛いくらいに胸に突き刺さってくるよぉ~
そんな詩織さんが残した床の水溜りを見ながら・・
私は・・
その痛みに思わず胸を抑えた・・
つづく・・・
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