仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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5章.初まりの日

149.初まりの日「何か有ったんだ・・」

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私のそんな行動に優は安心したのか優の表情に笑顔が戻って来てる。

そしてそんな笑顔で私に向かって
「鮎香は物凄い名医だって皆に聞いてたけど、あんな傷直しちまうなんて流石だな」
そう言いながら、お腹に開いていただろう大きな穴のあった場所を見ている。


 ・・・

ぐるっと自分のお腹の辺の空いていただろう穴の辺りをくるくると首を左右に振って見ているがお腹には傷一つ無い?って不思議に思ってる感じ。

 ただ・・大きな穴が開いてだろう場所にはワイシャツとズボンが赤黒くなるまで血が染み込んでいるだけだ。

優は自分の傷を見つけられないままに
「鮎香が名医っていっても此処まで完全に直せるのんだな流石だぜ!!
 鮎香どんな手術の仕方したんだ?俺には解らない事ばかりだぜ」

 驚いたふうに私に問い詰めてくる。
私ははそんな優に向かって
 「凄いでしょ!見直しちゃった?優はそんな私に何くれるのかな~~?」
 甘えた声で優に迫るように体を寄せながら意味深に囁いた。
私も見返りを求めた訳じゃ無いんだけど・・

『こんな事言ってそんな意味深な素振りしたら優・・キスくらいしてくれるかな?とか淡い期待も有った・・』

まあ~シャイな優は其処までしてくれるなんて100%期待はしてなかったけど・・

え・・・
『ありゃま・・優の顔真っ赤になっちゃったよ』

私が悪戯っぽく優にそんな仕草をしただけなのに!!
優・・

もしかして?

『反応しちゃった?』

 優困った感じでモジモジしてる。
そんな仕草されちゃうと私

『萌えちゃいそう!!』


私は不覚にもそんな優の仕草を見てドキッとしちゃったわ。



・・・・・


・・・・・







鮎香さんは運転しながら思い出すように話してくれた。
鮎香さんの話は正直私には信じれない事ばかりで私の頭の中は混乱んしてしまっている。

『思考停止状態』

そう・・
鮎香さんのSF地味たトンデモ話に私は拒否反応さえ起こしてる。

だって・・
今・・

鮎香さんが喋ってくれた話は余りにも現実離れし過ぎているんだもの。
でも・・
其れは信じなければならない真実なのかも!!
だって私はアリーシャと詩織と一緒に信じれないような事に何度も巻き込まれて助けてもらったん

だもの!!

アリーシャは後部座席で詩織に抱きつかれている状態だけど居心地悪そうだ。
それに・・

『アリーシャの顔真っ赤に染まっちゃってる』

多分鮎香さんにあんな事言われちゃってその時の事・・思い出しちゃったんじゃないのかな?

鮎香さんはそんなアリーシャを見て
「優そんなに赤い顔しちゃって、あの時の事思い出しちゃったんだ」
と悪戯っぽくツッコミをいれてきた。

「当然じゃんかよ!!俺だって思い出したく・・無かったのによ・・・」
アリーシャの返す言葉は少しシドロモドロだ。

それに余計に真っ赤に頬が染まっちゃってる。
私はそんなアリーシャの表情を見て
『やっぱりその時何か有ったんだ!!』

と思ってしまう。

つづく・・・
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