仮想現実・夢見る少女

5章.初まりの日

158.初まりの日「アリーシャがそうだったから・・」

「鮎香さんって意地悪です」
と私は思わず言葉を返す。
「咲解っているじゃない」
鮎香さん予想に反して否定しない？

『鮎香さんそこは否定する所でしょ！！』

普通ならば、そうツッコミをいれてしまう所だけど・・
今はそんな余裕なんて無い。

鮎香さんの手は予測不能に

『時には早く・・』

・・・・

『そうかと思うと凄くゆっくりと・・』

・・・・・

『私の太ももの上のワンピースの生地の上で軽快にダンスを踊るように鮎香さんの指はステップを踏む』

その度に私の口からは

「あ・・」

・・
「あんっ」

・・

と切ない声が漏れてしまう。
そしてその度に私の座っている助手席のシートを思わず両手で強く握ってしまう。

そんな私にはもう鮎香さんの・・
その行動を・・

『拒否する事が出来ない』

・・・・
「鮎香さん・・・何で・・そんなに感じる所ばかり触ってこれるんですか・・」
私は・・
真っ白になりかけた・・

意識の片隅にあった疑問を無意識に口に出していた。


鮎香さんはそんな私の姿を楽しむように

「アリーシャがそうだったから・・」

そんなトンデモない事を口走ってくる。
『アリーシャも・・って』

その言葉の意味を私は考える時間は鮎香さんは与えてくれなかった。
鮎香さんの手は・・

今までスカートの上で軽快にダンスを楽しんで居ただけだったのに・・

『突然その手はワンピースのスカートの中に入ってきた』

私はその鮎香さんの突然の行動に

「ああああ～～～～あ～～～んっ」

と一際大きく喘ぎ声を上げてしまっていた。

つづく・・・