仮想現実・夢見る少女

神城 リーナ

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5章.初まりの日

168.初まりの日「こうしてれば暖かいでしょ」

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公園に囲まれた駐車場には等間隔に高さ30センチくらいの照明が設置されていて足元を照らしてくれている。環境に配慮してくれているのだろう。普通の駐車場や歩道は高さ4メートル位の街灯が設置され上から広範囲に辺りを照らす感じだけれど此処の公園の照明は照明も公園のオブジェの一部として設計されたのでは?なんて思ってしまう。

私の足元を照らす照明の明かりを見るとその照明の光は計算されたようにこの真っ暗な公園を照らし出している。

私はそんな照明に照らされた駐車場から海岸に向かう小道に向かって歩き出す。
私が歩きだしたのを確認するかのように私の後ろから鮎香さんも歩き出し私と肩を並べて横に寄り添った瞬間私は鮎香さんのコートで私を包み込み

「今日は寒いわね。こうしてれば暖かいでしょ」
と言って私の体温をを確認するように私の頬っぺたに自分の頬っぺたをくっつけた。

『暖かい!!』

ちゃんと私の事見ててくれたんだ。
私は車のドアを開けて駐車場に降り立った瞬間寒さに身震いしていたのだ。
それをどうも鮎香さんに見られちゃってたみたい。

「ありがとうございます」
私はあまりにも自然な鮎香さんの行動に鮎香さんに声をかけられるまで正直気がつかなかったのだ。だから何んて言葉を返していいか困ってしまい頭に浮かんだ言葉を言うのがやっとだったの。

私はこの状況を意識した瞬間に、達也と一緒に出場した『ベストカップルコンテスト』の事を思い出して体が一瞬で熱くなる。
空かさず鮎香さんが
「彼氏の事思い出しちゃったんだ!!ごめんね~私じゃなくて彼氏だったほうが良かったのにね」
と言った瞬間

「くすっ」
と笑って思わず自分の口を押さえる。
「鮎香さんひどいですよぉ~笑うなんて~
でも鮎香さんの言った通り達也さんの事思い出しちゃってたんだから反論できないですけど」
そう言いながら鮎香さんを上目遣いに見上げてそのまま鮎香さんに体を預けた。

つづく・・・
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