俺は君の笑顔を守るため,今日もフラグを握りつぶす

むーん

文字の大きさ
6 / 9
まだ普通の日常 

玉砕覚悟の大決心

しおりを挟む
「なぁ、みらいんちの神社行こうぜ!」

俺の気分が沈んでいるということに気づいたのか、それとも、俺の部屋でエロ本を探すのに飽きたのか。
剣斗がそんなことをいいだした。

「それいいわね!もう守龍も16だもんね!」

おれの理想の位置においてある漫画を本棚に背の順にいれることを終わらせた星夜がそれに便乗する。

「でも、今日入学式でしょ準備とか大丈夫かな..」

みいちゃんが少し困ったような顔をする。
当たり前だ、星夜と剣斗単語バカニ人が急に言うのが悪い。
みいちゃんは、うーんと考え込んでしまった。

「いいじゃん、未来行こうぜ!未来だって、守能のアレ気になるだろな?」

 剣斗がいうとみいちゃんは決心したように大きく頷いた

「そうだね、今から行けば大丈夫だね。しゅうくん確認しに行こっか」

みいちゃんが言ったことにもちろん俺は喜んで従う.
寝癖のついた髪の毛を大急ぎで整え、絆創膏だらけのみいちゃんの手をそっと優しくとりゆっくり階段を降りる

「さっさと降りてこいよ」

と星夜と剣に階段の下から、大きな声で伝え玄関のドアを開ける。
神社までの少しの間みいちゃんと、俺の二人だ。
少しだけ、おれとみいちゃんの間に静かな風が通り過ぎた。

「しゅうちゃんも、高校生かー」

みいちゃんが俺の顔を見上げながら、天使のようなほほえみを俺に向ける。
ふと俺は、自分の手汗が気になりだした。
そっと握っている小さな手を離し、ズボンで軽く拭いてから、もう一度握る

「みぃちゃんと一年しか変わらないよ」

俺はうつむいて答える、足元には小さな石が落ちてる。つま先で軽く蹴ったつもりが思っていたよりも遠く飛んでいった。

「しゅうくんはさ」

みいちゃんはそこで、言葉と足を止めた。俺よりも頭一つ下にあるみいちゃんの顔を見つめる.
俺の手をゆっくりと外しながら、みいちゃんは言葉をつなげた。

「私のこと好きなの?」

その言葉に俺は顔が真っ赤になるのを感じた.
燃えるように暑い.
頭にはいろんな言葉がぐるぐる回る.
気づいてなかったの?とか、首かしげてるみいちゃん可愛いとか、今がチャンスか?とか頭を駆け巡った。

「しゅうちゃん?」

みいちゃんが、俺の顔を覗き込む。
すごく可愛い
天使か?
いい匂いがする
小さい
俺は大きく息を吸った。
大きな声を出すために。
みぃちゃんに届くように
思いが伝わるように
「大好きです!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

義妹がピンク色の髪をしています

ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから

渡里あずま
ファンタジー
安藤舞は、専業主婦である。ちなみに現在、三十二歳だ。 朝、夫と幼稚園児の子供を見送り、さて掃除と洗濯をしようとしたところで――気づけば、石造りの知らない部屋で座り込んでいた。そして映画で見たような古めかしいコスプレをした、外国人集団に囲まれていた。 「我々が召喚したかったのは、そちらの世界での『学者』や『医者』だ。それを『主婦』だと!? そんなごく潰しが、聖女になどなれるものか! 役立たずなどいらんっ」 「いや、理不尽!」 初対面の見た目だけ美青年に暴言を吐かれ、舞はそのまま無一文で追い出されてしまう。腹を立てながらも、舞は何としても元の世界に戻ることを決意する。 「主婦が役立たず? どう思うかは勝手だけど、こっちも勝手にやらせて貰うから」 ※※※ 専業主婦の舞が、主婦力・大人力を駆使して元の世界に戻ろうとする話です(ざまぁあり) ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

物語は始まりませんでした

王水
ファンタジー
カタカナ名を覚えるのが苦手な女性が異世界転生したら……

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

魔法使いクラウディア

緑谷めい
ファンタジー
「お前みたいなブスが、この俺の婚約者だと? 俺はこの国の王太子だぞ!」   綺麗な顔をした金髪碧眼の、いかにも生意気そうな少年は、クラウディアの顔を見るなり、そうほざいた。  初対面の婚約者――それも公爵家令嬢であるクラウディアに対して、よくもそんな失礼な事が言えたものだ。  言っておくが、クラウディアは自分の美しさに絶対の自信を持っている。  ※ 全8話完結予定 ※ ボーイズラブのタグは保険です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです

NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた

処理中です...