【R18】第二王子と妃の夫婦事情

巴月のん

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スピンオフ

スピンオフ)猫にゃんを育成する兵士の受難【多分健全】

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*第二王子と妃の夫婦事情スピンオフ
2020年2月22日でにゃんにゃんな日。てなわけで時期ネタ。
※この世界は本編とは別次元。
 ラティスが飼い主となって、にゃんザンを育てています。後ににゃんアリアも拾うことに。
※健全です……多分。
※猫にゃんなので、語尾ににゃんやにゃがつきます(笑)






俺、ラティスは王族付きの兵士だ。そして、先日、お仕えしている皇太子殿下から、貴重な猫にゃんを一匹預かり、その子を育てている。
猫にゃんとは、我々人間に近いが、ミニマムで猫耳としっぽがあるのが特徴。ただし、発情期のみ、夜に人間になることができると言われている。

「おーい、ザン。食事っスよ~」
「わかったにゃ」

――血統書付きのせいか、ザンはものすごく賢い。恐らくは飼い主の俺よりも。その分不器用で、料理や洗濯などには向かないので書類仕事ばかりさせている。
猫にゃんは飼われてるかわりに何らかの手伝いをするのがポリシーなので、ザンも断らない。
ふわふわな黒い耳と尻尾を舐めてから、食事をする。とはいっても猫なので、手で食べるのだが、どうみても貴族のたしなみといわんばかりに丁寧に小さく分けて食べているあたりがさすがだ。ただ、それは飼い主の人間がいる時のみに見せる姿であることを知っているラティスとしては苦笑い。

キット内心ではうざっと文句たらたらだろうなと思いながら、ザンをじっくりと眺めていた友達にもう少し離れるようにと言う。

「で、今日はどうしたんだ」
「あっ、そうなんだよね。俺、ワンダーギフトの担当だって知ってるだろう? 実は、猫にゃんの落し物があってさ。しかも、人間の言葉を喋れるのを確認済。物凄く特殊だろう? でも物凄く怯えていて誰も近寄れないんだ。で、ラティスのとこにいたなって思いだしたんだよね。ザンにゃん、その子にご飯を食べるように言ってもらえないかな?」
「俺と同じ?」
「そうだよ、ザン。本当に珍しいんだけれど、言葉が解るらしくてね」
「それは興味ある……ラティス、行くぞ」
「へーへー。おおせのままに」

一度興味を持ったら一直線であることを知っているラティスはため息をついた。友人もよかったとほっとしている。そうと決まればすぐにいこうと準備に乗り出した。
そして、執務室の一つに入ったそこの隅にはちまっとした猫にゃんが。ラティスは怯えられないようにと、友人と一緒に入り口近くで待機。ザンのみが近寄るということになった。

「面倒にゃ・・・さっさと引きずり出そう」

そんなことを考えていたザンだった。しかし、その考えはすぐに吹っ飛ぶことになる。肩を叩いて振り返ったその子の目と髪はつやつやな黒髪と黒目。ぼろぼろと零れ落ちる涙をこらえながら震えている。黒い耳も尻尾もぺたりとしおれているが、その毛は絹のように上質であることがすぐにうかがえた。

「・・・・ふぇ、だれにゃ?」
「お、おれはザンにゃん。お前は?」
「わたしはアリア」
「アリア……お前の毛、きれいだな」

アリアはびくっとするが、ザンはそれに構わずアリアの尻尾を撫でては舐めたりしていた。突然のスキンシップにびっくりして涙目になるが、ザンは見事な毛並みに見惚れてか言うことを聞かない。そのままアリアの身体じゅうを舐めつくし、服まで脱がせようとした。
ぴーと悲鳴をあげて泣いてるアリアに気付いたラティスは慌ててザンを引き剝がそうとするが、ふんがーと怒られた。

「おい、ダメ、ダメっスよ、その子泣いてるから!」
「ふがー! ラティス、オレのアリアにさわるにゃーー!!」
「おいおい、これ、もしかしなくても」
「一目ぼれってやつっスね。あーあ。ザン!」

ため息をついた後、ラティスは本気でザンに怒鳴った。それにびくっとしたザンは恐る恐るラティスを見上げる。

「ザン、ちゃんとアリアを見るっスよ。ほら、すごく怯えてて、お前を怖がってる。これじゃ、お前に一生心を開いてくれないぞ?」
「・・・・・・・」
「好きって言ってもらえないままずっと嫌われてもいいんスか?」
「い、いやだ」
「だったら、謝るっス!」

説教が聞いたのか、ザンは震えるアリアから少し離れて、頭を下げた。

「ごめんにゃ。もう、酷いことしないから、傍にいて。俺を好きになって?」
「い、いやにゃ、怖いにゃ……ふにゃ、ふにゃあああああん!!」

アリアはそれにこたえることなく、ラティスの胸へと飛び込んだ。びぇえええんと泣くアリアにアリアに無視されてショックを受けるザンの泣き声が混じって、その部屋は見事に阿鼻叫喚絵図。
友達とラティスは2人そろってアリアとザンをなんとか慰めるのに必死になった。

「いやあ、悪いが頼むわ。さすがにこれを引き離せることは……」
「解ってるス。幸い、補助金はもらえることになったから、二匹でもかわらない。こら、ザン! あ、アリア、大丈夫っスか!?」

アリアがラティスに必死に抱きつく中、ザンが涙目になりながらもアリアに触ろうと必死になってる。当然アリアが怯えて逃げるの繰り返しだ。
これはザンに教育しつつ、アリアに慣れさせる必要があるかもしれない・・・と長期のしつけを覚悟した。
当然、アリアが一番に懐いたのはラティスで。ザンが意地悪すると思い、ザンが来るとすぐにラティスの影にと逃げてしまう。当のザンはザンで必死にアリアにアピールするが限度というか手加減ができないので、どうしてもアリアを抱きしめて締め付けたり、身体じゅうを舐めてしまうものだから、ラティスがそのたびに止めては間に入るのが常だった。

「はー、ザン。お前もいい加減ちゃんと言葉を考えるっスよ。賢いお前ができないはずはないだろう?」
「だって、アリアが可愛すぎる」
「発情するにもほどがある。アリアもいつかはレディになって発情期に旦那探しをするんだぞ。今のままじゃ、お前は番になれないから今の内に理性を学ぶっスよ」
「―――――!?」
「実際、アリアはお前のことを・・・・・・お、アリア?」
とことことラティスのところにやってきたアリアはつんつんとラティスのズボンのすそを握り締めた。

「ラティス~好き」
「――――――――ラティスぅううう!!」
「いた、痛い! ひっかくな!」
「ダメー! ラティスをいじめないでにゃ」
「じゃあ、おれにも好きって言うにゃん!」
「なんで? ザンは私を嫌いでしょ?」
「え」
「だって、締め付けるの痛いし、ペロペロ舐めて食べようとするし。だから、私も嫌いにゃ!」
「・・・・・・・」
「だから言ったのに」

ガーンとショックを受けて固まるザンをよそにアリアはラティスにご飯頂戴と甘えている。アリアにおやつを与えながらラティスはぼそりと呟いた。


「うーん。アリアがザンの好意に気付くにはまだまだ時間がかかるっスね」


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感想 7

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みんなの感想(7件)

レイ
2021.12.06 レイ

毎日お疲れ様です!!

突然ですが、
1番最初に読んで、1番ハマって、1番きゅんきゅんして、性癖にどハマりして、1番読み返している作品です!!((語彙力

なんで急に、ってなるかもしれないんですけれども笑
急に私の想い(?)を伝えたくなりまして…

他の作者様の作品を読んで、読み漁ってて、ふとこの作品読み返したくなって、戻ってきちゃうんですよね、笑笑

大好きです!!
いつまでも応援してます!!
無理しない程度に、気の向くままに、で!!

アリアが記憶喪失になっちゃって、ザンのこと忘れてしまって…っていう、ザンの記憶喪失とは逆のものが読みたいです。とボソっとリクエスト出しておきます笑

しゃあねぇな、書いてやるよっ!!と思われたときに、ふわっと出してください笑

2025.04.29 巴月のん

だいぶ前にいただいていたのに返信できなくてすみませんでした。
久しぶりにザンアリの番外編を見た時に気づいたので、慌てて返信している次第です。今回は短い番外編でしたが、見てくださっているかも怪しいですね。
2021年なので、もう5年以上前の…でも読み返したくなるっていうのが嬉しいです。
アリアが記憶喪失になったお話はちらっと書きました^^

またリクエストがあれば書かせていただきます。(もう忘れられているかもしれませんが)

解除
ひろか
2020.02.15 ひろか

いちゃあまバレンタイン話、ありがとうございましたー!
チョコよりもあまあまな二人より、扉の前で待ちの彼はいつからソコで待機してたのか、笑っちゃいましたわ、色々終わるまで待ってたのかしら(ぷくく

2020.02.15 巴月のん

こちらこそ、ありがとうございます(っ´>ω<))ω<`)ギュッ♡
あーあの彼ですね(笑)
彼は涙目で離れたいと言ってきた仲間を引き止め、話し相手にすることで気を紛らわせつつ、待っていましたw
救いはザンが防音魔法をかけていたこと。
いやあ、大変ご苦労さまと言ってやりたいw

解除
ひろか
2020.01.26 ひろか

リクエストにお応えいただき感謝ー!
朝にやにや、にたにたと話して、夕方には更新だなんて、仕事早すぎるわ!
チビっ子ネコ耳王子だなんて、美味しいとこ詰め詰め、大変ゴチになりました!
素晴らしい!めっさ満足のお話しでしたっ、ありがとうございましたー!

2020.01.26 巴月のん

キャ───(*ノдノ)───ァ!
感想をありがとうございます!
本当なら長編にしたかったぐらいですが、余裕ないので諦めました(笑)
でも、満足いただけたなら良かったです(๑•̀ㅂ•́)و✧
本当にもっと書きたかった(笑)
またいずれ第2弾書こうかな。
ありがとうございましたm(*_ _)m

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