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第一章 少女たちの願い(後編)
ついに来たっ!
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ついに、来た!
この胸の高鳴りが抑えられない。
行きの電車の中でも、いつもと景色が違って見えた。
キラキラ輝く光が、そこらじゅうに零れ落ちているように感じる。
「……ついに! ついにっ! 来たっ!」
結衣は興奮を抑えきれず、叫び出してしまいそうになる。
だが、一人の少女が叫んだところで、なんら問題はないだろう。
何せ、結衣の周囲も賑やかなのだから。
そう。結衣たちが今いるのは――
「遊園地だー!!」
夢いっぱいの、遊園地だ。
ジェットコースターからは楽しそうな叫び声が聞こえ、売店からは微笑ましい笑い声が聞こえる。
「さぁ、みんな! 楽しむわよ~!」
「「「おー!」」」
ここで、温泉旅行に行った時のような掛け声がかかる。
結衣は少し不安になる。
遊園地に来たメンツはたくさんいるのに、引率が何故か結衣のお母さんしかいないのだ。
「結衣様ぁ、なんだか突然浮かない顔になりましたねぇ? どうしたんです?」
リュックの中から、少しだけ姿を見せるガーネット。
リュックは当然、結衣の背中にある。
それなのに、どうして結衣の顔の変化がわかるのだろう。
結衣はその事を疑問に思うが、とりあえず触れないでおいた。
解答がある程度予測できるから。
「……だってさ、保護者が一人って……とてつもなく不安だよ……」
「あー、なるほどぉ。確かにそうですねぇ~……」
結衣は改めて周囲を見回す。
どこを見ても、人で溢れかえっている。
この中で迷子になってしまったら、一巻の終わりである。
「結衣……」
そんなことを考えていると、不意に肩を叩かれた。
「あ、真菜ちゃん。どうしたの?」
「それは……こっちのセリフ、だよ……みんな……もう、あっちに……いる……」
「……え? あ! ほんとだ!? ごめん! 行こう、真菜ちゃん!」
「……うん!」
初っ端からこんなドタバタしてて大丈夫なのだろうか。
結衣は自分のことが心配になる。
だけど、まずは楽しまなきゃ!
そう思い、足を踏みしめながら進んだ。
この胸の高鳴りが抑えられない。
行きの電車の中でも、いつもと景色が違って見えた。
キラキラ輝く光が、そこらじゅうに零れ落ちているように感じる。
「……ついに! ついにっ! 来たっ!」
結衣は興奮を抑えきれず、叫び出してしまいそうになる。
だが、一人の少女が叫んだところで、なんら問題はないだろう。
何せ、結衣の周囲も賑やかなのだから。
そう。結衣たちが今いるのは――
「遊園地だー!!」
夢いっぱいの、遊園地だ。
ジェットコースターからは楽しそうな叫び声が聞こえ、売店からは微笑ましい笑い声が聞こえる。
「さぁ、みんな! 楽しむわよ~!」
「「「おー!」」」
ここで、温泉旅行に行った時のような掛け声がかかる。
結衣は少し不安になる。
遊園地に来たメンツはたくさんいるのに、引率が何故か結衣のお母さんしかいないのだ。
「結衣様ぁ、なんだか突然浮かない顔になりましたねぇ? どうしたんです?」
リュックの中から、少しだけ姿を見せるガーネット。
リュックは当然、結衣の背中にある。
それなのに、どうして結衣の顔の変化がわかるのだろう。
結衣はその事を疑問に思うが、とりあえず触れないでおいた。
解答がある程度予測できるから。
「……だってさ、保護者が一人って……とてつもなく不安だよ……」
「あー、なるほどぉ。確かにそうですねぇ~……」
結衣は改めて周囲を見回す。
どこを見ても、人で溢れかえっている。
この中で迷子になってしまったら、一巻の終わりである。
「結衣……」
そんなことを考えていると、不意に肩を叩かれた。
「あ、真菜ちゃん。どうしたの?」
「それは……こっちのセリフ、だよ……みんな……もう、あっちに……いる……」
「……え? あ! ほんとだ!? ごめん! 行こう、真菜ちゃん!」
「……うん!」
初っ端からこんなドタバタしてて大丈夫なのだろうか。
結衣は自分のことが心配になる。
だけど、まずは楽しまなきゃ!
そう思い、足を踏みしめながら進んだ。
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