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7 証明
しおりを挟む夜も明るい街の中にありながら、そのスーパーマーケット裏のゴミ捨て場は、今日までその闇と静寂を保っていた。周りは古い金網フェンスで囲まれており、店から出た廃棄物や、近所の持ち主から手放された家具、太ったネズミや痩せたホームレスなどが一時の住処にしている。今夜のように騒がしくなるのは、実に数ヶ月ぶりのことだった。
入り口に停まったパトカーのテールランプが、ネッドとその同僚、そして彼らが引き立てる男達の顔を照らし出す。
「てめぇ、一般市民に対してやり過ぎじゃねぇのか!」
「黙れ、くそ野郎」
ネッドは男の髪を掴むと、彼の顔をパトカーの扉へ叩きつけた。ごっという鈍い音がし、ネッドはまた髪を掴んで男を引き戻す。次に顔を見た時、真っ白だった男の歯は血で汚れていた。男が激しく息をすると血が飛び散り、男の着ていた白いシャツにも付着した。
「ネッド、やり過ぎだぞ!」他の男二人をパトカーへ収容していた同僚が怒鳴る。
「黙ってろ!」
ネッドは怒鳴り返すと、男へと視線を戻した。目が合うと、男はすっかり戦意をそがれてしまったようで、ひっと発作のように息を吸って身体を小さくさせる。歪んだ口の端から血が垂れていた。その表情を見ても、ネッドの胸のざわめきは治まらない。
その時、同僚が二人の間に割って入った。
「これ以上は俺でも庇いきれんぞ。ネッド、下がっていろ」
同僚の引き攣った顔と焦った口調に、ネッドは眉を上げ、大人しく引き下がった。それを見届けた同僚は、真っ赤な歯の男の腕を引き上げてしっかり立たせた。
「お前だけ他の連中とは違うな。ちゃんとしたシャツにスラックス……まともな会社で働いているんだろう。残念だが、お前達には不法侵入に器物損害、騒音への苦情も来てる。次の転職先を考えておくんだな」
「くそっ、全部あいつのせいだ。あいつが勝手なことをするから……苛々してどうしようもなかったんだ」
「なんだ、まだ仲間がいるのか?」
同僚はパトカーの扉を開けかけて手を止める。ネッドも視線だけを男に向けていた。二人の注目を獲得した男は、にやりと血塗れの笑みを浮かべた。
「そうさ。俺よりもずっと派手に暴れる奴がいるのさ。勝手に身を引きやがったが、そいつは実の父親を半殺しにしたこともあるヤバい男なんだ。放っておいたら、きっとまたここで騒ぎ始めるぞ。俺にはわかる」
「苦し紛れの嘘だな。ほら、さっさとパトカーに乗れ。その親玉の話は署で――」
「待て」
同僚の声を遮り、ネッドはパトカーに乗り込もうとする男を引き留めた。瞬時に同僚は警戒の視線を、男は怯えの視線を向けてきたが、ネッドは努めて穏やかな口調で続けた。
「その男がリーダーか?」
尋ねると、男は怯えと笑みを混ぜたような複雑な表情を見せた。
「話を聞かせろ。どんな組織も核を壊さない限り、際限なく再生するからな」
その日、ゴミ捨て場からテールランプの光が消えたのは、日付が変わる少し前だった。
自分のアパートへ逃げ帰ったのは一時間も前のことだが、オギーは未だに玄関扉に背中を押しつけたまま動けずにいた。冷静になろうと意識を集中させようとした途端、マグマの波のようなものが覆い被さってきて、思考を焼き尽くしてしまう。
やがてじっとしていることにも耐えられず、オギーは扉から離れると、照明もつけずにリビングへと向かった。闇の中でも、そこに何があるかはだいたい把握している。壊した椅子、ベッド代わりのソファ、がたつくテーブル、手垢のついたスケッチブック――それら全てを持ってしても、そこは殺風景な部屋に違いなかった。
「くそ……」
喉の奥から熱いものが込み上げてくる。それが怒号なのか、破壊衝動なのかはわからない。オギーはその熱に追い立てられるようにキッチンへ行き、皿を収めている戸棚を乱暴に引き開ける。その衝撃で皿ががたがたと音を立てたが、割れたものは一枚もなかった。目についた一枚取り上げ、頭の近くまで振り上げる。しかし、オギーはそこで動きを止めた。
「……駄目だ」
熱い何かはいつしか冷え切り、頭の中は重たい虚無で支配された。オギーは皿を持ったまま手をだらりと身体の横に垂らし、闇の中でじっと立ち尽くす。
「俺は怒ってなんかない……あいつとは違う……違うんだ……じゃあ、これは何なんだ?」
しゃがみ込み、皿を床に置いて膝を抱える。膝頭に額を押しつけて目を固く閉じても、脳裏に、あの時のフィルの目が蘇る。
「まだ治っちゃいないんだ……」
オギーは目を開けて立ち上った。足にはまるで力が入らず、下半身だけ消えかけているようだった。ズボンのポケットからスマホを取り出し、目を射る光の中で画面を操作する。
(戻らないと)
スマホをポケットにしまい、よろよろと玄関へ歩き出した。
窓から朝日が差し込み始める時、フィルは冷たい床に横たわっていた。一八〇度傾いて世界の中、目の前には、辛うじて形を残していた金魚鉢の底がある。その中にわずかに残っていた水の中でドクターが息をしていた。底に腹をつけ、ぐったりとしている。
フィルは眠りもせず、じっと金魚鉢を見つめていた。
「……数週間前の……生活に戻るだけ」
オギーへ叩きつけた言葉が、ふいに口の端から垂れる。フィルはオギーのニット帽を引き寄せて胸に抱くと、もう片手を伸ばして、割れた金魚鉢の表面を撫でた。
「戻れないね、こんなんじゃ……」
フィルは呆然と呟き、霧がかったような頭の中で、ふと昔のことを思い出した。
カリフォルニア州の小さな漁村。生来目が悪かったことから、漁師になる運命から逃れられた男の子――厳格な父と身体の弱い母、四人の姉達と暮らしていた。
恋愛対象が同性であったことは、フィル自身、成長していくと共に確信していった。しかし、小さな村でその確信を抱き続けるのは危険で、噂が立つことを恐れた父親は、ひたすら一人息子に「正しい」教育をしようと試みる。
フィルは目を閉じた。
故郷――冬の始まりを告げる灰色の空、それ反射する鈍色の海、寒々とした港の小さな漁船は風と波に揺られている。木製の桟橋の下では、波がちゃぷちゃぷと音を立てていた。
十二歳のフィルは小さな金魚鉢を胸に抱え、その中で泳ぐドクター一世の様子をうかがう。ふと冷たい風がびゅうと吹いて顔を上向かされた時、フィルは、始終黙ったまま自分をここへ連れてきた父の背中を見た。
「そんな弱々しかったら、この先、生きていけないぞ」
「この町ではね」フィルは大きな背中をじっと見つめる。「僕はいつかこの町を出る」
「目が悪く、男らしくもなく、なよなよしたお前が、一体どこで生きていけるっていうんだ」
「父さんの知らないところさ」父からの言葉にはうんざりしていた。「もう放っておいてよ」
その時、ずっとこちらに背中を向けていた父がいきなり振り返った。そしてあっという間にフィルの腕から金魚鉢を取り上げると、それを桟橋の上から海面へと落とした。
どぼん、と音がした。
それを追って桟橋から飛び降りようとしたフィルの襟首を、父の大きな手が引っ掴む。フィルは引き戻され、桟橋の上で尻餅をついた。それでも四つん這いで桟橋の端へ行こうとすると、再び襟首を掴まれて動きを封じられる。
「同じ魚でも金魚は、海じゃ生きられない」
頭上で父が言っていた。
依然フィルは目を閉じたまま、目蓋を透かす朝日の中に、若き日の己を映し出す。
「どこでも生きられるって、証明したかった」
高校入学と同時に家を出て、アルバイトで稼ぎつつ、学生寮に住むようになった。ルームメイトと一線を越え、彼の影響を受けて酒や煙草の味を覚えた。悪い遊びも知った。若い幸せとは脆いもので、結局は性急さと勢いで作られた砂の城に過ぎない。ルームメイトには本命の恋人がいた。気づけば自分は孤立し、そこでは生きられなくなっていた。高校を卒業すると、家族の制止を振り切り、なけなしの金を持ってニューヨーク州へと飛ぶ。そこで仕事を得られたことは奇跡に近いだろう。しかし、そこでネッドと出会って――
その時、ばたんという玄関扉の開閉音が思考を断ち切った。
上体を起こすのと同時に寝室の扉が開き、警官服のままのネッドが姿を現わす。ひどく興奮している様子で、髪は乱れ、顔は赤黒かった。薄闇の中でも、彼の瞳孔が開いて黒々しているのがわかる。
「ヘイスティングズはどこだ?」
開口一番、彼はそう言った。
フィルは床に座ったまま、突然のことに何の反応もできずにいた。ネッドの焦ったような、笑っているような、不気味な表情を見上げる。彼の血走った目が部屋の隅々を見渡していた。
「アパートにもいなかった。あの野郎、逮捕されると思って逃げ出したんだな」
「いなかった?」
思わず聞き返した途端、ネッドはぐるりと首を回してこちらを見た。
「心当たりがあるんだな?」彼が一歩一歩と近づいてくる。「言うんだ」
「何を?」
「奴がどこへ行ったかだ!」
ネッドの怒鳴り声が脳内で重く響く。それは澱んで重くなった水に、鈍く広がっていく波紋のようだった。自分はいつまで、こんな場所に身を置かなければならないのだろう。そう思った時、ふとフィルは頭の奥に、ちりりと燻る小さな熱の存在を感じた。
「お前はあいつが何者か知らないだろう!」
「君は彼の何を知ってるの?」
フィルは立ち上がって、ネッドと正面から対峙する。見つめた先の瞳がわずかに泳いだ。
「……奴は昔、実の父親を殴って半殺しにしたんだ。怒りに任せてな。もう癇癪癖は治っているとほざいているが、そんなわけがない。現に奴は少し前までは仲間を集めて、ごみ置き場で暴れていたんだ」
「たったそれだけ? もうお終い?」
ネッドが黙り込んだ。フィルは一歩踏み出す。頭の中で燻っていた熱は、今や地獄の業火の如く燃えさかっている。その炎越しに見るネッドは、まるで見知らぬ男のようだった。
「そこをどいて。僕は彼を探しに行く」
「やめろ、フィル」ネッドは行く手を阻む。「思い出せ。この町に飛び込んできたお前を、誰が守ってやったか。俺がいなきゃ、お前は今頃、路上で野垂れ死んでいたかもしれないぞ」
「このままじゃ、いずれ二人ともそうなる」
ネッドの目が大きく見開かれた。フィルは彼を見つめて続ける。
「君には僕じゃない、誰かの助けがいる。専門的な知識がある人が必要だ」
フィルはきっぱり言い、ネッドの横を通り過ぎようとした。しかし、凶暴な彼の両手がさっと伸びてきて右肩を掴む。無理矢理引き戻されたフィルは、再び彼と対峙することになった。不安と狂気に塗れた、大きな瞳と視線が合う。
(まずい)
瞬間、耳に鋭い痛みが走り、ばつんっという音と共に補聴器を引っこ抜かれた。逃げようとしたが今度は首を掴まれ、もう片方の補聴器も外されてしまう。悲鳴を上げるために広げた喉が、ネッドの両手によって強く掴まれて塞がれる。
フィルはありったけの力を振り絞り――ネッドの股間に思い切り蹴りを入れた。ネッドの呻き声は聞こえなかったが、首を絞める手にわずかな隙ができる。瞬間、その手を振り解いて無我夢中に走り出した。寝室を飛び出し、リビングを横切り、玄関扉から廊下へ、階段を駆け下り――気がつけばアパートを飛び出していた。裸の足が歩道の冷たさを感じ取る。
「オギー……」
道路と挟んで向かい側にあるアパートは、東からの朝日に照らされている。フィルは走って道路を横切る。本当に彼がいなくなったのか確認したかった。どこかへ消えたなんて信じたくなかった。道路沿いに停まった車の前を通り過ぎ、入り口の扉の前まで来た時だった。
「おい、そこのあんた!」
いきなり肩を叩かれ、フィルは飛び上がるほど驚いた。振り返ると、そこには五十代くらいの男が立っていた。脂肪がついたむくむくとした体型で、日焼けした丸い顔には無精髭が残っている。顔をしかめているのか、目元に皺がたくさん寄っていた。
男の背後に停まっている車の扉が開いており、さっとナンバープレートを見たフィルは、彼がこの辺りの人間ではないと瞬時に気づく。
「声をかけたのに全く反応しねぇんだからよ、全く」
耳が聞こえにくいフィルだったが、何とか男の唇を読んで言っていることを察した。しかし、今は彼に構っている暇はない。そう思って走り出そうとした時、また男の唇が動く。
「なぁ、待ってくれ! オギーって奴を知らないか? もじゃもじゃ頭の、猫背で、辛気くさい顔した男なんだけどよ!」
フィルはとっさに男の肩を掴むと、こくこくと何度も頷いた。途端に男の目が輝く。
「知ってるのか! じゃあどこに行ったのか教えてくれ! 部屋にいないんだ!」
フィルはアパートの方を指差し、大袈裟に首を傾げて見せた。すると男は怪訝な顔をし、ポケットからスマホを抜き出して言う。
「今朝、あいつからメールがあったんだ。返信しても反応がねぇから、気になってここへ来たが……部屋から出てきたのは俺の知らねぇヤバそうな男で、しかも警官の格好をしていたんだよ! まさかあいつ何か事件を――」
「彼はそんなことしてない! 僕は知ってるんだ!」
フィルの絶叫に、男のむっくりとした顔に埋まった小さな目が見開かれる。
ふとフィルは、彼の肩越しに、道路の向こう側にいる人影に気づいた。それはよろよろとした足取りでアパートから出てきて、乱れる髪を気にすることなく辺りを見回している。それがネッドだとわかった瞬間、フィルは何も考えず、男の服を引っ掴んで車の中へと押し込んだ。そして自らも助手席の方へ回り込んで乗り込む。
「おい、あんた一体、何をするんだ――」
「出して! 今すぐ!」
そう叫んだ時、男の動きがぴたりと止まった。その小さな目が、フィルを透かして道路側を見ている。嫌な予感がして振り返ると、ネッドがすぐ後ろにまで迫ってきていた。フィルは助手席で凍りつく。彼の手が伸びてくる。悪魔のように大きな手が、べたんっと車窓を叩く。ネッドが歯を剥き出して何か叫んでいるが――
その瞬間、車が急発進し、悪魔の手はぎゅっと不快な音を立てて、ガラスを滑っていった。
「何だってんだよ、ちくしょう!」
驚いて運転席を見ると、男がハンドルを握っていた。ちらちらとバックミラーは見ていたものの、やがてやめて、車のスピードをぐんと上げ、一定に保つことに専念し始める。
何ブロック通り過ぎただろうか。沈黙が続いていた。
ゼイゼイと息をしつつ助手席に座り込んでいたフィルは、今さらながら、この男は誰なのだろうと考え始めていた。すると、男が横目でこちらを見ていることに気づく。
「で、兄ちゃん。あんたは誰なんだい?」
「ぼ、僕は……」喉が渇いて上手く声が出ない。それでも声を絞り出した。
「僕はフィリップと言います。オギーの向かいのアパートに住んでいて、彼とはよく会っていました。彼がいなくなったって聞いて、いても立ってもいられなくなって、それであの警官は彼を陥れようとしているんですだから彼が何かしたわけじゃなくて僕がもっと早く手を打っていればこんなことにはならなかったんですだから――」
「よし、そこまでだ。深呼吸しろ」
「彼からメールが来たって言ってましたよね? 彼は何と?」
その時、男はフィルの眼前で素早く片手を上げて声を遮った。
「まぁ、俺にも自己紹介させてくれや、フィリップさんよ」
フィルは黙り込むと、今度は彼の言葉を読み取るためにぐっと身を乗り出す。すると男は眉間に皺を寄せ、わずかに身を引くとフィルを見つめ返した。
「何だよ、あんた。やけに人の顔を見つめてくるな。穴が空いちまうよ」
「あぁ……すみません。僕、目が悪くて、それに今あんまり音も聞こえなくて……」
男がはっと目を開いた。眉間にあった深い皺がたちまち消えていく。すると男は片手でハンドルを操作しつつ、もう片手をフィルへと差し出してきた。
「グレッグだ。オギー坊とは知り合いでな」
「そうでしたか、ミスター・グレッグ」フィルはおずおずと握手を返す。
「グレッグと呼んでくれ。フィリップ……」グレッグはふわぁと大きな欠伸をし、目元を擦った。「すまんね。なんせ明け方に起き出して、ぶっ通しで運転してきたもんだから」
「どこから?」
「州の北部にある田舎町だよ。車で飛ばしても、ここまで三時間くらいかかった」
そこでグレッグは一度言葉を切り、バックミラーをちらりと見た。フィルもつられてそこを見る。背後には、午後十時のニューヨークボコカの景色――職場へ向かう人々の車と、黄色いタクシーだけだった。誰かが追ってきているような気配はない。
グレッグは赤信号機に従って停車すると、ズボンの尻ポケットからスマホを取り出した。彼は慣れない手つきで画面を操作し、やがてそれをフィルへ投げて寄越した。
「メールは一件だけだ」
フィルはスマホを握り締め、画面の一番下に残っているメッセージを見つめる。
『俺は戻らないといけない』
その一言は、午前三時に送信されていた。フィルの部屋から飛び出してすぐのことだ。
「一体どこへ……?」
信号が青に変わり、グレッグは車を発進させる。フィルの身体がぐんと助手席に貼りついた。姿勢を正して席に腰を下ろすと、そこでようやく、自分が裸足であることを思い出す。背中を丸めて呆然と足元を見ていると、ふいに背中を叩かれて姿勢を戻した。
「オギー坊から、俺のことを聞いたことあるか?」
「いいえ」
「そうか……」
フィルはグレッグにスマホを返したが、受け取った彼の片手はしばらく空中で止まっていた。やがてスマホをポケットにねじ込んだグレッグは、少し笑っているような、だがどこか寂しげな目で前を見据えた。
「……あの坊が行く場所に心当たりがある。あいつがどんな手段でそこへ行くかはわからんが、先回りでも後追いでも、とにかく向かおう。州の北部にある病院だ」
「病院? どうしてそんなところへ……」
「俺とオギー坊が出会った場所さ。サングラー病院――昔、そこでアンガーマネジメントの講習があったんだ」
車は規定のスピードを守りながら北上し続ける。ドライブ中、グレッグは昔話を聞かせてくれた。フィルは必死に彼の唇を読んでいたが、途中でふっと眠り込んでしまう。
浅い眠りの夢に、グレッグが語る時代のオギーが登場した。夢の中で彼は――
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