身の毛もよだつ、怪談話。

紡木糸

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【episode.5】血塗られた手紙

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秋の深まりとともに、町は薄暗い雲に覆われていた。


人々は不安を抱えながらも、日常を送っていたが、


ある日、町の郵便局に届いた一通の手紙が、すべてを変えてしまった。


その手紙は、古びた封筒に入っており、


宛名は「親愛なる友へ」とだけ書かれていた。


差出人の名前はなく、ただ一つ、
赤い血のような液体で書かれた文字があった。


「あなたの運命は、私の手の中にある。」


手紙を受け取ったのは、若い女性、香苗だった。


彼女は、手紙を開くと、そこに書かれた内容に驚愕した。

手紙には、彼女の過去の秘密が詳細に綴られていた。


香苗は、数年前に起きた友人の失踪事件に関与していたのだ。


彼女はそのことを誰にも話せずにいたが、
手紙はその秘密を暴露するかのように、彼女の心を締め付けた。


香苗は恐怖に駆られ、手紙を捨てようとした。


しかし、手紙は彼女の手を離れず、
まるで生きているかのように、彼女の心に重くのしかかった。


彼女は、手紙の内容を誰かに話すべきか悩んだが、
恐怖が彼女を支配していた。


その夜、香苗は夢の中で、失踪した友人の顔を見た。

彼女は、友人が自分を恨んでいるような目で見つめていた。


目が覚めると、彼女は手紙を再び手に取った。

今度は、手紙の中に新たなメッセージが現れていた。


「次は、あなたの番だ。」


香苗は恐怖に震え、再び手紙を捨てようとしたが、
今度は手紙が彼女の手を離さなかった。


彼女は、手紙の呪縛から逃れられないことを悟った。

彼女の心には、友人の失踪に対する罪悪感が渦巻いていた。


数日後、町では次々と人々が失踪する事件が発生した。


香苗は、自分の過去が再び蘇ってきたのだと感じた。

彼女は、手紙の内容を警察に報告することを決意したが、
手紙は彼女の心をさらに締め付けた。


「警察に言ったら、あなたも消える。」


香苗は、手紙の言葉が真実であることを知っていた。

彼女は、失踪した友人の家族に会い、
彼らの悲しみを目の当たりにした。

彼女の心は、ますます重くなっていった。

彼女は、友人の家族に真実を話すべきか、
それとも手紙の恐怖に屈するべきか、葛藤していた。


ある晩、香苗は再び夢の中で友人に出会った。

友人は、彼女に向かって手を伸ばし、


「助けて」と囁いた。


香苗はその声に呼応するように目を覚ました。


彼女は決意した。


手紙の呪縛を断ち切るためには、真実を明らかにするしかないと。


翌日、香苗は警察署に向かった。

手紙を持参し、全てを話すことにした。


しかし、警察に着くと、彼女は驚愕の光景を目にした。

警察署の壁には、彼女の名前が書かれたポスターが貼られていた。


「行方不明者」として。


香苗は恐怖に駆られ、手紙を握りしめた。

その瞬間、手紙が彼女の手から滑り落ち、地面に広がった。


手紙の中から、再び赤い液体が溢れ出し、彼女の足元を染めていく。


彼女はその場から逃げ出したが、心の中には深い絶望が広がっていた。


香苗は、手紙の呪縛から逃れることはできなかった。

彼女の運命は、もはや誰にも救えないものとなっていた。


そして、町には再び静寂が訪れた。


血塗られた手紙は、次の犠牲者を待ち続けていた。


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