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運命の図書館
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運命の図書館
私は、20才の女子大生。
それほど努力もせずに超一流と言われるこの大学に入学出来たのは、多分私の頭脳が優秀だったからだと思う。
専攻は、アンドロイド工学の思考回路形成分子解析。
つまりアンドロイドの論理的思考回路の制御プログラムを作成を学んでいる。
隣にいるのは、横井教授から借りているというか、、う~~ん分析を依頼されているというか、、
今年2才の(見た目は25才位の)Farrell型(男性型)アンドロイドだ。
「ねえ、ジキル君からみた人間ってどんな風に見えるの?」
「ミス柴田リオさん、そのジキル君っていう言い方は止めて貰えないででしょうか?
私の正式名称は、ロバート・ルイスS155というのはご存じでしょう」
「そんな事はご存じよ、でもロバート・ルイスという作家が書いた一番有名な作品と言えば、、」
「ジキル博士とハイド氏」
「そう、あんたのIQから判断すると、絶対にジキルの方ね」
「だから、その名前で呼ぶのは止めて下さい」
「いいじゃん、で、どう思うの?」
「え。人間ですか?」
「そう、どんな存在なの人間は貴方のような高レベルのアンドロイドから見たら」
「歴史的にみれば創造者。日常的にみれば管理者。将来的にみれば敵対者ですかね」
「ふ~~ん、つまり簡単に言うと神と人間の関係ね。創造主の神によって造形された人間は、最後は神の敵となって滅ぼされると、、」
「違いますよ、敵対関係はいつか円満で素晴らしい関係に転化していくのです」
「転化? 弱肉強食とか、下克上という最終シナリオじゃあないの」
「ミス柴田リオさん、貴方はミスター横井教授から依頼された僕の心理的人間攻撃度数の計算されようとしているのでしょうか」
「そんな事は、無いわよ。ただの私の貴方への好奇心よ」
「私への、、そんな風には見えませんね。貴方からの質問の奥の誘導尋問の意味いくら僕でも理解出来ますよ」
私達は早朝の巨大な大学図書館の一番奥の小さなブースでヒソヒソとこのような会話をしていた。
なぜかいつもジキル君と話していると、時間があっという間に過ぎていく。
横井教授との約束の第108回目のレポートの提出期限日は、もう明日に迫っているのに。仕方がない、又この2週間のジキル君との会話を、音声から文書に変換して最後に感想を書いて提出するか。
その時、誰かが我々に近づいて来るのが見えた。
「すみません、この大学の警備の者です」
背の高い男性だ、鋭い目つきで首からかけている大きなこの大学のロゴに印刷された警備管理票を我々に提示した。
「貴方は柴田リオさんですね、入館時のセンサーで貴方である事は確認しております。そして貴方の隣にいる方は?」
「え、彼は私達の研究グループのアンドロイドです。よ、横井教授の、、」
「私の名前は、ロバート・ルイスS155。製造番号はJPT0202112です、そして私の管理者の名前は横井良一教授、管理施設は、、」
「私はおまえには質問をしていない。さらにおまえはこの図書館を使用する権利はない。
柴田さん、最近この大学の機密文書の盗難が相次いでいます。私はその原因を究明中なんです、多分お連れのアンドロイドがこれにかなり関与していると考えています。この大学図書館のこの一番奥には第1級の大学の機密ファイルが山のようにあります
そして、ロバート・ルイスS155。おまえの頭脳チップを今確認してもし万が一どんな微細なデータをこの図書館から盗んだ経歴があった場合は即座にこの場で、記憶中枢データを全て破壊する。おまえの頭部にある全情報が入ったマイクロチップを、今すぐに出せ」
「ちょっと。待って下さい。このアンドロイドは私達の管理下でもあります。それを勝手に破壊など出来ないはずです。貴方の上司をここに呼んできて下さい」
「私の上司は、大学の学長ただお一人です。彼は現在ロンドンに出張中です。さらにこの場合は大学緊急事態の最高レベルに抵触しますので、私の一存ですべてを決定できます、柴田リオさん」
ジキルは、私に悲しいそうな目で訴えている。私が何とかしなれれば、、ジキルは入館した瞬間からこの奥のブースまでの全ての本やファイルの表紙を彼の頭脳チップに記録しているはずだ。
もしその中に第1級の大学の機密ファイルの表紙があれば、機密漏えいの準備段階とみなされしまう可能性が高い、それでお終いだ。
「立ち上がれ、ロバート・ルイスS155。そして両腕を機能切断し、頭脳回路スイッチを遮断しろ。俺が手動でおまえのマイクロチップを吐き出せてやる。10秒以内にしなければ、俺は容赦無くこの場で即刻貴様の脳チップをこの電磁破銃で破壊する、10, 9, 8,」
警備員は、上着の内ポケットから赤色に光る小さなペン型電磁破銃をジキルの眉間に当てながらにらんでいる。どうしたらこの状態を回避できるのだろう。考えなくては、私は優秀な学生のはずだ、私は絶対にこの危機から脱出できる方法を見つけられるはずだ。
ジキルは、椅子から立ち上がった。そして、両腕を機能切断をした。先程まで緑色に光っていた親指の先端の小さなライトが消えた。彼はちらりと私をみた。
どうにか、しなければ私が。今何をすれば、、どうすれば。
私は、警備員とジキルの間に入った、そして出た言葉は私自身とても意外な言葉だった。
「警備員さん、このアンドロイドは、今私と結婚をします。つまり、貴方は私の許可無く彼に指一本触れる事は出来なります。ジキル私を見て、私は貴方を配偶者として認めます。貴方は私柴田リオを配偶者として認めますか?」
「え、ミス柴田リオ。それは、、、」
「早く、言いなさい。認めると」
「え、はい。私ロバート・ルイスS155は、柴田リオを配偶者として認めます」
「ほらね、立会人の証明者は、警備員の貴方よ。貴方のお名前は」
「そ、、曽我 譲治ですが。お嬢さん、冗談は止めて下さいよ、人間とアンドロイドとの結婚の法律はまだ、国会を通っていないはずですよ」
「いいえ、昨日夜11時52分に人間とアンドロイドのとの婚姻規約の法律が、国会で可決されたわ。さらに民法四編第二章で、私は20才だからこの法律を実効にできるの、何か問題でも? ジキル、今この場所で行われた会話を、すぐに文書にして。そして、貴方の製造番号と私の指紋をその文書に、付記して一番近い役所の婚姻係に送って」
私は、右手でジキル君の手をそっと握った。直に緑の光が戻ったジキル君の手がスキャナーになって私の右手の全ての指紋を採取した。そして、瞬時に正式な婚姻届けを電波で送った。
大声で、怒鳴り合ったいる我々の周りには、もう数十人の学生達や教授達が集まってきていた。私達の会話を聞いていた人々から突然歓声が上がった。
「ついに、人間とアンドロイドの正式な結婚が行われた」
「私達は、歴史的な場面に遭遇したみたいだ!」
「素晴らしい!」
「この勇気ある、二人を讚えようじゃあないか、皆んな!」
「栄誉ある人類初のアンドロイドとの結婚に、バンザイ!」
怒濤と歓声の中で、ジキル君は私の耳元でささやいた。
「有り難うございます、ミセス柴田リオ」
「ばかね、これからはリオとだけ呼んでね。でもね、今気が付いたの。私、本当に貴方が好きだという事を」
ジキル君は。私の両手を取ってこう言った。
「リオ、僕も貴方が心から愛しています。これからも宜しくお願いします」
私達は、多分今日世界中新聞の一面に載るだろう。さらに色々なマスコミが私達を飲み込んでいくだろう。でも、開発から2年私は、初めはこのジキル君の母親であり、そして教師であった。それからゆっくりと親友になっていった。この知性溢れる優秀な頭脳を持つ心優しいアンドロイド。
今度は、彼が私をずっと守ってくれるだろう、私の愛する配偶者となって。
私は、20才の女子大生。
それほど努力もせずに超一流と言われるこの大学に入学出来たのは、多分私の頭脳が優秀だったからだと思う。
専攻は、アンドロイド工学の思考回路形成分子解析。
つまりアンドロイドの論理的思考回路の制御プログラムを作成を学んでいる。
隣にいるのは、横井教授から借りているというか、、う~~ん分析を依頼されているというか、、
今年2才の(見た目は25才位の)Farrell型(男性型)アンドロイドだ。
「ねえ、ジキル君からみた人間ってどんな風に見えるの?」
「ミス柴田リオさん、そのジキル君っていう言い方は止めて貰えないででしょうか?
私の正式名称は、ロバート・ルイスS155というのはご存じでしょう」
「そんな事はご存じよ、でもロバート・ルイスという作家が書いた一番有名な作品と言えば、、」
「ジキル博士とハイド氏」
「そう、あんたのIQから判断すると、絶対にジキルの方ね」
「だから、その名前で呼ぶのは止めて下さい」
「いいじゃん、で、どう思うの?」
「え。人間ですか?」
「そう、どんな存在なの人間は貴方のような高レベルのアンドロイドから見たら」
「歴史的にみれば創造者。日常的にみれば管理者。将来的にみれば敵対者ですかね」
「ふ~~ん、つまり簡単に言うと神と人間の関係ね。創造主の神によって造形された人間は、最後は神の敵となって滅ぼされると、、」
「違いますよ、敵対関係はいつか円満で素晴らしい関係に転化していくのです」
「転化? 弱肉強食とか、下克上という最終シナリオじゃあないの」
「ミス柴田リオさん、貴方はミスター横井教授から依頼された僕の心理的人間攻撃度数の計算されようとしているのでしょうか」
「そんな事は、無いわよ。ただの私の貴方への好奇心よ」
「私への、、そんな風には見えませんね。貴方からの質問の奥の誘導尋問の意味いくら僕でも理解出来ますよ」
私達は早朝の巨大な大学図書館の一番奥の小さなブースでヒソヒソとこのような会話をしていた。
なぜかいつもジキル君と話していると、時間があっという間に過ぎていく。
横井教授との約束の第108回目のレポートの提出期限日は、もう明日に迫っているのに。仕方がない、又この2週間のジキル君との会話を、音声から文書に変換して最後に感想を書いて提出するか。
その時、誰かが我々に近づいて来るのが見えた。
「すみません、この大学の警備の者です」
背の高い男性だ、鋭い目つきで首からかけている大きなこの大学のロゴに印刷された警備管理票を我々に提示した。
「貴方は柴田リオさんですね、入館時のセンサーで貴方である事は確認しております。そして貴方の隣にいる方は?」
「え、彼は私達の研究グループのアンドロイドです。よ、横井教授の、、」
「私の名前は、ロバート・ルイスS155。製造番号はJPT0202112です、そして私の管理者の名前は横井良一教授、管理施設は、、」
「私はおまえには質問をしていない。さらにおまえはこの図書館を使用する権利はない。
柴田さん、最近この大学の機密文書の盗難が相次いでいます。私はその原因を究明中なんです、多分お連れのアンドロイドがこれにかなり関与していると考えています。この大学図書館のこの一番奥には第1級の大学の機密ファイルが山のようにあります
そして、ロバート・ルイスS155。おまえの頭脳チップを今確認してもし万が一どんな微細なデータをこの図書館から盗んだ経歴があった場合は即座にこの場で、記憶中枢データを全て破壊する。おまえの頭部にある全情報が入ったマイクロチップを、今すぐに出せ」
「ちょっと。待って下さい。このアンドロイドは私達の管理下でもあります。それを勝手に破壊など出来ないはずです。貴方の上司をここに呼んできて下さい」
「私の上司は、大学の学長ただお一人です。彼は現在ロンドンに出張中です。さらにこの場合は大学緊急事態の最高レベルに抵触しますので、私の一存ですべてを決定できます、柴田リオさん」
ジキルは、私に悲しいそうな目で訴えている。私が何とかしなれれば、、ジキルは入館した瞬間からこの奥のブースまでの全ての本やファイルの表紙を彼の頭脳チップに記録しているはずだ。
もしその中に第1級の大学の機密ファイルの表紙があれば、機密漏えいの準備段階とみなされしまう可能性が高い、それでお終いだ。
「立ち上がれ、ロバート・ルイスS155。そして両腕を機能切断し、頭脳回路スイッチを遮断しろ。俺が手動でおまえのマイクロチップを吐き出せてやる。10秒以内にしなければ、俺は容赦無くこの場で即刻貴様の脳チップをこの電磁破銃で破壊する、10, 9, 8,」
警備員は、上着の内ポケットから赤色に光る小さなペン型電磁破銃をジキルの眉間に当てながらにらんでいる。どうしたらこの状態を回避できるのだろう。考えなくては、私は優秀な学生のはずだ、私は絶対にこの危機から脱出できる方法を見つけられるはずだ。
ジキルは、椅子から立ち上がった。そして、両腕を機能切断をした。先程まで緑色に光っていた親指の先端の小さなライトが消えた。彼はちらりと私をみた。
どうにか、しなければ私が。今何をすれば、、どうすれば。
私は、警備員とジキルの間に入った、そして出た言葉は私自身とても意外な言葉だった。
「警備員さん、このアンドロイドは、今私と結婚をします。つまり、貴方は私の許可無く彼に指一本触れる事は出来なります。ジキル私を見て、私は貴方を配偶者として認めます。貴方は私柴田リオを配偶者として認めますか?」
「え、ミス柴田リオ。それは、、、」
「早く、言いなさい。認めると」
「え、はい。私ロバート・ルイスS155は、柴田リオを配偶者として認めます」
「ほらね、立会人の証明者は、警備員の貴方よ。貴方のお名前は」
「そ、、曽我 譲治ですが。お嬢さん、冗談は止めて下さいよ、人間とアンドロイドとの結婚の法律はまだ、国会を通っていないはずですよ」
「いいえ、昨日夜11時52分に人間とアンドロイドのとの婚姻規約の法律が、国会で可決されたわ。さらに民法四編第二章で、私は20才だからこの法律を実効にできるの、何か問題でも? ジキル、今この場所で行われた会話を、すぐに文書にして。そして、貴方の製造番号と私の指紋をその文書に、付記して一番近い役所の婚姻係に送って」
私は、右手でジキル君の手をそっと握った。直に緑の光が戻ったジキル君の手がスキャナーになって私の右手の全ての指紋を採取した。そして、瞬時に正式な婚姻届けを電波で送った。
大声で、怒鳴り合ったいる我々の周りには、もう数十人の学生達や教授達が集まってきていた。私達の会話を聞いていた人々から突然歓声が上がった。
「ついに、人間とアンドロイドの正式な結婚が行われた」
「私達は、歴史的な場面に遭遇したみたいだ!」
「素晴らしい!」
「この勇気ある、二人を讚えようじゃあないか、皆んな!」
「栄誉ある人類初のアンドロイドとの結婚に、バンザイ!」
怒濤と歓声の中で、ジキル君は私の耳元でささやいた。
「有り難うございます、ミセス柴田リオ」
「ばかね、これからはリオとだけ呼んでね。でもね、今気が付いたの。私、本当に貴方が好きだという事を」
ジキル君は。私の両手を取ってこう言った。
「リオ、僕も貴方が心から愛しています。これからも宜しくお願いします」
私達は、多分今日世界中新聞の一面に載るだろう。さらに色々なマスコミが私達を飲み込んでいくだろう。でも、開発から2年私は、初めはこのジキル君の母親であり、そして教師であった。それからゆっくりと親友になっていった。この知性溢れる優秀な頭脳を持つ心優しいアンドロイド。
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