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第四章 復讐その四 アルグレア王国と神の眷属 前編
アイザックの街探索①
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朝食を終え、支度を整えた僕達は『天国への階段』探索のため、屋敷を出た。
もちろんライラ様は甲冑を付けて死神の鎌を携えているし、ハンナさんもフギンとムニンだけでなく二本のククリナイフを携帯している。
ソフィア様も……その手には片手用の金属のメイスを握り締めていた……って、メイス!?
「ソ、ソフィア様、その武器は……?」
「これですか? 私が修行中から愛用しておりますもので、主神ファルマの加護がある由緒正しい武器なのです」
おそるおそる尋ねると、ソフィア様は微笑みながら説明してくれた。
だけど、僕的にはそういうことを聞きたい訳ではなくて。
「そ、その……ソフィア様のお身体には不釣り合いのような気がするのですが……」
うん……身長だってライラ様と同じ位低い(ただし、胸は圧倒的な程の差があるけど)のに、とてもそんな武器を扱えるとは思えないんだけど。
「大丈夫です。他にもスタッフなどの武器もあるのですが、軽すぎて使いこなせないのです……」
「そ、そうですか……」
か、軽すぎるのなら仕方ないよね……。
「アデル様、それよりも……」
「あ、はい」
ハンナさんに促され、僕は地面に手をつくと。
「……【設計】」
能力を発動するけど……図面が何一つ浮かんでこない。
つまり、この辺りに『天国への階段』はない、ということだろう。
「……いかがでしたか?」
ソフィア様がおずおずと尋ねる。
「……ここではないようです」
「そうですか……」
僕はゆっくりとかぶりを振ると、ソフィア様は少しガッカリした表情を浮かべた。
でも、屋敷の周辺は一番可能性が高いと思ったんだけどなあ……。
「まだ探索は始まったばかりです。気を持ち直していきましょう」
「そうですね……はい」
ライラ様の励ましの声に、ソフィア様が頷いた。
というかライラ様、今日はソフィア様に協力的というか優しいというか……どうしたんだろう?
「うふふ、大丈夫ですよソフィア様。アデル様なら必ずや『天国への階段』を見つけてくださいます」
「確かに、アデル様なら……」
ハンナさんの言葉を受け、ソフィア様が期待に満ちた瞳で僕を見た。
でも、ハンナさんまでソフィア様を気に掛けるような言葉を……なんで?
「で、では、場所を移しましょうか」
「「「はい!」」」
僕はこれ以上三人の様子を気にしないようにしながらそう告げると、三人は元気よく返事をした。
◇
探索開始から数刻。
『天国への階段』はまだ見つかっていない。
「なかなか手掛かりがつかめませんね……」
「そうですね……ですがお嬢様、まだ街の半分といったところですし、これからです」
ライラ様がポツリ、とそう呟くと、ハンナさんが励ますようにそう答えた。
「アデル様、お疲れではありませんか?」
ソフィア様が僕の傍に来て、そっと水筒を差し出してくれた。
「あ、ソフィア様、ありがとうございます」
僕はソフィア様から受け取ると、水筒を傾けて水を口に含んだ。
ふう……少し落ち着いたな。
「……探索のアプローチ方法を考えたほうが良いかもしれませんね」
「というと?」
僕は水筒を返す際にそう伝えると、ソフィア様がおずおずと尋ねた。
「はい……あの見取り図が遺跡を示しているのであれば、少なくともあの見取り図にあった通路なり部屋のような場所の一部が、僕の【設計】に引っ掛かっても良さそうなものですが、一向にその気配がない」
僕の説明に、ソフィア様がコクリ、と頷く。
「となると、あの見取り図の場所はアイザックの街にはない……ということが考えられます」
「はい……」
そう告げると、ソフィア様が少し暗い表情を見せた、
ソフィア様は『天国への階段』を見つけ、調査するためにファルマ聖法国からはるばるやって来たんだ。
ここにきて別の場所の可能性があると言われれば、期待が高かった分気落ちするのも無理はない。
「では……この街の郊外まで範囲を広げて探索しますか?」
傍で僕とソフィア様の会話を見守っていたライラ様が、おずおずと尋ねる。
「その前に、もう一つの可能性についても考慮しておきましょう」
「もう一つの可能性?」
「はい……『天国への階段』がこの街にはない可能性の他に、僕の【設計】では発見できない可能性です」
「「っ!?」」
僕の言葉を聞き、三人が驚きの表情を浮かべる。
「で、ですが、あの書斎でも隠された地下の部屋でも、アデル様は見事にそのお力で見つけたではないですか?」
「はい」
ソフィア様の問い掛けに、僕は頷く。
「確かに仰る通り、僕は【設計】の能力で隠し扉や床に隠された羊皮紙と鍵を見つけました。ですが、この能力も万能ではないのです」
「……それは、どういう……」
「僕の[技術者]の能力には限界があります。例えば、それが遥かに高度な技術が用いられていたり、未知のものが使用されているのであれば」
そう。『天国への階段』はファルマ聖教に関する遺跡であり、それは僕が……いや、この世界の誰もが知らない未知の技術や素材を使われていれば、現在の僕の限界の範囲内では分からないということ。
すなわち……このまま【設計】で『天国への階段』を探すのであれば、僕は限界を超える必要があるということ、だ。
「「そ、それだけはいけません!」」
そのことに気づいたライラ様とハンナさんが、声を揃えて反対する。
「あはは、大丈夫ですよ二人共。僕はそれをするつもりはありませんから」
「「そ、そうですか……」」
そう伝えると、二人はホッと息を吐いた。
僕が限界を超える時は、お二人に何かあった時だけです。『天国への階段』を見つけるためなんてことに、わざわざ身体を張るつもりはないです。
「で、ですが、どうするのですか……?」
ソフィア様が不安そうに問い掛ける。
「……正直気にくわないですが、アイツ等の知恵……というか、経験を借りましょう……」
「そ、それは?」
「はい……“黄金の旋風”にこの見取り図を見せて、これに類似した場所の探索に協力してもらいます」
もちろんライラ様は甲冑を付けて死神の鎌を携えているし、ハンナさんもフギンとムニンだけでなく二本のククリナイフを携帯している。
ソフィア様も……その手には片手用の金属のメイスを握り締めていた……って、メイス!?
「ソ、ソフィア様、その武器は……?」
「これですか? 私が修行中から愛用しておりますもので、主神ファルマの加護がある由緒正しい武器なのです」
おそるおそる尋ねると、ソフィア様は微笑みながら説明してくれた。
だけど、僕的にはそういうことを聞きたい訳ではなくて。
「そ、その……ソフィア様のお身体には不釣り合いのような気がするのですが……」
うん……身長だってライラ様と同じ位低い(ただし、胸は圧倒的な程の差があるけど)のに、とてもそんな武器を扱えるとは思えないんだけど。
「大丈夫です。他にもスタッフなどの武器もあるのですが、軽すぎて使いこなせないのです……」
「そ、そうですか……」
か、軽すぎるのなら仕方ないよね……。
「アデル様、それよりも……」
「あ、はい」
ハンナさんに促され、僕は地面に手をつくと。
「……【設計】」
能力を発動するけど……図面が何一つ浮かんでこない。
つまり、この辺りに『天国への階段』はない、ということだろう。
「……いかがでしたか?」
ソフィア様がおずおずと尋ねる。
「……ここではないようです」
「そうですか……」
僕はゆっくりとかぶりを振ると、ソフィア様は少しガッカリした表情を浮かべた。
でも、屋敷の周辺は一番可能性が高いと思ったんだけどなあ……。
「まだ探索は始まったばかりです。気を持ち直していきましょう」
「そうですね……はい」
ライラ様の励ましの声に、ソフィア様が頷いた。
というかライラ様、今日はソフィア様に協力的というか優しいというか……どうしたんだろう?
「うふふ、大丈夫ですよソフィア様。アデル様なら必ずや『天国への階段』を見つけてくださいます」
「確かに、アデル様なら……」
ハンナさんの言葉を受け、ソフィア様が期待に満ちた瞳で僕を見た。
でも、ハンナさんまでソフィア様を気に掛けるような言葉を……なんで?
「で、では、場所を移しましょうか」
「「「はい!」」」
僕はこれ以上三人の様子を気にしないようにしながらそう告げると、三人は元気よく返事をした。
◇
探索開始から数刻。
『天国への階段』はまだ見つかっていない。
「なかなか手掛かりがつかめませんね……」
「そうですね……ですがお嬢様、まだ街の半分といったところですし、これからです」
ライラ様がポツリ、とそう呟くと、ハンナさんが励ますようにそう答えた。
「アデル様、お疲れではありませんか?」
ソフィア様が僕の傍に来て、そっと水筒を差し出してくれた。
「あ、ソフィア様、ありがとうございます」
僕はソフィア様から受け取ると、水筒を傾けて水を口に含んだ。
ふう……少し落ち着いたな。
「……探索のアプローチ方法を考えたほうが良いかもしれませんね」
「というと?」
僕は水筒を返す際にそう伝えると、ソフィア様がおずおずと尋ねた。
「はい……あの見取り図が遺跡を示しているのであれば、少なくともあの見取り図にあった通路なり部屋のような場所の一部が、僕の【設計】に引っ掛かっても良さそうなものですが、一向にその気配がない」
僕の説明に、ソフィア様がコクリ、と頷く。
「となると、あの見取り図の場所はアイザックの街にはない……ということが考えられます」
「はい……」
そう告げると、ソフィア様が少し暗い表情を見せた、
ソフィア様は『天国への階段』を見つけ、調査するためにファルマ聖法国からはるばるやって来たんだ。
ここにきて別の場所の可能性があると言われれば、期待が高かった分気落ちするのも無理はない。
「では……この街の郊外まで範囲を広げて探索しますか?」
傍で僕とソフィア様の会話を見守っていたライラ様が、おずおずと尋ねる。
「その前に、もう一つの可能性についても考慮しておきましょう」
「もう一つの可能性?」
「はい……『天国への階段』がこの街にはない可能性の他に、僕の【設計】では発見できない可能性です」
「「っ!?」」
僕の言葉を聞き、三人が驚きの表情を浮かべる。
「で、ですが、あの書斎でも隠された地下の部屋でも、アデル様は見事にそのお力で見つけたではないですか?」
「はい」
ソフィア様の問い掛けに、僕は頷く。
「確かに仰る通り、僕は【設計】の能力で隠し扉や床に隠された羊皮紙と鍵を見つけました。ですが、この能力も万能ではないのです」
「……それは、どういう……」
「僕の[技術者]の能力には限界があります。例えば、それが遥かに高度な技術が用いられていたり、未知のものが使用されているのであれば」
そう。『天国への階段』はファルマ聖教に関する遺跡であり、それは僕が……いや、この世界の誰もが知らない未知の技術や素材を使われていれば、現在の僕の限界の範囲内では分からないということ。
すなわち……このまま【設計】で『天国への階段』を探すのであれば、僕は限界を超える必要があるということ、だ。
「「そ、それだけはいけません!」」
そのことに気づいたライラ様とハンナさんが、声を揃えて反対する。
「あはは、大丈夫ですよ二人共。僕はそれをするつもりはありませんから」
「「そ、そうですか……」」
そう伝えると、二人はホッと息を吐いた。
僕が限界を超える時は、お二人に何かあった時だけです。『天国への階段』を見つけるためなんてことに、わざわざ身体を張るつもりはないです。
「で、ですが、どうするのですか……?」
ソフィア様が不安そうに問い掛ける。
「……正直気にくわないですが、アイツ等の知恵……というか、経験を借りましょう……」
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