131 / 146
第五章 復讐その四 アルグレア王国と神の眷属 後編
遭遇、そして
しおりを挟む
僕達のいる公園の前を、一台の馬車が通り過ぎる。
ソフィアと、カルラを乗せて。
「……アイツ等、こんなところまでアデル様を追ってきたとでもいうのですか」
「うふふ♪ もう煩わしいので殺しますか?」
ライラ様が忌々し気な表情で大通りを眺め、ハンナさんは口の端を三日月のように吊り上げながら、フギンとムニンに手を掛けた。
「……いえ、もう僕達には空気のような存在です。いちいち相手にするだけでも時間のムダですので、放っておきましょう」
「ふふ、そうですね」
「……アデル様がそう仰るのであれば」
僕がそう答えると、ライラ様は微笑みながら頷く。
ハンナさんは少し不服そうではあるけど、こんなくだらない連中のためにハンナさんの手を煩わせるようなことはしたくない。
「僕はあの二人に構っている暇があるなら、ライラ様とハンナさんと、一緒に過ごしたいですね」
「うふふ……確かに、私にはそのような暇はございませんでした」
「ええ、本当に」
僕の言葉に、二人の機嫌も直る。
「では、まずは腹ごしらえをして、その後に明日の船を確保しに港に行きましょう」
「はい! ふふ、本当に楽しみです……」
「お嬢様。今日は私もお酒をいただきますので、お世話できません」
ライラ様が嬉しそうにはにかみ、ハンナさんが真顔で眼鏡をクイ、と持ち上げてそう言い放つ。
あはは、やっぱりこの二人は最高に素敵だな……。
ということで、公園から移動してハンナさんが知っているという海産物の食べられるお店を目指す。
「ええと、確かこの辺りに……あ、ありました!」
ハンナさんが指差したほうを見ると、テラスで料理を食べながら談笑するお客の姿が見えた。
うん、あのお客さん達の様子を見れば、美味しいのは間違いない。
「いらっしゃいませ!」
お店の中に入り、ウェイターに窓際の席に案内される。
おっと、その前にライラ様の椅子を【加工】しておかないと、ね。
そして。
「ふふ、美味しいです!」
「はい、このワインも最高ですね」
二人がテーブルに運ばれた色とりどりの海産物と白ワインに舌鼓を打つ。
そんな二人の嬉しそうな表情を見て、僕も胸が一杯だ。
口元を緩めながら二人を眺めていると。
「ア、アデル様……どうぞ……」
ライラ様がフォークに大きな貝を突き刺し、僕の口元へと運ぶ。
「はい、いただきます」
僕はその貝を一口で頬張った。
「この貝は柑橘系の果汁がふりかけてあったようですので、その……」
そう言うと、ライラ様は少し寂しそうな表情を浮かべた。
僕が味覚を失っているから、せめてその香りだけでも僕に楽しませようとした、ライラ様の心遣いが嬉しい。
だから。
「ライラ様……素晴らしい風味の貝ですね。本当に、このお店の料理は楽しめます」
僕はライラ様にここでの食事が楽しいと、目一杯アピールする。
僕のせいで、ほんの少しだって悲しい想いをして欲しくないから。
「本当に……アデル様は……」
「あはは。ほらほら、次はライラ様の番ですよ?」
僕も白身魚のムニエルをフォークですくうと、ライラ様の口元へと近づけた。
「あ……ふふ……はむ……」
ライラ様は少し頬を染めながら、ムニエルを口に含む。
「ふふ、美味しいです」
「それは良かった」
「コホン」
おっと、もちろんハンナさんにもですよ?
今度はトマトソースで和えた海老をフォークに刺し、ハンナさんの口元へ……。
「いらっしゃいませ」
「二人ですが、席はありますか?」
「はい、すぐにご案内します」
店員の声と一緒に聞こえた女性の声。
それは……僕達にとって聞き覚えのある声で……。
「っ! ア、アデル様!」
「アデルッ!」
はあ……やっぱりソフィアとカルラだ……。
「あは♪ 急に食事が不味くなりました」
「うふふ♪ 本当ですね」
ライラ様とハンナさんがナプキンで口を拭う。
「さて……それでは行きましょうか」
「「はい」」
僕達は二人のほうを一度も見ることもなく、席を立つ。
「ま、待ってください!」
ソフィアが僕達を呼び留める声が聞こえるが、そんなの知ったことじゃない。
さっさと会計を済ませた僕達は、そのまま店を出た。
◇
「では、明日の正午発で」
「承りました」
船着き場に来た僕達は、明日のカロリング皇国行きの乗船手続きを済ませた。
これで、いよいよ明日にはこの国を離れることとなる。
「うふふ、では後は宿に戻って明日までゆっくりいたしましょう」
「そうですね」
ハンナさんの言葉に僕は頷くと、そのまま宿へと戻る。
その時。
「……またあの二人ですか」
ここでも、ソフィアとカルラに遭遇する。
どうやらあの二人も船に乗るみたいだ。
「絶対にあの二人と同じ船には乗りたくないですね」
「ハンナさん、僕も同意見です」
ただでさえ長い船旅になるんだ。
それを、脱出不可能な海の上で一緒に過ごすだなんて耐えられない。
「……とりあえずあの二人が去った後、どの船に乗るのか確認しましょう」
「「はい」」
僕達は物陰に隠れ、二人が手続きを終えるのを待……って!?
突然、神官服を着た男が数人現れ、ソフィアを取り囲む。
しかも、男達は全員帯剣していた。
「……ソフィア聖教の神官が、なんで剣なんか持っているんだ?」
「それに、どうやらソフィアと言い争っているようですよ?」
よく見ると、確かにソフィアは声を荒げていた。
で、男達のほうも困った表情を浮かべながら何かを言っているようだ。
……もう少し近くに寄ることができれば、会話の内容が聞き取れるんだけど……。
すると、結局ソフィアとカルラは、男達と一緒にどこかに行ってしまった。
「……行きましたね」
「はい……なら、あの船着き場の職員に尋ねてみましょう」
僕達は物陰から出て、職員に声を掛けた。
「今の女性と神官達、なにか喧嘩していたみたいだけど……何かあったんですか?」
「あ、はい……最初、あの二人は明日正午発のカロリング皇国行きの船を希望されていたのですが、その時に神官数人がやって来て、結局船はキャンセルになったんです」
「そうなんですか……」
どういうことかは分からないけど、少なくともそのお陰で僕達と同じ船に乗ることはなくなったな。
「すいません、ありがとうございました」
「あ、いえ……」
僕達は職員から離れると。
「ふふ、ツイてましたね」
「あはは、本当ですね」
「うふふ♪ まあ、同じ船になった場合には魚の餌にするつもりでしたが」
少しハンナさんが物騒なことを言ったけど、僕達は軽い足取りで宿へと戻った。
ソフィアと、カルラを乗せて。
「……アイツ等、こんなところまでアデル様を追ってきたとでもいうのですか」
「うふふ♪ もう煩わしいので殺しますか?」
ライラ様が忌々し気な表情で大通りを眺め、ハンナさんは口の端を三日月のように吊り上げながら、フギンとムニンに手を掛けた。
「……いえ、もう僕達には空気のような存在です。いちいち相手にするだけでも時間のムダですので、放っておきましょう」
「ふふ、そうですね」
「……アデル様がそう仰るのであれば」
僕がそう答えると、ライラ様は微笑みながら頷く。
ハンナさんは少し不服そうではあるけど、こんなくだらない連中のためにハンナさんの手を煩わせるようなことはしたくない。
「僕はあの二人に構っている暇があるなら、ライラ様とハンナさんと、一緒に過ごしたいですね」
「うふふ……確かに、私にはそのような暇はございませんでした」
「ええ、本当に」
僕の言葉に、二人の機嫌も直る。
「では、まずは腹ごしらえをして、その後に明日の船を確保しに港に行きましょう」
「はい! ふふ、本当に楽しみです……」
「お嬢様。今日は私もお酒をいただきますので、お世話できません」
ライラ様が嬉しそうにはにかみ、ハンナさんが真顔で眼鏡をクイ、と持ち上げてそう言い放つ。
あはは、やっぱりこの二人は最高に素敵だな……。
ということで、公園から移動してハンナさんが知っているという海産物の食べられるお店を目指す。
「ええと、確かこの辺りに……あ、ありました!」
ハンナさんが指差したほうを見ると、テラスで料理を食べながら談笑するお客の姿が見えた。
うん、あのお客さん達の様子を見れば、美味しいのは間違いない。
「いらっしゃいませ!」
お店の中に入り、ウェイターに窓際の席に案内される。
おっと、その前にライラ様の椅子を【加工】しておかないと、ね。
そして。
「ふふ、美味しいです!」
「はい、このワインも最高ですね」
二人がテーブルに運ばれた色とりどりの海産物と白ワインに舌鼓を打つ。
そんな二人の嬉しそうな表情を見て、僕も胸が一杯だ。
口元を緩めながら二人を眺めていると。
「ア、アデル様……どうぞ……」
ライラ様がフォークに大きな貝を突き刺し、僕の口元へと運ぶ。
「はい、いただきます」
僕はその貝を一口で頬張った。
「この貝は柑橘系の果汁がふりかけてあったようですので、その……」
そう言うと、ライラ様は少し寂しそうな表情を浮かべた。
僕が味覚を失っているから、せめてその香りだけでも僕に楽しませようとした、ライラ様の心遣いが嬉しい。
だから。
「ライラ様……素晴らしい風味の貝ですね。本当に、このお店の料理は楽しめます」
僕はライラ様にここでの食事が楽しいと、目一杯アピールする。
僕のせいで、ほんの少しだって悲しい想いをして欲しくないから。
「本当に……アデル様は……」
「あはは。ほらほら、次はライラ様の番ですよ?」
僕も白身魚のムニエルをフォークですくうと、ライラ様の口元へと近づけた。
「あ……ふふ……はむ……」
ライラ様は少し頬を染めながら、ムニエルを口に含む。
「ふふ、美味しいです」
「それは良かった」
「コホン」
おっと、もちろんハンナさんにもですよ?
今度はトマトソースで和えた海老をフォークに刺し、ハンナさんの口元へ……。
「いらっしゃいませ」
「二人ですが、席はありますか?」
「はい、すぐにご案内します」
店員の声と一緒に聞こえた女性の声。
それは……僕達にとって聞き覚えのある声で……。
「っ! ア、アデル様!」
「アデルッ!」
はあ……やっぱりソフィアとカルラだ……。
「あは♪ 急に食事が不味くなりました」
「うふふ♪ 本当ですね」
ライラ様とハンナさんがナプキンで口を拭う。
「さて……それでは行きましょうか」
「「はい」」
僕達は二人のほうを一度も見ることもなく、席を立つ。
「ま、待ってください!」
ソフィアが僕達を呼び留める声が聞こえるが、そんなの知ったことじゃない。
さっさと会計を済ませた僕達は、そのまま店を出た。
◇
「では、明日の正午発で」
「承りました」
船着き場に来た僕達は、明日のカロリング皇国行きの乗船手続きを済ませた。
これで、いよいよ明日にはこの国を離れることとなる。
「うふふ、では後は宿に戻って明日までゆっくりいたしましょう」
「そうですね」
ハンナさんの言葉に僕は頷くと、そのまま宿へと戻る。
その時。
「……またあの二人ですか」
ここでも、ソフィアとカルラに遭遇する。
どうやらあの二人も船に乗るみたいだ。
「絶対にあの二人と同じ船には乗りたくないですね」
「ハンナさん、僕も同意見です」
ただでさえ長い船旅になるんだ。
それを、脱出不可能な海の上で一緒に過ごすだなんて耐えられない。
「……とりあえずあの二人が去った後、どの船に乗るのか確認しましょう」
「「はい」」
僕達は物陰に隠れ、二人が手続きを終えるのを待……って!?
突然、神官服を着た男が数人現れ、ソフィアを取り囲む。
しかも、男達は全員帯剣していた。
「……ソフィア聖教の神官が、なんで剣なんか持っているんだ?」
「それに、どうやらソフィアと言い争っているようですよ?」
よく見ると、確かにソフィアは声を荒げていた。
で、男達のほうも困った表情を浮かべながら何かを言っているようだ。
……もう少し近くに寄ることができれば、会話の内容が聞き取れるんだけど……。
すると、結局ソフィアとカルラは、男達と一緒にどこかに行ってしまった。
「……行きましたね」
「はい……なら、あの船着き場の職員に尋ねてみましょう」
僕達は物陰から出て、職員に声を掛けた。
「今の女性と神官達、なにか喧嘩していたみたいだけど……何かあったんですか?」
「あ、はい……最初、あの二人は明日正午発のカロリング皇国行きの船を希望されていたのですが、その時に神官数人がやって来て、結局船はキャンセルになったんです」
「そうなんですか……」
どういうことかは分からないけど、少なくともそのお陰で僕達と同じ船に乗ることはなくなったな。
「すいません、ありがとうございました」
「あ、いえ……」
僕達は職員から離れると。
「ふふ、ツイてましたね」
「あはは、本当ですね」
「うふふ♪ まあ、同じ船になった場合には魚の餌にするつもりでしたが」
少しハンナさんが物騒なことを言ったけど、僕達は軽い足取りで宿へと戻った。
0
あなたにおすすめの小説
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
クラス転移したからクラスの奴に復讐します
wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。
ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。
だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。
クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。
まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。
閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。
追伸、
雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。
気になった方は是非読んでみてください。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
うちの冷蔵庫がダンジョンになった
空志戸レミ
ファンタジー
一二三大賞3:コミカライズ賞受賞
ある日の事、突然世界中にモンスターの跋扈するダンジョンが現れたことで人々は戦慄。
そんななかしがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつつもその魔性に惹かれ、このひとりしか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる