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金の成る木
《第26話》金の成る木 その3
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神社に着いた。店から神社までは徒歩5分程である。何が祀られているのかとか、どんなご利益があるのかとか全くもって気にしていない神社である。街の人100人に聞いたら97人「なんの神社か知らない」と答えるであろうこの神社にキラキラと輝く木がそびえ立っていた。
「今から店の開店時間まで、この木についてる金の葉っぱ取り放題だ。金になるかは知らんが、沢山取れよ」
と言われて一ちゃんが真っ先に飛び出し、懐から小刀を取り出すとそれで葉っぱを綺麗に切り落とし、袋に詰めている。金に目のくらんだ愚かな人間の図である。
「神様はそもそもなんでこんなの作っちゃったんですか?」
純粋に疑問であった。
「いやね、去年出雲大社に行った時にさ、神々の間で「かねのなるき」って言うのが流行ってるって言われて、その時はへー、そうなんだーくらいに思ってたんだけど、ちょっと暇になったから作ってみたんよ~」
「神様、それ多分カネノナルキという多肉植物ですよ・・・」
と、矢上原が言うと、神様は「おいまじか」みたいな顔していた。空いた口の塞がってない神を横目に、こんな神にこの町は守られているのかと、若干の不安を覚えてしまった。
「ま、まぁ、こんな回があってもいいでは無いか、これが終わったらすぐ枯らすし・・・」
ここで僕達も葉っぱを取りに行くわけなのだが、まぁ、葉っぱを取るだけのシーンをつらつらとダラダラと書き続けるのもとてつもなく面白くないので、書くのをやめようと思う。
店長は45リットルの袋に葉っぱをパンパンにつめている。一ちゃんもそこそこ袋に入れており、ゲームを買う気満々である。
「これでこの木は枯らすね。残しといたらマスコミやらコミコミやらがこの神社に沢山来るからね~」
と言うと手を軽く叩いた。すると、キンキラの木が一瞬にして消えた。というかしおしおになって枯れた。
「店長そんなに取ってどうするの?売るの?」
「まさか~神の作った神の力のこもった葉っぱを売るだなんて、金に目のくらんだ愚か者のやることだよ」
と、言いながら一ちゃんの方を向いた。
「さっ、早く帰って開店準備だ!」
店長が急に走り出したので、僕達三人も走り出した。今日は何か楽しいことが待っている気がする。いつも楽しいがなんとなくそう思った。
気持ちだけでも、そういう気持ちでいた方がいいだろう。
誰もいなくなった神社で、誰も来ない神社で、神様はゴロゴロしてお菓子を食べながら神らしいことを考えていた。
「店長がいつまであのままでいれるのか・・・正直私がいざと言う時役に立てる気もしないし」
それにしても、あの矢上原という女の子は危険かもしれないな・・・。
「ま、どちらにせよ私には関係の無い話だからねぇ~」
いや、やはりいざと言う時には私が・・・
考えるだけ無駄そうだ。疲れたので立って伸びをしてみる。
「そう言えば、この神社って、来るだけで楽しい気持ちになれるご利益的なのがあるのに、本当に誰も知らないんだよねぇ~」
「今から店の開店時間まで、この木についてる金の葉っぱ取り放題だ。金になるかは知らんが、沢山取れよ」
と言われて一ちゃんが真っ先に飛び出し、懐から小刀を取り出すとそれで葉っぱを綺麗に切り落とし、袋に詰めている。金に目のくらんだ愚かな人間の図である。
「神様はそもそもなんでこんなの作っちゃったんですか?」
純粋に疑問であった。
「いやね、去年出雲大社に行った時にさ、神々の間で「かねのなるき」って言うのが流行ってるって言われて、その時はへー、そうなんだーくらいに思ってたんだけど、ちょっと暇になったから作ってみたんよ~」
「神様、それ多分カネノナルキという多肉植物ですよ・・・」
と、矢上原が言うと、神様は「おいまじか」みたいな顔していた。空いた口の塞がってない神を横目に、こんな神にこの町は守られているのかと、若干の不安を覚えてしまった。
「ま、まぁ、こんな回があってもいいでは無いか、これが終わったらすぐ枯らすし・・・」
ここで僕達も葉っぱを取りに行くわけなのだが、まぁ、葉っぱを取るだけのシーンをつらつらとダラダラと書き続けるのもとてつもなく面白くないので、書くのをやめようと思う。
店長は45リットルの袋に葉っぱをパンパンにつめている。一ちゃんもそこそこ袋に入れており、ゲームを買う気満々である。
「これでこの木は枯らすね。残しといたらマスコミやらコミコミやらがこの神社に沢山来るからね~」
と言うと手を軽く叩いた。すると、キンキラの木が一瞬にして消えた。というかしおしおになって枯れた。
「店長そんなに取ってどうするの?売るの?」
「まさか~神の作った神の力のこもった葉っぱを売るだなんて、金に目のくらんだ愚か者のやることだよ」
と、言いながら一ちゃんの方を向いた。
「さっ、早く帰って開店準備だ!」
店長が急に走り出したので、僕達三人も走り出した。今日は何か楽しいことが待っている気がする。いつも楽しいがなんとなくそう思った。
気持ちだけでも、そういう気持ちでいた方がいいだろう。
誰もいなくなった神社で、誰も来ない神社で、神様はゴロゴロしてお菓子を食べながら神らしいことを考えていた。
「店長がいつまであのままでいれるのか・・・正直私がいざと言う時役に立てる気もしないし」
それにしても、あの矢上原という女の子は危険かもしれないな・・・。
「ま、どちらにせよ私には関係の無い話だからねぇ~」
いや、やはりいざと言う時には私が・・・
考えるだけ無駄そうだ。疲れたので立って伸びをしてみる。
「そう言えば、この神社って、来るだけで楽しい気持ちになれるご利益的なのがあるのに、本当に誰も知らないんだよねぇ~」
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