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08. 完
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朝のホームルームで、体育祭の実行委員に関する話が出た。
「誰か立候補してくれる人はいませんか?」
クラス委員の田中さんが呼びかける。
俺は手を挙げた。
「三塚くん……!」
みんなが驚きのまなざしを俺に向ける。俺の心臓はバクバクしていた。
目立つことが嫌いで、クラスメートとは一線を引いて接してきた。でも、マレビトの俺だってみんなの輪に入りたい。
「はいはーい。俺も!」
綺羅斗が挙手をしたので、俺は安心感に包まれた。ほんのりと薔薇の香りが漂い始める。一輪だけ咲いたピンクの薔薇の花を、俺はそっと両手で包み込んだ。<花>は俺の心が生み出した、俺の分身だ。もう罵倒して枯らしたりはしない。
友達がいる喜びを噛み締める。
ピンクの薔薇は光の粒となって弾けた。
「……綺麗ね」
俺を敵視していた宝田さんがつぶやく。他のクラスメートたちも<花>を褒めてくれた。俺は胸がいっぱいになった。壁の向こう側に飛び出してみたら、別の景色が見えてきた。
綺羅斗、ありがとう。
俺に勇気をくれたのはおまえだよ。
昼休み、俺は綺羅斗と一緒にクラスメートのみんなとランチを食べた。みんな最初は俺に遠慮していたが、宝田さんが積極的に話しかけてくれたおかげで、徐々に打ち解けていった。
「三塚くん。いい顔してる」
「綺羅斗だって」
俺たちは微笑みを交わした。
(完)
「誰か立候補してくれる人はいませんか?」
クラス委員の田中さんが呼びかける。
俺は手を挙げた。
「三塚くん……!」
みんなが驚きのまなざしを俺に向ける。俺の心臓はバクバクしていた。
目立つことが嫌いで、クラスメートとは一線を引いて接してきた。でも、マレビトの俺だってみんなの輪に入りたい。
「はいはーい。俺も!」
綺羅斗が挙手をしたので、俺は安心感に包まれた。ほんのりと薔薇の香りが漂い始める。一輪だけ咲いたピンクの薔薇の花を、俺はそっと両手で包み込んだ。<花>は俺の心が生み出した、俺の分身だ。もう罵倒して枯らしたりはしない。
友達がいる喜びを噛み締める。
ピンクの薔薇は光の粒となって弾けた。
「……綺麗ね」
俺を敵視していた宝田さんがつぶやく。他のクラスメートたちも<花>を褒めてくれた。俺は胸がいっぱいになった。壁の向こう側に飛び出してみたら、別の景色が見えてきた。
綺羅斗、ありがとう。
俺に勇気をくれたのはおまえだよ。
昼休み、俺は綺羅斗と一緒にクラスメートのみんなとランチを食べた。みんな最初は俺に遠慮していたが、宝田さんが積極的に話しかけてくれたおかげで、徐々に打ち解けていった。
「三塚くん。いい顔してる」
「綺羅斗だって」
俺たちは微笑みを交わした。
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