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これは夢だ。
アシュレイは七色に染まった雲の上を歩いていた。
着ているものは、ローブだけだった。下着は履いていない。しかし、羞恥心よりも解放感の方が優った。
ふわふわと足の裏で雲が弾む。柔らかな感触を楽しんでいると、前方から見慣れた人影が現れた。
「クライヴ……」
「一緒に踊ろう。愛しい恋人よ」
現実のクライヴは絶対にこんなことは言わない。そう思ったけれども、これは夢の世界の出来事である。少しぐらい自分の欲望に忠実になってもいいだろう。
アシュレイはクライヴに手を差し出した。
ふたりのダンスが始まった。
クライヴはアシュレイを上手くリードした。くるくるとその場で回るアシュレイを、クライヴが優しく見つめている。こんなに幸せなことはない。
目が覚めたら現実が待っている。
アシュレイはクライヴに抱きついた。首に腕を回して、キスをねだる。
「甘えん坊だな」
クライヴはふっと微笑むと、アシュレイの唇を奪った。初めは軽い触れ合いだったキスがやがて深いものへと変わっていく。唇が濡れていくのを感じながら、アシュレイは恍惚となった。
「おまえのここも可愛がってやらないとな」
アシュレイの下腹部は、はしたなく膨れ上がっていた。クライヴの手のひらがアシュレイの敏感な部分に触れる。竿を握られた瞬間、アシュレイは鼻にかかった声を漏らした。
心地よさのあまり、媚びるように腰を揺らしてしまう。
クライヴは恥じらいながらも快感を拾おうとするアシュレイの耳たぶを食んだ。
「アシュレイ……愛してる」
一番聞きたかった言葉を贈られて、アシュレイは歓喜した。興奮が体中を駆け巡り、性器の先端から白いものが放たれる。
アシュレイは雲の上に四つん這いになると、クライヴに尻を向けた。
「ここにいっぱい出してくれ……」
淫らなポーズを取って、クライヴを誘う。クライヴの手が伸びてくる。腰を掴まれて、そのまま挿入される。
ダメだ。
こんな夢を見てはいけない。クライヴを汚すことになる。
アシュレイは意識を覚醒させた。
「……そんな」
現実世界のアシュレイは、夢精をしていた。これまで生理現象として体験したことはあったが、特定の誰かとの行為を夢で見て、体が反応するということはなかった。
クライヴを汚してしまった。
罪悪感でいっぱいになった時、どこかから声が聞こえた。
『もっと自由に生きればいいのに』
性別不詳の中性的な声だった。
ビジョンを立ち上げたまま眠ってしまったのだろうか? 確認したが、ビジョンは停止状態になっていた。
『ダンジョンで祠を壊してくれてありがとう。おかげで自由になれたよ』
「貴様は一体、何者だ……?」
『きみが望めば、もっといやらしい夢を見せてあげるよ』
アシュレイはベッドから跳ね起きると、壁に立てかけていた杖を構えた。
「怪しい奴め。言いたいことがあるのならば姿を見せろ」
『きみと会える日を待ち望んでいるよ。朝はまだ遠い。もう少し休むといい』
眠気が襲ってきた。
アシュレイは杖を放り出して、ベッドに再び横たわった。
程なくして、二度目の眠りに落ちた。
今回は夢を見なかった。クライヴに会えない寂しさはあったが、これ以上彼を汚さなくて済むことにホッとした。
アシュレイは七色に染まった雲の上を歩いていた。
着ているものは、ローブだけだった。下着は履いていない。しかし、羞恥心よりも解放感の方が優った。
ふわふわと足の裏で雲が弾む。柔らかな感触を楽しんでいると、前方から見慣れた人影が現れた。
「クライヴ……」
「一緒に踊ろう。愛しい恋人よ」
現実のクライヴは絶対にこんなことは言わない。そう思ったけれども、これは夢の世界の出来事である。少しぐらい自分の欲望に忠実になってもいいだろう。
アシュレイはクライヴに手を差し出した。
ふたりのダンスが始まった。
クライヴはアシュレイを上手くリードした。くるくるとその場で回るアシュレイを、クライヴが優しく見つめている。こんなに幸せなことはない。
目が覚めたら現実が待っている。
アシュレイはクライヴに抱きついた。首に腕を回して、キスをねだる。
「甘えん坊だな」
クライヴはふっと微笑むと、アシュレイの唇を奪った。初めは軽い触れ合いだったキスがやがて深いものへと変わっていく。唇が濡れていくのを感じながら、アシュレイは恍惚となった。
「おまえのここも可愛がってやらないとな」
アシュレイの下腹部は、はしたなく膨れ上がっていた。クライヴの手のひらがアシュレイの敏感な部分に触れる。竿を握られた瞬間、アシュレイは鼻にかかった声を漏らした。
心地よさのあまり、媚びるように腰を揺らしてしまう。
クライヴは恥じらいながらも快感を拾おうとするアシュレイの耳たぶを食んだ。
「アシュレイ……愛してる」
一番聞きたかった言葉を贈られて、アシュレイは歓喜した。興奮が体中を駆け巡り、性器の先端から白いものが放たれる。
アシュレイは雲の上に四つん這いになると、クライヴに尻を向けた。
「ここにいっぱい出してくれ……」
淫らなポーズを取って、クライヴを誘う。クライヴの手が伸びてくる。腰を掴まれて、そのまま挿入される。
ダメだ。
こんな夢を見てはいけない。クライヴを汚すことになる。
アシュレイは意識を覚醒させた。
「……そんな」
現実世界のアシュレイは、夢精をしていた。これまで生理現象として体験したことはあったが、特定の誰かとの行為を夢で見て、体が反応するということはなかった。
クライヴを汚してしまった。
罪悪感でいっぱいになった時、どこかから声が聞こえた。
『もっと自由に生きればいいのに』
性別不詳の中性的な声だった。
ビジョンを立ち上げたまま眠ってしまったのだろうか? 確認したが、ビジョンは停止状態になっていた。
『ダンジョンで祠を壊してくれてありがとう。おかげで自由になれたよ』
「貴様は一体、何者だ……?」
『きみが望めば、もっといやらしい夢を見せてあげるよ』
アシュレイはベッドから跳ね起きると、壁に立てかけていた杖を構えた。
「怪しい奴め。言いたいことがあるのならば姿を見せろ」
『きみと会える日を待ち望んでいるよ。朝はまだ遠い。もう少し休むといい』
眠気が襲ってきた。
アシュレイは杖を放り出して、ベッドに再び横たわった。
程なくして、二度目の眠りに落ちた。
今回は夢を見なかった。クライヴに会えない寂しさはあったが、これ以上彼を汚さなくて済むことにホッとした。
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