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07. 幸せをプレゼントしてあげたい (内藤視点)
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休日の電車は混み合っていた。
悠理の顔色が心なしか優れない。
「電車は苦手?」
「……痴漢に遭ったり、ジロジロ見られたりするから嫌いだ」
この子はたくさん傷ついてきたんだなと思うと、内藤は悠理を抱きしめたくなった。でも、実行に移せば悠理は心を閉ざしてしまうだろう。
「俺がいるからもう大丈夫だよ」
内藤は周囲に睨みをきかせた。車内で一番と言ってもいいほど、悠理のルックスは抜きん出ている。美しい容姿はしかし、悠理にとって呪いでしかなかっただろう。彼が歩んできたいばらの道を思うと、内藤は身が引き締まった。
──俺がこの子を幸せにする。
やがてベイエリアに到着した。
駅の構内を歩いていると、ピアノの音色が聞こえてきた。
「ストリートピアノか。悠理くんも弾いていく?」
内藤が水を向けると、悠理が苦々しい表情になった。
「……盗撮されそうになったり、演奏の途中でナンパされたり、ロクな思い出がない」
「悠理くん、俺がいれば大丈夫だよ」
「そうかな?」
すがるような目で見上げられて、内藤は庇護欲をかき立てられた。悠理が辛い思いをしてきたならば、それを上回る幸せをプレゼントしてあげたい。
やがてストリートピアノが置かれている一角に差しかかった。
ちょうど前の人の演奏が終わって、椅子が空いている。周囲を見渡せば、スケベそうな男はいない。
内藤は悠理の耳元で囁いた。
「チャンスじゃない? 悠理くんのピアノ、聴きたいな」
「……じゃあ少しだけ」
悠理がピアノの椅子に腰を落とした。
そして演奏が始まった。
悠理の顔色が心なしか優れない。
「電車は苦手?」
「……痴漢に遭ったり、ジロジロ見られたりするから嫌いだ」
この子はたくさん傷ついてきたんだなと思うと、内藤は悠理を抱きしめたくなった。でも、実行に移せば悠理は心を閉ざしてしまうだろう。
「俺がいるからもう大丈夫だよ」
内藤は周囲に睨みをきかせた。車内で一番と言ってもいいほど、悠理のルックスは抜きん出ている。美しい容姿はしかし、悠理にとって呪いでしかなかっただろう。彼が歩んできたいばらの道を思うと、内藤は身が引き締まった。
──俺がこの子を幸せにする。
やがてベイエリアに到着した。
駅の構内を歩いていると、ピアノの音色が聞こえてきた。
「ストリートピアノか。悠理くんも弾いていく?」
内藤が水を向けると、悠理が苦々しい表情になった。
「……盗撮されそうになったり、演奏の途中でナンパされたり、ロクな思い出がない」
「悠理くん、俺がいれば大丈夫だよ」
「そうかな?」
すがるような目で見上げられて、内藤は庇護欲をかき立てられた。悠理が辛い思いをしてきたならば、それを上回る幸せをプレゼントしてあげたい。
やがてストリートピアノが置かれている一角に差しかかった。
ちょうど前の人の演奏が終わって、椅子が空いている。周囲を見渡せば、スケベそうな男はいない。
内藤は悠理の耳元で囁いた。
「チャンスじゃない? 悠理くんのピアノ、聴きたいな」
「……じゃあ少しだけ」
悠理がピアノの椅子に腰を落とした。
そして演奏が始まった。
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