40歳を過ぎても女性の手を繋いだことのない男性を私が守るのですか!?

鈴木トモヒロ

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私、仕事を始めました!

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影山さんが無事に帰宅して、隣のおばさんとも近隣関係をスムーズに築き上げていることをおじちゃんに伝えた。

「香純!凄いじゃん!俺は鼻が高いよ!」と喜んでくれた。

「そうだ香純、今度俺が働いている福祉施設に顔を出してくれないか?施設長に話をして、仕事をさせてもらえるかも知れないからさ!」と続けて話をしてくれた。

仕事をさせてもらえるなら有難い。
私からしたら願ったり叶ったりだ。

「うん、分かった。いつ行けばいいかな?」とおじちゃんに伝えた。

おじちゃんは
「そうねぇ...。明日あたりはどう?施設長にも確認しておくからさ。多分大丈夫!」とのことだった。

「そうそう、履歴書は持っていった方がいいかもな」とアドバイスもくれた。

履歴書は就職活動用に元になるデータは作成していた。

PC内で作成出来るので、微妙な訂正は気軽に行える。


証明写真もスマホのスキャンアプリで画像データとしてPCに送り、履歴書データに貼り付け出来るので本当に便利。

あとは、作成した日付と志望動機を修正して...

あとはデータをPDF化してスマホにデータを送り、コンビニで書類として出せば完成だ。

間違いがないことをしっかり確認して...

(よし!大丈夫そうだ!)


次の日、私は福祉施設に伺うことになった。

どんな服を着たらいいのか分からなかったので、就職活動用のレディーススーツを着て行った。

福祉施設はとても大きかった。

5階建てで、各階に違う施設が入っているようだった。

私は1階のデイサービスと呼ばれている施設に伺った。

施設長は年配の女性だった。
勤務している職員も女性が多いようだった。

施設長との面談が始まった。
「花村さんからお話は聞いています。葉山香純さんですね。履歴書はありますか?」
と聞かれたので

「はい、こちらです」と履歴書を渡した。

ちなみに「花村」とはおじちゃんの名字だ。

「なる程...特に福祉の資格は持っていないのですね...こちらのデイサービスは資格がなくても仕事をお願いすることは出来ます。ただ私としては、福祉の仕事をしていくなら、初任者研修を受けてもらうことがオススメですね。如何ですか?」と聞かれた。

私は突然の話だったので困惑したが、資格が取得できる可能性があることは興味があった。無資格でも仕事が出来る所も有難いと思った。

「資格を取ると、仕事の内容はどのように変化するのですか?」と私は質問した。

施設長の話はこうだった。
資格がない場合は、デイサービスに来られる利用者さんとお話をしたり、テーブルでゲームをしてもらうなどのコミュニケーションをとって欲しいとのことだった。

昼食時は、手洗いの誘導。
食事を運んだり、お茶のおかわりの対応。

それ以外は、入浴の声かけやレクリエーションのサポートと言った職員のサポートを行うとのことだった。

資格を取得してからは、トイレ誘導、入浴介助、食事介助といった、ご利用さんのより深い支援を行うそうだ。

さらに、1階のデイサービスとは違うフロアにあるヘルパーステーションのホームヘルパーとしても活動して欲しいとのことだった。

ホームヘルパーとは、高齢者の自宅に伺い、食事を作ったり、部屋の掃除をしたり、入浴、トイレの介助をしたり、薬を飲まれたかの確認をしたりもするそうだ。

さらに、オムツ交換、衣服の着替えの手伝いなど、様々行えることがあるそうだ。

(何か...凄いなぁ...でも興味はあるなぁ)

私は、前向きにやらせて欲しいと施設長に伝えた。

施設長は、ニッコリしてから
「では、早速明日からデイサービスに来てくれるかしら?」と話を進めた。

私は了承した。

施設長の話は続いた。
内容は服装や気をつけることなどだった。

服装はチノパンがジャージ。

アクセサリーは着けない(腕時計もNG)
これは、利用者の方が転倒しそうな際、サポートをするときにアクセサリーが相手を傷つける可能性があるからだそうだ。

ピアスなども、誤って引っ張られる形になった際、怪我に繋がる可能性があるからNGだそうだ。

若い女性は肌の露出も控える必要があるそうだ。

歳を重ねていても男性は男性。
欲情しセクハラに繋がる可能性があるらしい。

靴は上履き。動きやすいものが好ましいとのことだった。

注意点としては、手洗い・うがいは施設内でこまめに行うこと。

手洗い後は、しっかりと水気をとりアルコール消毒を行うそうだ。
手洗い後、水気が残っているとアルコールの効果が薄くなってしまうらしい。

とのことだった。

かなり細かい注意点があることに私は驚いた。

でも人の命を守る仕事。
相手を思いやるルールがたくさんあることは悪いことではないと思った。


次の日、私は福祉施設に伺うことになった。

「おはようございます!」
私は予定時間より少し早めに伺った。

「はい、おはようございます。宜しくお願いします」と施設長が返事をしてくれた。

続けて「葉山さんに仕事を教える担当は草加部さんにやってもらうわ」と私に仕事を教えてくれる方を紹介してくれた。

草加部さんが側にやってきて
「初めまして草加部です。宜しくね。私貴方みたいな娘が1人いるの。何か娘と仕事をするみたいで、ちょっと楽しみだわ」と言ってくれた。

「私も楽しみです!草加部さん宜しくお願いします!」
と、私は答えた。


******************


(デイサービスにご利用さんが来られた!)

「葉山さん、いらした方をまず、手洗いに案内して!それから席に誘導して飲み物を持っていく。飲み物はお茶かコーヒーよ」と教えてくれた。

言われた通り、いらした方を手洗いに案内した。

「おっ?初めて見る顔だな、新人さん」と、1人のお爺さんが言った。

「はい、初めまして!葉山と言います」
と答える。

「宜しくね!若い女性は大歓迎だ。孫みたいだからな」と言ってくれた。

お爺さんが転ばないように周りに気をつけながら席に案内し、注文を受けたお茶をお出しした。

初めての対応が無事に終了した瞬間だった。

ご利用さんを自宅に迎えにいく送迎はデイサービスの開始時間前から始まる。

このデイサービスは9時からだから8時半くらいには運転が始まっている。

おじちゃんは、ハイエースという車で最大7、8人をお迎えに行く。

11時くらいまで、お迎えの送迎が続くらしい。

このデイサービスは1日に40人くらいが通うことが出来るそうだ。

かなり広い施設だった。

お風呂も個別で2つあった。

来所されて、少し休憩された方から看護師に検温と血圧をはかってもらってから随時入浴にご案内していた。

11時と14時の2回、レクリエーションも行っていた。

全体でゲームをしたり、体操をしたり...曜日によって内容が違うようだった。

それ以外の時間は、テレビを見たり、持ってきた本を読んだり。

近くに座る方とお話をしたりと、自由な時間を利用者さんは過ごされていた。

あっという間に、利用者さんが帰宅する時間になった。

持ってこられた荷物に忘れ物がないように確認して、1つひとつ丁寧に車の運転手に渡した。

そう、おじちゃんにだ。

利用者さんが全て車に乗ったら、施設内の消毒と掃除をした。

消毒液をバケツに入れて、使い捨てのペーパーで掃除をした。

まずは手すりから。
次にテーブル、椅子、棚。 
続いて洗面台。
最後にトイレの照度くをした。

消毒後は床掃除。
掃除機2台で施設内のゴミを取った。

約1時間の清掃を行い、私はクタクタになっていた。

職員の休憩所で少し休んでいると草加部さんがやって来た。

草加部さんは
「葉山さん、お疲れ様でした。初日疲れたでしょ?」と気を使い声をかけてくれた。

そして、小さな声で
「おじさんの花山さん。たまにドジな時があるけど...大丈夫?」と聞いてきた。

「はい...。たまに怖い時があります。そんな時は注意を促してますけど...」と私は伝えた。

草加部さんは少し考えた様子で
「葉山さん...。もしかして不思議な影が見えたりする?」と聞いてきた。

「えっ?」とびっくりして、思わず大きな声を出してしまった。

草加部さん。
ザワザワ影のことを知っているの?
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