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2020年
ステイファーム5「目覚めの昼過ぎ」
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「………ん…」
現在時刻は昼の12時18分。4時間弱睡眠を取ることができたヒロサダは、自然と目が覚めた。
「おはようですじゃ~」
そう呟いて皐月先生の方を見たヒロサダであったが、さすがの長距離運転の疲れからか、全く起きる気配はない。
「スー…………スー……………」
可愛らしい寝息を立てている皐月先生。眞名井ちゃんや松野さんもそうであったが、見た目の可愛さは寝息にまで影響を与えているのだろうか。
ヒロサダは皐月先生を起こさないように、そっと布団を上げ、静かに部屋を出ようとした。この時初めて部屋の鍵がかかっていることに気がついたヒロサダは、寝る前の皐月先生の言動は、案外本気だったのかもしれないと直感した。
「ガチャ」
「あ、まなりん!!!ヒロサダ君出て来たかなぁ~!!!」
「何ですって~!!!」
ヒロサダがドアを開けるや否や、2人の乙女の声が宿泊棟の廊下に響き渡った。寝起きとは言え現在昼過ぎ。皐月ファームの従業員たちは皆ファームで仕事をしているため、宿泊棟にはヒロサダ達しかいない。
ゲストルームと皐月先生は離れてはいるが、一応は隣同士の括りに入るため、曲がり角のない廊下では、部屋を一歩出ると相手の部屋のドアを見ることができるのだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん!松野さん!!!」
声を上げた2人の乙女は全力で廊下を駆け抜け、皐月先生の部屋の前に呆然と立ち尽くしている元へとやって来た。アスリートである眞名井ちゃんの走りに負けず劣らず、松野さんの走りもなかなかのものだった。
「ヒロサダ君!!!皐月先生と部屋で一体何してたの!?」
「ッハま、松野もぉ、気っになるかなぁ~ッハぁ~!!!」
2人の乙女はヒロサダの元に着くと同時に、モヤモヤして眠れなかった原因について、ヒロサダを問い詰めた。ヒロサダの前に立ち尽くす2人の息づかいや肩の動きを比べて見ると、やはり眞名井ちゃんのアスリートとしてのレベルの高さが際立つ。
「わ、ワシは別に何も———」
「そんなことある!?」
「ッ松野もっ、信じられないかなぁ~ッハぁ~!」
戸惑うヒロサダに対しヒートアップする2人の乙女。4時間もの間、眠れずに悶々としていたことも、確実に影響している。
「皐月先生は自分のベッドに、ワシは2人の部屋から持ってきた布団に、それぞれ寝て、ワシはついさっき起きたんじゃよ~!!!」
ヒロサダの言っていることに、嘘はないが、言葉を選んでいるのも確かだった。
「じゃあ…………、なんで11時ごろ私たちが部屋に来た時……、鍵がかかってたのよ~!!!」
「か、鍵をかけてまで2人ですることって………」
「そ、そ、それはワシも部屋を出る時に気づいたんじゃよ~!!!」
「………嘘おっしゃい!!!」
「松野も、信じられないかなぁ~!!!」
眞名井ちゃんと松野さんの、恋愛に関する我慢と不安が爆発した瞬間なのであった。
皐月先生を呼んできて弁明してもらえば、興奮する2人の乙女も少しは分かってくれるだろうが、声が大きくなってきた2人を連れて、逆に部屋から離れていったヒロサダなのであった。
現在時刻は昼の12時18分。4時間弱睡眠を取ることができたヒロサダは、自然と目が覚めた。
「おはようですじゃ~」
そう呟いて皐月先生の方を見たヒロサダであったが、さすがの長距離運転の疲れからか、全く起きる気配はない。
「スー…………スー……………」
可愛らしい寝息を立てている皐月先生。眞名井ちゃんや松野さんもそうであったが、見た目の可愛さは寝息にまで影響を与えているのだろうか。
ヒロサダは皐月先生を起こさないように、そっと布団を上げ、静かに部屋を出ようとした。この時初めて部屋の鍵がかかっていることに気がついたヒロサダは、寝る前の皐月先生の言動は、案外本気だったのかもしれないと直感した。
「ガチャ」
「あ、まなりん!!!ヒロサダ君出て来たかなぁ~!!!」
「何ですって~!!!」
ヒロサダがドアを開けるや否や、2人の乙女の声が宿泊棟の廊下に響き渡った。寝起きとは言え現在昼過ぎ。皐月ファームの従業員たちは皆ファームで仕事をしているため、宿泊棟にはヒロサダ達しかいない。
ゲストルームと皐月先生は離れてはいるが、一応は隣同士の括りに入るため、曲がり角のない廊下では、部屋を一歩出ると相手の部屋のドアを見ることができるのだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん!松野さん!!!」
声を上げた2人の乙女は全力で廊下を駆け抜け、皐月先生の部屋の前に呆然と立ち尽くしている元へとやって来た。アスリートである眞名井ちゃんの走りに負けず劣らず、松野さんの走りもなかなかのものだった。
「ヒロサダ君!!!皐月先生と部屋で一体何してたの!?」
「ッハま、松野もぉ、気っになるかなぁ~ッハぁ~!!!」
2人の乙女はヒロサダの元に着くと同時に、モヤモヤして眠れなかった原因について、ヒロサダを問い詰めた。ヒロサダの前に立ち尽くす2人の息づかいや肩の動きを比べて見ると、やはり眞名井ちゃんのアスリートとしてのレベルの高さが際立つ。
「わ、ワシは別に何も———」
「そんなことある!?」
「ッ松野もっ、信じられないかなぁ~ッハぁ~!」
戸惑うヒロサダに対しヒートアップする2人の乙女。4時間もの間、眠れずに悶々としていたことも、確実に影響している。
「皐月先生は自分のベッドに、ワシは2人の部屋から持ってきた布団に、それぞれ寝て、ワシはついさっき起きたんじゃよ~!!!」
ヒロサダの言っていることに、嘘はないが、言葉を選んでいるのも確かだった。
「じゃあ…………、なんで11時ごろ私たちが部屋に来た時……、鍵がかかってたのよ~!!!」
「か、鍵をかけてまで2人ですることって………」
「そ、そ、それはワシも部屋を出る時に気づいたんじゃよ~!!!」
「………嘘おっしゃい!!!」
「松野も、信じられないかなぁ~!!!」
眞名井ちゃんと松野さんの、恋愛に関する我慢と不安が爆発した瞬間なのであった。
皐月先生を呼んできて弁明してもらえば、興奮する2人の乙女も少しは分かってくれるだろうが、声が大きくなってきた2人を連れて、逆に部屋から離れていったヒロサダなのであった。
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