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2018年上半期
恋敵
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現在、授業と授業の間の10分間休み中である。
「ヒロサダ君~。おはぎの授業、今日もわかりやすかったね!」
「そうじゃな~。さすがおはぎ先生じゃ!」
ヒロサダと眞名井ちゃんは席が隣同士。休み時間中、仲睦まじく話している2人に、教室外から強烈な視線を送っている人がいる。そう、英語科で飼育委員会担当の皐月先生だ。
「ヒロサダ君……。あの隣の席の女生徒は?………ふぅん。眞名井さんね」
眞名井ちゃんと皐月先生は、言うなればヒロサダを取り合う恋敵なのだ。
教室の入り口のドアから、覗き込むようにして2人を見ている皐月先生。右足を頭の上に浮かせ、尻を突き出しているその姿を不審に思った女子生徒Aが皐月先生に声をかけた。
「皐月先生、どうかされました??」
「ぎ、ぎくぅ!!!!」
心の声が漏れてしまった皐月先生。だがこのとき、名案を思いついたのだ。
「そうそう実はね、このクラスの眞名井さんに用事があって。ちょっと、呼んできてもらえるかしら?」
「眞名井さんですか?分かりました、呼んできます」
そう言って女子生徒Aは眞名井ちゃんのもとへ行った。
「眞名井さん、皐月先生が呼んでるよ。ねぇ、眞名井さん、眞名井さんってば!!!」
女子生徒Aの応答に耳を貸さない眞名井ちゃん。それもそのはず。眞名井ちゃんはヒロサダと話していると次第に身体の奥底から湧き出てくる何かを感じ、それを抑えきれずにヒロサダの右足に抱きついていたのだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん………。ほら、呼ばれてるだよ…………。そんなに息を乱したら、倒れてしまうじゃよ、眞名井ちゅわ~ん……」
ヒロサダから足をほどかれた眞名井ちゃん。
「フゴーッ!!!、フガーッ!!!、、、あっ……………。まだヒロサダ君の足にしがみついていたいのに~」
興奮は少しおさまったようだが、まだまだ欲求不満のようだ。
「そんなことより、呼ばれてるじゃよ~」
「全く………。せっかく私たちが濃密な時間を過ごしていたのに…………。あら、女子生徒Aちゃん。私に何か用???」
女子生徒Aは皐月先生が眞名井ちゃんを呼んでいることを告げ、去っていった。
「全く…。皐月先生って、なんでこんなに空気が読めないのかしら。仕方ないからちょっと行ってくるわね」
そう言って眞名井ちゃんはヒロサダに投げキッスを54キッス送り、教室を出て行った。
「あれ、女子生徒Aちゃん、皐月先生は教室の外にいるって言ってたけどいないじゃない。も~、職員室まで行くの面倒ね~」
職員室へ向かう眞名井ちゃんを見ながら笑みを浮かべている女性が1人いた。そう、皐月先生だ。皐月先生は掃除用具入れに隠れて眞名井ちゃんをやり過ごしたのだ。
「ヒロサダ君~、お待たせ~!」
そう言って皐月先生は、ヒロサダの席へ一直線へ向かい、ヒロサダの左足にしがみついた。
「さ、皐月先生~!こ、これはさすがにまずいですじゃ、早く離れてくださいじゃ~!!!」
ヒロサダの足にしがみつき、鼻息を荒くしている皐月先生は聞く耳を持たない。
「眞名井ちゅわ~んがやっと離れてくれたと思ったら、次は皐月先生に…………」
困惑するヒロサダに、興奮のあまりいろいろ漏れている皐月先生。そして、2人の様子を職員室から急いで戻ってきた眞名井ちゃんが教室の扉に噛みつきながら怒りの視線を送っていた。
ヒロサダを巡る眞名井ちゃんと皐月先生、両恋敵の争いは今後も続くのであった。
「ワシにはさかもとっちゃんがぁ………」
「ヒロサダ君~。おはぎの授業、今日もわかりやすかったね!」
「そうじゃな~。さすがおはぎ先生じゃ!」
ヒロサダと眞名井ちゃんは席が隣同士。休み時間中、仲睦まじく話している2人に、教室外から強烈な視線を送っている人がいる。そう、英語科で飼育委員会担当の皐月先生だ。
「ヒロサダ君……。あの隣の席の女生徒は?………ふぅん。眞名井さんね」
眞名井ちゃんと皐月先生は、言うなればヒロサダを取り合う恋敵なのだ。
教室の入り口のドアから、覗き込むようにして2人を見ている皐月先生。右足を頭の上に浮かせ、尻を突き出しているその姿を不審に思った女子生徒Aが皐月先生に声をかけた。
「皐月先生、どうかされました??」
「ぎ、ぎくぅ!!!!」
心の声が漏れてしまった皐月先生。だがこのとき、名案を思いついたのだ。
「そうそう実はね、このクラスの眞名井さんに用事があって。ちょっと、呼んできてもらえるかしら?」
「眞名井さんですか?分かりました、呼んできます」
そう言って女子生徒Aは眞名井ちゃんのもとへ行った。
「眞名井さん、皐月先生が呼んでるよ。ねぇ、眞名井さん、眞名井さんってば!!!」
女子生徒Aの応答に耳を貸さない眞名井ちゃん。それもそのはず。眞名井ちゃんはヒロサダと話していると次第に身体の奥底から湧き出てくる何かを感じ、それを抑えきれずにヒロサダの右足に抱きついていたのだ。
「ま、眞名井ちゅわ~ん………。ほら、呼ばれてるだよ…………。そんなに息を乱したら、倒れてしまうじゃよ、眞名井ちゅわ~ん……」
ヒロサダから足をほどかれた眞名井ちゃん。
「フゴーッ!!!、フガーッ!!!、、、あっ……………。まだヒロサダ君の足にしがみついていたいのに~」
興奮は少しおさまったようだが、まだまだ欲求不満のようだ。
「そんなことより、呼ばれてるじゃよ~」
「全く………。せっかく私たちが濃密な時間を過ごしていたのに…………。あら、女子生徒Aちゃん。私に何か用???」
女子生徒Aは皐月先生が眞名井ちゃんを呼んでいることを告げ、去っていった。
「全く…。皐月先生って、なんでこんなに空気が読めないのかしら。仕方ないからちょっと行ってくるわね」
そう言って眞名井ちゃんはヒロサダに投げキッスを54キッス送り、教室を出て行った。
「あれ、女子生徒Aちゃん、皐月先生は教室の外にいるって言ってたけどいないじゃない。も~、職員室まで行くの面倒ね~」
職員室へ向かう眞名井ちゃんを見ながら笑みを浮かべている女性が1人いた。そう、皐月先生だ。皐月先生は掃除用具入れに隠れて眞名井ちゃんをやり過ごしたのだ。
「ヒロサダ君~、お待たせ~!」
そう言って皐月先生は、ヒロサダの席へ一直線へ向かい、ヒロサダの左足にしがみついた。
「さ、皐月先生~!こ、これはさすがにまずいですじゃ、早く離れてくださいじゃ~!!!」
ヒロサダの足にしがみつき、鼻息を荒くしている皐月先生は聞く耳を持たない。
「眞名井ちゅわ~んがやっと離れてくれたと思ったら、次は皐月先生に…………」
困惑するヒロサダに、興奮のあまりいろいろ漏れている皐月先生。そして、2人の様子を職員室から急いで戻ってきた眞名井ちゃんが教室の扉に噛みつきながら怒りの視線を送っていた。
ヒロサダを巡る眞名井ちゃんと皐月先生、両恋敵の争いは今後も続くのであった。
「ワシにはさかもとっちゃんがぁ………」
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