歴史研究者の俺は殺されたと思ったら1000年前の世界に転生しました。

なの

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第二章 黒い出会い

第1話

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「なぁ、ネーズってずっとこの国に居るのか?」


「…………………」


「そっか」


「…………………?」


「何て言うか…。ネーズは、なんだか…。…居なくなってしまいそうなんだ。俺を置いて。」








とても広い野原を歩いていた。野原という所よりも草が長かった。そんなところ。
所々黒い百合が咲いていて、空が曇っている。 

しばらく終わりの見えない、海のような野原を進むと人影が見えた。
長い髪が美しいシルエットを作り出している。 

男性だろうか? 

ふと人影がこちらを向いた。
なんだか懐かしい。
でも、俺はあの人を知らない。


『ネーズ。』


「……………え?」


































ネーズ、
どこにいる?
早く俺のもとへ来て、俺のものになって。
早く、早く、早く。


..
..
.
.














…見つけた。















シルヴィ・クラヴェンス 

はっ!


ゆ、め……?
あの綺麗な人が最後に言っていた名前…。
夢の中の記憶が曖昧でよく思い出せない。
だけど、髪の長い人が俺の名前を読んでいたことだけは脳に焼き付いている。
あれは誰だ?
でも、どこかで見たことある気がする。うーーーーん。 

わっかんね。 

まぁ所詮は夢だし、現実と結び付くことなんてないだろ。 

コンコンコン


「起きたか?シルヴィ。そろそろ出発だ。」


あ!!
忘れてた!
今日は隣国へ出発する日だ!!!


「ちょっと待って、あと少し!」


何にも準備できていない。やばい。 

パパパっと着替えて、いつもシルヴィが持っていたと考えられるウサギのぬいぐるみを持ってドアを開けた。


「行こうか、シルヴィ。」


ネーズの頃もよく会議があるときに寝坊して、急いで準備していた。そのお陰で早準備は慣れている。


俺は馬車に揺られながら、またまた考え事をしていた。


第二章・開幕 黒い出会い


シルヴィ・クラヴェンス 

 丸一日かけて隣国の首都であるワイズンという場所についた。
 キールはラデール帝国と同じように歴史が長く、歴史的建造物がラデール帝国よりも残っている。
 だからキールは所々に神殿のような建物があったり、女神や天使の像があったりして観光しに来る外国人は多かった。
俺が生きていた時代は、堕天使戦争により大体の歴史的建造物が破壊され、少ししか残っていなかった。


「うわぁー!」 


俺はいつの間にか馬車の窓に両手と顔をくっつけながら流れていく景色を見ていた。
 不意に服がはだけて見えてはいけない所が見えている女性の白い像が見えてしまった。


「うわぁー!」


今度の"うわぁー!"はさっきとは違う。
そうゆうのには慣れてないんだ。


「あらまぁ、シルヴィったら♡」


ママの甘い声が聞こえた気がするけど、聞こえてない、、。気にするな。



しばらくすると、お屋敷に着いた。
キールの公爵から1ヶ月お借りしてるんだとか。
 白くて綺麗だ。キールは芸術の国とも呼ばれているほどだから見た目には随分気を使っているのだろう。俺が住んでいる屋敷よりも一回り位小さいが、これも一つの作品のようだ。


 使用人は10人置いてくれているらしい。流石、キールの公爵様。こちらがあまり多くの使用人を雇っていないことも把握済みっていうことか。


「荷物の整理が終わったら、コンバット公爵家に挨拶をしに行く。これから色々と世話になるからな。」


「はぁ~い。」


コンバット公爵家は、この屋敷を貸してくれている公爵家だ。
 話は違うが、今回は王族も1ヶ月キールに残って会議を開くそうだ。そして、1ヶ月後の最終日にキールの第一皇子の誕生日とお別れ会も含めて大きな宴が開かれるそうだ。まだ俺は宴なんて出たことがないから正直いって楽しみだ。




場所は変わって、コンバット公爵家の屋敷の前。今着いたところだ。


「よくぞ、おいでくださいました。クラヴェンス公爵様。ここで立ち話もなんですから、どうぞお上がりください。」


そして俺たちは客室に案内された。
少し長めのソファーが2つ、向かい合いながら置かれており、その間には低い机がある。
 俺の前にはミルクが置かれて、パパとママの前にはコーヒーが置かれた。俺、実をいうとコーヒーの方がすき…。でも、せっかく用意してくれたから文句を言うわけにもいかない。
 書斎でコーヒーを飲んで何度も徹夜しながら研究を行っていた時が凄く昔に感じる。 

コンコンコン 

ドアをノックする音が聞こえた。


「あの、お父様。遅くなってすいません。オードリーです。」


細くてか弱い声がドアの外から聞こえた。


「入りなさい。」


コンバット公爵が言うと、ドアはゆっくりと開いて小さな少女が姿を表した。髪は長く、コンバット公爵と同じく金髪で、癖がついていた。


「オードリー、お客様が来ているんだ。もっと早く来るべきじゃないのか?」


「申し訳ありません。お父様。その、実は…」


「言い訳は求めていない。席に着きなさい。」


 そういわれて、オードリーという少女はコンバット公爵の隣に座った。彼女の前にもミルクが出された。落ち込んでいるように見える。


「クラヴェンス公爵様、申し訳ありません。こちらは娘のオードリーです。是非、シルヴィ君と仲良くしてもらいたい。確か、シルヴィ君と同い年ですかね?」

ということは11歳か。


「はい。はじめまして、オードリーさん。こちらは息子のシルヴィ。どうか仲良くしてください。」


と、パパが僕の紹介をした。


(あらあら、シルヴィ。オードリーちゃん可愛いじゃないの!もしかしたら、シルヴィとオードリーちゃんが…うふふ!)


隣に座るママが小声でそう話しかけてきた。
ごめん、ママ。俺、ゲイなんだ。
 でも、今回の人生は女性と恋愛するのも悪くない。前世は、ただ一方的に好きなだけだったけどね、、。
 家を継ぐためにも女性と結婚しなくてはダメだしな。そうしよう。きっと、好きになる女性がいるはずだ。 

チラッとオードリーの方を見ると目があった。オードリーは顔を真っ赤にして下を向いてしまった。体調が悪いのかな?だとしたら大変だ。



オードリー・コンバット 

見つけちゃった。私の初恋の人。
どうしよう、どうしよう!
、会えた…?
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