8 / 18
第8話 憎しみの鎮静
しおりを挟む
ポルデュラが語る100有余年前の因縁の真実にマルギットは胸に湧き上がる冷たく重苦しい黒々としたものを感じた。
それは己の中に眠るもう一人のマルギットの声が聞えた時と同じものだった。
マルギットは慌ててポルデュラの名を呼んだ。
「ポルデュラ様っ!私の中に眠る者が出てまいりますっ!
黒々とした冷たい闇がっ!あっ・・・・ああぁ・・・・
ポル・・・・デュラさ・・・・ま・・・・」
マルギットは両手を天蓋付のベッドの天井へ向けて助けを求めるかのように上げた。
「堪えられなんだか・・・・致し方あるまいなっ!
なればここで鎮静するしかなかろう!」
ガタンッ!!
ポルデュラはベッド脇の椅子から立ち上がった。
パタンッ・・・・
マルギットが天井へ向けて上げた両手がパタリとベッドへ落ちた。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥ・・・・・
黒々とした靄がマルギットの胸の辺りから湧き上がった。
「くるか・・・・」
ブワンッ!
ポルデュラは左掌を上向きにすると銀色の風の珠を乗せた。
「ふっ!ふぅぅぅぅ・・・・」
銀色の風の珠を乗せた左手を胸の前に置くとふぅと長い息を吹きかける。
スゥゥゥ・・・・・
シャラン・・・・
シャランッ・・・・
吹きかけた長い息が銀色の風の珠にあたると細い銀色の鎖がマルギットの胸から湧き上がった黒い靄を囲い出した。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥ・・・・・
黒い靄はマルギットの胸から螺旋状に広がっていく。
スゥゥゥ・・・・・
シャラン・・・・
シャランッ・・・・
螺旋の動きに這わせる様にポルデュラの左手から放たれる銀色の鎖が巻きついていく。
「ふぅぅぅぅぅ・・・・」
ポルデュラは銀色の鎖に息吹を吹き込んだ。
「ふっっ!!憎しみより出でし闇の者っ!
この者の泉深くに眠りし古の黒の魔導士マルギットよっ!
その眠り覚める事なく、銀の鎖を持ちて再び泉の奥底に鎮めるものなり。
この者の泉深くに眠り、その眠り覚めることなし。
銀の鎖を持ちて再び泉の奥底へ還れっ!」
シャリンッ!!!
ポルデュラの銀の鎖が螺旋状に広がる黒い靄を巻きこむとマルギットの胸の中へ向け逆回転をしていく。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥゥ・・・・
シャリンッ!!!
銀色の鎖と共に螺旋状に広がった黒の靄がマルギットの胸の中へ全て吸い込まれた。
シーーーーーン
マルギットの寝室は静まりかえる。
ポルデュラは左掌の上に銀色の風の珠を再び乗せた。
「・・・・そう、やすやすとはな・・・・」
ポルデュラが呟いた瞬間
ブワンッ!!!
ジャァァァァリンッ!!!
黒い靄とポルデュラが放った銀色の鎖が一気にマルギットの胸から溢れ出た。
ジャランッ・・・・
シャンッ・・・・
銀色の鎖が空中で散り散りになる。
シュゥゥゥゥ・・・・
シュゥゥゥゥ・・・・
黒の靄がマルギットの胸の上で一つの塊になった。ポルデュラを見下す様にゆらゆらと揺らめいている。
『ふっ・・・・ふふふ・・・・ラドフォールか・・・・
そなたが空けた風穴があったればこそ、マルギットと話ができたわっ!
復活するには糧が足らなんだ。まぁ、この形を保つ事はできるがな。
たかが、風の魔導士ごときに我は止められぬ。そなたの力を頂くとしよう。
次の子が宿るまではマルギットの中に留まるしかないからな・・・・
ラドフォール、ラドフォールッ!ラドフォールッめっ!
王国と共に滅ぶがいいぞっ!ふっははっ!ははははっ!!!』
黒の靄は高らかな笑い声を上げた。
ブワンッ!!!
黒い靄が大きくうねるとポルデュラに襲いかかった。
シュンッ!!!
ビカァァンッ!!!
銀色の風の珠が大きく膨らみ光を放った。
ポルデュラが銀色の光に包まれる。
『うっっ!!まっ眩しい!!!
お前っ!精霊のっ!風の精霊の加護をっ!ううっ!!』
シャランッ!!!
ポルデュラを包む銀色の光が網の様に広がると黒の靄を捕えた。
『うっっ!!おのれっ!!』
黒の靄が銀色に光る網の中でもがいている。
「復活を遂げることは叶わぬ。そなたの魂は封印をされたのじゃ。
100有余年前にな。どの様な封印であっても今世のマルギットに
封印を解く意志がなければ封を解くことはできぬ。
眠れっ!古のマルギットっ!泉の奥深くで永遠に覚めぬ眠りにつくのじゃ!」
ジャンッ!!!
グワンッ!!!
ジャランッ!!!
ポルデュラは銀色の網を小さくしぼめると銀色の鎖を外側から巻き付けた。
『うぐぅぅぅ!!お・・・の・・・れっ・・・・
おぼ・・・・えていろ・・・次は・・・・
ないと・・・・おも・・・・え・・・・・』
シュンッ・・・・
グググッ・・・・
小さく萎んだ銀色の光の網を左掌に乗せるとマルギットの胸に押し込んだ。
シュン・・・・
「・・・・これで、一旦は鎮まるだろうがな・・・・
後はマルギット殿の心次第だな。信じ任せるより他に道はないからな・・・・」
ポルデュラはマルギットの額にそっと唇をあてる。
「風の魔導士ポルデュラの銀の光の珠にてこの者に寄せる闇を遠ざける。
映る物全てに愛と誠実が宿りてこの者の行く末を見守らん。
哀しき過去を拭い去れ」
ポルデュラはマルギットの額から唇を離す。
「・・・・気休めにしかならぬかもしれぬ。いずれ黒魔術は復活を遂げる。
せめて、そなたの魂が安らかでいられる様にな・・・・
マルギット、すまぬな。私にできるのはここまでじゃ」
ポルデュラはマルギットの額に左手を乗せた。
フワリッ・・・・
銀色の風をマルギットの額に注ぐ。
「マルギット殿、終わったぞ。目覚めよ」
「・・・・うぅっ・・・・」
ポルデュラの声にマルギットがゆっくりと瞼を開いた。
「・・・・」
目覚めたマルギットの額に左手を乗せながらポルデュラが状況を説明する。
「マルギット殿、終わったぞ。
ひとまずはそなたの泉にもう一人のマルギットの憎しみを鎮めた。
だがな、そなたの心のあり様次第なのじゃよ。
そなたの心に芽生えた負の感情が色濃くなればまた、浮上してくる。
私にできるのはここまでなのじゃ」
「これよりは独りで抱え込む事はないぞ。何かあればすぐに私を呼べばよい。
できる限りのことはする。遠慮は無用じゃ。
そなたの思う理想を築きあげるのじゃろう?
ハインリヒ殿の描く王国の理想の助けとなるのじゃろう?
皆で力を合わせればよい。よいな、何かあればすぐに私を呼べ。
ハイノ殿にもその様に伝えるのじゃぞ」
ポルデュラはマルギットの額から左手を離した。
ホロリッ・・・・
マルギットの眼尻から涙がこぼれた。
「ポルデュラ様、感謝します。この先は、ハイノを頼ることとします。
私は・・・・独りではないのですね・・・・
ありがとう存じます。ポルデュラ様・・・・」
マルギットの眼から涙が溢れ出た。
ポルデュラは少し哀し気な眼でマルギットへ微笑みを向けていた。
それは己の中に眠るもう一人のマルギットの声が聞えた時と同じものだった。
マルギットは慌ててポルデュラの名を呼んだ。
「ポルデュラ様っ!私の中に眠る者が出てまいりますっ!
黒々とした冷たい闇がっ!あっ・・・・ああぁ・・・・
ポル・・・・デュラさ・・・・ま・・・・」
マルギットは両手を天蓋付のベッドの天井へ向けて助けを求めるかのように上げた。
「堪えられなんだか・・・・致し方あるまいなっ!
なればここで鎮静するしかなかろう!」
ガタンッ!!
ポルデュラはベッド脇の椅子から立ち上がった。
パタンッ・・・・
マルギットが天井へ向けて上げた両手がパタリとベッドへ落ちた。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥ・・・・・
黒々とした靄がマルギットの胸の辺りから湧き上がった。
「くるか・・・・」
ブワンッ!
ポルデュラは左掌を上向きにすると銀色の風の珠を乗せた。
「ふっ!ふぅぅぅぅ・・・・」
銀色の風の珠を乗せた左手を胸の前に置くとふぅと長い息を吹きかける。
スゥゥゥ・・・・・
シャラン・・・・
シャランッ・・・・
吹きかけた長い息が銀色の風の珠にあたると細い銀色の鎖がマルギットの胸から湧き上がった黒い靄を囲い出した。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥ・・・・・
黒い靄はマルギットの胸から螺旋状に広がっていく。
スゥゥゥ・・・・・
シャラン・・・・
シャランッ・・・・
螺旋の動きに這わせる様にポルデュラの左手から放たれる銀色の鎖が巻きついていく。
「ふぅぅぅぅぅ・・・・」
ポルデュラは銀色の鎖に息吹を吹き込んだ。
「ふっっ!!憎しみより出でし闇の者っ!
この者の泉深くに眠りし古の黒の魔導士マルギットよっ!
その眠り覚める事なく、銀の鎖を持ちて再び泉の奥底に鎮めるものなり。
この者の泉深くに眠り、その眠り覚めることなし。
銀の鎖を持ちて再び泉の奥底へ還れっ!」
シャリンッ!!!
ポルデュラの銀の鎖が螺旋状に広がる黒い靄を巻きこむとマルギットの胸の中へ向け逆回転をしていく。
シュゥゥゥ・・・・・
シュゥゥゥゥ・・・・
シャリンッ!!!
銀色の鎖と共に螺旋状に広がった黒の靄がマルギットの胸の中へ全て吸い込まれた。
シーーーーーン
マルギットの寝室は静まりかえる。
ポルデュラは左掌の上に銀色の風の珠を再び乗せた。
「・・・・そう、やすやすとはな・・・・」
ポルデュラが呟いた瞬間
ブワンッ!!!
ジャァァァァリンッ!!!
黒い靄とポルデュラが放った銀色の鎖が一気にマルギットの胸から溢れ出た。
ジャランッ・・・・
シャンッ・・・・
銀色の鎖が空中で散り散りになる。
シュゥゥゥゥ・・・・
シュゥゥゥゥ・・・・
黒の靄がマルギットの胸の上で一つの塊になった。ポルデュラを見下す様にゆらゆらと揺らめいている。
『ふっ・・・・ふふふ・・・・ラドフォールか・・・・
そなたが空けた風穴があったればこそ、マルギットと話ができたわっ!
復活するには糧が足らなんだ。まぁ、この形を保つ事はできるがな。
たかが、風の魔導士ごときに我は止められぬ。そなたの力を頂くとしよう。
次の子が宿るまではマルギットの中に留まるしかないからな・・・・
ラドフォール、ラドフォールッ!ラドフォールッめっ!
王国と共に滅ぶがいいぞっ!ふっははっ!ははははっ!!!』
黒の靄は高らかな笑い声を上げた。
ブワンッ!!!
黒い靄が大きくうねるとポルデュラに襲いかかった。
シュンッ!!!
ビカァァンッ!!!
銀色の風の珠が大きく膨らみ光を放った。
ポルデュラが銀色の光に包まれる。
『うっっ!!まっ眩しい!!!
お前っ!精霊のっ!風の精霊の加護をっ!ううっ!!』
シャランッ!!!
ポルデュラを包む銀色の光が網の様に広がると黒の靄を捕えた。
『うっっ!!おのれっ!!』
黒の靄が銀色に光る網の中でもがいている。
「復活を遂げることは叶わぬ。そなたの魂は封印をされたのじゃ。
100有余年前にな。どの様な封印であっても今世のマルギットに
封印を解く意志がなければ封を解くことはできぬ。
眠れっ!古のマルギットっ!泉の奥深くで永遠に覚めぬ眠りにつくのじゃ!」
ジャンッ!!!
グワンッ!!!
ジャランッ!!!
ポルデュラは銀色の網を小さくしぼめると銀色の鎖を外側から巻き付けた。
『うぐぅぅぅ!!お・・・の・・・れっ・・・・
おぼ・・・・えていろ・・・次は・・・・
ないと・・・・おも・・・・え・・・・・』
シュンッ・・・・
グググッ・・・・
小さく萎んだ銀色の光の網を左掌に乗せるとマルギットの胸に押し込んだ。
シュン・・・・
「・・・・これで、一旦は鎮まるだろうがな・・・・
後はマルギット殿の心次第だな。信じ任せるより他に道はないからな・・・・」
ポルデュラはマルギットの額にそっと唇をあてる。
「風の魔導士ポルデュラの銀の光の珠にてこの者に寄せる闇を遠ざける。
映る物全てに愛と誠実が宿りてこの者の行く末を見守らん。
哀しき過去を拭い去れ」
ポルデュラはマルギットの額から唇を離す。
「・・・・気休めにしかならぬかもしれぬ。いずれ黒魔術は復活を遂げる。
せめて、そなたの魂が安らかでいられる様にな・・・・
マルギット、すまぬな。私にできるのはここまでじゃ」
ポルデュラはマルギットの額に左手を乗せた。
フワリッ・・・・
銀色の風をマルギットの額に注ぐ。
「マルギット殿、終わったぞ。目覚めよ」
「・・・・うぅっ・・・・」
ポルデュラの声にマルギットがゆっくりと瞼を開いた。
「・・・・」
目覚めたマルギットの額に左手を乗せながらポルデュラが状況を説明する。
「マルギット殿、終わったぞ。
ひとまずはそなたの泉にもう一人のマルギットの憎しみを鎮めた。
だがな、そなたの心のあり様次第なのじゃよ。
そなたの心に芽生えた負の感情が色濃くなればまた、浮上してくる。
私にできるのはここまでなのじゃ」
「これよりは独りで抱え込む事はないぞ。何かあればすぐに私を呼べばよい。
できる限りのことはする。遠慮は無用じゃ。
そなたの思う理想を築きあげるのじゃろう?
ハインリヒ殿の描く王国の理想の助けとなるのじゃろう?
皆で力を合わせればよい。よいな、何かあればすぐに私を呼べ。
ハイノ殿にもその様に伝えるのじゃぞ」
ポルデュラはマルギットの額から左手を離した。
ホロリッ・・・・
マルギットの眼尻から涙がこぼれた。
「ポルデュラ様、感謝します。この先は、ハイノを頼ることとします。
私は・・・・独りではないのですね・・・・
ありがとう存じます。ポルデュラ様・・・・」
マルギットの眼から涙が溢れ出た。
ポルデュラは少し哀し気な眼でマルギットへ微笑みを向けていた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
もう散々泣いて悔やんだから、過去に戻ったら絶対に間違えない
もーりんもも
恋愛
セラフィネは一目惚れで結婚した夫に裏切られ、満足な食事も与えられず自宅に軟禁されていた。
……私が馬鹿だった。それは分かっているけど悔しい。夫と出会う前からやり直したい。 そのチャンスを手に入れたセラフィネは復讐を誓う――。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
ちゃんと忠告をしましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。
アゼット様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?
※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。
何かと「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢は
だましだまし
ファンタジー
何でもかんでも「ひどいわ」とうるさい伯爵令嬢にその取り巻きの侯爵令息。
私、男爵令嬢ライラの従妹で親友の子爵令嬢ルフィナはそんな二人にしょうちゅう絡まれ楽しい学園生活は段々とつまらなくなっていった。
そのまま卒業と思いきや…?
「ひどいわ」ばっかり言ってるからよ(笑)
全10話+エピローグとなります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる