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第一章 太陽の王子様と氷の王子様
9.太陽と氷と癒し系
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「じゃあ、ことりちゃんのこともっと教えてよ。好きなタイプとか」
社長が興味津々の眼差しでコッチを見てくるけど……そう言われても……。
「海音、ここは合コン会場やパーテイー会場ではない。歓迎会だ。彼女が困るような質問をするのはやめておけ」
「そういうところ生真面目すぎて面倒だよな。軽い気持ちで言ってるだけだよ。これで俺のことがタイプだって言ってくれたら嬉しいし」
「お前な……」
この二人、こう見てるといいコンビなのかもしれない。
プライベートでも仲良しなのかな?
「社長がイケメンであることは私も保証しますけれど。でも、氷室さんみたいにキリリとした方も素敵ですから」
「えー。栞央里ちゃん。嬉しいこと言ってくれるね。ねえ、ことりちゃんはどう? 俺と秦弥だったらどっちがタイプ?」
また答えづらいことを聞いてくるなこの人は。
うーん……と呟いて、ゆっくりとワインを一口。
「どちらも素敵だと思いますよ。氷室さんは少し怖いイメージがありますけど。さっきから私のこと探るように見てますものね」
「え? 秦弥。ことりちゃんのこと好きなの?」
「好きか嫌いだと、会ったばかりで分かる訳がないだろう。彼女のことを見ていたのは……ここに溶け込めるのか仕事ができるのか見ていただけだ。その、少し不躾に見てしまったかもしれない。そこは謝罪したい」
氷室さんが丁寧に頭を下げてくるので少し面食らう。
いえいえ、と慌てて手を振った。
「でもこの二人って社内であだ名を付けられているのよね。太陽の王子様と氷の王子様って。まるで漫画の登場人物みたいでしょう? どちらが太陽でどちらが氷なのかは、すぐに分かると思うけれど」
「そうなんですね! あ、ええと……そうですね。というか、乙女チックですけど、まんますぎますね。氷って名前に入ってるじゃないですか」
「勝手に付けられているだけだ。君まで呼ぶ必要はない」
「あはは! 太陽っていうのは分からなくもないけどね。明るいっていうのと社長っぽい感じするよね」
不満げな氷室さんと、ケラケラと笑う社長は確かにそんな感じがした。
話をしている間にもお料理が運ばれてくる。
真鯛とズッキーニのカルパッチョ、トマトのモッツァレラのカプレーゼ、エビの生春巻き、いぶりがっことクリームチーズのポテトサラダ……などなど。
見ているだけで、全部美味しそう!
岬さんがみんなに取り分けてくれたので、私も配るのを手伝ってから箸を持って食べ始める。
社長と氷室さんって食べ方が綺麗。
私、粗相しないか心配になってきちゃった。
岬さんが、美味しく食べればいいのよって言ってくれるけど。
やっぱりちょっと緊張しちゃうかも。
社長が興味津々の眼差しでコッチを見てくるけど……そう言われても……。
「海音、ここは合コン会場やパーテイー会場ではない。歓迎会だ。彼女が困るような質問をするのはやめておけ」
「そういうところ生真面目すぎて面倒だよな。軽い気持ちで言ってるだけだよ。これで俺のことがタイプだって言ってくれたら嬉しいし」
「お前な……」
この二人、こう見てるといいコンビなのかもしれない。
プライベートでも仲良しなのかな?
「社長がイケメンであることは私も保証しますけれど。でも、氷室さんみたいにキリリとした方も素敵ですから」
「えー。栞央里ちゃん。嬉しいこと言ってくれるね。ねえ、ことりちゃんはどう? 俺と秦弥だったらどっちがタイプ?」
また答えづらいことを聞いてくるなこの人は。
うーん……と呟いて、ゆっくりとワインを一口。
「どちらも素敵だと思いますよ。氷室さんは少し怖いイメージがありますけど。さっきから私のこと探るように見てますものね」
「え? 秦弥。ことりちゃんのこと好きなの?」
「好きか嫌いだと、会ったばかりで分かる訳がないだろう。彼女のことを見ていたのは……ここに溶け込めるのか仕事ができるのか見ていただけだ。その、少し不躾に見てしまったかもしれない。そこは謝罪したい」
氷室さんが丁寧に頭を下げてくるので少し面食らう。
いえいえ、と慌てて手を振った。
「でもこの二人って社内であだ名を付けられているのよね。太陽の王子様と氷の王子様って。まるで漫画の登場人物みたいでしょう? どちらが太陽でどちらが氷なのかは、すぐに分かると思うけれど」
「そうなんですね! あ、ええと……そうですね。というか、乙女チックですけど、まんますぎますね。氷って名前に入ってるじゃないですか」
「勝手に付けられているだけだ。君まで呼ぶ必要はない」
「あはは! 太陽っていうのは分からなくもないけどね。明るいっていうのと社長っぽい感じするよね」
不満げな氷室さんと、ケラケラと笑う社長は確かにそんな感じがした。
話をしている間にもお料理が運ばれてくる。
真鯛とズッキーニのカルパッチョ、トマトのモッツァレラのカプレーゼ、エビの生春巻き、いぶりがっことクリームチーズのポテトサラダ……などなど。
見ているだけで、全部美味しそう!
岬さんがみんなに取り分けてくれたので、私も配るのを手伝ってから箸を持って食べ始める。
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私、粗相しないか心配になってきちゃった。
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やっぱりちょっと緊張しちゃうかも。
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