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第六章 我が道を行く魔塔主と献身的に支える弟子(と騎士二人)
175.嫌悪感※※
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※戦闘シーンの為、少々暴力的・残虐な描写が含まれています。苦手な方はご注意ください
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浅黒い肌の中心にある顔はニタァと笑っているようにも見えるが、自然と嫌悪感を抱く雰囲気だ。
傍らのレイヴンの顔色が悪い。
確かに嫌悪感と吐き気を催す顔をしてやがる。
「大丈夫か? 確かにアレは気持ち悪ぃな。作ったヤツの顔を拝んでみたいもんだ。どうしてやろうか……一気に消滅させちまいたいところだが」
「……すみません、大丈夫です。見ていて気分の良いものではありませんが、オーガではありませんね……トロル、か?」
レイヴンの背をさすってやりながら、頭の中でどの魔法を使おうか順に構築していく。
距離が縮まるオーガに対し、ディーが視線でどうするか俺に合図を求めてくる。
フン、面倒な相手にはコッチも手加減なしだ。
まぁ、何があるか分からねぇからまずは防御からだろ。
鼻を鳴らして呪文を紡ぎ、別の保護魔法を全員にかけていく。
「これは……」
「何か、一枚服を着たような感じがしますね。でも重さは感じない。テオドール様、何ですかコレ?」
「有害な液体を防ぐ保護魔法ってとこだ。身体保護。時間制限はあるが、コイツらを倒すくらいの時間なら余裕だ。コレで思う存分暴れてこい。ま、研究用に一体は回収させなきゃダメだろうが」
「これなら接近しても安全ですね。また怪我を負ってご迷惑をおかけする訳にはいきませんから。とりあえず一体の動きを止めないと……土の波!」
レイヴンが素早くしゃがみ掌を地面へと当て魔法を唱えると、土がうねり一体のオーガへと向かっていき、そのままオーガの足元を捉えてバキバキと固めていく。
「止まりゃあいいが……チッ。土じゃダメか」
ムカつく相手だ。
舌打ちしちまう。
オーガはグォォと雄叫びをあげると足を持ち上げて拘束を解こうともがく。
それでも一瞬の隙を狙ってディーがオーガの膝を切り飛ばそうと、両手で剣をしっかりと握り込むと走り込んで、ブン、と力を込めて一閃する。
「……グッ、うおぉぉぉっ!!!」
皮膚が強化されているためか、切り飛ばすことは叶わない。
それでも力付くで薙ぎ払おうとするディーの頭上にオーガの腕が振り下ろされる。
「団長のゴリ押しでも通じないとか、硬すぎ……っ、だろうが!!」
援護に入ったウルガーが剣で腕を受け止める。
重い一撃に足が地面へとめり込み、腕が震えている。
それでも剣は手放さないが、キツイ状況に変わりはない。
「ウルガー!」
「――魔力強化、――雷の槍」
左手でレイヴンを強化し、右手で雷を放出してウルガーたちが対峙しているオーガに向けて追撃を放つ。
雷は槍の形を持ってオーガに降り注ぎ、騎士たちを避けて串刺しにしていく。
「オ゛ッッオ゛、オォォォ……ォォォァァァァ」
中心にある顔が人間の耳では聞き取れないような声を放ち、苦悶の表情へと変わる。
ディーが渾身の力で片足を掻っ切り、ウルガーが剣を流して胸元へと突き刺す。
体勢を保てなくなったオーガは、ズン……と切れた太腿で無理矢理立ち尽くすが、動きは鈍い。
※戦闘シーンの為、少々暴力的・残虐な描写が含まれています。苦手な方はご注意ください
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浅黒い肌の中心にある顔はニタァと笑っているようにも見えるが、自然と嫌悪感を抱く雰囲気だ。
傍らのレイヴンの顔色が悪い。
確かに嫌悪感と吐き気を催す顔をしてやがる。
「大丈夫か? 確かにアレは気持ち悪ぃな。作ったヤツの顔を拝んでみたいもんだ。どうしてやろうか……一気に消滅させちまいたいところだが」
「……すみません、大丈夫です。見ていて気分の良いものではありませんが、オーガではありませんね……トロル、か?」
レイヴンの背をさすってやりながら、頭の中でどの魔法を使おうか順に構築していく。
距離が縮まるオーガに対し、ディーが視線でどうするか俺に合図を求めてくる。
フン、面倒な相手にはコッチも手加減なしだ。
まぁ、何があるか分からねぇからまずは防御からだろ。
鼻を鳴らして呪文を紡ぎ、別の保護魔法を全員にかけていく。
「これは……」
「何か、一枚服を着たような感じがしますね。でも重さは感じない。テオドール様、何ですかコレ?」
「有害な液体を防ぐ保護魔法ってとこだ。身体保護。時間制限はあるが、コイツらを倒すくらいの時間なら余裕だ。コレで思う存分暴れてこい。ま、研究用に一体は回収させなきゃダメだろうが」
「これなら接近しても安全ですね。また怪我を負ってご迷惑をおかけする訳にはいきませんから。とりあえず一体の動きを止めないと……土の波!」
レイヴンが素早くしゃがみ掌を地面へと当て魔法を唱えると、土がうねり一体のオーガへと向かっていき、そのままオーガの足元を捉えてバキバキと固めていく。
「止まりゃあいいが……チッ。土じゃダメか」
ムカつく相手だ。
舌打ちしちまう。
オーガはグォォと雄叫びをあげると足を持ち上げて拘束を解こうともがく。
それでも一瞬の隙を狙ってディーがオーガの膝を切り飛ばそうと、両手で剣をしっかりと握り込むと走り込んで、ブン、と力を込めて一閃する。
「……グッ、うおぉぉぉっ!!!」
皮膚が強化されているためか、切り飛ばすことは叶わない。
それでも力付くで薙ぎ払おうとするディーの頭上にオーガの腕が振り下ろされる。
「団長のゴリ押しでも通じないとか、硬すぎ……っ、だろうが!!」
援護に入ったウルガーが剣で腕を受け止める。
重い一撃に足が地面へとめり込み、腕が震えている。
それでも剣は手放さないが、キツイ状況に変わりはない。
「ウルガー!」
「――魔力強化、――雷の槍」
左手でレイヴンを強化し、右手で雷を放出してウルガーたちが対峙しているオーガに向けて追撃を放つ。
雷は槍の形を持ってオーガに降り注ぎ、騎士たちを避けて串刺しにしていく。
「オ゛ッッオ゛、オォォォ……ォォォァァァァ」
中心にある顔が人間の耳では聞き取れないような声を放ち、苦悶の表情へと変わる。
ディーが渾身の力で片足を掻っ切り、ウルガーが剣を流して胸元へと突き刺す。
体勢を保てなくなったオーガは、ズン……と切れた太腿で無理矢理立ち尽くすが、動きは鈍い。
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