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作戦決行.2
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窓から出てすぐに全力で家から離れる。
ヤツが何をもとにして俺を追ってきたのかがわからないからだ。
たぶんだが、足はそこまで早くないと思われる。
家から100メートル離れ、後ろを振り返るがまだ家の玄関に張り付いているのだろう。
ついてきていないことを確認し、一旦走るのをやめて大きめの石をさがす。
ここは街の栄えているところから離れている農道という事もあり、そこそこ大きめの石がそこかしこに転がっている。
とりあえず5つほど空のリュックに入れて背負ってみる。
まだ走って逃げることができるくらいの余裕がある重さだ。
ならばともう5つほど入れてみるがもう少しいけそうだ。
そう思い追加でもう5つ入れる。
ヨシっ!と一声気合いを入れて背負って、家のほうに歩きだす。
が、目の前から地べたに這いつくばりながら、ゆっくり近づいてくるヤツの姿が見えた。
しきりに頭を上下させて両手両足でベタベタと這っている。
遠目で見ても一目で嫌悪感を抱くような姿だ。
その醜悪な姿に、脳裏に喰われるカノウさんの姿がよぎる。
胃の奥底から吐き気がこみあげてくるが、両手を口に当て気合で止める。
そうこうしているうちにヤツはどんどん近づいてくる。
背中に嫌な汗をかきつつ立ち上がり、ヤツを中心に遠回りをして家に戻る。
その時のヤツの動きはと言うと、俺を追ってくるのは無く、ただひたすらに地面すれすれの位置で頭を上下させ、四つん這いで俺が石を拾った後を追って動いている様だった。
たぶんだが匂いを追ってきているのだろうという事はわかった。
家に入らず、しばらく様子を見ていたが、間違いないだろう。
真っすぐくればいいものを、回り道をした俺の後をそのまま追ってきている様だった。
そうなれば、窓からか入るのは危険だと言える。
頑丈な玄関ドアよりガラス製の窓なんて叩かれたら一発でおしまいだ。
俺は、ポケットから家の鍵を取り出し、表の玄関に廻って中に入る。
始めはそこまで重く感じなかった石だったが、いざ家まで持ってくるとなると結構な重労働だと感じた。
追われる恐怖もあったからだろう。
一息ついたとたんに一気に怠さと眠気がやってきた。
いや、いかん。
今眠ったらヤツが家に入ってくる可能性もある。
だからここに来たらすぐに処理しなくては。
そう言い聞かせ、水を一口飲み、両頬を叩き、家の中から屋根へと登っていった。
ヤツが何をもとにして俺を追ってきたのかがわからないからだ。
たぶんだが、足はそこまで早くないと思われる。
家から100メートル離れ、後ろを振り返るがまだ家の玄関に張り付いているのだろう。
ついてきていないことを確認し、一旦走るのをやめて大きめの石をさがす。
ここは街の栄えているところから離れている農道という事もあり、そこそこ大きめの石がそこかしこに転がっている。
とりあえず5つほど空のリュックに入れて背負ってみる。
まだ走って逃げることができるくらいの余裕がある重さだ。
ならばともう5つほど入れてみるがもう少しいけそうだ。
そう思い追加でもう5つ入れる。
ヨシっ!と一声気合いを入れて背負って、家のほうに歩きだす。
が、目の前から地べたに這いつくばりながら、ゆっくり近づいてくるヤツの姿が見えた。
しきりに頭を上下させて両手両足でベタベタと這っている。
遠目で見ても一目で嫌悪感を抱くような姿だ。
その醜悪な姿に、脳裏に喰われるカノウさんの姿がよぎる。
胃の奥底から吐き気がこみあげてくるが、両手を口に当て気合で止める。
そうこうしているうちにヤツはどんどん近づいてくる。
背中に嫌な汗をかきつつ立ち上がり、ヤツを中心に遠回りをして家に戻る。
その時のヤツの動きはと言うと、俺を追ってくるのは無く、ただひたすらに地面すれすれの位置で頭を上下させ、四つん這いで俺が石を拾った後を追って動いている様だった。
たぶんだが匂いを追ってきているのだろうという事はわかった。
家に入らず、しばらく様子を見ていたが、間違いないだろう。
真っすぐくればいいものを、回り道をした俺の後をそのまま追ってきている様だった。
そうなれば、窓からか入るのは危険だと言える。
頑丈な玄関ドアよりガラス製の窓なんて叩かれたら一発でおしまいだ。
俺は、ポケットから家の鍵を取り出し、表の玄関に廻って中に入る。
始めはそこまで重く感じなかった石だったが、いざ家まで持ってくるとなると結構な重労働だと感じた。
追われる恐怖もあったからだろう。
一息ついたとたんに一気に怠さと眠気がやってきた。
いや、いかん。
今眠ったらヤツが家に入ってくる可能性もある。
だからここに来たらすぐに処理しなくては。
そう言い聞かせ、水を一口飲み、両頬を叩き、家の中から屋根へと登っていった。
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