上 下
20 / 24

最後の戦艦対決

しおりを挟む

501: 俊也 20/09/29(火)22:15:30 ID:cYF
大和第一医務室。
ここは応急的にとは言え令和の新鋭医療設備が充実し、僚艦の重傷者もここで引き受けていた。

(´・ω・`)「お兄ちゃん…。」
「できうる措置は施したが、予後は何とも…。はっきりとした原因も不明。一言で言えば。いわゆる多臓器不全の一歩手前だ。」
軍医長はそう答える。
南慈英自身は昏昏と眠り続けている。
(´・ω・`)(うう…
どうなってしまうんだ…。おにいちゃん目を覚ましてくれよ…。)
その時。脳内に声が響く
彡(゚)(゚)(ドアホが!!ワイに構ってる暇が有ったら自分の仕事をせえ!杉田と坂井さんが直ぐに帰って来るぞ!!日本海軍の空の護りを整備するんが原ちゃんの仕事や!!)
(´・ω・`)(わかった…。わかったよ!!)

艦内通路を駆ける中途で、森下と馳せ違う。
(´・ω・`)「急ぎにつき失礼いたします!!」
「う…うむ!」
森下も何かに気づき、通路を早歩きで…やがて駆け足となる。
そしてCICに戻り、艦長席の前に屹立する。
「森下君…。やるのだな。」
「はっ!長官。今を置いて機はありませぬ!!」

高々と手を掲げる。
そして…

「モードチェェェンジ!コード、トリプルシックス!!!」
大和は電磁推進ブースターを加速する。
そしてバトルシップモード同様、可動式装甲版が張り出す。
ものの2分で、速度70ノットへと轟然と波を蹴り加速する巨艦…。
そして艦首喫水付近には、不思議な物体が張り出す…。



502: 名無しさん@おーぷん 20/09/29(火)22:25:29 ID:drT
今度は何だwwwww



しかし南慈英…(;_:)







503: 俊也 20/09/29(火)23:13:46 ID:cYF
ハルゼー艦隊旗艦モンタナ。
「敵、大和、超高速で接近中!会敵まで20分!」
「来おったか、全艦砲戦用意!!」
交戦予定勢力は、このモンタナとアイオワ級戦艦4隻。
あとは巡洋艦12隻、駆逐艦28隻。

「提督、正規空母残存に護衛空母群の分もかき集めれば、未だ我が方には航空戦力800機強!ここで大和にもう一撃…。」
「いや、駄目だ!!」
ハルゼーはかぶりを振る。
「その800機…いや、機体を失おうが我が合衆国はその数百倍でも悠々と再生産できる。が、実戦を知るパイロットに関してはそうはいかぬ。彼等には再建する機動航空艦隊の中軸になってもらわねばならん!!」
「はっ!!御意!!」
カーニー参謀長は敬礼、残存空母群に後退を命ずる。
(レイよ、いやもうスプルーアンス元帥閣下であったな。お前のおかげで、俺もどうやら猪の頭よりはマシになれたようだ。
これからも我が海軍と俺を見守ってくれ…。」
内心で敬礼するハルゼー。
彼の艦体のピケット駆逐艦群の目前に、遂に大和は現れる。
無論艦砲と魚雷を乱射する大和。
巡洋艦群も猛射を加える。しかし当然の如く、こゆるぎもしない大和。







506: 名無しさん@おーぷん 20/09/30(水)08:19:22 ID:0Gz
むしろ今の三菱は日本の害悪だろ
自衛隊に未完成品売りつけてアップデートする度にお金が入る 

今は何やらかして、ブランドイメージ多少傷つこうが、防衛費という規格外のお客様がいるんやで

507: 名無しさん@おーぷん 20/09/30(水)12:31:01 ID:ZnE
>>506
マジかよ今後はスバルに切り替えていきます(旧中島飛行機)



509: 名無しさん@おーぷん 20/09/30(水)15:18:09 ID:47G
あまりに頻発するエラーにより、訓練が止まるから演習の度にメーカーのアドバイザーが付いて来る始末。もちろん滞在費も公費から出る。
果たして有事の際も金さえ払えば付いてくるの?


511: 俊也 20/10/01(木)22:46:24 ID:uMn
>>509
はえ~サンガツ、そこまでとは知らんかった。では本編へ。






止まらず驀進する、「戦艦の王」
「ぐっ、多少はダメージに追い打ちをと思ったが。」
歯ぎしりしつつ、ハルゼーは命令を変更する。
「巡洋艦、駆逐艦は後退!」
後は戦艦計5隻にて戦うのみ。モンタナを中心に、変則的なⅤ字艦列を組む。
奴がこのままバカげたスピードで飛び込んできたら、一斉に十字砲火を浴びせる。


戦艦、大和CIC
「よし、このまま突き進み、最悪モンタナさえ狩れば…」
が、艦体がガクンと揺らぐ。
「こ、こちら機関室ゥ!!電磁推進ブースター、両絃ともバースト!!」
ぐっ…
せめてあと数分、持ってくれれば。
いや過ぎたことはいい、とにかく慣性によりまだ50ノット台後半は出ている、このまま…
!!!
両サイドのアイオワ級4隻が、集中砲火を浴びせてくる。
こちらもスピードが乗っている為、レーダー統制射撃とは言え簡単には直撃は…。
しかし、この時代の砲戦ではまれな、5000を切る距離での射撃…。
流石に3発は命中弾を喰らう。
しかし大和は耐える!
大和CIC、いや乗員一同の想いは一つ。
とにかく、モンタナを!!ハルゼーを!!!
が、無情にも減速…。
それでも十分に速いとは言え、本来の最速の35ノットに…。
「よしいまだ!!なんとか追いすがれる!!距離を詰めろ!!無論わがモンタナもだ!!」
ハルゼーはそう吠える。
ゼロ距離射撃で一気に屠る!!

計五艦の敵戦艦が肉薄してくる。

「前面1番2番主砲!!目標モンタナ!!っッテェ!!!」
森下の号令の下、6門の巨砲が火を噴く。
距離2800、どのみちまともな距離で抜ける装甲ではあるまい。5発が砲塔に直撃する!!

しかし…。

モンタナは平然と前面3基の砲塔で撃ち返してくる…。

!?!?

衝撃に大和は揺れる。これは…かつてない…。
アイオワと同じ40センチクラスでも、弾速が違う!!
「2番砲塔旋回不能!!」
CICに届く悲痛な声。
いかん、主砲という牙をこれ以上もがれては、そもそも本作戦の…。
!!!!!
ひとつ、忘れていた。
「前面副砲レールキャノン!!
敵艦艦橋レーダー部を狙え!!!」
2秒間に1発のペースで、アメリカ海軍にとっては聞きなれぬ異音で放たれる電磁砲弾、数発がモンタナ艦橋上部に命中!!
「射撃管制レーダー使用不能!!」
今度はモンタナのオペレーターが悲鳴を上げる番であった。
「ぐぬぬ」
小賢しい!!ジャップ!!
「手を緩めるな!!主砲至近射撃で囲み殺しにしろ!!。」

が…。

「アパラチア、レーダーに加え艦橋上層が全損!!通信不能!!」
「ミズーリⅡ、艦長以下と連絡取れず!!」
「ネバダⅡ、ウェストヴァージニアⅡも…」
なんてこったい…。
だが…。
上等だ、このモンタナ一隻でステイツの威信をかけ返り討ちにしてくれる!!
仁王立ちするハルゼー。
最大戦速で突入してくる大和…。











512: 名無しさん@おーぷん 20/10/02(金)07:37:46 ID:Wqa
乙。

削り合いwwwwww

513: 名無しさん@おーぷん 20/10/02(金)08:59:44 ID:pQF
地味に有能副砲ニキ






516: 俊也 20/10/03(土)22:34:05 ID:fQG
再度、モンタナは主砲を斉射する。
これで今度こそ大和を無力化…
少なくとも前部第一主砲塔は潰せる!!

モンタナ乗員の誰もがそう思った時。

空中で謎の大爆発。

「何だ!?何が起きた!?」
一応、5発の主砲弾は命中。しかし、肝心の敵主砲塔にはかすりもせず…。命中弾も装甲のハードポイントで悉く弾かれる。

「まさか奴ら、至近からの主砲弾を撃ち落とした!?」
カーニー参謀長が呻く。
「何だと!?」
ハルゼーは目と耳を疑う。

目をこらすと…。
大和の両脇上空にホバリングする2機のF35B改。
「ふいー、当たった。てか当たっちまったぜ…。」
「撃ったワシらにも信じられんな。」
杉田、坂井の両名が放ったのは…
フェニックス。
AIM54空対空ミサイル。令和においてはとうに退役した、F-14トムキャットに本来搭載されていた代物である。
弾道ミサイル迎撃もある程度視野に入れ、マッハ5という超高速を誇る。
それを令和に入りアメリカより買取り急遽改装、F35のシステムとリンクさせ、この離れ業を可能としたのである。
「糞が!奴らを撃ち墜と…。」
「閣下!それどころではありません、大和が依然最大戦速でこちらに突貫!!距離700!!」

か…カミカゼ…!?
「なんだと!?こちらもだが奴らも沈むぞ!?
頭牟田口か!?」
とにもかくにも全力回避。主砲弾装填は間に合わない!
しかし大和の速度機動力の前では…。
「総員耐ショック態勢!!」
マシソン艦長が叫ぶ。
1.3秒後、轟音。
のぐああああああ!!!!?????

しかし、横転してもおかしくないところ、「思ったよりは」衝撃はそこそこ。
(俺の練習生時代、駆逐艦同士でやらかされたことが有るが…それよりも…。)
大和が後進、それと同時にわがモンタナが大きく傾く。
何しやがったッッ!!??

艦橋上部に駆け上がり、大和の艦首付近を見ても…さしたる損傷無し。
一方モンタナは…。
「左舷に破孔!!大きすぎる!被害状況不明!!」
「浸水が止まらない!!隔壁多数損壊…うわああああああ!?」
どういうことなの…。

「衝角だ!!」
カーニーが叫ぶ。
艦首に奴は巨大かつ鋭利で堅牢な突起物を形成し、それでこちらの横腹を…。
「馬鹿な…。一体何時の時代の海戦をしてやがる!」
ハルゼーは叫ぶが、それでこの艦が致命傷を負ったことは逃れようのない現実。
「直撃来まーす!!!」
大和の残り6門の砲が距離800で火を噴き…。うち一発は艦底近くで爆発。

「閣下、退艦をーッ!!!」




*今宵はここまでにて。すいません






517: 名無しさん@おーぷん 20/10/03(土)22:35:35 ID:aBT
あーもうめちゃくちゃだよw

518: 名無しさん@おーぷん 20/10/04(日)07:11:30 ID:3I9
頭牟田口で草

519: 名無しさん@おーぷん 20/10/04(日)08:47:22 ID:Huu
大和さん本来の作戦目的忘れてやしませんかね…。

520: 名無しさん@おーぷん 20/10/04(日)13:13:39 ID:5AG
ツッコミがおいつかねぇwww

521: 名無しさん@おーぷん 20/10/05(月)11:43:00 ID:sJ3
こっからが大変や

523: 名無しさん@おーぷん 20/10/06(火)05:06:25 ID:CsE
>>521
終戦工作やな…







(再開)
モンタナ轟沈、ハルゼー提督行方不明。
新鋭大型空母ミッドウェイ級も、主力正規空母エセックスも沈没か無力化。健在な4割程度の空母群も撤退…。
もはやアメリカ海軍将兵の闘志は萎えていた。
後すべきことと言えば、生存者、負傷者の救助のみ…。

何故だ。

つい先日まで、わが海軍は世界最強を誇り、有力な日本海軍艦隊を9割がた平らげ、敵本土の玄関口沖縄にも上がり込みつつあった筈。勝利は目前だったのだ!

それが、あんな訳も判らないモンスターに…。全てをひっくり返されて…
そのモンスターは、駆逐艦にも迫るスピードで、既に戦場海域から奔り去っていた。
もはや、屈辱と怒りの叫びを上げる気力すら、将兵には残されておらず…。

その時、一つのボートから叫び声。
「提督だ!ハルゼー大将閣下!!」
周囲の水兵たちに電流が走る。
何としても!わが海軍最後の柱だけは!!
頭部を強打し、意識を失っているハルゼー。
しかし収容された重巡インディアナポリスの軍医達の必死の救命により、一命をとりとめる…。


一方、サイパン島第21爆撃集団司令部
「閣下、大丈夫でありましょうか?敵の高度な妨害により、ハルゼー艦隊との連絡がもう二時間取れませぬが?」
なんとなく股間をかばいつつ、参謀の一人が恐る恐る尋ねる。
ルメイは無言で腕組みするのみ。

数分後。

大気を切り裂く金属音、それも幾重に。
!!!!!

「…まさかアレでハルゼーがしくじるとはね。」
ルメイが呟いた次の瞬間。
文字どおり鼓膜を突き破らんばかりの衝撃波、そして超高熱線。
大和の放った、自律推進式長距離砲弾。弾種は当然、燃料気化砲弾…。
最後まで温存していた38発が、それぞれサイパン、テニアン、グアムの各基地に叩き込まれた…。
それは駐機していた日本国民にとっての空の悪魔、超重爆撃機B-29 598機を滅却し、のみならず搭載爆弾や弾薬庫の誘爆
により航空燃料も蒸発させ、そして貴重なパイロット、整備員達を葬り去るに十分すぎるものであった。
要するに各島の基地の基地たりうるものを根こそぎ殲滅したのである…。

80キロ程離れた大和の甲板からも、その轟々たる火柱ははっきり視認できた。
「うわー!!!やったあー!!!」
「ざまあみろ!!死んじまえ!!!」
「くそったれめ!!!おとんとおかんの仇だ!!!」
狂喜乱舞する水兵たち。

「まずは一つ、大任を果たしましたな。」
小沢長官の言葉に、森下は、御意…と頷く。
「しかしまだ一つ、災いの元凶が残っております。」
「うむ…。」

そこまで辿り着いたとて、「出来る」保証は無い。
しかし、やるしかないのだ。
大和は引き続き、東を目指す…。


「…?」
倒壊した司令部建物の瓦礫の中、意識を取り戻すルメイ。
(あたしは生き残った…だけど誰かに庇われてる…。)
!!
ルメイを抱きかかえたまま、気を失っているのは…。
ルメイに股間を少し掴まれた青年参謀であった。
「ちょ…アンタ、しっかりしなさいよ!」
数分後、目を開く参謀。
「し…司令官閣下…ご無事で…なにより…。」
「!ちょっとアンタ背中血まみれ…。どうにか…。軍医はどこいったの!?死んじゃった訳!?」
「たた…大した事は…ないであります。」
「大した事あるわよっ!!アンタって本当に馬鹿ねッ!!」
ルメイは軍服を脱ぎ、自分のYシャツを参謀の背中にあてがう。
「ここ…光栄で…あります…。」
「馬鹿よアンタは!死ぬんじゃないわよ!?」
月明かりの下、ルメイは参謀を抱きしめた。





527: 名無しさん@おーぷん 20/10/07(水)06:41:30 ID:oBn
強制ホモイベント

528: 名無しさん@おーぷん 20/10/07(水)09:32:15 ID:JCh
ハルゼーは生き延びてなんとなく安心
しおりを挟む

処理中です...