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第八節 〜遷(うつり)・夜夜中(よるよるなか)〜
096 深い闇に潜んでいる3
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94 95 96 97 は“ひと綴りの物語”です。
領主館に侵入します。
《その3》
傭兵団の団長オッサン。有能です。性格はお茶目です。アレだけど。
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
―――――――――
半分は嘘だなと思った。
貴族や商人が“貸し借り”を反故にする事など鼻紙を捨てるより躊躇しないだろう。そしてそれはオッサンも充分解っていて話していることも。もう彼の“団”は無いのだし。
でもワンチャン、この戦争に有象無象の生き残り傭兵たちを纏め上げ、勝ち、新たな団を立ち上げられたなら或いは。尚且、男爵の反対派閥に取り入れば……。難しいが、それしか無いだろう。だから俺の話に乗ったのだろう。
いや、悪徳令嬢改メ、傲慢冷酷女王《ハナ》様に騙された?
って事にしやろう。ただ残った傭兵共を助けたいなんて口が裂けても言わないだろうから。
兎に角、俺ら有耶無耶にもまだ、ヤレる目はあるってことだ。
でもさ、なんで男爵はわざわざこんな手間を掛けたんだろう。傭兵なんだからきちんと金を払って雇えばよかったのに。こんな豪華な館を拵えるぐらいには裕福だろうに。
「さあな、新興だろ、貴族のルールに疎いのか。ただ金に汚いのか。人殺しが好きなのか。傭兵に恨みがあるのか。もしかしたら最近中央で台頭してきた『革新派』かもな。それだとちょっと厄介かな」
嫌なワードが出てきたな。ヤバいといいながら全然不味そうな顔をしていないのがムカつくが。
「“革新”なんて唱えているヤツは大抵は領民の安寧だとか不正撲滅とか、ギルド不要論なんてのも在ったな。
そんな原理主義的な旗を振って何でも絡んでくる奴らのことだな。要は一度すべてをリセットして、ガチガチに囲んでいる利権やらオイシい話しを全て吐き出させて、改めて自分たちにも寄越せって騒いでる新興共のことだ。奴らは総じて金の話に鼻が利き、何かと難癖をつけて横から掻っ攫おうとする。今どきの新興貴族なんて、そんか事が出来る奴らしか成れねえさ」
なるほど。勉強になる。でもまあ、ここの男爵はあまり上手く出来ない方かもしれないと思った。話しを聞く限り。
◇
よくあるパターンで、少し前の小さなイザコザから遺恨を持った雑魚キャラが主人公に改めて絡んだものの、主役はサッパリ覚えて無くて『なによー』ってなるパターンってあるじゃないですか。その雑魚が僕だったってお話し。
牢屋から順番に出てきた中に例の“冷蔵庫三人組”を見つけて、生きてたのかとチョっと嬉しくなって気楽に肩をたたいてフレンドリーに声を掛けたら「だれだテメー!」って言われた。えっと、ちょっと待って。
「俺様に気安く触んじゃねーよ。変態小僧が!」
あー、確かに絡まれたのはハナだし、痛い目にわせたのもハナとサチだけだったな。僕は……、脇で見てただけだった。
あーなんだ、街で古い知り合いにバッタリと思って声を掛けたら全くの別人であった的な小っ恥ずかしさ? それに変態小僧って……。
あのさ、さっき牢の前で紹介されてていたと思うんだけど……。話しを聞いてて下さい。え、話は聞いてた? ああ、それでもですか。
サチのことは覚えてるようでペコペコ頭下げてるし。理不尽じゃね?
「何を騒いでいるか! 上に聞こえたらどうする!」と、結構デカイ声で間に入ってくるオッサン。
「す、すいやせん。親分」
オッサンにビビリ捲くりな“冷蔵庫三人組”。卑屈なほどに。
事情を察したオッサンの僕を見るニヤニヤ笑いがムカつく。そして小っ恥ずかしくてシオシオになる僕。
少し前。地下の牢獄にたどり着いた時、鼻につく匂いに顔を背けた。饐えた体臭だけではなく、渦巻く怨嗟や敵意のせいで。
危険察知が、奴らが発する蒸した体臭に引っ張られて、久しぶりに匂い方向に極振りした感じ。臭ッ。
そこは七十人が押し込められるには狭すぎて、太っとい鉄格子がはまった石で囲まれた、染みだらけの監獄だった。染みは血液やらの体液が乾き固まった名残だ。奴らは格子に隙間なく張り付き、眼だけをギラつかせ此方を見ていた。
表れたのが衛兵ではなく、オッサン、正しくは『名もなき傭兵団』団長、“重旋風のベルディ”だとわかった瞬間に怨嗟や敵意の気が霧散し、その場で膝をついた。やっぱり体臭はキツイままだったけど。
「団長!」
「黙れ、上に聞こえる」と割とでかい声で怒鳴ると、
「待たせたな野郎ども、仕事の時間だ」
口角の端を盛大に釣り上げ、笑った。
笑い顔なのにとっさに笑っていると察せられなかったのは、余りにもその面相が凶悪すぎたから。欣幸に彩られていることだけはわかったが。
牢の鍵を開けるが、出てきたのは七人だけだった。その間、残された者共は騒ぎもせず事態を見守っているだけだった(スペースも無いんだけど)。相変わらず膝を付き。
七人は生き残ったオッサンの元の部下だったらしい。揃いも揃ってガタイがデカくニヤニヤ笑ってオラオラとオッサンを囲む。パッと見はソノ筋の人達に囲まれた哀れな中年サラリーマンの図だが、実際は飼い主に嬉しくて纏わりつく子犬だった。
「鬱陶しいぞおまえら。で、どうなんだ、話しはついたのか?」
その中で一際デカく腕周りと胸筋がッパない女性? が代表して答える。ガラガラ声で。
「へい、滞り無く」
「よし、これより上の男爵領兵共を強襲する。室内戦が主だ、武器は短い物にしろ。無ければこの小僧が(僕を指差し)短槍を出してくれる」
「って、なんで団長は一人だけ“大剣”を背負ってんだよ。ずるいぞ」
「俺はいいんだよ」
「まあ、大剣を背負ってねー団長はヤッパリいまいちシマってネーからいいんじゃね」
「嫌だね、俺も長くてデカいのがいい」
「好きにしろ、隣の武器庫の鍵は空いている。ただし、失くるなよ。配下には短槍を徹底させろ、戦術が狂う。それとこの小僧(僕を指差し)のもいい出来だぞ。軽くて粘りがある。なにより柄も鉾も“花魁蜘蛛”製の魔槍だ。終わったら呉れるそうだ。コイツは(僕を指差し)、今回の仕事の雇い主でもある(正確には代理)。一緒に行動する。命令には従え。そういう契約だ」
オッサンが牢の中に残った者共に僕をでかい声で紹介している脇で、七人のうち三人が俺に迫る。一人はガラガラ声の“二の腕胸筋はち切れん”ばかりの女性だ。因みに胸筋は筋肉で脂肪ではない。一切。
その二の腕胸筋女子が「おい、早く出せ」と僕に覆いかぶさるように迫る。マジ怖い。
お喜び下さい。私め、とうとう自ら魔法の鞄の開発に成功いたしました。嬉しい。これで替えのパンツが何枚でも持って歩ける。全体流通数が超絶少ないのが難点だが……。
(気を取り直して)凄いの、底無なしなの。何でも入るの。家だって。もう鞄じゃなくて貨物庫と呼んで差し障り無いのではないでしょうか。出入り口も自分の一メートル以内ならどこでもオーケー。難点はその出入り口が直径一メートル円限定なだけ。そして相変わらず“花魁蜘蛛の糸”で繋いでおかないと行方不明になること。
……容量が大きくても結局は鞄と変わらなかった件。
ダブルだと無理だけど、シングルのベットならギリ入る。でも出し入れが非常に重たくて大変だった。想像してほしい。一人でシングルベットの片方だけ持って、階段で二階に運び上げるぐらい。もうヤラナイ。
まあ、軽くて細ければ長いものでもオーケー。槍だって、数珠繋で一本一本取り出して渡していく。お腹の真ん中から。
人間ビックリショーか? って驚かれるかと思ったが、普通に魔法のある世界で気持ち悪がられただけだった。
「キモ!」
「キモいけど、なかなかイイ槍だな。本当に呉れるんだな。ならオレは二本もらうぞ、いいだろう」と二の腕胸筋女子が気に入ってくれたようだ。手にする二本の槍がちょっと長い刺突武器にしか見えない。
「握りがもう少し太いほうが好みだな」
自分の発言がちょっとエロっぽいのに気づいて赤面してモジモジしてた。かわいい。気づかない振りをしよう。
彼女の望み通り、掌から射出した糸で(してるようにルルが見せてくれている)、握りにカスタマイズを施す。今度こそ「人間ビックリショーか?」って驚いてくれた。よしよし、槍一本分とカスタマイズ費用は本当にサービスにしてあげよう。でも本品分は料金からシッカリ差っ引くよ。オッサンの言ったことは嘘だから。タダじゃないよ。
そんな僕らのやり取りを他の幹部たちが自分の装備を身に付けながら伺っている。伺っているのは目の前の二の腕胸筋女子もだけど。
命題はコイツの命令にどこまで従っていいのか。
―――――――――
お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
領主館に侵入します。
《その3》
傭兵団の団長オッサン。有能です。性格はお茶目です。アレだけど。
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
―――――――――
半分は嘘だなと思った。
貴族や商人が“貸し借り”を反故にする事など鼻紙を捨てるより躊躇しないだろう。そしてそれはオッサンも充分解っていて話していることも。もう彼の“団”は無いのだし。
でもワンチャン、この戦争に有象無象の生き残り傭兵たちを纏め上げ、勝ち、新たな団を立ち上げられたなら或いは。尚且、男爵の反対派閥に取り入れば……。難しいが、それしか無いだろう。だから俺の話に乗ったのだろう。
いや、悪徳令嬢改メ、傲慢冷酷女王《ハナ》様に騙された?
って事にしやろう。ただ残った傭兵共を助けたいなんて口が裂けても言わないだろうから。
兎に角、俺ら有耶無耶にもまだ、ヤレる目はあるってことだ。
でもさ、なんで男爵はわざわざこんな手間を掛けたんだろう。傭兵なんだからきちんと金を払って雇えばよかったのに。こんな豪華な館を拵えるぐらいには裕福だろうに。
「さあな、新興だろ、貴族のルールに疎いのか。ただ金に汚いのか。人殺しが好きなのか。傭兵に恨みがあるのか。もしかしたら最近中央で台頭してきた『革新派』かもな。それだとちょっと厄介かな」
嫌なワードが出てきたな。ヤバいといいながら全然不味そうな顔をしていないのがムカつくが。
「“革新”なんて唱えているヤツは大抵は領民の安寧だとか不正撲滅とか、ギルド不要論なんてのも在ったな。
そんな原理主義的な旗を振って何でも絡んでくる奴らのことだな。要は一度すべてをリセットして、ガチガチに囲んでいる利権やらオイシい話しを全て吐き出させて、改めて自分たちにも寄越せって騒いでる新興共のことだ。奴らは総じて金の話に鼻が利き、何かと難癖をつけて横から掻っ攫おうとする。今どきの新興貴族なんて、そんか事が出来る奴らしか成れねえさ」
なるほど。勉強になる。でもまあ、ここの男爵はあまり上手く出来ない方かもしれないと思った。話しを聞く限り。
◇
よくあるパターンで、少し前の小さなイザコザから遺恨を持った雑魚キャラが主人公に改めて絡んだものの、主役はサッパリ覚えて無くて『なによー』ってなるパターンってあるじゃないですか。その雑魚が僕だったってお話し。
牢屋から順番に出てきた中に例の“冷蔵庫三人組”を見つけて、生きてたのかとチョっと嬉しくなって気楽に肩をたたいてフレンドリーに声を掛けたら「だれだテメー!」って言われた。えっと、ちょっと待って。
「俺様に気安く触んじゃねーよ。変態小僧が!」
あー、確かに絡まれたのはハナだし、痛い目にわせたのもハナとサチだけだったな。僕は……、脇で見てただけだった。
あーなんだ、街で古い知り合いにバッタリと思って声を掛けたら全くの別人であった的な小っ恥ずかしさ? それに変態小僧って……。
あのさ、さっき牢の前で紹介されてていたと思うんだけど……。話しを聞いてて下さい。え、話は聞いてた? ああ、それでもですか。
サチのことは覚えてるようでペコペコ頭下げてるし。理不尽じゃね?
「何を騒いでいるか! 上に聞こえたらどうする!」と、結構デカイ声で間に入ってくるオッサン。
「す、すいやせん。親分」
オッサンにビビリ捲くりな“冷蔵庫三人組”。卑屈なほどに。
事情を察したオッサンの僕を見るニヤニヤ笑いがムカつく。そして小っ恥ずかしくてシオシオになる僕。
少し前。地下の牢獄にたどり着いた時、鼻につく匂いに顔を背けた。饐えた体臭だけではなく、渦巻く怨嗟や敵意のせいで。
危険察知が、奴らが発する蒸した体臭に引っ張られて、久しぶりに匂い方向に極振りした感じ。臭ッ。
そこは七十人が押し込められるには狭すぎて、太っとい鉄格子がはまった石で囲まれた、染みだらけの監獄だった。染みは血液やらの体液が乾き固まった名残だ。奴らは格子に隙間なく張り付き、眼だけをギラつかせ此方を見ていた。
表れたのが衛兵ではなく、オッサン、正しくは『名もなき傭兵団』団長、“重旋風のベルディ”だとわかった瞬間に怨嗟や敵意の気が霧散し、その場で膝をついた。やっぱり体臭はキツイままだったけど。
「団長!」
「黙れ、上に聞こえる」と割とでかい声で怒鳴ると、
「待たせたな野郎ども、仕事の時間だ」
口角の端を盛大に釣り上げ、笑った。
笑い顔なのにとっさに笑っていると察せられなかったのは、余りにもその面相が凶悪すぎたから。欣幸に彩られていることだけはわかったが。
牢の鍵を開けるが、出てきたのは七人だけだった。その間、残された者共は騒ぎもせず事態を見守っているだけだった(スペースも無いんだけど)。相変わらず膝を付き。
七人は生き残ったオッサンの元の部下だったらしい。揃いも揃ってガタイがデカくニヤニヤ笑ってオラオラとオッサンを囲む。パッと見はソノ筋の人達に囲まれた哀れな中年サラリーマンの図だが、実際は飼い主に嬉しくて纏わりつく子犬だった。
「鬱陶しいぞおまえら。で、どうなんだ、話しはついたのか?」
その中で一際デカく腕周りと胸筋がッパない女性? が代表して答える。ガラガラ声で。
「へい、滞り無く」
「よし、これより上の男爵領兵共を強襲する。室内戦が主だ、武器は短い物にしろ。無ければこの小僧が(僕を指差し)短槍を出してくれる」
「って、なんで団長は一人だけ“大剣”を背負ってんだよ。ずるいぞ」
「俺はいいんだよ」
「まあ、大剣を背負ってねー団長はヤッパリいまいちシマってネーからいいんじゃね」
「嫌だね、俺も長くてデカいのがいい」
「好きにしろ、隣の武器庫の鍵は空いている。ただし、失くるなよ。配下には短槍を徹底させろ、戦術が狂う。それとこの小僧(僕を指差し)のもいい出来だぞ。軽くて粘りがある。なにより柄も鉾も“花魁蜘蛛”製の魔槍だ。終わったら呉れるそうだ。コイツは(僕を指差し)、今回の仕事の雇い主でもある(正確には代理)。一緒に行動する。命令には従え。そういう契約だ」
オッサンが牢の中に残った者共に僕をでかい声で紹介している脇で、七人のうち三人が俺に迫る。一人はガラガラ声の“二の腕胸筋はち切れん”ばかりの女性だ。因みに胸筋は筋肉で脂肪ではない。一切。
その二の腕胸筋女子が「おい、早く出せ」と僕に覆いかぶさるように迫る。マジ怖い。
お喜び下さい。私め、とうとう自ら魔法の鞄の開発に成功いたしました。嬉しい。これで替えのパンツが何枚でも持って歩ける。全体流通数が超絶少ないのが難点だが……。
(気を取り直して)凄いの、底無なしなの。何でも入るの。家だって。もう鞄じゃなくて貨物庫と呼んで差し障り無いのではないでしょうか。出入り口も自分の一メートル以内ならどこでもオーケー。難点はその出入り口が直径一メートル円限定なだけ。そして相変わらず“花魁蜘蛛の糸”で繋いでおかないと行方不明になること。
……容量が大きくても結局は鞄と変わらなかった件。
ダブルだと無理だけど、シングルのベットならギリ入る。でも出し入れが非常に重たくて大変だった。想像してほしい。一人でシングルベットの片方だけ持って、階段で二階に運び上げるぐらい。もうヤラナイ。
まあ、軽くて細ければ長いものでもオーケー。槍だって、数珠繋で一本一本取り出して渡していく。お腹の真ん中から。
人間ビックリショーか? って驚かれるかと思ったが、普通に魔法のある世界で気持ち悪がられただけだった。
「キモ!」
「キモいけど、なかなかイイ槍だな。本当に呉れるんだな。ならオレは二本もらうぞ、いいだろう」と二の腕胸筋女子が気に入ってくれたようだ。手にする二本の槍がちょっと長い刺突武器にしか見えない。
「握りがもう少し太いほうが好みだな」
自分の発言がちょっとエロっぽいのに気づいて赤面してモジモジしてた。かわいい。気づかない振りをしよう。
彼女の望み通り、掌から射出した糸で(してるようにルルが見せてくれている)、握りにカスタマイズを施す。今度こそ「人間ビックリショーか?」って驚いてくれた。よしよし、槍一本分とカスタマイズ費用は本当にサービスにしてあげよう。でも本品分は料金からシッカリ差っ引くよ。オッサンの言ったことは嘘だから。タダじゃないよ。
そんな僕らのやり取りを他の幹部たちが自分の装備を身に付けながら伺っている。伺っているのは目の前の二の腕胸筋女子もだけど。
命題はコイツの命令にどこまで従っていいのか。
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お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
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