120 / 228
Chap.11 致死猫は箱の中
Chap.11 Sec.5
しおりを挟む
空は相変わらず晴れない。
ほかに為すべきこともなく、射撃トレーニングせざるをえない感じなので、ティアは重い足取りでトレーニングルーム(かつては運動室だったらしい)へと向かった。
ポニーテールにスポーツウェア。カタチから入るべく格好だけ揃えていったティアであったが、結果からいうとスコアは散々だった。ここまで成長が見られないと、やる気も出ない。しかし、上手くなったらなったで嫌悪感をいだきそうではある。
携帯用の小さなハンドガンを分解して掃除しながら、長く息を吐き出した。この作業もトレーニングの一環だった。こんな野蛮なこと(手作業が多くて文明的じゃないうえに、人を殺すためのトレーニングだなんて……いろんな意味で、ほんとに野蛮だ)に時間を割いているなんて不快だが、このハウスで起きた事を思うと……サクラに不要を訴えることはできない。防衛が要らない世界なんてものは今やどこにも無い。ティアが知らなかっただけで、元から無かったともいえる。不幸によって、人は——いくらでも残酷になれる。
明るい照明の下、勿忘草色の眼をそっと伏せた。近頃は思い出によく囚われる。憂い事があるせいか……。
ふと、トレーニングルームのドア横で赤いライトがつき、目をひかれた。開いたドアから来たのはサクラだった。撫子色の、丈が太ももを覆う程度の短い着物に、鈍色のボトムス。ティアと比較するとトレーニングには適していないように見える。青い眼がティアを捉えた。
「ここでお前と会うのは珍しいな」
「ね。……ノルマが全然クリアできてないっていう通知を無視してたら、ついにセト君からお叱りを受けちゃった。……サクラさんは今月のノルマ?」
「今月は終えているよ。これは自主練だ」
「わぁ。えらい」
棒読みのような薄っぺらい感嘆詞を返してしまった。聞いていたけれど、ほんとうに自分だけノルマを全然こなしていないらしい。
床から収納棚が出現し、サクラはトレーニング用のハンドガンを手に取った。ハンドガンを軽く見回してから、サングラスと形状がそう変わらないAR(もちろんVRも対応している)グラスをかけ、奥の簡易ターゲットに向けて片手のみで試し撃ちし始めた。小型で収まりのよいそれは腕の延長みたいになじんでいる。掃除が終わったティアは手持ちぶさたに眺めていた。
サクラがハンドガンを下ろし、グラスを掛けたままティアを振り返った。
「練習しないのか?」
「ワンセットしたよ」
「ワンセットでクリアか?」
「ううん、ちっとも足りない。セト君には、今日中にワンセットやれって言われただけだから……ひとまずいいかな、と思ってる」
「セトに怒られるだろうね」
「怒られたら、明日の僕にがんばってもらうよ」
サクラはクスリと唇だけで笑った。彼の笑顔は作りもの。どれも表層だけで、心がない。心から笑うことなんてあるのだろうか。不機嫌なときは分かりやすいのだけど。寝起きとか。
青白い横顔を見つめる。サクラはハンドガンの弾を新しく装填した。この弾丸は練習向けで殺傷能力の低い物だが、それでも、怖い。グラス越しにサクラの横目が投げられた。
「射撃の調子はどうだった?」
「……悪いね。手動は手が痛いし、オートは勝手に弾が出て怖いし、最悪」
「慣れれば紅茶を淹れるのと変わらないよ」
「え~? それはさすがに……目的が違いすぎない?」
たとえに納得できず肩をすくめた。サクラはトリガー部分に指を入れた状態で、くるりとハンドガンを回してみせた。
「慣れれば瑣末なことだ——という話だよ。繰り返せば慣れる。最低限の練習はしなさい」
サクラの手のなかで弄ばれるハンドガンは、おもちゃみたいに見える。怒っている響きではないが、小言めいた発言に反発する気持ちが……すこし。ティアは、ハオロンとは別の意味で、怒られ慣れていない。正確には叱られ慣れていない。
「……サクラさんの調子は、どう?」
「どうだろうね。私の練習を見ていくか?」
「射撃じゃなくて……んーと……しいて言うなら、チェスかな?」
「………………」
「クイーンを守るナイト、倒せそう?」
サクラと同類の笑顔で尋ねた。
「複数の駒を思いどおりに動かすのは、難しいよね? サクラさんが望む結果になるかな?」
グラスの奥にある青い眼は、ティアを見ることなく掌中のハンドガンを見ている。独り言のように口を開いた。
「チェスは最初から、先の明瞭なイメージがある。分岐がひとつひとつ消えていくだけだな?」
「?……そう?」
「私の中で、この試みはイメージが不安定だ。細微に捉えて干渉することはできるのに、全体として成り立たない……まるで箱の中の猫だね」
「……ねこ?」
「生きてもいるし、死んでもいる——そんなことは私たちの認識の下では成立しないから、自ずとどちらかに定まるのだろう。あとは観察者の思い込みが、どう作用するか……」
「……ね、はぐらかしてない? 僕、かなり置き去りにされてるんだけど」
「そんなことはないよ。お前は常に介入している」
「……それって、僕のことも利用してるって……認めたのかな?」
「介入は、お前が望んだことではないか?」
「……僕はナイトを倒したくないよ?」
「お前が倒す必要は無い」
「………………」
両手でハンドガンを構えたサクラが、奥のターゲットを撃ち抜いた。動かない的とはいえ、ブレることなく中央に空けられた穴にティアは眉をひそめた。サクラの腕前を知らなかった。どれほど練習すればこうなるのか。
改めて見ると、着物から伸びた腕は引き締まっていて細くはない。青白いだけで勝手に繊細な印象をいだいていたが……相当なトレーニングをこなしているようすが見られた。ノルマなんて、話にならないほど。
「……サクラさんは、なんのためにトレーニングしてるの?」
青い眼の先にあるものが知りたくて、問うた。彼が見つめるものはなんだろう? 彼の心はどこにある?
サクラは、ティアを見ない。
「有事の際、対処できるようにしている」
「……ナイトを倒すため、じゃないよね?」
「私がどう答えようと、お前は私を信じないだろう?」
「そんなことないよ? 否定してくれたら、信じるつもりだよ」
(セト君をどうしたいの?彼の忠義を試してるだけ?)
わざわざ波瀾を起こそうとする、その理由を訊いたところで、教えてはくれないのだろう。わかっていても、渦中に招かれた以上、考えずにはいられなくなっている。セトのことを案じる気持ちも……ある。認めたくないけれど、心配している。けして仲がよいとは思わないが、悪くもない。ハウスに来て孤立していたティアを、彼がずっと気にしてくれていたのも知っている。
彼は——優しい。これは褒め言葉じゃない。
「セト君に……ひどいことは、しないよね……?」
思わず核心を突くための問いがこぼれた。
ティアの心を知ってか知らずか、サクラはグラス越しの青い眼をティアに返した。
「セトをハウスから追い出す。それが私の目的だ。邪魔をするなら——容赦しない」
向かい合った眼は深く、冷えきった色をしている。こんなにも近くで向き合っているというのに、心がすこしも見えてこない。隠された本心は読み解けない。答えをくれたはずなのに、心が読めないせいで、信じられない——それとも、信じたくない?
不安を掻き立てられる。
ティアの望みは、平穏だけだ。怖い思いをしたくない。辛いことや悲しいことも、できる限りなくしたい。このまま死ぬまで変化のない日々でいい。誰かを助けようなんて、身のほど知らずなことは望まない。
何もしない——できないティアは、口を閉ざすしかなかった。
ほかに為すべきこともなく、射撃トレーニングせざるをえない感じなので、ティアは重い足取りでトレーニングルーム(かつては運動室だったらしい)へと向かった。
ポニーテールにスポーツウェア。カタチから入るべく格好だけ揃えていったティアであったが、結果からいうとスコアは散々だった。ここまで成長が見られないと、やる気も出ない。しかし、上手くなったらなったで嫌悪感をいだきそうではある。
携帯用の小さなハンドガンを分解して掃除しながら、長く息を吐き出した。この作業もトレーニングの一環だった。こんな野蛮なこと(手作業が多くて文明的じゃないうえに、人を殺すためのトレーニングだなんて……いろんな意味で、ほんとに野蛮だ)に時間を割いているなんて不快だが、このハウスで起きた事を思うと……サクラに不要を訴えることはできない。防衛が要らない世界なんてものは今やどこにも無い。ティアが知らなかっただけで、元から無かったともいえる。不幸によって、人は——いくらでも残酷になれる。
明るい照明の下、勿忘草色の眼をそっと伏せた。近頃は思い出によく囚われる。憂い事があるせいか……。
ふと、トレーニングルームのドア横で赤いライトがつき、目をひかれた。開いたドアから来たのはサクラだった。撫子色の、丈が太ももを覆う程度の短い着物に、鈍色のボトムス。ティアと比較するとトレーニングには適していないように見える。青い眼がティアを捉えた。
「ここでお前と会うのは珍しいな」
「ね。……ノルマが全然クリアできてないっていう通知を無視してたら、ついにセト君からお叱りを受けちゃった。……サクラさんは今月のノルマ?」
「今月は終えているよ。これは自主練だ」
「わぁ。えらい」
棒読みのような薄っぺらい感嘆詞を返してしまった。聞いていたけれど、ほんとうに自分だけノルマを全然こなしていないらしい。
床から収納棚が出現し、サクラはトレーニング用のハンドガンを手に取った。ハンドガンを軽く見回してから、サングラスと形状がそう変わらないAR(もちろんVRも対応している)グラスをかけ、奥の簡易ターゲットに向けて片手のみで試し撃ちし始めた。小型で収まりのよいそれは腕の延長みたいになじんでいる。掃除が終わったティアは手持ちぶさたに眺めていた。
サクラがハンドガンを下ろし、グラスを掛けたままティアを振り返った。
「練習しないのか?」
「ワンセットしたよ」
「ワンセットでクリアか?」
「ううん、ちっとも足りない。セト君には、今日中にワンセットやれって言われただけだから……ひとまずいいかな、と思ってる」
「セトに怒られるだろうね」
「怒られたら、明日の僕にがんばってもらうよ」
サクラはクスリと唇だけで笑った。彼の笑顔は作りもの。どれも表層だけで、心がない。心から笑うことなんてあるのだろうか。不機嫌なときは分かりやすいのだけど。寝起きとか。
青白い横顔を見つめる。サクラはハンドガンの弾を新しく装填した。この弾丸は練習向けで殺傷能力の低い物だが、それでも、怖い。グラス越しにサクラの横目が投げられた。
「射撃の調子はどうだった?」
「……悪いね。手動は手が痛いし、オートは勝手に弾が出て怖いし、最悪」
「慣れれば紅茶を淹れるのと変わらないよ」
「え~? それはさすがに……目的が違いすぎない?」
たとえに納得できず肩をすくめた。サクラはトリガー部分に指を入れた状態で、くるりとハンドガンを回してみせた。
「慣れれば瑣末なことだ——という話だよ。繰り返せば慣れる。最低限の練習はしなさい」
サクラの手のなかで弄ばれるハンドガンは、おもちゃみたいに見える。怒っている響きではないが、小言めいた発言に反発する気持ちが……すこし。ティアは、ハオロンとは別の意味で、怒られ慣れていない。正確には叱られ慣れていない。
「……サクラさんの調子は、どう?」
「どうだろうね。私の練習を見ていくか?」
「射撃じゃなくて……んーと……しいて言うなら、チェスかな?」
「………………」
「クイーンを守るナイト、倒せそう?」
サクラと同類の笑顔で尋ねた。
「複数の駒を思いどおりに動かすのは、難しいよね? サクラさんが望む結果になるかな?」
グラスの奥にある青い眼は、ティアを見ることなく掌中のハンドガンを見ている。独り言のように口を開いた。
「チェスは最初から、先の明瞭なイメージがある。分岐がひとつひとつ消えていくだけだな?」
「?……そう?」
「私の中で、この試みはイメージが不安定だ。細微に捉えて干渉することはできるのに、全体として成り立たない……まるで箱の中の猫だね」
「……ねこ?」
「生きてもいるし、死んでもいる——そんなことは私たちの認識の下では成立しないから、自ずとどちらかに定まるのだろう。あとは観察者の思い込みが、どう作用するか……」
「……ね、はぐらかしてない? 僕、かなり置き去りにされてるんだけど」
「そんなことはないよ。お前は常に介入している」
「……それって、僕のことも利用してるって……認めたのかな?」
「介入は、お前が望んだことではないか?」
「……僕はナイトを倒したくないよ?」
「お前が倒す必要は無い」
「………………」
両手でハンドガンを構えたサクラが、奥のターゲットを撃ち抜いた。動かない的とはいえ、ブレることなく中央に空けられた穴にティアは眉をひそめた。サクラの腕前を知らなかった。どれほど練習すればこうなるのか。
改めて見ると、着物から伸びた腕は引き締まっていて細くはない。青白いだけで勝手に繊細な印象をいだいていたが……相当なトレーニングをこなしているようすが見られた。ノルマなんて、話にならないほど。
「……サクラさんは、なんのためにトレーニングしてるの?」
青い眼の先にあるものが知りたくて、問うた。彼が見つめるものはなんだろう? 彼の心はどこにある?
サクラは、ティアを見ない。
「有事の際、対処できるようにしている」
「……ナイトを倒すため、じゃないよね?」
「私がどう答えようと、お前は私を信じないだろう?」
「そんなことないよ? 否定してくれたら、信じるつもりだよ」
(セト君をどうしたいの?彼の忠義を試してるだけ?)
わざわざ波瀾を起こそうとする、その理由を訊いたところで、教えてはくれないのだろう。わかっていても、渦中に招かれた以上、考えずにはいられなくなっている。セトのことを案じる気持ちも……ある。認めたくないけれど、心配している。けして仲がよいとは思わないが、悪くもない。ハウスに来て孤立していたティアを、彼がずっと気にしてくれていたのも知っている。
彼は——優しい。これは褒め言葉じゃない。
「セト君に……ひどいことは、しないよね……?」
思わず核心を突くための問いがこぼれた。
ティアの心を知ってか知らずか、サクラはグラス越しの青い眼をティアに返した。
「セトをハウスから追い出す。それが私の目的だ。邪魔をするなら——容赦しない」
向かい合った眼は深く、冷えきった色をしている。こんなにも近くで向き合っているというのに、心がすこしも見えてこない。隠された本心は読み解けない。答えをくれたはずなのに、心が読めないせいで、信じられない——それとも、信じたくない?
不安を掻き立てられる。
ティアの望みは、平穏だけだ。怖い思いをしたくない。辛いことや悲しいことも、できる限りなくしたい。このまま死ぬまで変化のない日々でいい。誰かを助けようなんて、身のほど知らずなことは望まない。
何もしない——できないティアは、口を閉ざすしかなかった。
30
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
春の雨はあたたかいー家出JKがオッサンの嫁になって女子大生になるまでのお話
登夢
恋愛
春の雨の夜に出会った訳あり家出JKと真面目な独身サラリーマンの1年間の同居生活を綴ったラブストーリーです。私は家出JKで春の雨の日の夜に駅前にいたところオッサンに拾われて家に連れ帰ってもらった。家出の訳を聞いたオッサンは、自分と同じに境遇に同情して私を同居させてくれた。同居の代わりに私は家事を引き受けることにしたが、真面目なオッサンは私を抱こうとしなかった。18歳になったときオッサンにプロポーズされる。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
籠の鳥〜見えない鎖に囚われて✿❦二人の愛から…逃れられない。
クラゲ散歩
恋愛
私。ユリアナ=オリーブ(17)は、自然豊かなオータム国にあるグローパー学院に在籍している。
3年生になって一ヶ月が経ったある日。学院長に呼ばれた。技術と魔術の発展しているフォール国にある。姉妹校のカイト学院に。同じクラスで3年生の男子3名と女子3名(私を含め)。計6名で、半年の交換留学をする事になった。
ユリアナは、気楽な気持ちで留学をしたのだが…まさか学院で…あの二人に会うなんて。これは…仕組まれていたの?幼い頃の記憶。
「早く。早く。逃げなきゃ。誰か〜私を…ここから…。」
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる