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後日談(1)
(聞き手・バルマン波多野)
波多野:で、正味どうでした?
広瀬:は?
波多野:いや、北澤と寝てみて実際、どうやったんかなって。
広瀬:もう最悪だったね。
波多野:え、ほんまですか?
広瀬:あんな気持ち悪い経験は初めてだった。
波多野:え、北澤って別に、そんな変な性癖とかないですよね?
広瀬:そういう意味じゃなくて。あいつ、俺の好奇心だけじゃなく嫉妬心まで、完全に見透かしてて。
波多野:あ、それって主導権握られて翻弄されたっていう?
広瀬:マジでそれだよ。あいつ俺のこといいだけ煽って、好き放題やりやがった。
波多野:っていうかそれ、嫌でも途中で気づくやつでしょ?
広瀬:終わってからシャワー浴びてる時に、これ俺が遊ばれて終わったなって気づいたんだけど。ベッドルーム戻ったら、あいつもう帰った後で。
波多野:うわ、最悪ですやん。それ確実に、解って逃げてるやつですよ。
広瀬:だから次の日、問い詰めたんだよ。そしたら北澤、しれっと笑って。「お前はすぐ我に返って怒ってくるだろうと思ったからさ、シャワーしてる間に逃げた」って。
波多野:それ正直に言ってまうんが、私からしたら北澤の憎めんとこなんやけど。広瀬さん、そこでキレんかったんですか?
広瀬:もう、こいつに何かまともな反応を期待した俺が馬鹿だった、と思って。北澤に対しては腹を立てるだけエネルギーの無駄だって、俺とっくに気づいてたはずなんだよ。それこそ何年も前に呪い殺す勢いで腹立てて、自分の怒りに翻弄されて疲弊しきったの、忘れたわけじゃなかったのに。だから、北澤なんかの手口に今更あっさり乗せられた自分に嫌気が差したっていうか、結局は俺がまだまだ人間として未熟なんだって。
波多野:いやそれは大人すぎるで。自分一人で呑み込みすぎやわ。
広瀬:そのうえ、俺は広瀬とやれて楽しかったよ、気が向いたらまた、って言われて。何が「また」だよ、二度目なんか絶対ないからな、って。
波多野:え、でもそれってほんま珍しいですよ、北澤が「また」って言うの。
広瀬:それ俺、一切嬉しくないから。しかも良く考えたら、北澤的には俺が最終的に自己嫌悪に行き着くことまで、最初から織り込み済みだったんじゃないかって。
波多野:あー、それはほんま、間違いなくそうやと思います。
広瀬:最悪だよ、ほんと。
波多野:なんていうか、まあ、お疲れ様でした。
波多野:で、正味どうでした?
広瀬:は?
波多野:いや、北澤と寝てみて実際、どうやったんかなって。
広瀬:もう最悪だったね。
波多野:え、ほんまですか?
広瀬:あんな気持ち悪い経験は初めてだった。
波多野:え、北澤って別に、そんな変な性癖とかないですよね?
広瀬:そういう意味じゃなくて。あいつ、俺の好奇心だけじゃなく嫉妬心まで、完全に見透かしてて。
波多野:あ、それって主導権握られて翻弄されたっていう?
広瀬:マジでそれだよ。あいつ俺のこといいだけ煽って、好き放題やりやがった。
波多野:っていうかそれ、嫌でも途中で気づくやつでしょ?
広瀬:終わってからシャワー浴びてる時に、これ俺が遊ばれて終わったなって気づいたんだけど。ベッドルーム戻ったら、あいつもう帰った後で。
波多野:うわ、最悪ですやん。それ確実に、解って逃げてるやつですよ。
広瀬:だから次の日、問い詰めたんだよ。そしたら北澤、しれっと笑って。「お前はすぐ我に返って怒ってくるだろうと思ったからさ、シャワーしてる間に逃げた」って。
波多野:それ正直に言ってまうんが、私からしたら北澤の憎めんとこなんやけど。広瀬さん、そこでキレんかったんですか?
広瀬:もう、こいつに何かまともな反応を期待した俺が馬鹿だった、と思って。北澤に対しては腹を立てるだけエネルギーの無駄だって、俺とっくに気づいてたはずなんだよ。それこそ何年も前に呪い殺す勢いで腹立てて、自分の怒りに翻弄されて疲弊しきったの、忘れたわけじゃなかったのに。だから、北澤なんかの手口に今更あっさり乗せられた自分に嫌気が差したっていうか、結局は俺がまだまだ人間として未熟なんだって。
波多野:いやそれは大人すぎるで。自分一人で呑み込みすぎやわ。
広瀬:そのうえ、俺は広瀬とやれて楽しかったよ、気が向いたらまた、って言われて。何が「また」だよ、二度目なんか絶対ないからな、って。
波多野:え、でもそれってほんま珍しいですよ、北澤が「また」って言うの。
広瀬:それ俺、一切嬉しくないから。しかも良く考えたら、北澤的には俺が最終的に自己嫌悪に行き着くことまで、最初から織り込み済みだったんじゃないかって。
波多野:あー、それはほんま、間違いなくそうやと思います。
広瀬:最悪だよ、ほんと。
波多野:なんていうか、まあ、お疲れ様でした。
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