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火に渦巻くは歴史の咎
ep.70 私はいつもそばにいます
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「この借りは大きいぞ。ネフライ」
センリはそう言って手にしたユザンの心臓に魔術的な腐敗処理を施して現在の状態を維持した。血液を保存するために使う硝子の円筒が手もとになかったからだ。
人の心臓を鷲掴みにしたセンリが歩み寄ってくる。彼をよく知るエスカは安全な足場を選んで自ら迎えにいったが、アルテとサンパツはその邪神を連想させる様子に恐怖が先行して戸惑っていた。
「センリさん、それは……」
「やつの心臓だ。あとで血液を取り出す」
「……なるほど。そうなんですね」
旅慣れてきたとはいえ剥き出しの心臓を目の当たりにする機会はそうそうない。気色が悪くてエスカはできるだけそこから目を背けていた。
センリは静かに目を閉じて精神を集中した。馴染みある魔力の流れを辿っていく。南から北へ。その外れに彼らはいた。目を開けて息を吐く。
「……向こうも終わったか」
「ルキさんたちのほうですか……?」
察しのいいエスカが尋ねると、それに反応してアルテが声を張り上げた。
「セッ、セレネはどうなったの……!?」
「無事だ。強運の馬鹿と一緒に物陰で待機している」
「なあ、勝ったんだよな……?」
サンパツが素直な疑問をぶつける。するとセンリは「ああ」と答えたあとに、
「だが、ルキは逝った。抱え続けたその使命を全うして」
黒焦げで汚泥の中に横たわる男の最後を見て、心の内に弔いの言葉を捧げた。絶望の淵に追いやられても運命に抗った勇ましき者へ。
地鳴りが聞こえる。神殿の跡地のほうから。
「な、なにっ……?」
アルテの全身が輝き始める。追ってサンパツもほのかに光りだす。
全員が音の鳴るほうを見やった時、跡地の真下から巨大な何かが地面を突き破った。瘴気交じりの厚い暗雲さえも突き抜けて吹き飛ばした。
地上に差す日の光。見上げる者の額に落ちた温かい雫は、目の前で豪快に立ち昇る温泉の柱からもたらされたものだった。
「そこが水脈の要だったわけか」
ユザンの一族はこの要点の上に神殿を建て瘴気の卵で塞いでいた。卵の中の魔物は水脈を通じて街に繰りだしては人々から密かに魔力を集めていたのだ。
遠くからも豪快な音がして振り向くと、街中の至るところから温泉が空高く噴きだしていた。
降り注ぐ温水が街から魔の気配を消していく。煮えたぎっていた溶岩は白い蒸気を上げながら冷え固まり、立ち込めていた暗雲も青い空の中に溶けていった。
「えっ?」
突然声を漏らして虚空を見上げるアルテ。
「どうしたんですか?」エスカが問うと、
「誰かが『この時をどれほど待ち侘びたでしょう』って」
アルテは聞こえた声をそのまま伝えた。
「誰なんですか、それは……?」
「分からない。けど、ずっと昔から私のそばにいたような気がする」
アルテは胸の辺りに手を当てる。
「巫女に語りかけているのさ。本物の火の神が」
センリが言った。一同が一斉に振り向く。
「え、待って。じゃあ私が火の巫女ってこと……?」
「みなが信仰していたのは偽りの神だった。となれば、その巫女も偽りだったということになる。本物の巫女もおそらく時代ごとに存在していた。ただ力が弱まりすぎて声が届かなかったんだろう」
「……マリーレ様」
先代やそれ以前の犠牲になった偽りの巫女たち。彼女たちの無念を思ってアルテは胸が苦しくなった。今頃セレネも空を見て同じ思いをしていることだろう。
『ささやかながら祝祭にひと時の興を』
アルテの脳裏に響いた声。そのあとで空の景色が変わった。
街中で噴きだす温泉の柱から水でできた物体が次々と飛びだした。それは人や動物の形であったり、祭事行列に使われる飾り物であったりと実に様々。
俯き気味に怯えていた民はだんだん鮮やかに飾られる空を見て自然に笑みをこぼした。
降り注ぐ温水の雨の中、センリたちもその景色を瞬きもせずに眺めていた。遠くでセレネも目を覚ましたクロハもただじっと描かれてゆくその美しさを見つめていた。
『人が、歌うなら私もともに歌いましょう。踊るならともに踊りましょう。演じるならともに演じましょう。祈るならともに祈りましょう。私はいつもそばにいます。どうかそのことを忘れないで』
###
一夜明けて謁見の間に招かれたアガスティアの面々、加えてサンパツ。センリはいつも通り。エスカは疲れた様子で小さなあくびを誤魔化して。クロハはまだ少しだけ痛む横腹を気にしている。サンパツは相変わらず緊張気味に目を泳がせている。
相手側には国王、アルテにセレネ。そして感謝祭に合わせて帰還した王妃がいた。
「……うむ。その、昨晩はよく眠れたかな」
気が咎めて言葉に詰まる国王。見かねた王妃が前に出て、
「私が代わりにお話します」
男勝りの凛々しい瞳を一行に向けた。
「言葉で片づけるにはあまりに大きな話ですが、まずはこの国を代表してあなた方に心よりの深い感謝を申し上げます。かの者たちの悪しき計画に気づかなかった私どもの不遜を恥じるとともに、為した数々の無礼をどうかお許しください」
王妃が深々と頭を下げると、国王は玉座から滑り降りて額を床につけた。
「本当にすまなかった……!」
ずっと信じていた大いなる災いをまさかお膝元で代々飼っていたとは夢にも思わなかったようでその衝撃は計り知れなかった。
顔を上げた王妃が話を続ける。
「娘の役目も病も結局は作り話。これほど口惜しいことはありません。ですが明日からは再び家族として生きられます。その喜びを噛み締めましょう」
「良かったです、本当に。みなさんが解放されて。陛下もどうかお顔を上げてください」
国王がゆっくりとその痩せこけた面を上げる。エスカが無垢な笑みを向けると精悍な王妃も思わず顔が綻んだ。
「壊れた街はすぐに直るでしょう。民の生活も時が経てば元通りに。しかし不幸にも散った多くの命は返ってきません。歴史に空いた大きな溝も塞がるまでには長い時間を要するでしょう。それでもイグニアは立ち直ります。粉骨砕身、火の意志で事に当たり、たとえ倒れてもその体を温泉で癒して再び立ち上がります」
さながら女王のような喋り口調で堂々と対応する王妃の姿から日頃の力関係が窺えた。
「エスカ王女。この件でアガスティアには大きな借りができました。今すぐにお返しできるものは多くないと存じますが、もし私方にできることがあれば何なりとおっしゃってください」
「イグニアとアガスティア。友好国としての強固な繋がりを。世界が再び魔の脅威に晒されようとしている今だからこそ」
「それは今回の件でいたく痛感しました。アガスティアとイグニアの友好関係はこれよりますます強固なものとなるでしょう。そこへ来たる明るい未来を願っています」
王妃はエスカに微笑みを投げて、今度は他の面々に意識を向けた。
「際して他のみなにも褒美を遣わします。まずはそこのあなた。申してみなさい」
「は、はい」返事で声が裏返るサンパツ。けれど取り直して、
「お、俺はその……西地区のみんながこの国の人たちと同じような扱いを受けられるようにしてほしい、というか。べ、別に他より待遇を良くしてほしいってことじゃなくて、ただちゃんとみんなが元気に暮らしていけたらなあって……」
たどたどしくも言いたいことはしっかりと伝えた。
「分かりました。その一件は私たちが責任を持って対処します。時間は少しかかるでしょうが、必ず。ここに約束します」
「あ、ありがとうございます……!」
サンパツは笑顔を見せて何度も何度もお辞儀をしていた。
「して次は、そこのあなた」
王妃が次に視線を向けたのはクロハ。
「我か。そうであるな……。服に、宝飾に、馳走に、ほしいものはたくさんある。が、そういう俗物は野暮であろう。……ともに戦ったルキという男をどうかきちんと弔ってやってほしい。できることなら、この国の民がその名を忘れないような場所に」
クロハは我欲を制して今は亡きルキへの良き計らいを申し出た。あの時、目にした男の無残な姿が今でもまぶたの裏に焼きついている。
愛した女のために最期まで戦った結果がこれなのかと。それでも満足していそうな彼に対してはどうしても敬意を表さざるを得なかった。
「いいでしょう。これから建てる慰霊碑のすぐそばに彼を弔う特別な石碑を、必ず」
「感謝する」
クロハはしおらしく一礼して一歩下がった。
「そしておそらくは最大の功労者。勇者の末裔のあなたにも」
王妃が最後に顔を向けたのはセンリ。国王は膝立ちのまま彼がどんなことを言い出すのか見守っている。自分に矛先が向く覚悟の上で。
当の本人は誰もが思うよりもずっと落ち着いた様子で静かに口を開いた。
「俺が望むのは……」
センリはそう言って手にしたユザンの心臓に魔術的な腐敗処理を施して現在の状態を維持した。血液を保存するために使う硝子の円筒が手もとになかったからだ。
人の心臓を鷲掴みにしたセンリが歩み寄ってくる。彼をよく知るエスカは安全な足場を選んで自ら迎えにいったが、アルテとサンパツはその邪神を連想させる様子に恐怖が先行して戸惑っていた。
「センリさん、それは……」
「やつの心臓だ。あとで血液を取り出す」
「……なるほど。そうなんですね」
旅慣れてきたとはいえ剥き出しの心臓を目の当たりにする機会はそうそうない。気色が悪くてエスカはできるだけそこから目を背けていた。
センリは静かに目を閉じて精神を集中した。馴染みある魔力の流れを辿っていく。南から北へ。その外れに彼らはいた。目を開けて息を吐く。
「……向こうも終わったか」
「ルキさんたちのほうですか……?」
察しのいいエスカが尋ねると、それに反応してアルテが声を張り上げた。
「セッ、セレネはどうなったの……!?」
「無事だ。強運の馬鹿と一緒に物陰で待機している」
「なあ、勝ったんだよな……?」
サンパツが素直な疑問をぶつける。するとセンリは「ああ」と答えたあとに、
「だが、ルキは逝った。抱え続けたその使命を全うして」
黒焦げで汚泥の中に横たわる男の最後を見て、心の内に弔いの言葉を捧げた。絶望の淵に追いやられても運命に抗った勇ましき者へ。
地鳴りが聞こえる。神殿の跡地のほうから。
「な、なにっ……?」
アルテの全身が輝き始める。追ってサンパツもほのかに光りだす。
全員が音の鳴るほうを見やった時、跡地の真下から巨大な何かが地面を突き破った。瘴気交じりの厚い暗雲さえも突き抜けて吹き飛ばした。
地上に差す日の光。見上げる者の額に落ちた温かい雫は、目の前で豪快に立ち昇る温泉の柱からもたらされたものだった。
「そこが水脈の要だったわけか」
ユザンの一族はこの要点の上に神殿を建て瘴気の卵で塞いでいた。卵の中の魔物は水脈を通じて街に繰りだしては人々から密かに魔力を集めていたのだ。
遠くからも豪快な音がして振り向くと、街中の至るところから温泉が空高く噴きだしていた。
降り注ぐ温水が街から魔の気配を消していく。煮えたぎっていた溶岩は白い蒸気を上げながら冷え固まり、立ち込めていた暗雲も青い空の中に溶けていった。
「えっ?」
突然声を漏らして虚空を見上げるアルテ。
「どうしたんですか?」エスカが問うと、
「誰かが『この時をどれほど待ち侘びたでしょう』って」
アルテは聞こえた声をそのまま伝えた。
「誰なんですか、それは……?」
「分からない。けど、ずっと昔から私のそばにいたような気がする」
アルテは胸の辺りに手を当てる。
「巫女に語りかけているのさ。本物の火の神が」
センリが言った。一同が一斉に振り向く。
「え、待って。じゃあ私が火の巫女ってこと……?」
「みなが信仰していたのは偽りの神だった。となれば、その巫女も偽りだったということになる。本物の巫女もおそらく時代ごとに存在していた。ただ力が弱まりすぎて声が届かなかったんだろう」
「……マリーレ様」
先代やそれ以前の犠牲になった偽りの巫女たち。彼女たちの無念を思ってアルテは胸が苦しくなった。今頃セレネも空を見て同じ思いをしていることだろう。
『ささやかながら祝祭にひと時の興を』
アルテの脳裏に響いた声。そのあとで空の景色が変わった。
街中で噴きだす温泉の柱から水でできた物体が次々と飛びだした。それは人や動物の形であったり、祭事行列に使われる飾り物であったりと実に様々。
俯き気味に怯えていた民はだんだん鮮やかに飾られる空を見て自然に笑みをこぼした。
降り注ぐ温水の雨の中、センリたちもその景色を瞬きもせずに眺めていた。遠くでセレネも目を覚ましたクロハもただじっと描かれてゆくその美しさを見つめていた。
『人が、歌うなら私もともに歌いましょう。踊るならともに踊りましょう。演じるならともに演じましょう。祈るならともに祈りましょう。私はいつもそばにいます。どうかそのことを忘れないで』
###
一夜明けて謁見の間に招かれたアガスティアの面々、加えてサンパツ。センリはいつも通り。エスカは疲れた様子で小さなあくびを誤魔化して。クロハはまだ少しだけ痛む横腹を気にしている。サンパツは相変わらず緊張気味に目を泳がせている。
相手側には国王、アルテにセレネ。そして感謝祭に合わせて帰還した王妃がいた。
「……うむ。その、昨晩はよく眠れたかな」
気が咎めて言葉に詰まる国王。見かねた王妃が前に出て、
「私が代わりにお話します」
男勝りの凛々しい瞳を一行に向けた。
「言葉で片づけるにはあまりに大きな話ですが、まずはこの国を代表してあなた方に心よりの深い感謝を申し上げます。かの者たちの悪しき計画に気づかなかった私どもの不遜を恥じるとともに、為した数々の無礼をどうかお許しください」
王妃が深々と頭を下げると、国王は玉座から滑り降りて額を床につけた。
「本当にすまなかった……!」
ずっと信じていた大いなる災いをまさかお膝元で代々飼っていたとは夢にも思わなかったようでその衝撃は計り知れなかった。
顔を上げた王妃が話を続ける。
「娘の役目も病も結局は作り話。これほど口惜しいことはありません。ですが明日からは再び家族として生きられます。その喜びを噛み締めましょう」
「良かったです、本当に。みなさんが解放されて。陛下もどうかお顔を上げてください」
国王がゆっくりとその痩せこけた面を上げる。エスカが無垢な笑みを向けると精悍な王妃も思わず顔が綻んだ。
「壊れた街はすぐに直るでしょう。民の生活も時が経てば元通りに。しかし不幸にも散った多くの命は返ってきません。歴史に空いた大きな溝も塞がるまでには長い時間を要するでしょう。それでもイグニアは立ち直ります。粉骨砕身、火の意志で事に当たり、たとえ倒れてもその体を温泉で癒して再び立ち上がります」
さながら女王のような喋り口調で堂々と対応する王妃の姿から日頃の力関係が窺えた。
「エスカ王女。この件でアガスティアには大きな借りができました。今すぐにお返しできるものは多くないと存じますが、もし私方にできることがあれば何なりとおっしゃってください」
「イグニアとアガスティア。友好国としての強固な繋がりを。世界が再び魔の脅威に晒されようとしている今だからこそ」
「それは今回の件でいたく痛感しました。アガスティアとイグニアの友好関係はこれよりますます強固なものとなるでしょう。そこへ来たる明るい未来を願っています」
王妃はエスカに微笑みを投げて、今度は他の面々に意識を向けた。
「際して他のみなにも褒美を遣わします。まずはそこのあなた。申してみなさい」
「は、はい」返事で声が裏返るサンパツ。けれど取り直して、
「お、俺はその……西地区のみんながこの国の人たちと同じような扱いを受けられるようにしてほしい、というか。べ、別に他より待遇を良くしてほしいってことじゃなくて、ただちゃんとみんなが元気に暮らしていけたらなあって……」
たどたどしくも言いたいことはしっかりと伝えた。
「分かりました。その一件は私たちが責任を持って対処します。時間は少しかかるでしょうが、必ず。ここに約束します」
「あ、ありがとうございます……!」
サンパツは笑顔を見せて何度も何度もお辞儀をしていた。
「して次は、そこのあなた」
王妃が次に視線を向けたのはクロハ。
「我か。そうであるな……。服に、宝飾に、馳走に、ほしいものはたくさんある。が、そういう俗物は野暮であろう。……ともに戦ったルキという男をどうかきちんと弔ってやってほしい。できることなら、この国の民がその名を忘れないような場所に」
クロハは我欲を制して今は亡きルキへの良き計らいを申し出た。あの時、目にした男の無残な姿が今でもまぶたの裏に焼きついている。
愛した女のために最期まで戦った結果がこれなのかと。それでも満足していそうな彼に対してはどうしても敬意を表さざるを得なかった。
「いいでしょう。これから建てる慰霊碑のすぐそばに彼を弔う特別な石碑を、必ず」
「感謝する」
クロハはしおらしく一礼して一歩下がった。
「そしておそらくは最大の功労者。勇者の末裔のあなたにも」
王妃が最後に顔を向けたのはセンリ。国王は膝立ちのまま彼がどんなことを言い出すのか見守っている。自分に矛先が向く覚悟の上で。
当の本人は誰もが思うよりもずっと落ち着いた様子で静かに口を開いた。
「俺が望むのは……」
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