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勇者と冥王のママは暁を魔王様と
第一章・次代の王9
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「イスラ、おかえりなさい」
「あにうえ、おかえり!」
本殿の広間に行くと、そこにはイスラがいました。
イスラは私とゼロスを見て穏やかに笑んでくれます。
「ただいま、ブレイラ、ゼロス」
「あにうえ~!」
ゼロスが駆け寄ってイスラの足にぎゅっと抱きつきました。
イスラは目を細めてゼロスの頭を撫でると私に向き直ります。
「ブレイラ、変わりないか?」
「はい。あなたも元気そうで何よりです」
そう言いながらもイスラの足先から頭のてっぺんまで確認です。
良かった。特に怪我をしていたり、どこか痛がっていたりする様子はありませんね。
そんな私の視線に気付いたイスラが苦笑しました。
「大丈夫だ、ブレイラ。どこも怪我なんてしていない。それに怪我をするようなヘマもしない」
「……そういいますが、人間界で何もなかったわけじゃありませんよね?」
勇者は人間の王です。イスラ自身は気ままな旅を楽しむつもりで人間界へ行きますが、勇者が放っておかれる筈はありません。人間界に赴けば、その情報は瞬く間に人間界の国々に知れ渡ります。勇者と接触したがる権力者は多く、国王に謁見を望まれることもあるとか。人間の王である勇者は歓待されますが、そのすべてが善意によるものとは限りません。なかには大きなトラブルを抱えている者も、悪意を持って近づく者もいることでしょう。
「……まあ、たしかに。でもちゃんと解決したぞ」
「やっぱり。あなたが無事で良かったです」
「心配するな、俺は強い」
「はい、あなたは強い。でも私があなたを心配するのは当然のことです。イスラ、無事に帰って来てくれて嬉しいですよ。後でお話しを聞かせてくださいね」
安堵とともに笑いかけると、イスラが穏やかに目を細めます。
そして私が両腕に抱いているクロードに目を向けました。
「ブレイラ、その赤ん坊はなんだ?」
「この子はクロードといって、ランディとメルディナの赤ちゃんです。一ヶ月前に生まれたんですよ」
「そうか、それじゃあその子が」
「はい、次代の魔王です。仲良くしてくださいね」
「初めましてだな、クロード。俺はイスラだ」
イスラがクロードを覗き込んで声をかける。
するとクロードも小さな手を伸ばし、「あー」と声をあげました。
「触ってもいいか?」
「ふふふ、握手してあげてください」
そう言うと、イスラが少し緊張した面持ちになりました。
そしてそろそろとクロードの前に手を持っていくと、……ぎゅっ。クロードの小さな手がイスラの指を握りしめました。可愛らしい握手ですね。
イスラが緊張していた顔を和らげて、優しく目を細めます。
「……ゼロスの時を思い出す」
「そうですね。イスラはゼロスが赤ちゃんの時からよく遊んでくれました。クロードとも遊んであげてください」
「ぼくも! ぼくもいっしょにあそべるよ?!」
ゼロスが私の足に抱きついて、自分もと主張します。
大きな瞳で見上げてくる愛らしさに目を細め、いい子いい子と頭を撫でてあげました。
「はい、ゼロスもよろしくお願いしますね」
「うん!」
こうして過ごしていると、ふと広間の扉がノックされます。
「俺だ。入るぞ」
広間に入ってきたのはハウストでした。
イスラが帰ってきた報告を受けて来てくれたのでしょう。
「お疲れ様です。会議は終わったんですか?」
「ああ、さっきな」
出迎えるとハウストが私の腰を抱き寄せ、頬にそっと口付けてくれる。
私もお返しの口付けをすると、彼が満足そうに目を細めました。
そしてハウストは久しぶりに魔界へ帰ってきたイスラに向き直ります。
「イスラ、おかえり」
「ただいま……」
イスラはそう返しながらも少しだけぶっきら棒な口調です。
相変わらずですね。幼い頃はもっと素直に「ただいまー!」と言っていたのですが、今はそういう年頃なのでしょう。
「今から紅茶を淹れます。ハウストも少しはゆっくりできるんですよね?」
「ああ、もちろんだ。夕方から評議会があるが、それまで休憩だ」
「嬉しいです。イスラが帰ってきてくれて久しぶりに揃いましたね」
こうして皆でお茶の時間を楽しめるのは一週間振りです。
さっそく支度を始めようとした私にゼロスが駆け寄ってくる。
「やったー! おやつだ!」
「ゼロスはさっきたくさん食べていたんですから、食べ過ぎてはいけませんよ?」
「えー」
「えー、ではありません。準備ができるまでクロードを見ていてあげてください」
抱いていたクロードを用意してもらった赤ちゃん用のベッドに寝かせます。
ぐずることなくご機嫌な様子にひと安心です。ゼロスもベッドの柵から覗き込んで、「いまからおやつだって。クロードもミルクのむ?」と嬉しそうに話しかけている。それはずっと見ていたくなるような可愛らしい光景ですが、今は紅茶の支度ですね。
丁寧に紅茶を淹れて、テーブルには焼き菓子を並べました。
「支度ができましたよ。どうぞ、召し上がってください」
皆に声をかけて私はクロードの元へ。
せっかくここにいるのですからクロードも一緒です。
クロードを抱いてハウストの隣に座る。正面のソファにイスラとゼロスが座りました。
私はクロードにミルクを飲ませながら旅から帰って来たイスラに話しかける。旅の話しをたくさん聞きたいのです。
「イスラ、人間界はどうでしたか? 今回はどこへ行っていたんですか?」
「西のボルツィオ国にあるピエトリノ遺跡に行って来た。人間界の文明発祥の地の一つだ。古い時代の遺跡や神殿がたくさん残ってたぞ」
「それは素敵な場所へ行ってきましたね。私は行ったことがありませんが、ボルツィオ国の大河の畔に古代文明の遺跡が幾つもあるとか。本で読んだことがあります」
私は人間界出身の人間ですが、ハウストに出会うまで自国を出たことはありませんでした。暮らしていた山と麓の街を往復するばかりの生活で、海すら見たことがなかったくらいです。でも、ピエトリノ遺跡については書物で読んだことがあります。人間界に幾つかある古代文明の一つで、ピエトリノ遺跡にある神殿は今でも信仰を集めているそうです。
「ああ、荘厳な神殿だった。神殿は今も巡礼者と観光客でいっぱいだったぞ」
「賑やかな場所なんですね」
「近くの街に大きな市場があったから、それ目当てもあると思う。いろんな物が売ってたけど観光客には売ってくれない物もあったな」
「そんな物があったんですか」
「ああ、巡礼者以外には売らないらしい」
「そうですか、きっと特別な物なんでしょうね」
「祈りに使うとかなんとか言ってた」
イスラが紅茶を飲みながら旅での出来事を話してくれます。
とても楽しそうなイスラに私も嬉しい気持ちになる。一人旅するイスラに心配と寂しさは拭えませんが、人間界で見聞を広めて成長していく姿が誇らしい。
隣で話しを聞いていたハウストも遺跡に興味を示します。
「随分古い遺跡に行って来たな。そこに何かあったのか?」
「立ち寄った村で偶々巡礼者に会ったんだ。話しを聞いたらちょっと興味がでて観に行ってきた。遺跡には人間界のいろんな国から巡礼者が集まってるみたいだ。魔族や精霊族もいたぞ」
「それは興味深いな。魔界も精霊界も人間界とは断絶状態が長かったが、細々と信仰を続けていた者がいたわけか」
「それもあるけど、ここ数年で一気に信仰者が増えたみたいだ」
「人間界でも魔界や精霊界と親交を結ぶ国が増えてきたから、きっとその所為かもしれんな」
そう言ってハウストが納得したように頷きました。
そう、二年前の冥王戴冠の時に人間界の国々にも号令が渡り、多くの国が混沌としていた冥界に軍隊を派遣してくれました。それ以降、魔界や精霊界と親交を結んだ国もあるのです。もちろん政治的判断が含まれたものでしょうが、そうだとしても人間の私としては喜ばしいことでした。
「あにうえ、おかえり!」
本殿の広間に行くと、そこにはイスラがいました。
イスラは私とゼロスを見て穏やかに笑んでくれます。
「ただいま、ブレイラ、ゼロス」
「あにうえ~!」
ゼロスが駆け寄ってイスラの足にぎゅっと抱きつきました。
イスラは目を細めてゼロスの頭を撫でると私に向き直ります。
「ブレイラ、変わりないか?」
「はい。あなたも元気そうで何よりです」
そう言いながらもイスラの足先から頭のてっぺんまで確認です。
良かった。特に怪我をしていたり、どこか痛がっていたりする様子はありませんね。
そんな私の視線に気付いたイスラが苦笑しました。
「大丈夫だ、ブレイラ。どこも怪我なんてしていない。それに怪我をするようなヘマもしない」
「……そういいますが、人間界で何もなかったわけじゃありませんよね?」
勇者は人間の王です。イスラ自身は気ままな旅を楽しむつもりで人間界へ行きますが、勇者が放っておかれる筈はありません。人間界に赴けば、その情報は瞬く間に人間界の国々に知れ渡ります。勇者と接触したがる権力者は多く、国王に謁見を望まれることもあるとか。人間の王である勇者は歓待されますが、そのすべてが善意によるものとは限りません。なかには大きなトラブルを抱えている者も、悪意を持って近づく者もいることでしょう。
「……まあ、たしかに。でもちゃんと解決したぞ」
「やっぱり。あなたが無事で良かったです」
「心配するな、俺は強い」
「はい、あなたは強い。でも私があなたを心配するのは当然のことです。イスラ、無事に帰って来てくれて嬉しいですよ。後でお話しを聞かせてくださいね」
安堵とともに笑いかけると、イスラが穏やかに目を細めます。
そして私が両腕に抱いているクロードに目を向けました。
「ブレイラ、その赤ん坊はなんだ?」
「この子はクロードといって、ランディとメルディナの赤ちゃんです。一ヶ月前に生まれたんですよ」
「そうか、それじゃあその子が」
「はい、次代の魔王です。仲良くしてくださいね」
「初めましてだな、クロード。俺はイスラだ」
イスラがクロードを覗き込んで声をかける。
するとクロードも小さな手を伸ばし、「あー」と声をあげました。
「触ってもいいか?」
「ふふふ、握手してあげてください」
そう言うと、イスラが少し緊張した面持ちになりました。
そしてそろそろとクロードの前に手を持っていくと、……ぎゅっ。クロードの小さな手がイスラの指を握りしめました。可愛らしい握手ですね。
イスラが緊張していた顔を和らげて、優しく目を細めます。
「……ゼロスの時を思い出す」
「そうですね。イスラはゼロスが赤ちゃんの時からよく遊んでくれました。クロードとも遊んであげてください」
「ぼくも! ぼくもいっしょにあそべるよ?!」
ゼロスが私の足に抱きついて、自分もと主張します。
大きな瞳で見上げてくる愛らしさに目を細め、いい子いい子と頭を撫でてあげました。
「はい、ゼロスもよろしくお願いしますね」
「うん!」
こうして過ごしていると、ふと広間の扉がノックされます。
「俺だ。入るぞ」
広間に入ってきたのはハウストでした。
イスラが帰ってきた報告を受けて来てくれたのでしょう。
「お疲れ様です。会議は終わったんですか?」
「ああ、さっきな」
出迎えるとハウストが私の腰を抱き寄せ、頬にそっと口付けてくれる。
私もお返しの口付けをすると、彼が満足そうに目を細めました。
そしてハウストは久しぶりに魔界へ帰ってきたイスラに向き直ります。
「イスラ、おかえり」
「ただいま……」
イスラはそう返しながらも少しだけぶっきら棒な口調です。
相変わらずですね。幼い頃はもっと素直に「ただいまー!」と言っていたのですが、今はそういう年頃なのでしょう。
「今から紅茶を淹れます。ハウストも少しはゆっくりできるんですよね?」
「ああ、もちろんだ。夕方から評議会があるが、それまで休憩だ」
「嬉しいです。イスラが帰ってきてくれて久しぶりに揃いましたね」
こうして皆でお茶の時間を楽しめるのは一週間振りです。
さっそく支度を始めようとした私にゼロスが駆け寄ってくる。
「やったー! おやつだ!」
「ゼロスはさっきたくさん食べていたんですから、食べ過ぎてはいけませんよ?」
「えー」
「えー、ではありません。準備ができるまでクロードを見ていてあげてください」
抱いていたクロードを用意してもらった赤ちゃん用のベッドに寝かせます。
ぐずることなくご機嫌な様子にひと安心です。ゼロスもベッドの柵から覗き込んで、「いまからおやつだって。クロードもミルクのむ?」と嬉しそうに話しかけている。それはずっと見ていたくなるような可愛らしい光景ですが、今は紅茶の支度ですね。
丁寧に紅茶を淹れて、テーブルには焼き菓子を並べました。
「支度ができましたよ。どうぞ、召し上がってください」
皆に声をかけて私はクロードの元へ。
せっかくここにいるのですからクロードも一緒です。
クロードを抱いてハウストの隣に座る。正面のソファにイスラとゼロスが座りました。
私はクロードにミルクを飲ませながら旅から帰って来たイスラに話しかける。旅の話しをたくさん聞きたいのです。
「イスラ、人間界はどうでしたか? 今回はどこへ行っていたんですか?」
「西のボルツィオ国にあるピエトリノ遺跡に行って来た。人間界の文明発祥の地の一つだ。古い時代の遺跡や神殿がたくさん残ってたぞ」
「それは素敵な場所へ行ってきましたね。私は行ったことがありませんが、ボルツィオ国の大河の畔に古代文明の遺跡が幾つもあるとか。本で読んだことがあります」
私は人間界出身の人間ですが、ハウストに出会うまで自国を出たことはありませんでした。暮らしていた山と麓の街を往復するばかりの生活で、海すら見たことがなかったくらいです。でも、ピエトリノ遺跡については書物で読んだことがあります。人間界に幾つかある古代文明の一つで、ピエトリノ遺跡にある神殿は今でも信仰を集めているそうです。
「ああ、荘厳な神殿だった。神殿は今も巡礼者と観光客でいっぱいだったぞ」
「賑やかな場所なんですね」
「近くの街に大きな市場があったから、それ目当てもあると思う。いろんな物が売ってたけど観光客には売ってくれない物もあったな」
「そんな物があったんですか」
「ああ、巡礼者以外には売らないらしい」
「そうですか、きっと特別な物なんでしょうね」
「祈りに使うとかなんとか言ってた」
イスラが紅茶を飲みながら旅での出来事を話してくれます。
とても楽しそうなイスラに私も嬉しい気持ちになる。一人旅するイスラに心配と寂しさは拭えませんが、人間界で見聞を広めて成長していく姿が誇らしい。
隣で話しを聞いていたハウストも遺跡に興味を示します。
「随分古い遺跡に行って来たな。そこに何かあったのか?」
「立ち寄った村で偶々巡礼者に会ったんだ。話しを聞いたらちょっと興味がでて観に行ってきた。遺跡には人間界のいろんな国から巡礼者が集まってるみたいだ。魔族や精霊族もいたぞ」
「それは興味深いな。魔界も精霊界も人間界とは断絶状態が長かったが、細々と信仰を続けていた者がいたわけか」
「それもあるけど、ここ数年で一気に信仰者が増えたみたいだ」
「人間界でも魔界や精霊界と親交を結ぶ国が増えてきたから、きっとその所為かもしれんな」
そう言ってハウストが納得したように頷きました。
そう、二年前の冥王戴冠の時に人間界の国々にも号令が渡り、多くの国が混沌としていた冥界に軍隊を派遣してくれました。それ以降、魔界や精霊界と親交を結んだ国もあるのです。もちろん政治的判断が含まれたものでしょうが、そうだとしても人間の私としては喜ばしいことでした。
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