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愛の形:長男の場合
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俺がまだ高校生だった頃、親父とお袋が死んだ。
一緒に残された2人の弟を育てるため、俺は高校を中退し、今も世話になっている運送会社で働き始めた。何のスキルもない俺を雇ってくれた社長には、本当に頭が上がらない。
必死で働いて、今年ようやく次男の仁が高校を卒業した。大学に行くよう何度か説得を試みたが、「大学は入りたくなったらいつでも入れるし、今は一馬と一緒に働きたい」と言って聞かず、結局俺と同じ職場で働き始めた。
二馬力になると経済的に安定し、ようやく周りに目を向けることが出来るようになった。仁が初任給の明細を見せてくれた際に2人が発した言葉は、数カ月経った今でもハッキリ覚えている。
「今まで俺たちのために頑張ってくれてありがとう。これからは俺も一緒に頑張るから、一馬は自分の幸せのために生きてね」
「一兄、彼女作りなよ!可愛い子いないの?」
2人を守ることに精一杯で、恋愛のれの字も掠らず生きてきたことを思い出させられた。
接する機会がある女性は職場の同僚くらいで、程々に仲良くビジネスライクな付き合いをしているし、通っていた高校の同級生達とは会うどころか連絡も取っていない。
彼女と言われてもなあ…と思いつつ、仕事の休憩中に考えていると、俺はあることに気づいてしまった。
───仁って、エロくね……?
手の甲で汗を拭う姿、重い荷物を持って荒くなった息遣い、仕事でついた筋肉を見せようと風呂上がりに見せつけてくる素肌……!!
その晩、俺は初めて仁でヌいた……。
グラビア写真もAV女優も、全部仁に見えてしまった。飯を作ってくれるエプロン姿まで、疚しい目で見てしまう。
俺の頭はもうダメかもしれない。彼女なんていらない。仁を抱きたい──それだけで頭がいっぱいだ。弟に性欲を向けるような酷い兄ちゃんでごめんな…。
だが、自覚したものは仕方ない。俺は自分の幸せのために仁を抱く!!
翌日から俺は、夜這いを決行することにした。
一緒に残された2人の弟を育てるため、俺は高校を中退し、今も世話になっている運送会社で働き始めた。何のスキルもない俺を雇ってくれた社長には、本当に頭が上がらない。
必死で働いて、今年ようやく次男の仁が高校を卒業した。大学に行くよう何度か説得を試みたが、「大学は入りたくなったらいつでも入れるし、今は一馬と一緒に働きたい」と言って聞かず、結局俺と同じ職場で働き始めた。
二馬力になると経済的に安定し、ようやく周りに目を向けることが出来るようになった。仁が初任給の明細を見せてくれた際に2人が発した言葉は、数カ月経った今でもハッキリ覚えている。
「今まで俺たちのために頑張ってくれてありがとう。これからは俺も一緒に頑張るから、一馬は自分の幸せのために生きてね」
「一兄、彼女作りなよ!可愛い子いないの?」
2人を守ることに精一杯で、恋愛のれの字も掠らず生きてきたことを思い出させられた。
接する機会がある女性は職場の同僚くらいで、程々に仲良くビジネスライクな付き合いをしているし、通っていた高校の同級生達とは会うどころか連絡も取っていない。
彼女と言われてもなあ…と思いつつ、仕事の休憩中に考えていると、俺はあることに気づいてしまった。
───仁って、エロくね……?
手の甲で汗を拭う姿、重い荷物を持って荒くなった息遣い、仕事でついた筋肉を見せようと風呂上がりに見せつけてくる素肌……!!
その晩、俺は初めて仁でヌいた……。
グラビア写真もAV女優も、全部仁に見えてしまった。飯を作ってくれるエプロン姿まで、疚しい目で見てしまう。
俺の頭はもうダメかもしれない。彼女なんていらない。仁を抱きたい──それだけで頭がいっぱいだ。弟に性欲を向けるような酷い兄ちゃんでごめんな…。
だが、自覚したものは仕方ない。俺は自分の幸せのために仁を抱く!!
翌日から俺は、夜這いを決行することにした。
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