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第10話 救出作戦
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「随分雑な見張りね」
木々が生える茂みから砦の様子を伺う。
目の前に見える砦はどちらかというと見張り台を少々強固にしたようなものだろうか、岩山を背にコの字型に外壁を覆い、二つの角に見張り台を設けたもの。
規模的にも余り大きくもなく、騎士達を駐留させておくような場所でも無い。
将軍の話では外壁には簡易的な足場はあるものの、籠城できるほどの強度はなく、たった一つある扉も少し厚みがあるだけの普通のもの。そして砦の中には二階建ての建物が一軒たっており、兵士達が休める宿舎と地下に牢屋があるだけだという。
当然抜け道や脱出路などは無く、戦略的にもほとんど意味がないんだそうだ。
ここから見える限りだが、二つある見張り台のうち一つは人影は無く、もう一つの見張り台には二人の兵の姿が見える。だが、彼らの視線は外へは向いておらず、壁を背にもたれ掛かりながらおしゃべりに夢中のご様子。いくら戦略的に価値が無いとはいえ見張り役がこの程度なら、誰も居ない方がかえって警戒されていいのではないだろうかと思えてしまう。
「雫、手筈通りお願いするわ」
「分かりました」
私の言葉に頷きながら雫が単身茂みから飛び出す。
足音を殺しながら見張りの兵がいない方の壁際まで素早く移動すると、持っていた鉤爪がついたロープを一気に上へと放り投げた。
カチッと金属の音が響くが見張りの兵は一瞬窓の外を確かめると、すぐに元の体制にもどりおしゃべりを再開した。
「ロジェ、イーヴ、扉が開いたら見張りの兵を矢で射抜いて」
「「畏まりました」」
「クラウスの分隊はここで待機、アドルの分隊は私たちと共に内部へ突入するわ」
「「了解しました」」
最終確認をすませ、扉が開くのを待ち構える。
今頃は外壁からよじ登った雫が内部に潜入し、内側から扉を開けようとしてくれているはずだ。もし気付かれたら騒ぎ大きくなるはずだから、その場合は私の魔法で一気に扉を打ち破り、潜入する手筈となっている。
しばらく扉の様子を伺っていると少しだけ開き、隙間から雫が顔を出して合図をしてきた。
「今よ!」
私の掛け声と共にロジェとイーヴが見張りの兵に向けて矢を射る。それと同時に私たちは門へと駆け出していった。
「敵だ!」
敵兵の一人が私たちに気づき声を上げたが、その時すでに門を越え内部へと突入している。
完全に油断でもしていたのだろう、慌ただしく逃げ惑う兵の中には「武器はどこだ」や「嘘だろ」等といった、正規兵とは信じられない言葉も聞こえて来る。
大半の兵はその場で両手を挙げて幸福の意思をしめすが、それでも必死に抵抗してくる者も中にはおり、その者達を斬り伏せながら建物を制圧する。
作戦が成功したとはいえ、雫が潜入してから一時間も経たずに勝敗が決したのは間違いなく敵の油断から来たものだろう、当然こちらには被害らしい被害もなく戦いが終了した。
私は数名の騎士を連れ、地下にあるという牢屋へとむかう。そこは昼までも薄暗く、壁の上に空気を取り入れるため開けられた小さな窓から差し込み光だけで、他に灯りらしいものは何一つなかった。
(本当にこんなところにセレスティナがいるの?)
彼女の立場なら捕らえられるにてももうちょっと環境のいいところに入れられてもいいはずなのに、これじゃまるで生かしておこうとすら考えられていないようだ。
地下には牢屋が三つ横並びに並んでおり、その中の一番奥の牢から微かに人の気配が感じられる。私は足早に牢屋の前にいくとそこには
「セレスティナ!」
私の声に驚きの顔でこちらを振り向く、間違いなく一年前までよく一緒に遊んでいた彼女がそこにいた。
いつから捕らわれていたのかは知らないが、結構長い間牢に入られれていたのではないだろうか。彼女の姿は服装こそ質の良いものを着ているのだろうが、汚れとシワで汚く見え、表情もどこか窶れているようにすら見える。
「ミレーナ? 貴方がなんでここに?」
「助けに来たのよ、今牢を開けるわ。皆んな鍵をさがして」
「まって」
私が騎士達に鍵を探すよう指示を出すと、セレスティナが突然止めてきた。
「どうしたの?」
「私は貴方に助けられる価値もないわ」
「価値がない?」
「そうよ、私の父は国を裏切り帝国に魂を売り渡したわ。貴方にとって私は父親の仇の娘なのよ、それでも貴方は私を助けようとするの!?」
「助けるわよ、そんなの当たり前じゃない。」
「どうして……どうしてそんな簡単に言えるのよ! 私は父も兄を止めること出来なかった無能者なの、貴方と肩を並べて歩くことすらもう二度と出来ない。私の事を思うなら、せめてここで貴方の槍で死なせて」
何を言うかと思えば死なせてとは。確かに敵に捕まるようなら潔く死を選ぶのも騎士の勤めかもしらない、だけど私たち上に立つものは例え泥水を啜ってでも生き延びなければならない。一時の感情で死を選んではいけないとあの人は教えてくれた。
私は騎士の一人が持ってきてくれた鍵で牢の扉を開き中へと入る。
「……覚悟はいいの?」
「ええ、貴方に殺されるなら本望よ。恨みも憎しみも無いから安心して」
「分かったわ」
そう言って彼女は目をつむり私の前に立ち尽くす。
全く憎んでいないとは正直いえない、もしこの場に叔父の姿があれば後先考えず飛び出していただろう、あの日までは。
私は右手を大きく振りかぶってそのままセレスティナ頬を目掛けて振り抜く。
パチン!
大きな音を立て彼女は自分の頬を押さえながら信じられないといった表情でこちらを向く。
「これで終わりよ、私には貴方を助ける気はあっても殺す気は全くないわ」
「どうして……どうして貴方はそんなに強いのよ……」
「強くなんかないわ、つい先日も大切な人を亡くし……いえ、見つけられなかった事で散々泣き続けていたわ。」
「だったらなぜ、なぜ私を助けてくれるの?」
「約束したから。この戦いを終わらせ、人々に笑顔が戻るためならどんな事もする。例えその道が赤い血に染まっていようが、何人もの仲間の死が積み重なろうがもう振り向かないと決めたのよ。その為には貴方の力だって利用するわ。」
すでに血に染まった私の手には、死んでいった騎士達の思いと願いが込められている。ここで我が身可愛さで逃げていては申し訳が立たない。
「やっぱり貴方は強いわ」
「もし、セレスティナが私の事を強いと思うなら、それはきっとローズさんのおかげ。彼女が今の私まで導いてくれたのよ」
「会ってみたいわね、その人に」
「きっと会えるわ、必ず」
そう、絶対にまた会える。まるで自分に言い聞かせるように私は呟いた。
セレスティナと共に外へと出る。彼女にとっては久に見る日の光ではないだろうか?
「ねぇ、一つだけきかせて。お父様たちの最後はどうだったの?」
彼女はその場にいたとはとても思えないが、父親か兄から最後の話を聞いているのではないかと思い聞いてみた。
「最後は父との一騎打ちで倒れられたそうよ。もっとも侯爵様はお怪我をされていて、それを隠しながら戦っておられたらしいけど」
「……そう、ありがとう」
怪我……あの時私の癒しの魔法がもっと協力だったのなら……いや、今となってはもうどうしようもない。とにかくこの先の事を考えなければいけないのだ。
「ミレーナ、貴方のお母様……クラリス様は生きておられるわ」
「えっ?」
セレスティナが放った一言を、頭が理解するまで時間がかかった。
お母様が生きている?
季節は巡り、間も無く冬を迎えようとしていた。
木々が生える茂みから砦の様子を伺う。
目の前に見える砦はどちらかというと見張り台を少々強固にしたようなものだろうか、岩山を背にコの字型に外壁を覆い、二つの角に見張り台を設けたもの。
規模的にも余り大きくもなく、騎士達を駐留させておくような場所でも無い。
将軍の話では外壁には簡易的な足場はあるものの、籠城できるほどの強度はなく、たった一つある扉も少し厚みがあるだけの普通のもの。そして砦の中には二階建ての建物が一軒たっており、兵士達が休める宿舎と地下に牢屋があるだけだという。
当然抜け道や脱出路などは無く、戦略的にもほとんど意味がないんだそうだ。
ここから見える限りだが、二つある見張り台のうち一つは人影は無く、もう一つの見張り台には二人の兵の姿が見える。だが、彼らの視線は外へは向いておらず、壁を背にもたれ掛かりながらおしゃべりに夢中のご様子。いくら戦略的に価値が無いとはいえ見張り役がこの程度なら、誰も居ない方がかえって警戒されていいのではないだろうかと思えてしまう。
「雫、手筈通りお願いするわ」
「分かりました」
私の言葉に頷きながら雫が単身茂みから飛び出す。
足音を殺しながら見張りの兵がいない方の壁際まで素早く移動すると、持っていた鉤爪がついたロープを一気に上へと放り投げた。
カチッと金属の音が響くが見張りの兵は一瞬窓の外を確かめると、すぐに元の体制にもどりおしゃべりを再開した。
「ロジェ、イーヴ、扉が開いたら見張りの兵を矢で射抜いて」
「「畏まりました」」
「クラウスの分隊はここで待機、アドルの分隊は私たちと共に内部へ突入するわ」
「「了解しました」」
最終確認をすませ、扉が開くのを待ち構える。
今頃は外壁からよじ登った雫が内部に潜入し、内側から扉を開けようとしてくれているはずだ。もし気付かれたら騒ぎ大きくなるはずだから、その場合は私の魔法で一気に扉を打ち破り、潜入する手筈となっている。
しばらく扉の様子を伺っていると少しだけ開き、隙間から雫が顔を出して合図をしてきた。
「今よ!」
私の掛け声と共にロジェとイーヴが見張りの兵に向けて矢を射る。それと同時に私たちは門へと駆け出していった。
「敵だ!」
敵兵の一人が私たちに気づき声を上げたが、その時すでに門を越え内部へと突入している。
完全に油断でもしていたのだろう、慌ただしく逃げ惑う兵の中には「武器はどこだ」や「嘘だろ」等といった、正規兵とは信じられない言葉も聞こえて来る。
大半の兵はその場で両手を挙げて幸福の意思をしめすが、それでも必死に抵抗してくる者も中にはおり、その者達を斬り伏せながら建物を制圧する。
作戦が成功したとはいえ、雫が潜入してから一時間も経たずに勝敗が決したのは間違いなく敵の油断から来たものだろう、当然こちらには被害らしい被害もなく戦いが終了した。
私は数名の騎士を連れ、地下にあるという牢屋へとむかう。そこは昼までも薄暗く、壁の上に空気を取り入れるため開けられた小さな窓から差し込み光だけで、他に灯りらしいものは何一つなかった。
(本当にこんなところにセレスティナがいるの?)
彼女の立場なら捕らえられるにてももうちょっと環境のいいところに入れられてもいいはずなのに、これじゃまるで生かしておこうとすら考えられていないようだ。
地下には牢屋が三つ横並びに並んでおり、その中の一番奥の牢から微かに人の気配が感じられる。私は足早に牢屋の前にいくとそこには
「セレスティナ!」
私の声に驚きの顔でこちらを振り向く、間違いなく一年前までよく一緒に遊んでいた彼女がそこにいた。
いつから捕らわれていたのかは知らないが、結構長い間牢に入られれていたのではないだろうか。彼女の姿は服装こそ質の良いものを着ているのだろうが、汚れとシワで汚く見え、表情もどこか窶れているようにすら見える。
「ミレーナ? 貴方がなんでここに?」
「助けに来たのよ、今牢を開けるわ。皆んな鍵をさがして」
「まって」
私が騎士達に鍵を探すよう指示を出すと、セレスティナが突然止めてきた。
「どうしたの?」
「私は貴方に助けられる価値もないわ」
「価値がない?」
「そうよ、私の父は国を裏切り帝国に魂を売り渡したわ。貴方にとって私は父親の仇の娘なのよ、それでも貴方は私を助けようとするの!?」
「助けるわよ、そんなの当たり前じゃない。」
「どうして……どうしてそんな簡単に言えるのよ! 私は父も兄を止めること出来なかった無能者なの、貴方と肩を並べて歩くことすらもう二度と出来ない。私の事を思うなら、せめてここで貴方の槍で死なせて」
何を言うかと思えば死なせてとは。確かに敵に捕まるようなら潔く死を選ぶのも騎士の勤めかもしらない、だけど私たち上に立つものは例え泥水を啜ってでも生き延びなければならない。一時の感情で死を選んではいけないとあの人は教えてくれた。
私は騎士の一人が持ってきてくれた鍵で牢の扉を開き中へと入る。
「……覚悟はいいの?」
「ええ、貴方に殺されるなら本望よ。恨みも憎しみも無いから安心して」
「分かったわ」
そう言って彼女は目をつむり私の前に立ち尽くす。
全く憎んでいないとは正直いえない、もしこの場に叔父の姿があれば後先考えず飛び出していただろう、あの日までは。
私は右手を大きく振りかぶってそのままセレスティナ頬を目掛けて振り抜く。
パチン!
大きな音を立て彼女は自分の頬を押さえながら信じられないといった表情でこちらを向く。
「これで終わりよ、私には貴方を助ける気はあっても殺す気は全くないわ」
「どうして……どうして貴方はそんなに強いのよ……」
「強くなんかないわ、つい先日も大切な人を亡くし……いえ、見つけられなかった事で散々泣き続けていたわ。」
「だったらなぜ、なぜ私を助けてくれるの?」
「約束したから。この戦いを終わらせ、人々に笑顔が戻るためならどんな事もする。例えその道が赤い血に染まっていようが、何人もの仲間の死が積み重なろうがもう振り向かないと決めたのよ。その為には貴方の力だって利用するわ。」
すでに血に染まった私の手には、死んでいった騎士達の思いと願いが込められている。ここで我が身可愛さで逃げていては申し訳が立たない。
「やっぱり貴方は強いわ」
「もし、セレスティナが私の事を強いと思うなら、それはきっとローズさんのおかげ。彼女が今の私まで導いてくれたのよ」
「会ってみたいわね、その人に」
「きっと会えるわ、必ず」
そう、絶対にまた会える。まるで自分に言い聞かせるように私は呟いた。
セレスティナと共に外へと出る。彼女にとっては久に見る日の光ではないだろうか?
「ねぇ、一つだけきかせて。お父様たちの最後はどうだったの?」
彼女はその場にいたとはとても思えないが、父親か兄から最後の話を聞いているのではないかと思い聞いてみた。
「最後は父との一騎打ちで倒れられたそうよ。もっとも侯爵様はお怪我をされていて、それを隠しながら戦っておられたらしいけど」
「……そう、ありがとう」
怪我……あの時私の癒しの魔法がもっと協力だったのなら……いや、今となってはもうどうしようもない。とにかくこの先の事を考えなければいけないのだ。
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