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桜花爛漫
第19話 未熟な精霊術師(6)
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全員でクリスを見送り、今後の相談も兼ねて再び我が家のソファーへと集まる。
「さっきの話なんだがな、何か隠している事があるだろ?」
駆け引きが得意ではないとはいえ、まさか直球で聞かれるとは思ってもいなかった。
蓮也の言う通り、クリスの前では言えなかった秘密が私には一つ存在している。
「えぇ、あるわよ。でもなんでそう思ったの?」
「お前が友達を苦しませるような言葉を使っていたからな」
「!?」
蓮也が答えた言葉に思わず驚きの表情を示す。
まさかそこから気づかれるとは思ってもみなかった。それも一番近くにいる胡桃ではなく蓮也にだ。
「参ったわね」
どうも私は生まれ育った環境のせいか、自分に好意を寄せてくれる人たちに対して尻込みしてしまうところがあり、嫌われないように自分を良く見せようとか、近づきすぎて自分の嫌な面を見せたくないとか、無意識に防衛本能が働いてしまうところがあるのだ。
今回の件も心のどこかで、クリスに嫌われたらどうしようとか心配していたぐらいだ。
「ご推察の通り、クリスの前で言えなかった秘密が一つだけあるわ」
それは私が初登校を迎えたあの日、クリスと再会した時に一瞬感じた嫌な気配。それ以降、精霊の気配は感じても、あの嫌な気配は感じなかったので、今のいままで気にも留めていなかったのだが、その対象がクリスではなく未夢さんが関わっているとなれば、話は変わってくる。
「お姉さま、それはクリスさんだけには聞かれたくなかった、ということですか?」
「えぇ、蓮也はすでに気づいているんでしょ?」
「まぁな」
流石ね。いや、それだけ私が未熟と言う事なのだろう。
「これはあくまでも私の想像の域を出ないのだけれど、未夢さんが匿っていると思われる精霊は、妖魔になりかけているんじゃないかと思っているわ」
そう、これは私の勝手な思い込み。だけどあの時一瞬感じた気配は恐らく妖気。
ただその力は非常に弱く、今振り返ったとしてもホントに妖気かどうかも分からないほど弱かったのだ。
「だがよ、お前が一瞬でもそう感じたんだろ? 悪いが沙姫が感じたというのなら確実に何かはあるはずだ」
まったく。無条件で私の感覚を信じてくれる事には純粋に嬉しいが、これじゃ自分が未熟なのか、蓮也に認められる存在になっているかが分からないわね。
だけど蓮也の言葉にはどこか自分の力を信じろという、暖かさが感じられる。
「ですが姉さま。先ほどのお話では、精霊が妖魔に変わるのには時間が掛かるとおっしゃっていましたよね?」
「えぇ、精霊が負の感情に侵されて妖魔になるには時間がかかるわ。でもね、私が感じたのは3ヶ月も前の話なのよ」
「3ヶ月……ですか」
「成長した精霊ならいざ知らず、生まれたての精霊だと少し危険だな」
元々生まれたての精霊は、人間の赤ちゃんが持っている意識程度にしか自我をもっていない。
未夢さんが一体どの状態の精霊を拾ったかがわからないので、これ以上の推察は難しいのだが、まだ自我が確立されていない状態ならば、非常に危険な状況だと言えるだろう。
「ただね、不思議な事に私が感じた妖気……、いえ、アレが本当に妖気だったかもわからない程度だったのだけれど、それ以降全く感じなかったよね」
もし頻繁に妖気もどきを感じていたなら、私だって流石に調査していただろうが、それ以降感じなかったのだから、気のせいだったと思い込んだとしても致し方あるまい。
「もしかしてクリスの言う通り、未夢さんが本当は強い意識の持ち主で、私が一瞬感じたという気配だって、一時的にマイナスへと傾いただけという可能性もあるからね」
まるで自分に言い聞かせるよう仮定の話をするも、蓮也は一人険しい顔をし。
「それはどうかな。俺は沙姫達ほど彼女のことには詳しくないが、さっきお前が言っていた内容は俺も感じていたものだ。仮に彼女の側に精霊がいると仮定するなら、妖魔になる可能性があると考えて動いた方がいい」
「……」
これが経験と意識の差、というものなのかしらね。
私はいまでも心のどこかで自分には関係のないと考えていたのかもしれない。
これは正式に術者として働いている人たちの仕事。この先続けていくかも分からない自分には関係ないのだと。
だけど蓮也はきっぱりとこう言ったのだ、精霊術師として未然に防げる事案は、先に潰しておかなければいけないと。一人でも妖魔で苦しむ人を無くさなければいけないんだと。
はぁ、今の私じゃ到底蓮也には勝てないわね。
私は目を覚まされたように今一度気合を入れ直す。
「あぁーもう! クリスだけには任せておけないわ。私達の方でも独自に動くわよ!」
こうなればヤケよ。精霊も助け、クリスに安心させ、未夢さんが一番望む結果に導いてあげるわよ。例えただの偽善だと罵られても、私にはそれを成し得る頼もしい相棒が大勢いるのだから。
「まぁ任せておけ。お前の居場所ぐらい、俺が守ってやるさ」
……もうバカ。なんで急に優しくなるのよ。
この時、私は心の中で大きくなる感情に気づきつつも、無理やり勘違いなのだと心の奥底へと追いやる。
「それでどうする?」
「そうね、まずは未夢さんの側に精霊がいるかを確かめる必要があるわね。できれば居場所まで突き止めればいいのだけれど」
未夢さんの口から術者の話が出たように、彼女は精霊の存在に気づいている可能性が非常に高い。
精霊は自らの意思でその姿を消したり具現化させたり出来るのだが、その気配ともいうべき霊力までは綺麗に消せない。私や蓮也のように、ある程度の実力を有していれば、その気配も漏らさないように出来るのだが、術者の修行すらしていない未夢さんにはまず不可能であろう。
「すると可能性としては自宅に隠している考えるべきだろうな」
「私もそう思うわ」
確か未夢さんのご自宅は都内のマンションだと聞いた事がある。
するとペットの飼育が禁止という可能性も高いため、日中は自分の部屋に隠しているか、精霊自体が姿を透明化しているかのどちらかではないだろうか。
「ご自宅となりますと、難易度は多少低くなりますね」
「そうね、私ならばマンションの近くに行けば気配を探る事が出来るもの」
胡桃に言う通り、美夢さんの住所も調べればすぐにわかるし、私の感知能力ならば自宅の中へ入らずとも、気配を探る事が出来る。
さすがに広範囲の捜索術では制精度は落ちるが、対象の近くまで近づければ間違える事はないだろう。
「まぁそれが定石だろうな」
「精霊の気配は家の外からでも調べられるからいいとして、問題はどうやって彼女から引き離すかね」
精霊が正常な気配なら傍観に徹することもできるのだが、少しでも変化がみられるようなら、すぐにでも彼女から引き離す方法を考えなければいけない。その時果たして彼女がすんなりと精霊を引き渡してくれるかなのだが。
「お姉さま、引き離すんじゃなくて、精霊の悪い部分だけ浄化する事は出来ないんですか?」
「うーん、出来なくはないんだけど、これ以上は状況を見てみないことにはね」
凪咲ちゃんが言う通り、精霊の穢れた部分を治すという方法は幾つかある。
例えば穢れた部分を固め、そこだけ切り離す方法や、白銀が持つ聖属性の霊気を当てることでも、悪い部分を消し去る事もできるのだが、それはあくまでも霊力に余裕がある精霊のみ。
前者なら、切り離す部分が多ければ多いほど精霊の命そのものに関わってくるし、弱っている状態ならば、強すぎる聖属性の霊力はそのまま毒へと変わってしまう。しかも生まれたばかりの精霊ならば、なおさらであろう。
「そうなんですね」
精霊と一緒にいられないと知るなり、シュンとしてしまう凪咲ちゃん。
彼女も契約している精霊を可愛がっているので、引き離される辛さを感じ取ってしまったのだろう。
「安心して。さっきも言った通り、未夢さんが一番望む結果に出来るよう、精一杯尽くすつもりよ」
彼女の側に精霊が居続けられる方法はまだ残されてはいる。
もし彼女がそれを望むのなら、例えクリスに非難されようが、私には止める権利など何処にもないないのだから。
私がそう決意を決めた日、クリスから一本の連絡が入る。未夢さんが両親を傷つけ、行方を眩ませたのだと。
「さっきの話なんだがな、何か隠している事があるだろ?」
駆け引きが得意ではないとはいえ、まさか直球で聞かれるとは思ってもいなかった。
蓮也の言う通り、クリスの前では言えなかった秘密が私には一つ存在している。
「えぇ、あるわよ。でもなんでそう思ったの?」
「お前が友達を苦しませるような言葉を使っていたからな」
「!?」
蓮也が答えた言葉に思わず驚きの表情を示す。
まさかそこから気づかれるとは思ってもみなかった。それも一番近くにいる胡桃ではなく蓮也にだ。
「参ったわね」
どうも私は生まれ育った環境のせいか、自分に好意を寄せてくれる人たちに対して尻込みしてしまうところがあり、嫌われないように自分を良く見せようとか、近づきすぎて自分の嫌な面を見せたくないとか、無意識に防衛本能が働いてしまうところがあるのだ。
今回の件も心のどこかで、クリスに嫌われたらどうしようとか心配していたぐらいだ。
「ご推察の通り、クリスの前で言えなかった秘密が一つだけあるわ」
それは私が初登校を迎えたあの日、クリスと再会した時に一瞬感じた嫌な気配。それ以降、精霊の気配は感じても、あの嫌な気配は感じなかったので、今のいままで気にも留めていなかったのだが、その対象がクリスではなく未夢さんが関わっているとなれば、話は変わってくる。
「お姉さま、それはクリスさんだけには聞かれたくなかった、ということですか?」
「えぇ、蓮也はすでに気づいているんでしょ?」
「まぁな」
流石ね。いや、それだけ私が未熟と言う事なのだろう。
「これはあくまでも私の想像の域を出ないのだけれど、未夢さんが匿っていると思われる精霊は、妖魔になりかけているんじゃないかと思っているわ」
そう、これは私の勝手な思い込み。だけどあの時一瞬感じた気配は恐らく妖気。
ただその力は非常に弱く、今振り返ったとしてもホントに妖気かどうかも分からないほど弱かったのだ。
「だがよ、お前が一瞬でもそう感じたんだろ? 悪いが沙姫が感じたというのなら確実に何かはあるはずだ」
まったく。無条件で私の感覚を信じてくれる事には純粋に嬉しいが、これじゃ自分が未熟なのか、蓮也に認められる存在になっているかが分からないわね。
だけど蓮也の言葉にはどこか自分の力を信じろという、暖かさが感じられる。
「ですが姉さま。先ほどのお話では、精霊が妖魔に変わるのには時間が掛かるとおっしゃっていましたよね?」
「えぇ、精霊が負の感情に侵されて妖魔になるには時間がかかるわ。でもね、私が感じたのは3ヶ月も前の話なのよ」
「3ヶ月……ですか」
「成長した精霊ならいざ知らず、生まれたての精霊だと少し危険だな」
元々生まれたての精霊は、人間の赤ちゃんが持っている意識程度にしか自我をもっていない。
未夢さんが一体どの状態の精霊を拾ったかがわからないので、これ以上の推察は難しいのだが、まだ自我が確立されていない状態ならば、非常に危険な状況だと言えるだろう。
「ただね、不思議な事に私が感じた妖気……、いえ、アレが本当に妖気だったかもわからない程度だったのだけれど、それ以降全く感じなかったよね」
もし頻繁に妖気もどきを感じていたなら、私だって流石に調査していただろうが、それ以降感じなかったのだから、気のせいだったと思い込んだとしても致し方あるまい。
「もしかしてクリスの言う通り、未夢さんが本当は強い意識の持ち主で、私が一瞬感じたという気配だって、一時的にマイナスへと傾いただけという可能性もあるからね」
まるで自分に言い聞かせるよう仮定の話をするも、蓮也は一人険しい顔をし。
「それはどうかな。俺は沙姫達ほど彼女のことには詳しくないが、さっきお前が言っていた内容は俺も感じていたものだ。仮に彼女の側に精霊がいると仮定するなら、妖魔になる可能性があると考えて動いた方がいい」
「……」
これが経験と意識の差、というものなのかしらね。
私はいまでも心のどこかで自分には関係のないと考えていたのかもしれない。
これは正式に術者として働いている人たちの仕事。この先続けていくかも分からない自分には関係ないのだと。
だけど蓮也はきっぱりとこう言ったのだ、精霊術師として未然に防げる事案は、先に潰しておかなければいけないと。一人でも妖魔で苦しむ人を無くさなければいけないんだと。
はぁ、今の私じゃ到底蓮也には勝てないわね。
私は目を覚まされたように今一度気合を入れ直す。
「あぁーもう! クリスだけには任せておけないわ。私達の方でも独自に動くわよ!」
こうなればヤケよ。精霊も助け、クリスに安心させ、未夢さんが一番望む結果に導いてあげるわよ。例えただの偽善だと罵られても、私にはそれを成し得る頼もしい相棒が大勢いるのだから。
「まぁ任せておけ。お前の居場所ぐらい、俺が守ってやるさ」
……もうバカ。なんで急に優しくなるのよ。
この時、私は心の中で大きくなる感情に気づきつつも、無理やり勘違いなのだと心の奥底へと追いやる。
「それでどうする?」
「そうね、まずは未夢さんの側に精霊がいるかを確かめる必要があるわね。できれば居場所まで突き止めればいいのだけれど」
未夢さんの口から術者の話が出たように、彼女は精霊の存在に気づいている可能性が非常に高い。
精霊は自らの意思でその姿を消したり具現化させたり出来るのだが、その気配ともいうべき霊力までは綺麗に消せない。私や蓮也のように、ある程度の実力を有していれば、その気配も漏らさないように出来るのだが、術者の修行すらしていない未夢さんにはまず不可能であろう。
「すると可能性としては自宅に隠している考えるべきだろうな」
「私もそう思うわ」
確か未夢さんのご自宅は都内のマンションだと聞いた事がある。
するとペットの飼育が禁止という可能性も高いため、日中は自分の部屋に隠しているか、精霊自体が姿を透明化しているかのどちらかではないだろうか。
「ご自宅となりますと、難易度は多少低くなりますね」
「そうね、私ならばマンションの近くに行けば気配を探る事が出来るもの」
胡桃に言う通り、美夢さんの住所も調べればすぐにわかるし、私の感知能力ならば自宅の中へ入らずとも、気配を探る事が出来る。
さすがに広範囲の捜索術では制精度は落ちるが、対象の近くまで近づければ間違える事はないだろう。
「まぁそれが定石だろうな」
「精霊の気配は家の外からでも調べられるからいいとして、問題はどうやって彼女から引き離すかね」
精霊が正常な気配なら傍観に徹することもできるのだが、少しでも変化がみられるようなら、すぐにでも彼女から引き離す方法を考えなければいけない。その時果たして彼女がすんなりと精霊を引き渡してくれるかなのだが。
「お姉さま、引き離すんじゃなくて、精霊の悪い部分だけ浄化する事は出来ないんですか?」
「うーん、出来なくはないんだけど、これ以上は状況を見てみないことにはね」
凪咲ちゃんが言う通り、精霊の穢れた部分を治すという方法は幾つかある。
例えば穢れた部分を固め、そこだけ切り離す方法や、白銀が持つ聖属性の霊気を当てることでも、悪い部分を消し去る事もできるのだが、それはあくまでも霊力に余裕がある精霊のみ。
前者なら、切り離す部分が多ければ多いほど精霊の命そのものに関わってくるし、弱っている状態ならば、強すぎる聖属性の霊力はそのまま毒へと変わってしまう。しかも生まれたばかりの精霊ならば、なおさらであろう。
「そうなんですね」
精霊と一緒にいられないと知るなり、シュンとしてしまう凪咲ちゃん。
彼女も契約している精霊を可愛がっているので、引き離される辛さを感じ取ってしまったのだろう。
「安心して。さっきも言った通り、未夢さんが一番望む結果に出来るよう、精一杯尽くすつもりよ」
彼女の側に精霊が居続けられる方法はまだ残されてはいる。
もし彼女がそれを望むのなら、例えクリスに非難されようが、私には止める権利など何処にもないないのだから。
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